偏食になる理由は、ただひとつ
“親に甘やかされて育った”、これに尽きると思うが
この偏食にもタイプがある。
食えないタイプと、食わないタイプ。
食えないタイプは、食べた事がないものや
自分の思う食い物像から、かけ離れた見た目や食材は
はなから口に入れる事が出来ない。
食わないタイプは、美味いと思える味覚の幅が狭いだけで
食えと言われたら嫌々食うけど・・・、というヤツ。
育ちの悪い私も、もちろん偏食なのだが
私は後者のタイプである。
グルメな兄に無理矢理、色んなものを食わされて
(「食わずに文句を言うな!」 が兄の決めゼリフなのだが
食って文句を言うと、「食い物に文句を言うな!」 に
バージョンアップされるという罠が。
どう転んでも、兄の勧めるものは喜んで食う道しかないようだ。)
蛙料理まで食った事がある。
確かに言われているように、鶏肉系あっさり味だったが
私は 鶏 肉 も 大 嫌 い なんだよ!
ほんと、しなくて良い経験のひとつだったぜ、蛙食はよ。
私がひとつ、偏食で疑問を持っているのが
兄弟が多いという環境に育った偏食家を見た事がない、って事。
今までに会った偏食家は、ひとりっこか割と年が離れた末っ子だった。
三人兄弟とか、全員モリモリ食う。
それこそジュースの注ぎ分けをmm単位でして、平等平等うるさい。
犬猫で食が細い子は淘汰されるけど、まさか人間界でそれはないだろう?
大家族の偏食家、どっかにいるはず。
話を聞いてみたいものだ。
競争社会での意欲のなさが、どう人格形成に影響を与えたか。
そう。 偏食は、人格を疑われる。
偏食家である私でさえ、偏食なヤツを情けないと思ってしまう。
私の場合、親族間では知れ渡っているので
もう大っぴらに食い散らかしを出来るのだけど
やはり友人知人には気を遣う。
食い物に興味がないヤツは、付き合っててつまらんらしいからだ。
何を偏食を他人事のように言ってるんか、っちゅうと
珍しくこの私が、あくせく策略をめぐらせている項目だからだ。
“食う” に関するイベントは。
ない知恵を絞って、偏食がバレないよう苦労してるんだから
それに関しては偉そぶるよ? という気分なんだよ。
その横柄な気分の流れで、ついでに文句を言いたいけど
ええ? これにお金を取るってどんな神経?
という料理を出す飯屋、あれ何なんだ?
そんでそれを喜んで食ってるの、それ演技じゃないんか?
とりあえず私も、場の雰囲気を壊さないよう穏やかに食うんだが
貧乏ゆえに、その出費、ものすごーーーく痛く感じるんだよ!
ああ、こんなもん食わなかったら、あのゲームソフトを買えたのに
とか思いつつ食うんで、余計に不味く感じるんだよ。
そんで、量、多すぎ!
偏食は必死になって隠すけど、少食は許してもらいたい。
この項目は、私にはどうにも出来ない。
と、このように円滑な人間関係を築く努力をしてきた私だが
他人の目、あなどれんよな・・・。
美味い > 普通 > 食える > 不味い > 食えない
私が内心、この5つの評価をしていた事を見抜かれているようだ。
ある日のふいの 「どう? 食べられる?」 の問いに
ギクーーーーーーーッ としたよ。
自分では完璧に自然に演じていたつもりなので
どこの部分でどんな態度に出てたのか定かではないが
「うん、食える」 など認めると、今までの努力が水の泡だろ。
「えーーー? 美味しいよ?」 とか
背中にダラダラ汗をかきながら、ウソを付いたさ。
偏食、ほんと育ちを疑われるから、とことん猫をかぶらせてもらう!
ウソだとバレていても、気の毒に思われるんかわからんけど
追求をされた事はない。
ただ、たまに誤解されるのが辛い。
美 食 家 だと・・・。
ウソを付くのって、すぐさまバチが当たるっちゅうか
何でこんな保身にまで代償が必要なんか
人生、ほんと厳しく作られてるよな・・・。
単なるしつけの悪い偏食の上に、安物食いなのに
“舌が肥えてる” とか、グサグサくるんだ。
あ・・・、もしかしてイヤミを言われてるんだろうか?
でも私にお勧め飲食物を訊くんだから、それはないよな???
こういう事をチマチマ悩むのも、何だか面倒だよなあ。
“真っ当” でいるのって、本当に難しい。
そんな私だけど、ひとつだけ忠告したい。
何でも食べられるヤツ、味覚が破壊されてねえか?
あまり辛いものを食うな、味覚細胞の害にしかならんぞ。
それだけ気をつければ、おめえらの天下だ。
んで、偏食家仲間、とにかく隠し通せ。
食わず嫌いとか、飯に文句を言うとか
ほんっっっっっと嫌う人が多いから。
評価: 永樂 和重 教育評論社
(2006-10) コメント:内容については賞賛が多いけど、著者が実践してるだけでデータがないんだと。 私の美容法みたいなもんかな? (ごめん、読んでない。) 私・・・? 剥いてくれたら食うよ。 果物、それが面倒くせえ。(はい、人間のクズ決定!) |
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