この問いには、私は 完!璧! な答を持っている。
外見コンプレックス 10.6.30 に書いたように
うちのかあちゃんの外見は特殊である。
あっ、もう、こんな最終兵器を出されたら
外見うんぬんとは言えなくなるじゃん、と思うだろ?
まあ、聞け、更に奥の手があるんだよ、うちの無敵ママン。
うちのかあちゃんの顔の肌にはな
治療や薬の副作用で、顔全面に細かいシミがあったのだーーーっ。
色は薄茶だけど、ダルメシアンの模様のようにビッシリと。
たったひとつの難病で、人生のほとんどが失われるよな。
うちのかあちゃん、悲観しても誰も責めないよな。
腰は曲がって背は縮むわ、顔中斑点だわ
年老いてやっと授かった子はドバカだわ。
だけどかあちゃんはそれらを、ものともしなかった。
悲しみは持っていた。
たまに嘆く事もあった。
だけどかあちゃんは、プライドが激しく高かったようである。
ファンデを塗っても消えないシミだけど
厚化粧をせずに、普通に塗り口紅をひく。
きちんとした服装に、上品な言動。
この気の毒な、でも教養のある老婦人をムゲに出来るのはドグラだけ
という踏み絵になってしまったようで
かあちゃんは、どこに行っても大事にされた。
さあ、ここから何を学んだ?
私はな、“思いやりの表し方” だ。
人は、自分が良いと思った格好をすれば良いんだ。
100%自由!
こうなると逆に何を選ぶか、迷うだろ?
だから通常はそこに、他人の目を介在させるんだよ。
かあちゃんは、ファンデの厚塗りで模様を隠す事も出来た。
そういう専用のメーカーもあるよ、と教えたんだけど
かあちゃんは、あえて模様を隠そうとはしなかった。
厚塗りをしていると、人は目のやり場に困る。
そして少しでもシミが見えると、ああ、これのせいか、と同情する。
かあちゃんは、最初から薄っすらとシミを出して
“事情” を素早く提示した。
メイクをする事で、“隠そうと努力をしている” と
周囲にわからせたので、相手の動揺は最小限に抑えられる。
大抵の事は、自分がしたいようにして良いんだけど
そこで、人がどう思うかを考えると
「自由でしょ! 迷惑は掛けていないし。」 と堂々とする人と
「もし不愉快だったら、ごめんなさいね。」 という態度の人、
どちらに好感を持つ?
かあちゃんは、シミを隠す気はなかったんだけど
“相対すれば、嫌でも自分のシミを見なければならない周囲の人”
に対する気遣いとして
“ファンデを塗って隠そうとした努力” を表現していたのである。
病気になった人には罪はないけど、病気になっていない人にも罪はないのよ。
周囲の人に、必要以上に気を回させないためには
最初に 「ごめんなさいね」 と言葉なり態度なりで
さりげなく伝えておけば、お互いにさっさとラクになれるのよ。
この “ごめんなさい” は、礼儀よ。
悪くないから謝らない?
ああ、どっかの国の人がそんな事をよく言ってたわね、ほほ。
by かあちゃん
相変わらず、いらん一言がくっついとるが
そうでなきゃ、私もこんな娘に育たなかったわけで。
見せるか? 隠すか?
答えよう。
見せるにしても隠すにしても、隠すフリをせえ。
見せたいんなら、隠してるんだけどあらついうっかり
隠すんなら、実は隠してるんだよと無言のアピールをしながら。
この “隠すフリ”、○○するフリ、
人生の色んなところで、摩擦解消の有効な手段になるんで
上手く “フリ” を出来る人間になってほしい。
隠すフリは、隠す気がなくてもポーズする事。
つまり、それは紛れもない “思いやり”。
このひと手間を惜しまないでやれば
反感を減らしつつ、かなりの範囲で自由に生きていけるんだ。
私はそう学びとったんで、次はおめえらにバトンタッチ。
それぞれ自由に解釈していってほしい。
またこれでひとつ、肩の荷を降ろせたよ。
古き良き日本人の思いやり (?)、繋いでいければ良いなあ。
評価: 株式会社ワンダーワークス
コメント:もうこれ必需品! ピアスの穴、ふさがらねえ! 若気の至り、永遠!!! 穴な、臭いぞ。 こまめに掃除せえ。 んで、いらん穴は増やすな。 何でここでこれをレビュるんかっちゅうと、“隠す” 検索でシリコンピアスが出たからだ。 あっ、穴掃除、買っておかないと、と。 |
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