歯ぎしり

私たちの世代は、歯が悪い人が多い。
健康の事も歯の事も1個も考えていない悪どく美味い駄菓子が出回る中
親も学校もデンタルケアの意識などなかったからだ。
私も例にもれず、歯には悩まされ続けてきた。
 
歯科に勤めていた友人によると
私らの子供時代、しかもド田舎の歯科の技術は
ひどいものだったとよくわかった、と言っていた。
「私たち、ロクでもない治療をされてたのよ
 ほんと訴えたいぐらいだわー。」
この友人もまた、歯に悩んでいたひとりである。
 
私たちが子供の頃は、虫歯になるとすぐ
神経を取ったり、歯を抜いたりしていたそうだ。
そういや私の奥歯は、ほとんど神経を抜かれている。
 
 
しかし解せない事があった。
神経を抜いた歯なのに、痛くなるのである。
そういう時は歯科医は、“根っこの治療” を繰り返した。
 
私もそれで何の疑問も持たず、自分の歯の弱さを呪い
「ああ・・・、もういっそ総入れ歯にしたい・・・。」
と、つぶやいた事もあった。
 
その時に母と叔母が居合わせて、姉妹揃って慌てて止めてくれたけど
・・・するわけないじゃん
そんだけ歯には悩んでいる、って事なんだよ、わかってよ
と言おうとしたら、「あなた、誰に似たんだか歯が弱いわよねえ。」
という母の他人事な言葉に
「おめえのしつけが悪いんじゃあ!」
と、暴れたくなったんで、口を閉じて孤独に苦悩を続けた。
 
歯科助手の友人によると、子の歯の健康は親の責任、だそうだ。
私らの年代は、歯の事に関しては時代を呪い親を呪う。
自業自得の部分もあるだろうけど、苦労しているのは自分なので
己のツケはチャラになっている、と信じている。
 
 
で、“神経を抜いた歯が痛む”
この不可解な現象で何十年も歯医者通いを強いられてきたが
ある日、歯じゃなく歯茎が痛いんじゃないか? と、ふと気付いた。
 
朝起きると、歯茎が痛い事もよくある。
歯槽膿漏を疑ったが、歯茎は年相応に健康だそうだ。
何でだろう? と、何年も謎は解けなかった。
 
 
タイトルで、すぐわかっただろうけど
そう、私は歯ぎしりをしていたのだ。
 
歯茎が痛むのも、かぶせ物がすぐ取れるのも
この、歯ぎしりのせいだったんだよーーーーーーーー!!!
気付けよ、歯科医!
言えよ、歴代彼氏!
 
 
で、マウスガード?とやらを作ってもらった。
とても不愉快なつけ心地だったけど、歯茎は痛まなくなった。
 
・・・が、差し歯が取れそうになった・・・。
 
マウスガードというのは、きっちり歯型に合わせて作られているので
朝起きて取る時に、差し歯も引っ張てしまうのである。
 
差し歯という、高額な上に余計な部分の治療をすると
歯型が少々変わるので、マウスガードが合わなくなっちゃうんだが
マウスガードって、最低半年以上経たないと新たに作れないんだと。
医療費の詐欺みたいなんを防ぐため、とか言われたよ。
 
 
もう、どこまで不運なんやら、と天を呪う前に
こっからが私の偉いところである。
 
気合いで歯ぎしりグセを直したのだ!!!!!
 
どういう方法かというと、お得意の “自己暗示” である。
夜、布団に入って目を閉じて、自分に言い聞かせる。
と言っても、私の性格上、いくら自分自身にとはいえ
命令されたくないので、神さまに代理をお願いするのだ。
 
神さま、絶対に歯ぎしりをしませんように・・・
 
毎晩毎晩これを祈っていたら、歯ぎしりが止んだぜ。
まあ、たまーーーに、やっちゃったかな?
と思う時もあるけど、ほぼ直ったと思う。
 
 
それから、歯のクラウン?は取れなくなった。
頭痛肩凝りで、歯茎が痛む事はあるけど
その頭痛肩凝りも、驚くぐらいに緩和されたので
歯ぎしりって結構すべての元凶じゃないか? と疑っている。
 
歯ぎしりをせにゃならん心理状態、というのも
ものすごく問題がありそうだが
自分の問題など、病弱と貧乏以外に思い当たらないんだよなあ。
 
って、もしかして ↑ の2つ、最強の悩みなのでは? あはは
 
 
あ、そうそう、この呪文のコツはな、歯ぎしりだけじゃなく
“歯のくいしばり” の単語も入れておく事だ。
 
ストレスでも何でも、歯ぎしりをおっ始めるヤツは
普段から無意識に歯をくいしばっている可能性が大きい。
 
私がそうだったからだ。
歯をくいしばっていると、体中に力が入るので
肩凝りや首凝り、背中の痛みなどが頻繁に起こっていた。
 
起きている時は、歯のくいしばりを意識して止める。
常に上下の歯を閉じないようにする。
その際に口まで開けていたら、ヌケサクになるんで
唇は意識して閉じ合わせておくようにな。
 
そして夜に眠りにつく前の呪文。
「神さま、歯ぎしり、歯のくいしばりを絶対にしませんように。」
 
 
自己暗示は、この寝る前の呪文がものすごく大事なんだ。
続けていると、私、努力してる! という満足感が得られるし
(いや、実際は何も頑張ってもいないんだがな)
自己暗示に掛かりやすい、と思い込めたらマジで効くようになる。
 
テストの前になると腹が痛くなる、とか
皆、結構マイナス方面の気合いは経験してるだろ
それを良い方向で出すようにするんだよ。
 
自分をコントロールするために、自己暗示、結構役に立つと思う。

Comments

“歯ぎしり” への5件のフィードバック

  1. しろのアバター
    しろ

    こんばんは。

    歯ぎしりは私も酷いんですよ。

    私の場合は、あごが横に動くこともあるみたいで、犬歯が平らになってます。

    歯医者に聞いても、歯ぎしりの原因は不明だそうで、解明したらノーベル賞貰えるかもしれませんね!

    就寝前のは早速試してみます。

  2. あしゅのアバター
    あしゅ

    歯ぎしり、口中のほとんどの災いの元らしい。

    自己暗示、絶対に効くから!
    毎晩毎晩、諦めずに唱えてみて。

    マウスピース? マウスガード?
    歯科でも作れるけど
    自分で作るのも売ってるよ。
    お湯でふやかして、噛んで固めるやつ。

    私はその上に、ハサミで切って
    最小にして使ってた。

    歯科製より、使い心地は悪いけど
    びっちり歯を覆う事もないし
    歯ぎしりにも、ちゃんと効く。

    万が一、自己暗示がダメでも
    こういう方法もあるから。

    歯ぎしり、貧乏ゆすりと似たような
    もののような気がするんだが。

    うちの父親も歯ぎしりがひどかったんで
    もしかして遺伝もあるかも・・・。

  3. unaのアバター
    una

    この話すごいわかります~!
    私も、歯ぎしりはもちろん、つらいことが多い人生なんで(笑)食いしばり癖がついていたんです。

    そしたら去年かな、ある日いただきものの萩の月(仙台銘菓。フワンフワンのスポンジケーキの中にカスタードクリームが入っているもの)を食べていたら、なんと歯の詰めものが取れたんです!

    えええええーーーー?!っとビックリしつつ、かかりつけの歯医者へ行きました。
    かかりつけといっても、私は歯が丈夫で虫歯ができないので(取れた詰めものは、小学生のとき経度のうちに早期発見されて素早く治療された名残)何年かにいっぺん歯石取りに行くだけの歯医者です。私は歯磨きも上手らしく、毎回誉められるのですが、期間に伴わない歯石の少なさで、何故かいつもつまんない思いで歯医者を後にするんですけども。

    そんな私が歯石取り以外の理由で訪れたのにテンション上がったのか、いつも優しいけど真面目で冗談も言わないな先生なのに、
    先生「おっ、3年ぶりですねえ~今日はどうしました?」
    私「歯の詰めものが取れまして、、」
    先「あ~何か硬いもの食べたの?」
    私「萩の月を食べたら取れまして、、」
    先「えっ萩の月?」
    私「はい」
    先「仙台の?」
    私「、、はい」
    先「プッ」
    私「。。。」
    みたいな。

    まあそんなことはさておき、その治療中に先生が言うには、詰めもの(下の歯)と上の歯の噛み合わせがもともと合っていないから、余計な力がかかっていたっぽいんで今回それをふまえて新たに詰めものの形をジャストフィットさせましょうと。

    何10年もそれで生きてきた私はビックリしたが、先生の話はさらに興味深く、噛み合わせが合っていないと、歯ぎしりや食いしばりの原因になるし、歯ぎしりや食いしばりは頭痛や肩こりを引き起こすから噛み合わせは非常に大事だと。

    もう目からウロコで、というかもしかしてそれ知らないの私だけで常識なのかもしれないけど、コーフンしちゃって、それまで先生に言ったことないけど私歯ぎしりするしすごい食いしばり癖があるんです~しかも頭痛もちだし万年ひどい肩こりで毎週鍼に通ってるんです~!っとすごい勢いでまくしたてました。

    後半へつづく。

  4. unaのアバター
    una

    つづき。

    で、通ってる鍼で、たまに美容鍼(顔に打つ鍼。しわとかたるみとかが、うすら笑いが出るほど速攻直る)もやってもらうんですが、そのときに「食いしばり癖がある」って指摘されていて、自覚もあったんで「そうなんです~」とか言ってたら、食いしばり癖は顔のたるみの原因になるって言われて、急に猛烈な危機感を感じて、なんとしても食いしばり癖を直さなければ!っと思っていた矢先の歯医者さんのその話だったんで、先生に「マウスピース(ガード?)作ろうかと思ってるんですけどここでも作れますよね~?」って訊いてみたら、意外なことに「作れるけど、マウスピースは根本的な解決にはならないから、食いしばり癖そのものを直す方向で考えたほうがいいよ」と。

    マウスピース作らせたほうが儲けにはなるのに、そういうところがその歯医者さんに定着している理由のひとつでもあるんですが、東京の住宅地にあるんですけど他県からもわざわざ通いに来る人もいるくらい腕もいいしすごい信頼できる歯医者さんなんですよ。

    で、「歯ぎしりは寝てる最中なんであれですけど、食いしばりは自覚もあるんで、やりそうになったら意識してやめるようにはしてるんですけどね~」なんて言ったら、すごい勢いで「そう!それが一番効果があるんですよ!自分の意思でやめようとするのが一番いいんです!」って言われました。

    マウスピースを装着すれば物理的に防止にはなるけど、外すとまたやるようになるんですって。
    でも、自力でやめられれば、その後またやるってことはまずないんですって。

    あしゅさんのその方法、大正解ってことですよ。

    しかし人体って面白いですよねえ~。
    やっぱりあらゆるところでつながっているんですね。

  5. あしゅのアバター
    あしゅ

    una、体験談をありがとうー。
    自分だけじゃない、って凄く安心できるよー。

    えっ、自力直し推奨?

    いやあーーー、実はさー
    この時は、歯ぎしりも食いしばりも直せたんだよ。

    でも、大きなストレスが掛かる状態になったら
    また歯ぎしりを始めちゃって
    歯科に行きの、耳鼻科に行きの、しちゃったよー。

    んで、歯の食いしばりに注意してると
    他の部分に力が入るんだよね。
    私の体は、どうしても硬直したいようだ・・・。

    問題はストレス源なんだけど
    それがどうこう出来れば、問題はないよな。

    顔が歪む前に、どうにかせねば・・・。
    今、顔の固定バンド?を考えてるよー。

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