「そんで、何でここらをまたウロついてんだよ。
ゼロさん、この周辺にいるのか?」
山口の厳しい突っ込みに、スピリチュアル・長崎は正直に答えた。
「いや・・・、あの霊は確かに消えた・・・。
私はあの少年に会いたかったのだ。」
「長野にか?
あいつに何の用だよ
ゼロさんをやっつけました、って言うんかよ?
今のあいつにそんな事言ったら、あいつ死んでしまうぞ
許さねえぞ、おっさん!」
山口に首元をひねり上げられながら
スピリチュアル・長崎は、必死に言った。
「ちちち違うのだ!
あれは霊ではない、生きているのだ!」
「へ?」
絞めを止めて、スピリチュアル・長崎の目を見る山口。
「あれは死霊ではなかったのだ。
生霊だったのだよ。
何故それを見抜けなかったのか・・・。
そのせいで、私のほとんどの術が効かなかったのだ。
多分今頃、自分の体に戻っている。
どこかで生きているはずだ。
あの少年が縁者じゃないか、と思ってな。」
山口はしばらく、呆然としていた。
それが良い知らせか悪い知らせか、わからなかったからだ。
ただ、もう元に戻れない状況だというのは
山口にも何となくわかって
それは長野にとって、致命的な事じゃないか?
と、迷ったのだ。
「おまえ、ちょっと一緒に来い!
おーい、タクシー!」
山口は、スピリチュアル・長崎を強引に引っ張って
タクシーに乗り込んだ。
着いた先は、大きなビルだった。
受け付けを素通りする山口。
秘書に通されたのは、豪華な社長室だった。
「俺のおやじんとこだ。」
「きみ、ものすごい坊ちゃんなんだな。」
「そう。 だから逆らわない方が良いぜ。」
山口は表情ひとつ変えずに呟いた。
続く。
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Comments
“亡き人 32” への2件のフィードバック
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またまたあしゅさんの変化球にしてやられた。
生き霊だったって、そんな展開アリですか?!あと、前の記事を読んで絶望しました…
3度抜いたらって、では私の眉毛はもう生えてこないのですね。
全くいじらずに半年待ったのに未だに麿なのは、抜きすぎたからなのですね。泣ける…
あと、家の床に髪の毛が落ちるのが嫌なのでよく手で梳いて抜け毛を落としていたのですが止めます。
カテゴリは男性の身だしなみでしたが、私も気を付けたいです。
眉毛はともかく、いい情報をありがとう御座いました! -
えっ、変化球だったか!
うーむ・・・、また外したっぽい・・・。今後の展開も、ほんとすいません。
(この言葉、死ぬまでにあと何度言うんやら。)ごめん、その絶望にトウガラシだけど
眉毛を抜くのは、絶対にダメだよ。いらない毛に思えても
歳を取ると、目元もタルむんで
眉毛の整え方も替えなきゃいけない。だから、どの毛がいらないか
予測がしづらいんだ。それと、毛を抜くと
皮膚組織にもダメージが掛かるみたいで
シミになったりする。眉毛は、切るのみにするのが理想!
眉毛の育毛をしてみたいなら
馬油を塗るか
ドラッグストアで薬剤師さんに
ミクロゲンパスタを売ってもらえ。効くかどうかはわからんけど
育毛で私が知ってるのは、この2つだ。あと、マヴァラという化粧品メーカーが
眉毛の美容液も出してたと思う。
ないなら、まつ毛用美容液を流用するのも手だぞ。
まつ毛用美容液には、育毛効果があるのが多いみたいだし。
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