美の混同

友人と出かけてた時に、偶然に友人の会社の女の子と会った。
その女の子は母親と一緒らしく、挨拶を交わす友人の後ろで
にっこり微笑んで、お辞儀をしておいた。

これが私にできる最良の愛想である。
やたら口を開くとバカ丸出しで、友人を窮地に追い込みかねん。

友人が翌日会社に行ったら、その女の子が私を美人だと褒めたらしい。
私的には、そこで既に 「はあ?」 と思ったが
まあ、お世辞でも言われたら、しこたま気分が良いもんだし
友人の社内の人間関係もある事だし、と受け流したが
話はそれだけでは終わらなかった。

「昨日、○○さんと一緒にいた人
 すごい知的な美人だったんですよおー。
 一緒にいた母も 『育ちの良さそうな上品な人ね。
 いいとこのお嬢さんよね。』 と、感心してましたよー。」

ここで、周囲の男性社員が 「ええー、僕も会いたいなあー」
「紹介してくださいよー」 と、口々に言ってきたとな。

ここで友人の 「どうする?」 の問いに固辞するのは当然だろう?
「ゴディバのチョコかと思ったらカバヤだった」
みたいな立場になりたくねえわ!!!

普通のお世辞ならともかく、そこまで言うっておかしくねえ?
いや、「本当に美人だからでしょ」 というフォローを
聞きたくて謙遜してるわけじゃねえんだ。
私の辞書に “謙虚” の文字はない。

明らかに、この過剰賛辞はおかしいんだよ。
「ああいう人を才色兼備って言う」 とまで言われてるんだぞ。
単なる社交辞令にしては、様子がおかしい。

これって、その女の子と友人の関係がおかしいって事だよな。
それが何で、私にまで波及するんかはわからんが
何か色々わけわからん心理か何かでもあるんだろう、と思い
友人に気をつけるよう、注意をしたら
「そんな人だとは思わなかった」 と、罵倒された・・・。

私は人の褒め言葉を素直に受け取れない卑屈な人間なんだってさ。

ちなみに、「私、決して印象が良いタイプじゃないだろ?」
と、突っ込んだら、「正直言って、口を開くと最悪」 と、言われたさ。

ほおらもう、そこからして実態は “上品” じゃないわけだ。
それを何を調子こいとんのか、友人までもがその女の子に同調して
社内でいらん風評を流して、ちっとは否定せえっつの。

仲良しをひいき目に見る気持ちはわかるが
上乗せばかりしてると、逆に相手のタメにはならんのだぞ。

しかし、何故こういう事態になるんだろう?

そういや、以前にも似たような事があった。
元彼の同僚に会った後に、「すげえ可愛い」 と
会社中に噂が広まり、彼氏の転職を心から願ったものだ。

「にじみ出るものってあるじゃん」 という意見もあるが
それはあくまで雰囲気で、造形美とはまた違うものである。
混同してはいけない。

形には黄金率というのがあって、完璧な形というのは真円だと思う。
でも、ただ丸いだけの物を見てても面白くない。
だからイビツな物に目が行く。

人間の顔の作りというのも、こういうもんだと思う。
完璧な美人より、多少の崩れがあった方が魅力を感じる。

だが私は造形的には、その崩れを “欠点” だと位置づけている。
そういう欠点は個性に繋がるし、憎むべきものでもないから
好みとは別に、それを冷静に判別して何の支障がある?

私の顔の作りは、“下の中” ぐらいだと、自分では分析していて
時々出現する、私を美人だの可愛いだの言うヤツは
マニアか、恋に目がくらんでいると判断する。
その冷静さが卑屈なんか?

どうせ、ツラ出しなしのネットだから
すっとぼけて、美人ぶっても構わんのだが
そういう虚構で満足できる性格なら
はなからリアルでも良い人ぶっとるぜ。

そもそも、ナイスバディの自画自賛をしまくっているのに
これで微妙な顔までも自慢してたら
全体の判定がユルい単なる勘違い女になるだろ!
せっかく本当にナイスバディなのに、信憑性が薄まるじゃんよ。

潔く、イマイチなとこはイマイチ、と認めつつ
ピカイチな部分で天高く昇っとれば、それで平和なもんだ。

とにかく時々ある、この錯覚には、ほんとに困っている。
普通に会ってりゃ、“普通” でスルーしてもらえるものを
ごく稀に、目にフィルターがかかったようなヤツがいて
勘違いで言いふらかされるので、期待値がうなぎ上りで
こっちには何の落ち度もないのに、一方的に絶望されるハメになる。

どういうワナだよ、まったく!
それとも人によって、物の見え方って違うんだろうか?

どんどん見間違いして、褒めてもらうのは構わんよ。
ただし、一生、2度と会わないで済むならなっ!!

あああああああああ、行動範囲が狭まったーーーーー!

Comments

“美の混同” への10件のフィードバック

  1. がぶりのアバター
    がぶり

    カバヤを悪く言うなぁぁw
    ジャジー着ぐるみ親子ペアを送ってくれた、いい会社なんだぞww

  2. のアバター
    匿名

    カバヤを悪く言うなぁぁw
    ジャージ着なくたってがぶりは着ぐるみなんだぞw

    っで、まともにコメント
    やはり褒め言葉は素直に受け取っておきましょう^^w
    アリンコ^^嬉しいゃ♪これでv(*’-^*)おk~

  3. あしゅらのアバター
    あしゅら

    カバヤの是非はおいといてw
    いや、どうせゴディバも不味いんだし。

    もちろん都合の良い部分だけは
    真に受けて、喜びあふれているわい。

    ただ、その後真実が知られる時がきたら
    ヒイイイイイイイイッ!
    想像するだけでも恐ろしい・・・。

    当分コソコソしとくわ。

  4. ちゃあこのアバター
    ちゃあこ

    ああ;ごめんよ?
    がぶりの次にコメントしたのは私だわー;
    今見て気がついたよ

    がぶり、あしゅら、失礼しました~

  5. のアバター
    匿名

    結局何やかんやいっても自慢?どこかで賛同してして欲しい(皆無とは言えないだろ)別に書かなくてもいい内容だし‥。まジコマンだし自由だがな!

  6. あしゅらのアバター
    あしゅら

    うん、自画自賛が好きで、よくするんだけど
    あまりに意外な事を言われると
    自分に疑問が湧いてきて困るんだよ。
    自分をきっちり見つめてたら、人生辛いじゃん。

    この記事は、自分と他人の
    褒めどころの歩調を合わせてくれ、という願い。
    納得できる褒め方をしてくれよ、という祈りだな。

    書かなくてもいい内容、と言ったら
    このブログの記事、全部当てはまるんだ。 とほほ

  7. 通りすがりの者のアバター
    通りすがりの者

    本当にお綺麗な方なのでしょう。
    「下の中」の方は普通はそんな賛美を受ける事はないと思います。
    そんな美貌をお持ちでいらっしゃるのに、「下の中」だなんて。。。もしかして、美意識が一般の方とずれているのでしょうか?それとも、ミス日本みたいな美女レベル以外は「下」に見えてしまう厳しい方でいらっしゃるとか??
    いずれにせよ、美人でいらっしゃると思います。
    うらやましいですね。
    今度お写真を見せてくださいね。

  8. あしゅのアバター
    あしゅ

    いや、たまにいるじゃん
    ブッサイクなのに、何故かチヤホヤされる女性。

    あれさ、客観的に見ていると
    有無を言わせない押しの強い雰囲気のようなものがある
    と思うんだけど、多分私も不穏な光線を発しているんだと思う。
    けなしたら殺されるぞ、みたいな。

    もう、↑ こんな自虐的な事は言いたくないんだけど
    自画自賛を楽しむ尻拭いとして
    真実をきちんと伝えにゃ不公平だしなあ・・・。

    ビューティーコロシアムに出るほどじゃないけど
    写真を出して良いレベルでもないんだよー。

  9. ICEのアバター
    ICE

    再びICEです。
    今古い所を(興味のあるところだけ)ちびちび読んでます。

    私の友達が微妙な美人なので言いたいことわかる。
    あった人は「すごくきれいな人」という印象を持つんだけど、「美人でしょ」って紹介すると「え~そうかな?」て感じになるんだ。

    私の友達の場合は、目も一重で半眼っぽくて恐いし鼻も段鼻、でも顔の輪郭は美しく肌もきれいで髪もまっすぐできれいそしてすらりと背が高い・・・それを総合するとオリエンタルで上品な知的美女になる。
    多分肌が汚くて、背が低かったら「ぶす」って呼ばれる人になる。

    まあ一回も美人と言われた事のない私としてはうらやましいけど、本人も微妙みたいで「きれい」と言われるとすごい嫌がる。

    美人にもいろんな種類があるんだね。

  10. あしゅのアバター
    あしゅ

    ICE、そう! そうなんだよ!
    キレイとか、先入観なしで見ると
    一瞬、美人に見える人っているんだよね。

    でも、造形的には整っていない。
    全体トータルで美しい。
    それが “魅力” だと思うんだ。

    んで、生き物の場合
    魅力は美よりも大事っぽい。

    動かないものは、美が一番に要求されるけど
    動くもの、生きてるもの、形を変えるものは
    魅力がある方が、心惹かれる。

    ドブサイクの私も
    この記事のように、時々美人だと言われて
    この頃はすっごい驚いて
    相手の精神状態まで、疑っていたけど
    最近この法則を見つけてからは
    ああ、この人の思う “魅力” に
    私は当てはまったのかな、と納得しているよ。

    過去記事を読んでくれて、ありがとう。
    コメントをしてくれて、ありがとう。

    久々にこの記事を読んで
    あの時の動揺を思い出したよー。

    やっぱり年月とともに
    考えや意見が変わったりするもんなんだなあ。
    ちょっと成長したようで、嬉しいー。

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