ファンデにとっては、ババアの毛穴こそ落とし穴なんだが
今回はそういうムカつく話ではない。
厚塗り熟年女性が多い原因は、もしかして
ファンデの進化についていけてないからではないか?
と、自分の化粧法の荒さも照らし合わせて、疑ってみた。
私の記憶では、昔は確かファンデはクリームタイプばかりだった。
そこでアメリカのマックスファクターが、映画の撮影のために
崩れにくいケーキタイプのファンデーションを開発したのだ。
このケーキタイプは、水で濡らしたスポンジでファンデを塗るのだが
ファンデ表面が堅くて、ゴシゴシこすらないとスポンジに取れないほど。
そして80年代だったと思うが
世界初のパウダーファンデを開発したのは、コーセーで
その後の資生堂の 「メイク23秒」 のCMで
パウダーファンデが一般に広まった・・・ような?
ここらへん記憶があいまいなので、正確ではない。
ケーキタイプは、スポンジを水で濡らすので
その手間と衛生面 (濡れたスポンジを持ち歩くと菌の温床になる) で
不便だったのを、水なしで塗れるというところが大ヒットした。
しかしこの時代のパウダーファンデも、今のと比べたら堅かった。
と言うか、他のタイプのファンデ全般も堅くノビが悪かった。
クリームでもリキッドでも。
理由は当然のごとく、技術が発達していなかったからだが
とにかく昔は、一生懸命に塗らないと
伸びない乗らないファンデばかりだったのである。
私はメイクを覚えたての頃は、若くてピチピチしてたとともに
ギトギトしてたので、ケーキタイプを愛用していたが
やはり水使用が面倒になり、パウダータイプを試したけど
当時のパウダーファンデは、伸びが悪い上に崩れやすく
メリットを見出せなかったので、ほとんど使わず
若くてピチピチなのに、クリームタイプに移行した。
同じ伸びの悪さでも、指で塗った方がまだムラにならなかったからだ。
だからパウダーファンデは、サンプルぐらいでしか縁がなく
いまだに塗り方のコツがわからないのだが
現在のパウダーファンデは、昔とは別物だという事はよくわかる。
保湿成分もたっぷりで、リキッドやクリームとそう変わらないレベルだし
何よりプレスが柔らかく、肌の上での伸びも良い。
つまり、昔の要領でファンデをスポンジに取ってたらゴッソリとつき
それを顔に乗せたら、当然のごとく厚塗りになる。
よく見かける厚塗り熟女は、ほとんどがパウダーファンデである。
そりゃあもう、パッと見ただけでわかる。
ファンデが容器からそのまま顔に移動されてるだけだから。
プロには、どこのメーカーの何番かもわかるんじゃねえ?
人間、慣れとクセはなかなか抜けないもので
30代以降になったら、いくら保湿面で進化してても
パウダーファンデは禁忌の品。
そう忠告しても、慣れない形状の物には手を出しにくいし
ましてやラクな方法から、面倒な方法には変えたくはない。
この調子で、現在の化粧品を昔のやり方で使っているのであろう。
1度カウンターに行って、メイクをしてもらえばいいと思うが
ヘアメイクさんにメイクをしてもらってる女優でさえ
プロの仕上げ後に、自分で重ね塗りをしてしまう人がいると聞くから
年を取ると、助言は受け付けなくなってしまう場合もあるようだ。
私は元来ザツな性格なので、気をつけてても
肌を荒く扱ってしまうクセが抜けずに困っていて
ついついファンデも一生懸命に塗ってしまう。
今のファンデは、一生懸命に塗ると逆に効果が発揮されないので
軽くテキトーに扱うのがコツである。
これは化粧品全般に言える事で
アイシャドウもチークも口紅も、昔とは違い
伸びも乗りも持ちも質感も、段違いに良くなっているし
そのアイテムの持つ意味も変わってきているので
常に勉強をしないと、時代に取り残されてしまう。
こういう姿勢は、あらゆる事に関して当てはまるが
脳みそは広げて見せて歩けるわけではないので
赤の他人には、思考の劣化は気付かれにくい。
でも隠せない顔が古臭かったら、自ら「頭固いんです」 と
言って回っているようなものだから、大恥だぞ。
お互い、精進しようぜ。
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