「ティッシュを買ってきて、スコッティね。」
と、太古の昔に当時の彼氏にお願いした。
ところがそいつが買ってきやがったのは、ネピア。
何故かと問うたら、「普通は皆こっちを買ってる」 という返事。
こういう勝手な解釈をするヤツって、多くないかあ?
私、今までにこの手のヤツらを、どれだけ数多く叩きのめしてきた事やら。
こっちがわざわざ指示してるって事は、そこが重要項目だからだ。
ちゃんと明確な理由がある。
“何でも良い” のなら、別に指定はしない。
それを知らんと、気軽に目についたやつを買ってくるから
何故 “あれ” じゃないとダメなのか
“あれ” と “これ” は、どう違うのか
説明せにゃならなくなる。
自分が納得しないと言う事を聞かないヤツは
もうそこで既に、一体何様なのやら と思うのだが
ほんと、納得した後も何様なんだよ。
“何故それを指定するのか” を証明したら、黙り込む。
納得しない、と言うから納得させたのに
納得させられて何が腹が立つのか、詫びもなくフテくされる。
でも次回から自分も密かに、“それ” の支持者になるのである。
ああ? 私の言い方が悪いだと?
私はお使いで、相手の言う事に自分の判断は入れねえよ。
言われた通りに任務を遂行する。
自分の納得なんぞ私情だろ、頼まれごとにそんなんはさむかよ。
なのに、相手はそんな私の頼み事に、自分基準を入れている時点で
私を激怒させてしまっているわけだ。
それでも、とりあえず最初に訊くぜ。
「“あれ” を頼んだんだけど、何故 “これ” なのかしら?」
売り切れとか、えらいな高値とか、事情はいくらでもあるからな。
そんで、そういう時には怒らないさ。
「別に “これ” でも良いじゃん。」
このセリフを言われた瞬間、私の殺る気スイッチが入るのだ!!!
くだんのティッシュの乱でも、丁寧に銘柄指定の理由を説明しているのに
「ティッシュにそんなに違いがあるか! バカじゃねえの?」
と、事もあろうに私の知能否定の逆切れをしおったので
スコッティを買ってきて、無言でネピアとともに
目の前にずいっと差し出したさ。
こういう時の私はとても正しい。
と言うか、1と100ぐらいに違いがあるからこだわるのだ。
そもそもこのザツな性格の私が、“こだわる” という行為をする場合は
それ相応の意味がある、と予想すべきだろ。
案の定、彼氏は黙り込んだが、それ以降
彼氏の車にはスコッティが置かれるようになった。
見て見ぬフリをしたのは、私の愛さ。
しかし、私を驚かせた後日談がある。
彼氏の車に乗っていたら、彼氏が言った。
「車には必ずネピアが置かれてるけど
あいつら、ティッシュの質の違いとか知らないんじゃねえの?
バカって、考えなしに物を買うよなー (同意を求める笑み)」
はあ??????
もう、ほんと、はあ??????????
その “ティッシュの質の違い” を教えたのは私だろ
おめえ、その時散々私をバカにしただろ
何、自分の手柄のように言ってるんだよ?
うーむ、こいつ、とことんギャフンと言わせにゃ更生せんのじゃないか?
と悩んだが、その彼氏とはケンカが絶えない付き合いだったので
こっちに迷惑が掛からん項目なら放置しとこう
と、即座に空の彼方へと受け流した。
この話は、ものすごい大昔の話で
当時は同じ値段で、何故かネピアが売れていたけど
柔らかさじゃスコッティの方が、段違いに優秀だったのだ。
今現在は、どっちもどっち、同様に質が悪くなっている。
ちなみに、この彼氏には私がフラれた・・・。
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