自分の殻は、打ち破るのが好ましい。
そこでエロ小説を書いてみよう、と思い立った。
都知事もエロ小説を書いてる事だしな。
ところが私のエロ濃度は、とても低い。
えげつない下ネタを言う割には、エロの才能がないのだ。
なので、エロマンガをずっと探し続けてきた。
何故マンガ限定なのか、っちゅうと
齢、数十歳にして判明して、我ながら驚愕しておるが
・・・2次元エロじゃないと、受け付けんのだ・・・。
都知事、ごめん!
せっかくエロマンガを規制しようとしていたのに
肝心の (?) 私が2次元属性でごめん!
ああ・・・、これがエロトピアで培われた実力なのか・・・。
(エロトピアとは、エロマンガ雑誌なのだが
男性が描いた男性用エロなので
女性には突っ込みどころ満載で面白かったのだ。)
で、エロマンガというものを、なかなか見つけられなかったのだが
それは “エロ” という言葉で探していたからであった。
私の望むのは、ストーリーがちゃんとしていて
キレイな絵のマンガなのである。
その条件を満たすのは、“ティーンズ・ラブ” というジャンルらしい。
ネットの試し読みって、やり過ぎるとシャットアウトされるんだな。
“データを閲覧できません” と出た時には
とても情けない気持ちになった。
イイ歳をして、何をやっとんのだよ・・・。
でも、とりあえず出版社のアタリはついたし
イイ歳して、レンタルコミックへGO!!!
レンタルコミック店のティーンズ・ラブは、コーナーになっていた。
つまりそこの場所にいれば、エロ目当てだと丸バレ。
うっわーーー、イイ歳にはすっごく不利なレイアウト!
と、一瞬ちゅうちょしたけど、とにかく借りる!
だけど漫画家の名前とか、さっぱり覚えてない。
あんだけ暗記したのに・・・。
しょうがないので、いっちょいっちょ中を確認して
好みの絵柄か、ちゃんとセックス場面があるかをチェックする。
たまに純愛ものとかが混じっている罠があるのだ。
純愛ーーー? 何それ、神の起こす奇跡の一種?
そうこうやってると、右目の端にチラッと影が映る。
次に左目の端に。 また右目に。
どうやら、カラテカ?矢部?似の男性が
ティーンズ・ラブを借りたがってるようである。
へえ、男性もこういうのを読むんか、と思ったけど
キレイらしい絵でエロなど、理想的だもんな。
おめえ詳しそうだから教えてくれよ!
と、心中で叫んだけど、矢部はすごすごと退場したっぽい。
次に現れたのが若い女性。
私の隣に並んで立つ。
ザカザカ本を取ってパラパラめくっては戻す
を繰り返している私としては、やりにくくてしょうがない。
もう、いやあああああああっっっ
これは私の趣味じゃないんだよ
私には文豪として都知事の跡を継ぐ使命があって
と、心の中で、えらいな壮大な妄想を叫ぶも
エロを探しているのは、まぎれもない事実。
おめえ後から来たんだから、ちょっと待てよ
選べないじゃないか、空気読んでくれよー!
とパニックになりつつ、その場を離れた。
男性なら、アダルトビデオを赤の他人と
並んで選ばねばならない場面を想像してみてくれたまえ。
わかるだろう? その気まずさが。
ええ? おまえ、その女が好みなんだー、ププ
うっそー、おまえ、そういう性癖なの? 引くーーーっ
とか、ハンター×ハンター級のオーラでの攻防があって
本当の気持ちのままには選べないだろう?
ああっ、もうこのバトル、無理!
と、スゴスゴと離脱させられ
蒼天の拳を流し読みしていて、我に返る。
私、何をやってるんだろう?
ここへはエロマンガを借りに来ているのに
続あたたたたたたた!!! ふべしっ を読んでる場合じゃない。
そこでティーンズ・ラブコーナーに戻ると、誰もいない。
再び、本を取ってはめくって戻す、をやり直していたら
肩をスーッと撫ぜられた。
くそっ、こんなコーナーにいるからビッチに思われたのか。
でも変態、すっげーこええええええええええええ!
心はこれ以上になく動揺しているのに
体が、睨みを利かせてゆっくりと振り向いたのは
私の凶暴性が具現化したとしか思えない。
ところがな、誰もいないんだ。
あれ? と、エロンガを開いたまま、一周ターンしちゃったよ。
誰もいないんだよ!!!!!
ええっ、ここに来てまさかのオカルト展開?
と、ゾゾゾときたけど、とにかく借りないと!
霊より、“恥をかいた上に無収穫” の方が恐いんだ。
色んな恐怖に切羽詰って、すっげー目を血走らせて選んで
ようやくコーナーを出ようとしたら、さっきの女性がまたやってきた。
カゴには、10冊ぐらいティーンズ・ラブ系が入っている。
この女性も迷走中のようだ。
見ると、矢部もガンツのところで待機中。
うんうん、よくわからんよな、ティーンズ・ラブ。
出来ればおめえらと情報交換をしたいよ。
と、背中でエールを送りつつ、借りて帰ったさ。
は? 霊?
私、霊感ゼロだから、あれは透明人間だと思う。
そういうファンタジーより、現実のが大事だろ
今、色々と大変なんで、よそに行ってくれよ。
そういう苦労をして選んだティーンズ・ラブな
けがれたババアには、落胆ものだったぜ・・・。
ああんいやんうっそ~ん感じる~ん じゃねえんだよ!!!
幸せそうでまことに良かったな! という感想。
私、ちょっと特殊性癖の持ち主だったかも。
己を直視するのが恐いんで、掘り下げないけどさ。
ここまでエロトピアに鍛えられていたとは・・・。
すまん、都知事、私にはエロ小説は無理のようだ。
跡継ぎはよそを当たってくれーーーーー。
評価: 石原 慎太郎 新潮社
(2010-12) コメント:長文が読めない自主的ゆとりなので、もちろん読んでいない。 本のレビューで 「もちろん読んでいない」 ときたか・・・。 それはさておき、性器で障子を破る男の話らしい。 今の障子紙はプラスチック製のもあるので、前もって材質をよくご確認の上お突き破りください。 確認中に大概のヤツは我に返ると思うが、勇者もいるかも知れんしな。 |
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