私は断然、吹き替え派である。
いや、“派” というより、切羽詰って吹き替え希望枠。
何故なら、字幕を目で追っていると、背景が見られないからだ。
私の焦点はちょっとズレてて、登場人物ではなく
その後ろを注視するクセがある。
これは昔かららしく、美術の先生に
「おまえ、見るとこ、おかしくないか?」 などと注意されたものだ。
ようするに、よそ見ばっかりしてるヤツだというわけか。
この見方は、出演者の顔を覚えにくいとか
肝心の場面を見逃すなど、デメリットも多いが利点もある。
コメディ映画で、たまにする後方での些細なギャグとか
心霊写真の霊の場所とか。
(心霊系は、「ここですよ」 と円で囲まれてても
何も見えない場合が多いんだが)
ま、こんな利点など、負け惜しみもいいとこなのは認める。
なるべく中央を見るように心掛けてはいるんだよ。
てか、私の観たい映画は、ほんと字幕のみってものが多い。
毎月何本の映画が配給されるのかわからんが、えれえ多い数なはず。
DVDにするのに、ホラー系は真っ先に手抜きをされるのもわかる。
字幕だと、音が小さくても良いので
ご近所の皆様に、妙な悲鳴を聞かせずに済むのは
私の人格評価的にも、ひじょーーーーーに助かりはする。
しかし最悪なのは、私の好んで観る映画が
何十分もそれに集中するに値しない、という現実。
何かをしながらじゃないと、退屈な内容なのだ。
新作料金で借りて、必死こいて観ると
お金も人生も、すんげえムダ使いした気分になることを保証できるほど。
字幕だと、話の筋がわからなくなる恐れがあるので
画面に釘付けになってないと、いつ何時何が起こるかわからん。
これが吹き替えだと、画面はチラ観で充分。
何をとことんナメた見方をしとんのか、と思われそうだが
それもホラーの醍醐味だぞ。
日常の事をしながら、画面を見るとヒイーーー! なんて
ものすごく緩急のある楽しい生活だと思わんか?
余談だが、英語の偏差値が40台の私には
英語を聞いていても、宇宙語に聞こえてサッパリなんだが
字幕を読んでいると、ボキャブラリーが少ない事に気付く。
「それはお気の毒に」 も 「ごめんなさい」 も、Sorry。
他にも何かあったけど、何せ偏差値40台だもんで覚えていない。
これは、和訳をしている人の工夫だと思うんだけど
洋画はセリフ自体を少ない言い回しでやってるのかな、という気もする。
日本語の 「どうも」 とかと同じかな。
こんだけ英語を耳にして、覚えたのがSorryの使い方ぐらいという
えれえ情けない私にだけは、決して言われたくはないだろうが
英語を理解できると、映画はもっと楽めると思う。
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