この言葉は悪い意味でよく使われる言葉だけど
日本と欧米では、その内情が違うと思う。
“欧米” と、ひとくくりに言っているけど
私が見聞きしたのはアメリカの一部の話なんで
ヨーロッパはどうかわからない。
ま、とにかく日本以外のとこの私が知ってる話限定。
(これほど無責任な設定があるだろうか?)
アメリカでは、子供が成人したら
日本で言えば、別戸籍として扱われる。
日本でも別戸籍に出来るけど、何ちゅうか
アメリカでは、“身内の義務” みたいなものが
一切なくなる感じなのである。
そういう境遇で、成人した人がママ、ママと言っていたら
大げさに言えば、変態扱いされてもしょうがない。
私から見たら、それぐらいアメリカの “成人” と言うのは
親子の決別に思えるのである。
だって結婚の時も、相手を紹介して
「結婚するから。」 だろ。
「結婚させてください」 と許可を願うわけではない。
もう、こっからして、アメリカの感覚は違うわけじゃん。
じゃあ、日本ではどうか。
日本では、いつまで経っても親子は強いつながりがある。
その関係が、良い悪いは別として。
仲が良い悪いも別として。
“老いては子に従え” という格言は
死ぬまで親子はベッタリ前提。
親の不始末は子が背負い、子の不始末は親が背負う。
法律上は別人格として定められていても
感情がそれを許さないのである。
親と子は、互いにその存在に縛られる。
多くの母親は、甲斐甲斐しく我が子の世話を焼く。
子供は母親を家政婦だと思っている。
魔法の財布も持っていると思っている。
我がままをぶつけてタカって見下して、それはすべて甘えからくるもの。
そして親が死んだ後に、その価値について気付く。
そうなったら、一生親に囚われる。
母親以上に自分を気にかけて、面倒を見てくれた存在はいない、と
わかったら、その思い出をいつまでも追ってしまうのは
情けないけど、しょうがない事でもある。
すいません、私です。
日本の場合は、これを
“自立していない”“マザコン” と言うのではないか?
まあ、確かに私だけは死ぬまで自立せんだろうが。
他にも、離婚や死別で早くに母親を失った子が
その影を追い求める場合もあるけど
いずれにしても、母親を想い過ぎるのを
マザコンと言っているような気がする。
私はマザコンの男性とは、あまり縁がないけど
世間の話を聞くと、割にきっつい内容が多い。
常に妻や彼女より、母親を優先し
女性に母親と同じ振る舞いを求めるようである。
そういう人が、日本では本当のマザコンであって、実に特殊で
そんな例を見聞きすると、普通の親孝行に対しても
世の中は気軽にマザコンマザコン過剰反応し過ぎじゃないか?
と疑問に思うのだ。
母親に対する思慕など、誰でも色んな形で持っていて
それを一列に “マザコン” と片付けるのは
母親という存在に対する冒涜とも言える。
冗談でも、あまりそういう言葉を使わない方が良いと思うのだが
この意見は、“言葉狩り” になったら困るんで
ここでグチグチ言っているだけなんだ。
評価: 宝島社
(2011-07-20) コメント:ヘンなキーワードばかりで検索して、ほんとすいませんほんとすいません。 これが “魔法の財布” だそうですーーー。 雑誌の広告とかのは金色とか昇り竜の型押しとか、一発でバレるデザインだけど、これはごく普通の見た目。 黄色でもないし。 そこを評価しようよ! |
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