秋田児童殺害事件の容疑者の報道がものすごい。
過去にさかのぼって、接触があった人を探し出してきて
色んな出来事をほじくり返している。
最初の1~2日は、容疑者がどんな人物なのかと
興味深く聞くのだが、もう腹一杯である。
というか、恐くなってくる。
もし犯罪を犯したら、こんな風に言われるんか
あんな事やこんな事も引っ張り出されるんか
絶対に犯罪はやめとこう、と、思う。
もしかして、これが真の目的か?
晒しあげっちゅう罰での犯罪予防か?
実際に犯罪が起きたら、私もあれこれ推理をする。
だが、犯人が見つかったら、それで終わり。
だけどTVは次々に容疑者の “顔” という噂話を流す。
そんなことに皆は興味があるのか? と、不思議に思い
考えて、ひとつ思い当たった。
容疑者はこんな事を言った、あんな事をした、と
誰の人生にもある失敗やトチ狂った経験ばかりをクローズアップして
“犯罪を犯すのは我々とは違う種類の人間” にして
安心したいのではないだろうか。
ごく普通の人間が、ごく普通に暮らしているのに
ある日突然豹変して人に危害を与える世界など
恐ろしくてゆっくり暮らしていけないもんな。
目先の犯罪にしか興味がなかったのだが
これに気付いて、事件に直接関わりのない人々の
心のアフターケアも大事だと思うようになった。
忘れる、飽きる、は、安心できた証拠である。
こう思うと、連日の饗宴も、まだ温かい目で見れる。
えれえ上から見た物言いだが、結構うんざりなんだよ。
TVのチカラもこれで潰れてたんだぞ!
ほんとイライラしたぜ。
これっぽっちのささやかな毒づきぐらい許せよ。
でも、私のくだらん理由でのイラ立ちはさておき
ひとつ気になるのが被害者家族のメンタルケア。
こういう報道を見て、被害者家族がどう思うのかはわからない。
性格によって、さまざまな反応をするんだろうが
少なくとも日が浅ければ、そっとしておいてほしいんじゃないか?
あまりやり過ぎてくれるなよ、と、不安。
それとも、これでも歯止めが利いている状態なんか?
マスコミの権利ふりかざしの調子ブッこきで
言論の自由が危なくなるのは困るぞ。
しかし、マスコミは一体どういう技を持っているんだろうなあ。
ほとんどの人が 「私だったらインタビューなんて応えない」
と、思っているだろうに、よく聞きだせるよな。
あれ、謝礼とか出るんだろうか?
「噂話はタダでできる娯楽」 だそうだ。
この言葉、すんげえイヤだが言い得て妙だよな。
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