女性天皇

日本というのは、島国で独特の歴史文化があるのに
実は、それを大事にしようという感覚はあまりない。
新しいものを取り入れる事をちゅうちょしない。
良く言えば、日本人は世界で最も変化を恐れない民族なのかも知れん。

欧米諸国の歴史文化に対する尊敬は
我々日本人が考えてる以上に強い。
“歴史” という物の重みが、日本人には信じられんぐらいに
重要視されているのだ。
世界遺産とか日本じゃ 「ああ、大事にせにゃねー」 ぐらいだが
現地の住民の財産や生活を侵害しても守る! という意気込みで
あいつら本気でやっとるぞ。

この感覚の違いからも、王族の意味の違いがわかる。
欧米には 「歴史ある名家は歴史ある物を所有する」 という
考えがある。 歴史ある物とは、美術品や宝石、家具など。
王族というのは、その国の歴史の重さの象徴である。
「歴史ある国は、歴史ある家系を排出している」 だ。
アメリカですら、歴史を重ねるにつれ象徴を必要とし
もどき王族としてケネディ家を語るほど王族を欲している。

私はこれを一番に考えて、皇室の存在をとらえている。
つまり、皇室は国家機関。
小国のアジア人が欧米とわたりあうのに欠かせない武器と見なす。
核武装と同じぐらいの威力を持つ武器である。

日本が敗戦した後に、皇室が残されたのは
移民の国アメリカでさえ、歴史を潰す罪を恐れたせいである。
日本は世界最古の万世一系の王族の持ち主なのだ。
それが日本を欧米の植民地支配から救ったと考える。
欧米に対して、これ以上の切り札はない。

上に書いた “世界最古の万世一系” だが
皇室の歴史は正しくはない。 神の直系でも万世一系でもない。
だが、それは世界が容認しているのだ。
これを言い張らずして、どうやって武器の威力を増す?
もうひとつ、威力絶大なスキルがある。
それは “世界唯一の途切れていない男系王族”。
これが今、審議の的になっているが
上記の考えでいけば、これを途切れさせてはならない。

男系というのは、Y遺伝子が残っているかで決まるらしい。
女性にはY遺伝子がないそうだ。
今、皇位継承者は1位が浩宮殿下、2位が秋篠宮殿下
3位が三笠宮殿下である。
浩宮殿下と秋篠宮殿下は、確か6歳しか離れていない。
この御三方にどう頑張ってもらっても、男系維持は難しい。
愛子様を天皇にして、宮家から婿を取るしかない。
これに依存はないが、その後、男子を天皇にしないと
男系王族のスキルは消えてしまう。
女性天皇は暫定的処置で、女性に皇位継承権を与えるべきではない。

私は皇室に人権はないと考えている。
皇室は特殊機関、皇族の方々を民間人と同じ目線で語る必要はない。
民間人の人権を皇族に当てはめる意味はない、って意味だ。
男女平等という民間の考えで継承権を与えてはならない。
大体、皇室が国家機関でなければ
この時代にこんな差別階級は必要がないからである。
極論を言えば、皇室の存在自体、差別のシステムだ。
しかし、世界の中の日本を考える時、どうしても皇室は必要。
この皇室を最大の威力を備えて所有しておくのは
国家政策として当然。

そもそも国は何故、国民に皇室事情を考える隙を与えたのか?
国家の最終武器の事は、政府が密かに企んでくれよ!
陰で体外受精でも体外出産でも何でもして
とにかく男子誕生の事実を作り上げればいいじゃないか。
開かれた皇室など必要ない。
一般人には手の届かない雲上人として敬わせるべきだ。
国民がひたすら尊敬してこそ、堂々と世界に誇れるのに
内部事情まで開いたら、イギリスの二の舞になる。
イギリスは白人だから、あんな王族でもまだ権威を保っていられるが
アジア人が同じ事をして、世界に同じ権威は保てんぞ。

皇室を道具としてしか論ぜず、鬼のような事を書いたが
私の個人的感情としては、皇室に好意を持っている。
昭和天皇の崩御は泣けた。
皇室の方々は大変だなあ、と、同情する。
雅子様が体調を崩すのはよくわかるし
かばった浩宮様、えらい! と、思う。
だが、国益を考えると、話はまったく変わるって事だ。

敬称、敬語に不備があったかも知れないのは
不敬ではなく無知ゆえであり、深くお詫び申し上げます。

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