死刑判決の主文を読んだが、知りたかった事は結局わからず。
と言うのも、私の周囲に
遺族の近所の人や警察関係者を、知人に持つヤツがいるのだ。
事件発生当初から、色んな噂を又聞きし
それに対する疑問が解けるかと思っていた。
この事件で流れた噂とは *( )内は噂の出所
1.被害児の母親は出会い系をやっていて
小林薫被告とは数回会っていた。
別れ話をしたので、子供を誘拐された。 (遺族近所)
2.被害児の母親と小林は接点があった。 (警察関係者)
3.母親に送信されてきたのは被害児とのセックス画像。 (不明)
4.被害児は目をえぐられていた。 (遺体発見現場近所)
5.被害児は前歯を抜かれていた。 (不明)
6.被害児は手足を切断されていた。 (遺体発見現場近所)
7.警察はあのスナックに客として潜入しているらしい。 (不明)
8.警察は何故か、あそこの地域しか警戒していない。 (不明)
9.早くから犯人がわかっているので、年越しは許されない。
必ず年内に逮捕する。 (警察関係者)
他にも多々耳にしたが、報道で流れた記憶がある話は省く。
事件に関係のない中傷としか思えないのも省いている。
(聞いておいて忘れてしまった話も、多分膨大にある・・・)
この中で実際に当たっていたのは、9の逮捕時期だけである。
8の “あそこの地域” とは、今になってみれば
小林のマンションから最寄り駅付近だったので、これも当たっている。
7は、どのスナックかわからないので、何とも言えず。
噂というのは、微妙に事実とかぶっているので
あたかも本当のように語られるのかも知れない。
1は、近所の人の妬みや恨みが入っているのだろうが
その出所の元は、もしかして2ではないのだろうか。
警察が早くから犯人に目星を付けていたのは
やはり2があったからではないか、とも思えるが
その接点というのが、どういうものかはわからない。
もし、警察が 「母親の知り合いを知らないか?」 と
聞き込みしていた場合、それが近所の誰かの悪意のある取り方で
出会い系に変換された可能性はある。
この一連の噂を、私はほとんど信じられなかった。
出会い系に登録して主婦を選び、付き合った男が
別れ話に逆上して、その幼子を拉致し、殺して
歯を抜き死姦して、目をえぐり手足を切断して
母親に画像を送り、スナックで他人に見せびらかして征服感を誇る。
これは一見筋道が通っていそうで、どこか不自然である。
これでいくと小林は
人妻、幼女、殺人、死体、死体破損、収穫誇示
これらすべてに性的興奮を覚えるわけだ。
もちろん、そういう異常性癖の総合商社なヤツもいるだろう。
だが、それは多くの場合、犯行を重ねていっての結果であり
性癖というのは、学習し、徐々にエスカレートするもので
初めての殺人でいきなり開花するのは、とても稀だと思われる。
4~6の噂は、“死体破損” の言葉から連想されたものだろう。
“損壊” とか言うと、普通はグチャグチャのギッタギタと
想像してしまうが、ちょっと傷を入れただけでも、死体破損になる。
遺体を発見した人がTVのインタビューで
「お人形さんのように座っていた」 と、言ってるので
四肢切断が果たしてあるのだろうか?
そもそも死体切断は、遺棄の際に運びやすいようにであって
そこらに放置するつもりなら
わざわざ血まみれになりつつ切る方が、よっぽど苦労だ。
目をえぐるのは、もっと深い意味があり
眼球コレクターでなければ
何かの儀式、もしくは誰かへのメッセージである。
変質者の思考はわからんが、どんなに深い恨みがあろうと
眼球をえぐり出すなど、通常は思いもよらないよな。
この噂が真実味を増したのは、判決文の
「被害者の顔の血を拭い、写真に撮り」 の一節からであろう。
被害者は溺死であり、出血は作為的なものとはわかるが
それが眼球摘出によるものとは限らない。
大体、噂なんて口から口へとヒソヒソ語られていく様は
まさに伝言ゲームと同じで、どこでどう話が転ぶやら。
特に悪意のある話ほど、デカく転ぶから恐い。
どれが本当で、どれが嘘かがわからないので
私はこの事件に対しては、突っ込んだ見解を語るのは避けていた。
被害者は2次被害、3次被害と、幾重にも傷つけられるものだから
その加害者になりたくなかったからである。
ここに書く事で、既に私も加害者になったのかも知れないが
遺族が何を言われていたか、一部でも知ってもらい
ここのいくつかの噂を、ただ否定したかったのである。
真偽はわからないし
実際に現実では、いつもこういう状況になってるかも知れんし
私自身、他の事件では被害者批判もするんだが
今回は間近であれこれ聞いたせいか、何か不愉快でな。
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