あまり眼中になかったこの食材だが
貧血に良い、と教えてもらったので、さっそく買ってきた。
作り方は袋の裏に書いてある。
30分ぐらい水に浸けておき、それをよく洗って
他の具と一緒に油で炒めた後、しょうゆと酒で煮るそうな。
煮付けにすれば2~3日はもつかな、と思い、1袋全部を水に入れた。
そんで、あれこれやってて、すったりひじきの存在を忘れ
キッチンに戻った時に、我が目を疑った。
乾燥わかめの噂は聞いた事があるが
ひじきには、そこまで増える要素はないはず。
何の映画だったっけ? シャーレに入れた未知の細胞が増殖して
ワサワサ容器から這い出してくるやつ
それと同じサスペンスが、うちの台所で展開されていたのだ。
わかめならカモフラージュカラーで、植物! って感じで
まだナチュラルだろうが、何しろヤツは黒いので、気色悪さも倍増である。
一瞬、「これ、生きてねえよな?」 と、ビビったぜ。
そりゃもう、写真を撮るのを忘れていたほど。
で、別に慌てる必要はどこにも1mmたりともないんだけど
その時の私はパニックを起こしていて
一刻も早くこれをどうにかせにゃいかん、と焦りまくり
増えたひじきを大急ぎでワシャワシャ洗い
鍋にブチ込んで、煮込み始めた。
と同時に、他の具! と気付き、これまた慌てふためいて
とりあえずニンジンと揚げを切りまくって、鍋に叩き入れたら
余計に量が増え、ものすごい敗北感が。
鍋越しに見ても大量で、これを全部食うには何日掛かるんだ?
てか、これで味付けを失敗したら、数日間ゲロ不味飯じゃねえか、と
捨てた袋をゴミ箱から探しだし、調味料の確認をしようとして
油炒めの過程をすっ飛ばしていた事にも気付いた。
もうダメだ・・・と落胆したが、いや、油抜き調理でいけるはず
とにかく、煮込みの味付けをキチンとせねば、と思いつつも
とことん動揺しとんのか、いつものクセの
酒をビンからドバーしょうゆビンからドバーをやってしまい
何もかもが大失敗じゃないか、と、ものすごい自己嫌悪に。
味見をしても、ひじきを煮るのは初めてなので、よくわからん。
オタオタしつつも、1時間ぐらい煮込み
大きい深皿いっぱいに出来上がったのは
ちょっと薄味ながらも、普通に近いシロモノだった。
1日目は、それを副菜としてモソモソ食ったが
それじゃ量をこなすのが苦痛なので、他の料理法はないか、と
以前買った初心者料理本をチェックしていたら、あった。
それも “惣菜を使った料理” のコーナーに。
失笑していたレシピが、まさかこんな形で役立つとは。
ほんと、“1円を笑う者は1円に泣く” って気分だよ。
そのレシピとは、ひじきの煮付けの揚げ詰め。
揚げにひじきの煮付けとピザ用チーズを詰めて
オーブントースターでこんがり焼く、それだけ。
ひじきの煮付けに揚げを入れちゃってて
揚げin揚げになるけど、しょうがない。
ピザ用チーズを買いに走り、作ってみた。
これが、チーズのお陰で結構美味いのだ。
調子こいて、揚げを大量に買ってきてやってみたが
揚げは油抜きをしない方が、パリッと焼ける。
難点は、あの薄い揚げを袋状に開く作業ぐらい。
というか、これの料理はひじきがなくても一向に構わん気がする。
揚げとチーズの組み合わせが意外に美味いだけで
他の具のバリエーションでも色々出来ると思う。
まあ私は貧血対策で、ひじきをこなさにゃいかんがな。
ひじきは、朝晩朝晩食って食って食って、何とか腐る前に消費した。
ちょっとウンザリなんだが、薬と思って乾燥ひじきを買いおきしている。
体調は今のところ変化なし。
一生ひじきを食い続けなければならん予感・・・。
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