だらしなさは凶器

ほんのちょっとの手間を惜しんで
いらん被害が拡大した経験って、誰にでもあると思う。

ゴミ箱にゴミを投げ入れようとして、入らなかった
なら、まだしも、投げたゴミがゴミ箱を倒して、ゴミが散乱。
掃除までせにゃならなくなった、とかは定番。

照明のヒモを、背中を向けつつ引っ張ったらヒモが切れた。
(修理できず、新しいのを買いに行くハメに)

足で物を取ろう、引き寄せよう、として、ツる。

天袋に収納しようとして届かず
脚立を持ってくるのを面倒がって、投げ入れたら
入ってた物がすべて頭上になだれ堕ちる。

洗い物をしていて、お湯が沸いたので
慌てて足で火を止めようとして、ガス台を超キック。

冷蔵庫のドアを、勢い良く蹴って閉めたら
中の物が衝撃で倒れ、ドアが押し戻されて開き
度重なった振動で、冷蔵物が飛び出す。

これらは、ほとんどの人がやっていると思う。
が、年を取っていく毎に、どんどん問題が出てくる。

人は何かをする時に、最小限の動きで済ませようとする。
これが腰痛持ちなんてのになったら
手を伸ばして、取ろうとか置こうとかして
グキッッッッッとやってしまうのだ。

ああ・・・何であと1歩を踏み出さなかったのか・・・
と、湿布を貼りつつ、激しく激しく後悔する。

多分、年寄りになればなるほど
こういう問題は、より切実になりながら増えていって
しまいにゃ、命に関わるようになるんだろうなあ。

足を踏み出したら、アキレス腱が切れたとか
振り向いたら、首の骨を折ったとか。

だから、まだ健康的に支障がない今の内に
面倒くさがらずに、ひとつひとつの行動を
慎重に丁寧に行うように、クセをつけた方がいい。

・・・・・丁寧に生きよう、と提案している端から
否定するような事を言い出すが
私は、1個だけザツに対処している事がある。

落ちようとした物は、絶対に放置するのである。
落ちるんなら落ちやがれ、ってもんだ。

食器を洗っていたりして、つい落としてしまった時に
受け止めようとしたら、叩き飛ばしてしまい
それが、遥か彼方の冷蔵庫に当たって割れた。

何をアタックしてるんだよ
フツーに落ちた方が、食器も無事だったんじゃねえか? と。

これだと、食器の損失と掃除だけで済んだので
落ちかけている物を救う行為は、まだ止められない。
落ちそうになると、反射的につい受けてしまうんだよな。

だがある日、「あっ、落ちる!」 と、茶碗を掴んだ手が
流しに激突し、激しく突き指するは
爪は逆さに折れ曲がって割れるは、痛いどころの騒ぎじゃなかった。

もし、これで骨折でもしていたら
たかが数百円の茶碗をかばったための
治療費やら不便さやら、ほんと割に合わねえ!!!!!
と、気付いて、それ以来、去る物は追わずになった。

たまに、反射してしまう事もあるし
余裕で止められたんじゃないか? と、思う場合もあるが
オノレの “状況による的確な判断” が
まったくこれっぽっちも信用できないので
とにかく 「落ちゆく物は全落とし!」 を心掛けている。

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