牛肉の進化

兄から予期せぬクール便が届き
中には北海道牛のドデカいステーキ肉。

おおおっ、ようやくおかずを送る道を覚えたか!
と、感動したが、この突然の牛肉プレゼントの意味がわからん。
すぐ兄に電話をしたら、「今、空港」 。

えええええええええええええええっ
こいつ、とうとう放浪再開か!
とすると、この牛肉は別れの杯?

脳内をグラグラさせてたら
友人の親が急死したので、葬儀のための上京だった。

で、牛肉は、デパ地下に行った時に見かけて美味そうかな、と
ただそんだけだったらしい。

ほお、一応私は妹として気に掛けてもらってたんか、と
割に感激したんだが、この前
実家の土地建物の権利移動の書類が役場から送られてきたんだよな。
ということは、これはすんげえ高い肉なわけだ。

不動産、動産を米と水 (たまに牛肉) に変えられてる私・・・。
ほんと、安上がりな女で、男にとっては女神だよな、ほほほ。

で、牛肉を食ってみた。
塩コショウのみで、オリーブオイルで焼くだけ。
これじゃしないと、本当の味がわからないのだ。

食った感想は、「オーストラリア牛???」 。

しかし、デパ地下で和牛で売ってるなら、日本製なはず。
でも、味は和牛の味じゃない。
これはどういうことだ?

しばし考えて、ふと気付いた。

牛肉の味が変わった、と最初に感じたのは10数年前。
もしかして、和牛の味自体が全体的に変わったんじゃねえの?

肉の味を変える要因は?
それはエサだろう。
多分、10~20年前ぐらいに
牛のエサの世界に、変革が起きたんじゃないのか?

和牛の味とは、元々淡白であっさりした味であった。
オーストラリアの牛肉は、和牛に味の素をかけた味。
アメリカのは、それプラス、かすかに薬品臭。

本来の和牛の味では、脂身が美味くないのだ。
霜降りを基準にしたら、もう少しコクのある味をつけないと
って事なんじゃないのか?

などと、推理してみた。
これが正解だったら、味の変化は
私以外の消費者にとっては進化だな。

うーん・・・・・・
とうもろこしは甘くみずみずしくなり
駄菓子は添加物を削減し、牛肉は味の素味になった。
私の好みは、ことごとく消えていってる。 ううう

ここで注釈。
私はしきりに、味の素味の素と連呼している。
メロンは味の素とマヨネーズをかけたキュウリだとか
羽衣あられは、味の素をかけたせんべいだとか。

周囲の人々が、「味覚がおかしいんじゃないか?」 と言う中
(母が 「何故こんな安物食いになってしまったの?」 と嘆き
 叔母が 「みっともない」 と、怒る中)
兄が考え込んで、そして言った。

「もしかして、おまえの言う “味の素の味” というのは
 味の素に含まれている、○○ (何か忘れた)
 の事じゃないのか?」

と問われても、私にはその “何とか” が
何なのかがわからんので、何とも答えようがないのだが
(早口言葉のような文だな)
とにかく、味の素の味がするんだってーーー!

と、このように、私自身はお話にならないが
分析する兄からしたら、無知なだけで
あながち的外れでもないらしい。

私は、ある特定の味と、味の素の味を混同しているようである。
よって、私が一緒だと騒いだら
その両者には何らかの共通点があると思って
差し支えは、“そう” ない、とのこと。

この話を聞いて、だよねーーー、と喜んでた私の隣で
母は 「動物みたいでイヤだわ」 と、嫌い
叔母は 「面倒くさい子ね」 と、呆れてくれた。
この姉妹は・・・・・・・。

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