昔から、“食事” というものに興味がなく
年老いてからは、もう料理も面倒になり
ツイッターでブーブー言ってたら、レンジの皿を割る
というバチが当たり、レンジを買い換えるハメに。
“うっかり” とか、“怠惰” とか
自分のせいにしたくないので、この踏んだり蹴ったりは
もしかして老人性ウツの初期症状じゃないか? と疑いを持つ今日この頃。
リンガーハットに行ったら、隣の席に友人同士であろう女性2人組みがいた。
それは普通の事なんだけど、その片方の女性の前にある皿が
気になって気になってしょうがない。
リンガーハット好きの私が
それ、どのメニュー? と訊きたい、得体の知れない料理だったからである。
結局その女性は、その料理には手をつけずに店を出て行った。
と同時に、その皿を凝視して理解できた。
それは、皿うどんの何だっけ、かかってる具
つまりその女性は、皿うどんのパリパリ麺だけ食っていたのだ!
そんな行儀の悪い事をするんだったら
家でベビースターでも食ってろ、とは言わないよ。
友達の食事の誘いを断れない人もいるんだから。
かなりのポチャ系のその女性は
夜の10時過ぎのリンガーハットでは
皿うどんの麺のみを食うのが、最良策だったのであろう。
たとえスリムな友達が、目の前でチャンポン餃子セットを完食しても。
え? 私?
私はナイスバディーだから
チャンポンは夜の2時ぐらいに食うものだと思ってるよ。
でもこの件で、少しは空気を読んで人付き合いをすれ、と怒ったさ。
ちょっと、あんた。
ポチャ友達が食に気を遣ってるのぐらい、察しなさいよ!
あんたが私ほどナイスバディーじゃないのは
こんな時間にチャンポン餃子セットを汁まで完食するからよ!
私も真隣で同じものを頼んだけど、汁まで飲み干さないわよ。
あんたと私の差は、汁よ汁! 下ネタじゃないわよ!
新しい芸風を披露して芸達者なところを見せて、満足して本題に戻すけど
その汚い残し方を見て私が思ったのは、批難でも嘲笑でもなく
純粋に、“羨ましい” だった。
今の若い子は、食べ残しても良いんだな・・・。
私の若い頃は、“食う人” が偉かった。
どんなに勉強が出来ても、どんなに運動神経が良くても
どんなにナイスバディーでも、どんなに文豪でも
食わなければ非国民
給食を残すと、昼休み中クラス全員が待つ針のムシロで
しかも教師の殴る蹴るまで、もれなく付いてくる時代だった。
あまたの生徒の中でも、私は特に食わないので
担任から目を付けられていて、給食時間が苦痛だった。
私の時代の給食は、ゲロマズだったのだ。
なのに量だけは多い。
“不登校” という単語を知っていたら実行していたよ。
あと、“非行” とか “反抗” とか “家出” とか
“人権” とか “個人差” とか “人それぞれ” も。
知らないから、素直に従ってたんだよ。
無知って悲しいよな・・・。
昔は、“食える事が幸せ” だったので
私の周囲の全員が、食え食え攻撃であった。
うちのかあちゃんは、際限ない量の飯を出すし
うちの兄は、私が残そうとするものを
目の前でゲフゲフ言いながら、代わりに食ってくれるし
そんな心の負担になるような事ばかりされるので
食う事自体が、嫌で嫌でしょうがなかった。
私は、“食わない幸せ” が欲しかった。
そういう時代のお陰で、私は今でも飯が恐い。
というか、今ではもう飯屋に入っただけで
お腹が痛くなったり、気分が悪くなったりするぐらい
“食事をしにいく” というのが苦痛なんだ。
だって飯屋で出る料理って、私には多いんだよ。
コース料理って、何で最初にスープだよ?
私にはそのスープが1食分なんだよ。
普通にファミレスで、たとえばハンバーグを注文しても
何か、ものすごく多い。
悪い事に、私は米好きなので
ご飯を食うためにおかずを食うタイプの選手なんだ。
でも “栄養” とかいうやつが大事らしいんで
無理に肉だの野菜だの食ってるけど
本当は白飯さえあれば、おかずは漬け物で良いよ・・・。
だから目の前に、人には普通の量の料理が出てきただけで
気分的にお腹一杯なってしまい食べられない、という
心の病いの持ち主なのが、私なのである。
“残すのは悪” と洗脳されたヤツには
残す事にものすごい抵抗があるんだよ。
でも食えないから残す、
自分がそれをしてしまう事がわかっているから
飯屋に入るだけで具合が悪くなるんだ。
よって、外食は出来るだけ避けている。
でも人付き合いでは、“飯を食いに行く” という行為は
ものすごく大事っぽいので、私はそれで苦労をさせられる。
「美味しそうにいっぱい食べる子が好き。」
「一緒に楽しくご飯を食べられる子と付き合いたい。」
っていうのが今の世の定番なので
私は少食が貴婦人のたしなみだった戦前に生きたかった。
「飯、飯、うるせえ! 何で皆、そんなに飯を食いに行きたがるんだよ!」
とブチ切れて、フラれた事もある。
ちっ、私のナイスバディーを食うよりも飯を食う事を選んだか・・・。
とか、下品な解釈をして、心の傷を癒したけど
きっと私は一生、飯の事で苦労をする。
食え食え攻撃で、つらい想いをしてきた私には
世の中の飯に対する情熱が理解できない。
カロリーメイトやサプリで栄養を補って
好きな駄菓子でも食って、残り寿命を消化したいけど
それを言うと、周囲の人々全員が大反対をする。
明確な理由はわからない。
「そんなの不健康」 とか言われるけど
今までの人生で、私が健康だった事はない。
1800gで産まれて、しかも自宅出産、保育器なしで
幼い頃から食事を嫌がり、治療が必要な栄養失調に陥った私は
本来なら、生き延びられない子供だったのかも知れない。
とか被害者ぶってみたけど、どうもスッキリしないなあ。
飯を嫌がる事自体、ものすごい罪悪感があるんだよな。
食う事は生きるために必要だから、防衛本能でも働くんかな?
でも、必要以上の食事量のヤツに、“贅沢病” とか言われたくないな。
今の世は食い過ぎなんだよ!
評価: サンポー
コメント:トンコツ嫌いの私が、一番好きなカップ麺がこれだ。 正直、具はないも同然と思え。 んで、ちょっとブタ臭え。 でも、これが一番好きなんだ! なのに関西には売ってねえー。 皆、買ってサンポーを調子づかせて全国展開させて!!! |
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