“ちょう” と “まち”

“町” を何と読むかである。

関西にきて、タクシーに乗って
「○○まちまでお願いします。」
「○○まち・・・? ああ、○○ちょうですね。」
という事が結構ある。

ザツな私としては、“まち” でも “ちょう” でも
どっちでも構わんので、気にしてなかったが
関西人の友人知人には、「田舎者」 との評価を得ていた。

本当に田舎者なので、それでも一向に構わんのだが
東京にも御徒町 (おかちまち) ってあるじゃん
と、釈然としない感が残っていた。

ある日ふと観たTV番組で
「“まち” と “ちょう” の区別は?」 の答が
「“まち” は武士が多い場所で
 “ちょう” は一般民衆が多い場所」 だった。

私が町を 「まち」 と読んでしまうのは
熊本ではそういう読み方がほとんどだからである。
ローカルニュースでも、「○○まち」 と読んでいるので
これは断じて、私のいつもの勘違いではない。

だからこのTV番組のクイズの答には、実に納得させられた。
熊本って軍事都市だから、武士も多かったかも知れん。
京町 (きょうまち)、健軍町 (けんぐんまち) など
実にそれっぽい地名だし、“城” が付く地名も多い。
私の田舎者のせいじゃないわけだ。 ほーっほっほっほ

それでも何となく、モヤモヤが残る。
いや、何が何でも自分が田舎者だと証明したいわけではない。
というか、“田舎者” は割に不名誉な称号じゃん。

私がモヤモヤしてるのは
熊本に、花畑町 (はなばたちょう) という地名があって
そこは熊本城のすぐ横の町で、いかにも武士がいそうな場所なのだ。
現に加藤清正の像もそこに建ってるし。

花畑町が “ちょう” なら、何であそこは “まち” なんだよ?
みたいな “まち” が、ごろごろある。
その現実を見ると、何かあのクイズの答は違うような気がする。

そこで、すんげえ面倒くせえがネットで検索してみた。
これがまた、関係ないサイトがボロボロ出てきて
肝心の知りたい事がまったくヒットしない。

私の検索の仕方がドヘタなのはわかってはいるが
TVのクイズの答を裏付ける記事など、1個も見つからない。
(私のこのブログも、同じ疑問を持ったヤツの邪魔になるわけね
 と思いつつ、書いている。 真剣に調べてるヤツ、すまん。)

で、短気な私がやっと見つけた地名に関するサイトによると
全般的な、“町、村” の呼び方の傾向は
東日本は “まち、むら”、西日本は “ちょう、そん” なんだと。
東海から東か西かで分かれるらしい。

でも、東日本に属する岩手では “ちょう” が多く
西日本の福岡、熊本、大分では、“まち” が過半数を占めていて
結局は、それぞれの地方の行政の指導方針の違いじゃないか? だとさ。

何かもう、「人それぞれ」 みたいな結果で
全然すっきりしないんだが、これが真実っぽい。

廃藩置県とか終戦処理の時とかに、土地を整理整備する際に
決める人の感性によって決まっちゃった、というのが
一番、現実味があるような気がする。

とりあえず関西にいる限りは
“町” を “ちょう” と呼ぶように努力するよ。

Comments

““ちょう” と “まち”” への2件のフィードバック

  1. 天邪鬼のアバター
    天邪鬼

    熊本の城下町の研究はしていませんが、秀吉の城下町であった姫路の場合は、城下町のほとんどが「まち」と呼ばれており、明治時代以降に誕生した町は「ちょう」と呼ばれています。また町人町のある区域にも武家町があり、その町は「十二所前」や「直養」といった具合に、本来「町」が着きませんでした。「花畑町」の事は調べていませんが、名前から推察すると、城主の下屋敷か別荘があった場所で、おそらく江戸時代には「御花畑」などと呼ばれていたものが、明治時代以降、「花畑町」に変更になったのではないでしょうか?姫路でも「十二所前町」や「直養町」として生まれ変わり、これらは「まち」と発音します。

  2. あしゅらのアバター
    あしゅら

    おお!
    そういや、加藤清正は秀吉に厚遇されたような。
    って、それは関係ないなw

    でも、天邪鬼のその説、
    何かすげえ納得するよー。
    どうもありがとうーーー。

    花畑町はきっと昔は “町” は
    付いてなかったんかも、と思える。

    もいっちょ思い出したのが
    熊本のローカルニュースで
    同じ町名なのに
    “○○まち” と、“○○ちょう”
    どっちも言う町名もあった。

    これも後に “町” が付いて
    混乱してる場合じゃないのかなあ。
    それとも最近は “ちょう” に
    統治しようという動きでもあるんかな?

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