関西に来た当初、バウムクーヘンを貰い、何のギャグかと思った。
と言うのも、うちではバウムクーヘンを貰うと
家族全員が 「誰かが食うだろう」 と、放置して
結局腐らせる菓子No.1なのだ。
どこぞの銘菓のひよこや、白い恋人もこの属性である。
てか、こういう菓子をくれる人など、滅多にいないが。
このバウムクーヘンも、ひとくちふたくち食って
放置 → 賞味期限切れ の道をたどった。
もったいないが、どうも好きになれないんだよ。
パサパサしてる割に重たい食感で、味も正直不味い。
ミルクレープも、見るだけで胸焼けするほど大っ嫌いなので
パイ以外の重ね系菓子は苦手なのかも知れない。
この冗談扱いしていたバウムクーヘンだが
TVでちょくちょく見かける事に気付く。
最初は宣伝的なオトナの事情によるものかと思っていたが
どうも真剣にバウムクーヘンを紹介している番組が多いようだ。
てか、熊本にいたら、バウムクーヘンの事など
10年に1度思い出すか、ぐらいの死語なのに
関西では月に1度は見聞きする。
そういや、そこらの菓子屋にも普通に並んでいるんだよ。
もしかして関西人はマジでバウムクーヘンが好きなのか? と不安になり
友人知人に調査してみたら、皆好きだと言うんだ。 食べたいと!
あんな、物のない時代に他に食う物がないから、しょうがなく
唯一の洋風甘味系として食ってたような、過去の遺物な菓子を
(どんだけバウムクーヘンを見下してるんやら)
何でこの物の豊富な現代に生きてて、わざわざ食うんだよ???
他にも上手いケーキはいっぱいあるのにーーー。
と、無礼にも程があるほど驚愕したが
よく考えると熊本にも同じ立場の菓子があった。
それはカステラ。
熊本のスーパ-には必ず置いてある。
カステラカステラ言う事はしないが、結構普通に食う。
このカステラも、長崎の出島時代にありがたがられた南蛮渡来菓子である。
他の地方の人々には、化石も同然だろう。
ところがな、このカステラ、美味いやつはむっちゃくちゃ美味いんだよー。
生地が真っ黄色で、しっとりしてて、ジャリジャリしてるやつ。
まさに、ザッハトルテの卵味!!!!!
たまに食いたくなって、長崎にいるヤツに頼むほどなんだぜ。
と息巻く割には、全人任せの食う一方だったんで
その美味いメーカーを覚えておらず、とんだ役立たず情報なんだが
美味いカステラの目安は、生地が見るからに黄色で、ズッシリ重い事。
これを牛乳とともに食すと、そりゃもううんめえーーー!!!!!
これに当たると、普通のカステラなんかカステラと呼べないぜ。
単なる素のスポンジケーキだ。
生クリームでも塗って食ってろ、って感じ。
あんなんをカステラと呼んじゃいかんぞ。
・・・・・書いてて、ふと思ったが
庶民的なカステラに真の王者がいるように
バウムクーヘンにも別格がいるって事か?
でも、バウムクーヘンだろ?
いくら美味くても、それを探す旅に出るぐらいなら
他のケーキの美味いやつを探した方がマシじゃねえ?
バウムクーヘンの美味いやつなんて
「ああ、これは美味いね」 で終わるだけじゃん。
この記事の、バウムクーヘンとカステラの部分は
入れ替えても微塵も矛盾がない内容なのに気付いたヤツも多いだろう。
ようするに、バウムクーヘン派だろうがカステラ派だろうが
慣れ親しんだ菓子に対するヒイキ心なだけ、っちゅう話だ。
しかし、よりによってバウムクーヘンに挑むのがカステラ・・・
どんだけ目くそ鼻くそなんやら。
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