化粧品の素性を確かめるのは、かなり難しい事である。
販売元と製造元ぐらいは、簡単にわかるのだけど
配合成分の産地または加工地、これを重視しなければならない。
そもそも化粧品にだけ、そんな厳しく安全性を求めるのも
片手落ちと言えばそうだけど
何事もヤバいと感じるものには手を出さない方が良いに決まっている。
化粧品の成分は山ほどあるので、これも何をヤバいと感じるかは
個人個人に備わっている基準次第である。
何故こういう事を言ってるのかというと
こういうニュースを読んだからである。
韓国製化粧品5種類から発がん性物質=商品の回収・返金へ―韓国
2009年4月8日(水)10時32分配信 Record China
2009年4月6日、韓国食品医薬品安全庁は
同国ロセアン社製の化粧品5種類から、
発がん性物質のアスベスト(石綿)が検出されたことを発表した。
7日、ロセアン社は中国で問題製品を店頭から撤去したことを発表した。
8日、北京晨報が伝えた。
問題の製品はフェイスパウダーなど。
徳山薬品工業などが中国から輸入した原料・
滑石に問題があったことが発覚している。
先日は同じ滑石を使ったベビーパウダー12種類からも
アスベストが検出された。
アスベスト混入は最終的に化粧品、製薬、食品など
300社に波及するもようだ。
アスベストっちゅうのは、簡単に説明すると “石綿”。
繊維状なので、吸い込むと肺に引っ掛かって体外に排出されない。
よって継続して吸い続けると、肺がん塵肺中皮種になるリスクが高まる。
潜伏期間は数十年にも及ぶので、健康被害との因果関係の立証が困難。
上の記事で化粧品的に最も重要なのは、“滑石”。
これは英語と言うところの、“タルク” なのだ。
タルクは、粉物だけじゃなく色んな化粧品に使われている。
「塗って表面サラサラ」 という化粧水や乳液、クリームにも
配合されている場合も多い。
メイク物なら、粉物全般に加え、下地、リキッドファンデ
クリームファンデ、コンシーラー、口紅にまで。
余分な話だけど、タルクは
「卵巣ガン、卵管繊維症、不妊の原因となる可能性がある」
と、アメリカ医学会誌でチャンドラー博士が言ってるそうな。
タルクが問題ありとなったら、ほとんどの化粧品が危ない事になるので
慌ててタルクとアスベストの関係を調べた。
品質の悪いタルクは、アスベストを含有する事があるんだってさ。
そもそも、この2つ、化学組成的には同じなんだと。
化粧品にアスベストが入っていたとして、何が恐いかと言うと
使っている本人だけじゃなく、周囲にまで粉塵が飛ぶ事なのだ。
タルクが多く含まれる化粧品は、粉物はもちろん
練り物でも、さっぱり感を重視した作りのものに含まれる。
つまり、揮発性が高いアイテムって事になると思うんだ。
他人の肌に塗られた化粧品の匂いを感じる時ってあるだろ。
“化粧臭い” ってやつ。
匂いを感じるって事は、自分の鼻の粘膜に
他人の付けている化粧品の粒子が付いた、って事なんだ。
粒子の大きさなど、どの成分が飛んでいるのかわからないけど
本当に香料だけしか飛んでないのか、不安がないか?
もし、この不安が当たっていたら
危険があるかも知れない化粧品を使っている人だけじゃなく
その人の家族、友人、その化粧品を売っている店、通り過ぎるお客まで
知らず知らずに吸い込む事になるかもしれない。
ここが一番、不安に思う部分なんだ。 素人の杞憂に終われば良いけどな。
今回の韓国の化粧品の事件の徳山薬品工業ってのは
韓国の会社なので、日本語サイトでは情報が見つからない。
また、うがった見方をするけど、ニュースに名前の挙がっている
ロセアン社は、良心的な方かもしれない。
普通に考えて、薬品会社が成分を卸す化粧品メーカーが
ここ1社だけとは考えられないからだ。
とか思いつつ調べたら、こういう記事も見つけた。
「タルクの原料を製造・輸入するすべてのメーカーを調べたところ、
徳山薬品工業のほか 7 社 の原料からアスベストが追加で検出された
これらメーカーのタルクは化粧品と医薬品の製造に使用された。」
もう、こりゃ結構な数のメーカーがアウトだな。
ここ数年、TVでも美容雑誌でも、韓国コスメ称賛が多く
それが私のマスコミ不審の理由のひとつにもなってたんだけど
良い良い言ってたヤツらは、これをどうするんかな?
私なら、ごめん言うぞ。 こんな辺境のブログだとしても。
化粧品ってのは、国民性がよく出る商品だと思う。
自分ちの国と違う衛生観念の国のを使うべきじゃない。
これを調べていく過程で、有害物質関係のサイトにまで行き
読んでて暗示に掛けられて、今とても具合が悪い。
知らない方が幸せな事ってあるんだよな。
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