体調の悪さで美容院に行けないのを幸いに
ついでに髪を伸ばしてみようかと思ったけど、わずか3ヶ月でギブ。
風呂上りに濡れた髪が襟足に付く感触がダメ。
剛毛なので、首の皮膚に髪が当たったら、そこが赤くなるし
“伸びるまでの苦労” を思い出したぜ。
10代の頃は、どういう方向にグレてたのか自分でもわからんが
ショートのパンクヘアをやってた。
しかし成人式のため、親命令でロングにしなきゃならなくなり
一旦伸ばしたら最後、何かにとり浸かれたように
腰までの超ロング、しかもド直毛という
井戸在住のようなおどろおどろしい髪型に変身してしまい
それに何の疑問も持たなかったのが
目が覚めた今では、とても不思議である。
覚醒のきっかけは、特にない。
ロングにしてるなら、ツヤツヤサラサラでなきゃ見苦しい、と
髪のお手入れには、金に糸目をつけない盲信ぶりで
いつもアフガンに踏まれては、イラッとしてたのが
ある日突然、踏まれた直後に 「こんなに踏まれるんなら切ろうかな」
と脳内のどっかがプチッと切れ、さっさと美容院へ。
美容師に 「何かあったんですか?」 と、驚かれ
「本当に切って良いんですか?」 と、しつこい念押しをされ
会う人すべてに 「何かあったの?」 と、訊かれ
事実を言ったら、こいつアホ? という反応か
「本当は何かあったのね」 と、ない腹を探られ。
傷心事でもないと、髪を切らないのが一般的らしい。
そんな伝統を踏襲せず、時々こういう逸脱した行動を取るから
きまぐれ変人みたいに言われるんだろうか。
だけどまさに憑き物が落ちたような感じだったんだ。
髪って、切らせない魔力のようなものを持っていると思う。
それに、髪って生命エネルギーを吸うと思う。
超ロングの人って、どんなに髪がキレイでも独特の必死感がある。
当社比でショートの6倍ぐらい、髪に振り回されているはず。
実際私の場合も、髪のお手入れにはえれえな労力を取られていた。
皆、髪の持つ妙な力に惑わされているぞー。
ロン毛呪われ説!
そもそも私は、髪自体には興味は薄い。
(剛毛で直毛で多毛の女性は情が深い、と言われ
私がまさにその通りの髪質なわけだが、情が薄い薄い。
髪に執着するかしないかで、情の深さもまた違う気がする。)
放っときゃまた伸びる髪に、そこまで労力を注ぐ心境になれない。
と言っても、傷んだ髪は貧乏臭いので、髪の健康には気を遣うし
髪型で清潔感や洗練度が決まるので、軽視はしていない。
髪の健康には気を遣ってるつもりである。
でも正直なところ、人目が許せば今でも丸刈りにしても構わないんだよな。
とか、あれこれグダグダ思考していたら
美容師のおねえさんに、ちょっと髪を伸ばせと進言される。
で、上記のように3ヶ月でウンザリする。
「性格的に無理、とことん短くして」 と、言ったら
「やっぱり無理でしたかー」 と、溜め息をつかれた。
もしかして何かを試されてたんだろうか?
どうも髪ってのは、ある程度 “女力” がないと
手を掛ける気にならないようだし。
私はここんとこずっと、“最低限の手入れで垢抜けて見える” という
手抜き重視な目論みで、あごライン前下がりボブにしているのだが
今回は伸ばしてた時に溜まりまくった鬱憤を晴らそうと
いつも以上に切って切ってコールをして、短いボブにしてもらった。
何かマヌケなビジュアルになったのも予想外だったけど
それより鏡を見て、何かを思い出しそうで思い出せない
そんなあいまいなデジャヴの方が気になった。
それをおねえさんに訊いたら 「IKKOさんですね」 だ・・・。
うおーーーーーーっ、ここにきておネエになっちゃったか!!!
と、愕然としたが、どうせ髪なんてすぐ伸びるし
美容院は1月は忙しくて混むだろうから
この短さなら次に切るのは2月で一石二鳥、と、タカをくくった。
ところがな、剛毛が短くすると立ちがものすごいんだよー。
朝起きて動いていると、頭の上でバネがビヨンビヨンしているように
立ち上がった髪がバウンドしているのがわかるんだ。
そんで押さえてもなかなか寝てくれないんで
時間がない時は、似合わない帽子頼りになってしもうた。
あまり髪型をナメたらいかんな、と痛感している真っ最中である。
短いのは、すんげえラクなんだけどなあ。
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