私が愛するものは、実用品である。
化粧品は実用的なのに美しいので、激しく寵愛している。
このように文房具も大好きなのだが
実家ではドイツ製の色鉛筆やパステルや絵の具が眠っている。
現生活に必要がないのなら、それはもはや実用品ではないのだ。
このように、好きでも実用しないと冷徹に切り捨てる私の住居は
殺伐としているらしい。
“らしい” というのは、自分ではそうは思わないからである。
細々とした実用品に囲まれて、とても落ち着く空間なのだが
人が言うには、「潤いがない」 んだと。
何を “潤い” とするのかっちゅうと、どうやら装飾品のようだ。
絵や花、人形や花瓶や皿とかを飾らにゃならんらしい。
高校生の時に、「花を飾る気持ちがないとダメよ。」 と
親戚のお姉さんに諭されたのだが
まさかババアになってまで、同じ事を言われるとは思わなかった。
高校時代はそう言われて反省して、ブルース・リーのポスターを貼った。
上半身裸で、黒光りした傷だらけの肌のやつ。
多分、“怒りの鉄拳” の時のだったはず。
しかし人物の写真というのは、壁に貼るととても不気味で懲りた。
どこから見ても目が合うのが恐いのだ。
今思えば、とことん間違った方に潤いを求めていたとわかる。
いや、ブルース・リーに何の潤いを求めて良いのかもわからんが
無難に人形でも置いときゃ良かったのだ。
だけど、人形は写真より恐い。
てか、もう “人” の絵や写真や模造品は、全般的に恐い。
もっと言えば、ぬいぐるみも危険だと思う。
私のなわばりには、そういう見るしか出来ない役に立たん
しかも恐いかも知れん物は、何ひとつ置きたくないのだ。
植物はそもそも嫌いなんで、ハナから除外である。
潤いとか、私の脳には理解できんものには反論せんが
ちょっと書くものある? と訊いたら
立ち上がって、引き出しや棚を捜すのもどうかと思う。
メモとペンなど、うちで所望されたら3cmも動かんと瞬時に出せるぞ。
それも白紙か便箋かノートか付箋かコピー紙か厚紙か色紙か
シャープペンは3mmか5mmか9mmか
水性ペンは5mmか8mmか10mmか
ボールペンは細字か中字か太字か極太字か
鉛筆は6Bから2Hまで取り揃えているし
色鉛筆はステッドラーの36色
パステルはノーベルの24色
ロットリングは5mmと8mm
水性ペンは24色和の色セットもあるし
マーカーはデザインに使うやつじゃなく
アンダーライン用のだが、9色取り揃えている。
修正テープも3種類の幅を用意しているし
接着テープは、ビニール3色プラスチック?2種類
両面テープは極細と普通幅と2種類あるし、ホッチキスは大中小
のりも青いのと白いのと瞬間接着剤と木工用がある。
消しゴムは実用と可愛い ( ← これが潤いか?) のと数種類。
はっ・・・ と気付いたら延々語っているが、まだ語り足りん。
皆うちに図画工作をしに来やがれ!
あっ、ひとつ自慢したいがな
19歳の頃だったかな、万年筆を買ったんだ。
極太のペン先ので、カートリッジ式のやつ。
全面黒の革張りで、名前も入れてもらった宝物だ。
当時の身分ではえれえ高かったけど
大事に手入れをしながら愛用して、今でもそいつが現役だ。
何故、各種筆記用具に極太が必ず入っているか、っちゅうと
筆圧が高いので、紙もペン先も傷めてしまうからである。
ロットリングの1mmと3mmは、即効で潰してしもうた。
何が言いたいんか、相変わらずさっぱりな内容になってしもうたが
とにかく実用品が大好きなのは、わかってもらえたと信じて
ここにキーボードを置いて去る。
山口百恵の引退コンサートのように。
(ここらへんの表現の古さがババアだよな)
・・・実用好きなのに、何故PC系は好きになれないのやら。
むちゃくちゃアナログな古いタイプの人間、って事か?
評価: ファーバーカステル
コメント:正直、使った事なし。 値段を見よ、買えるか? だったらアフィるなよ、と突っ込まれそうだけど憧れのメーカーでなあ。 重ね塗りがキレイなんで、水を使わなくても水彩をお勧めする。 油性はテカるんだ。 くれぐれも言うとくが、素人は描いた絵を人に配るなよ。 その行為、絶対に口には出せんけど激しく迷惑だぞ。 |
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