公爵家の娘が自室に戻ると、長椅子に座って
テーブルの上の菓子を食っている者がいた。
ファフェイである。
「・・・何週間ぶりかしら?」
「申しわけござりませぬ。 フシュウウウ・・・
今まで、ここから3つ南の地の図書館で調べものをしてたでございまする。
この辺りでは、そこが一番大きい図書館なのでございまする。 フウウ・・・」
公爵家の娘は、ファフェイの両手に握られた菓子を見る。
「ふーん。 で、おまえ、よそでは飲食しなかったんじゃないの?」
「それがしは、素晴らしい働きをして
お妃さまに仕える事が決まっているので
もう、ここは “よそ” ではないでございまする。 フヒッ
それに、毒に体を慣らしておるのは忍者の基本でござりまする。 フヒヒッ」
ファフェイの初々しさが、1回目のみで消えたのが
公爵家の娘の癇に障ったが、そこは大人の余裕で耐える。
「まあ、相応の働きをしてくれたら
少々の態度のデカさは不問に処すわ。
で、何か進展はあったの?」
「うむ!
それがしは山の資源が、バッチリ頭に入ったでござりまする!
フヒヒヒヒヒヒヒ」
「ああそうわかったわこれから現地を調べて回るというのね」
棒読みで一気に言う公爵家の娘。
もうこれでファフェイに何の期待もなくなった。
ファフェイは公爵家の娘のその態度にムッとする。
「それがしの本領は、これから発揮されるでございまする! フヒッ
仕事が遅いのは、知識の足りない子供だから
という事を肝に銘じて、広い心で待つでござる! フヒッフヒッ」
ファフェイが窓から出て行ったが
公爵家の娘は、今度は見に行く気もなかった。
が、ファフェイが無視に気付いて、傷ついたら面倒なので
とりあえず、窓から顔を出すだけはしておいた。
何せ、相手は子供だから、ね。
公爵家の娘は、自分にそう言い聞かせてイラ立ちを抑えた。
さあて、今度はもうひとりの “子供” の教育だわ。
公爵家の娘は、チェルニ男爵の長男夫婦を呼んだ。
チェルニ男爵の跡を継いで、男爵になる予定の嫡男とその正妻。
カチコチに緊張して、挨拶も相変わらずつっかえる長男に
公爵家の娘は厳しく接した。
宮廷に行けば、こんな小僧、ひとたまりもなく潰されるのがオチだわ!
チェルニ男爵の長男は、まだ未成年であったが
熱烈な恋愛をして子供が出来たので結婚をした、という経緯がある。
その情熱が、奥方や数人の側室にだけ向いてくれて
政治面でバカをやらない性格ならば良いのだけど・・・。
いずれこの子がチェルニ男爵になった時でも
王家や公爵家の役に立つよう、ここにいる内に教育しておかねば。
チェルニ男爵にとっては、これは願ったり叶ったりであった。
「宮廷の空気を、あのお方から学びなさい。
いずれは私がやっている仕事を、おまえがすべて受け継ぐのだから。」
チェルニ男爵は、長男夫婦を呼んで言い聞かせた。
長男夫婦は、普通の田舎の若者らしく純粋で無知である。
しかし、まさか宮廷に深く関わる事になるとは思わなかったから
田舎の空の下、伸び伸びと育てたのが裏目に出た・・・。
チェルニ男爵は、通常の家庭であれば
子育てにおいて成功した、と誇れる事を、貴族ゆえに後悔せねばならなかったが
こんな事になるとは、誰だって予想など出来なかったであろう。
ましてや、出世欲のないチェルニ男爵家なら、なおさら。
公爵家の娘は、立ち上がった。
「今から、大広間で説明会が開かれるそうよ。
そなたの父親が、領地内の有力者を集めて
この領地の今後の予定を発表するのよ。
それを見に行きましょう。」
部屋から出た公爵家の娘を先導するのは
ファフェイの父親であった。
ガッシリとした力の強そうな大男は、無口だが丁寧な案内をした。
息子の話はひとこともしなかった。
知っているのか、それともファフェイの独断か・・・
公爵家の娘は、ファフェイの父親の顔色を伺ったが
何の私的な感情も読み取れなかった。
4人は、階段の踊り場の仕掛け壁を通って
大広間が見下ろせる小部屋へと入った。
網目模様の小さな飾り窓なので
大広間からは、そこに人がいるのが見えないようになっている。
「こんな部屋があったなんて・・・。」
つぶやく長男を、公爵家の娘は人差し指を口に当てて制した。
続く
関連記事: 継母伝説・二番目の恋 62 12.12.7
継母伝説・二番目の恋 64 12.12.13
継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4
カテゴリー 小説・黒雪姫シリーズ
小説・目次
投稿者: あしゅ
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継母伝説・二番目の恋 63
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2012年 衆議院選挙
今回はもう民主に投票するヤツはいないだろうな?
「誰がやっても同じ」 じゃなかった事は、充分に証明されたよな?
まったく、「世界はひとつ」 と言う花畑脳が
トップになった国なんぞ、日本ぐらいのもんじゃねえ?
世界中に、心底わけのわからん国、と思われたぞ。
大恥もいいとこだよ。
という私は、とても困っておる。
自民に入れれば良いのだが
うちの候補者、自民はクソ野郎で、維新は無能なんだ・・・。
共産、社民は票を入れても、そう大局に影響はないだろうけど
こういう考えで捨て票を投じるヤツが増えると
「あ、うち、結構やれるじゃん」 と勘違いされて
調子に乗られても厄介だしなあ。
ちなみにこの2政党、私の感覚では他国送金装置だと認識しているので
捨て票でも投じはしない。
以前の選挙では、政党の公約と各候補者の経歴、主義を調べていたんだけど
民主のマニフェスト破りのせいで、公約というものに意味を感じなくなった。
まあ、公約と言っても、あれしたいーこれしたいーで
そんなん、幼稚園児でも言えるわ。
肝心なのは、それを “どうやって” 実現するか、なのに、それは聞けない。
でも、国政はダーティーであるべきだというのが私の意見なので
どうやって実現するかなど、知りたいとも思われない方が
理想的な政治なのだと思う。
夢と希望を語らせたら民主の右に出る者はいないし
理屈と議論では共産が一番である。
だから、今回は公約は調べない。
と、候補者の経歴だけを調べたら、自民が何かヤバい・・・。
私の勘が、こいつ、とんでもないヤツじゃないか? と囁く。
じゃあ、維新は? と見ても
こいつ絶対に比例代表立ての票集めキャラだろ
って感じの、素人臭え無能さがプンプン。
維新、こうやって候補者一覧を見るだけでも
新しい政党とは思えない狡猾さが出てて
何だか安心して放置できない違和感がある。
“良い政治” というのは、国民が関心を持たない状態だと思うんだ。
だって人は苦しいと、上の人間や政治のせいにするだろ?
一般民衆が政治に目を向けるのは、社会が良くない時なんだ。
私も世界情勢には興味を持っていたけど、国内にはまったく無頓着であった。
それがここ10年、国内政治が気になってしょうがなく
よその国どころじゃなくなったよ。
んで、民主政権になってから、日本終わった、と絶望して
ニュースに当たるのが嫌で、TVまで観なくなった。
日本は民衆参加型の政治とはちょっと違っていて
官僚が動かしている、という特殊な状況
いや、これは特殊でもないかな
実際に政治家が動かしている国ってないかも。
とにかく、こういう現実をわかっている政党か
日本を愛して、他国から守ってくれる政党を希望だよ。
では、どうするか?
ここんとこ、それをずっと考えていて結論が出た。
私はうちのクソ自民に投票する。
何故かというと、同じように考える人の自民の票が維新に流れて
ドサクサで民主が通るのが一番恐いからだ。
とにかく、民主だけは通しちゃなんねえ。
だったらクソ野郎でも自民に賭けるよ。
自民、こいつを大人しく飼っておいてくれ。
ここで白票について。
白票とは、何も記入せずに投じられた票。
昔は6割以上が白票だったら、選挙やり直し、と記憶していたんだけど
それはどこの星の話だったのか
今の選挙制度にそういう決まりはないそうだ。
よって、白票をムダだと言う人が多い。
しかし私はそうは思わない。
何故ならば、白票は記録に残るからである。
誰が当選しようが、白票が4割5割とあったら
それが、そこの地域の民衆の “意思” だと残る。
だから皆、投票に行かないぐらいなら、白票を投じてほしい。
安心する世になったら、いくらでも選挙を無視して良いから。
私もな、ここ数年はグレて
選挙権なんかいらねえから、税金免除してくれよ
と思うまでにスサんでいた。
この投げやりな気分を、今回で終わらせたい。
世界の中の日本を確固として保って行ける政治、頼む!
あ、投票用紙に線1本でも書くと、“無効票” になるからな。
これは、投票に行ったのもなかった事にされてしまう、一番ムダな事だ。
入れる人がいないのなら、考えなしにいらん政党に入れんと、白票!
これをどうかよろしくお願いいたします。
評価:
千葉 達朗
技術評論社
¥ 1,974
(2011-08-25)
コメント:地形図の全国版ってのが中々なくて、その中でもこれは活断層も載っていて、実用的にもGOOD。 ・・・かなあ? 家庭の医学を読んで病気の自己暗示がかかる人は買うな!
-
継母伝説・二番目の恋 62
「お呼びくださったかな? お妃さま。 フヒヒヒ」
腕組みをしながら、ファイフェイが窓の枠に立っている。
公爵家の娘は、その姿を見た時に
こいつ、かなりのバカかも、と、ちょっと後悔した。
「まあ、いいわ。
ファフェイ、おまえに頼みがあるの。」
「それがしに目をお付けになるとは、さすがご評判のお妃さま。 フヒヒッ」
公爵家の娘は、かなりウンザリしてきたが
忍耐強さは前王妃で鍛えられている。
「おまえ、この領地の山には慣れているかしら?」
「無論、生まれ育った場所なれば、誰よりも。」
「それでは話が早い。
山に産業の材料になる資源がないか、調べてちょうだい。」
「その報酬は?」
ファフェイは調子に乗った。
「先日の眼福が不服と申すか?」
公爵家の娘が、パチンと扇を閉じる。
「王妃の部屋を覗いた、などという不敬がバレたら
おまえたち一族どころか、男爵家にも咎がいくわよ?」
ヒイイイイイイイイイッと縮み上がるファフェイに
公爵家の娘がニッコリと微笑む。
「おまえの仕事ぶりが気に入れば、側においてやっても良いわよ。
おまえの父親は男爵に仕えているわね。
その子供のおまえは、王妃に仕える。
この違いは、子供のおまえにもわかるのではないかしら?」
ファフェイの表情が、パアッと明るくなった。
「それがし、この命に代えても
この任務を真っ当いたす所存でござりまする!」
叫ぶや否や、窓から飛び出て行った。
公爵家の娘が顔を出したら、今度のファフェイは地面に転がっていた。
が、すぐさま起き上がって、走り去って行く。
公爵家の娘は、その目立つ後姿を見送りながら
万が一の保険ぐらいにしか考えていなかった。
公爵家の娘がまず最初に手を付けたかったのは、道路の整備である。
本来ならば、産業が軌道に乗る過程で
その必要性に合わせて、交通手段も徐々に整備されていくものなのだが
肝心の工場が出来るのが、多分一番遅くなる。
王のあの様子では、2年経ったら必ず迎えに来る
その時に、まだ出来てません、じゃ話にならないわ。
あたくしがここにいなくても、事が順調に進むように
まずは難題の方から手を付けていかねば。
公爵家の娘は、王に手紙を書いた。
『2年待ってください、とお願いいたしましたけど
その間、一度も会えないなんて辛すぎますわ。
・・・ああ・・・、でもここは遠すぎます。
この悪路では王さまに来てほしい、などおねだり出来ませんわ。』
王はその手紙を読んで、苦笑した。
我が妃は、他にもわしにたくさんの “おねだり” をしたいはず。
だから道路の件は、“王の我がまま” にして
他の者のやっかみを減らしたいのだろう。
現に貴族たちの中には、妬む輩もいる。
「うちが姫さまのお世話をしたかった」 と、悔やむ者もいる。
バカが。
何もしていない者ほど、こういう時にヒガむ。
普段からの無欲の忠誠心がないと
わしがわしの姫を預けるわけがないのに。
王は会議で大臣たちに言った。
「わしが妃のところに行きやすいように、道を整備する。
この国は、北方面への道が整備されておらぬので丁度良かった。
今回は北西の地の交通網を確立しよう。」
これは北西のみならず、西方面に領地がある貴族たちにとって
ありがたい事であったので、それ程反対意見は出なかった。
東国でも、南方面の領地は平地に恵まれているので
総じて裕福な貴族が多いのだが
北西は、険しい山々に囲まれているせいで産業も少ない。
南西の西国への道から南が、ようやく開けているので
それより北の貴族たちは、経済的にも権力的にも劣っていた。
なのでこんな機会でもないと、北西の整備の着工は
不可能に近かったのである。
北西の貴族たちは、公爵家の娘に感謝をした。
道が良くなるだけでもありがたい、と。
続く
関連記事: 継母伝説・二番目の恋 61 12.12.5
継母伝説・二番目の恋 63 12.12.11
継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4
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小説・目次 -
リップブラシ
これは絶対に持っておくべきアイテム。
たとえ今の私が、ロクにメイクもせずに
手作り色付きリップクリームをグリ塗りして出掛けるババアでも。
皆、よく考えてくれ。
色付きリップクリームだけで、人前に出られる唇になりたくないか?
じゃあ、顔部分では唇の色と張りだけ褒められる私の言う事を聞いてほしい。
1か月、我慢してくれたら、口紅いらずの唇になれる!
(ただし、公の場では色付きリップクリームぐらいは、やっぱ必要)
で、そのババアの無駄にプルツヤリップの作り方は、ごく簡単。
ジャータイプ、もしくはポットタイプの容器入りのリップクリームを
リップブラシで塗るだけ!
な?
どこぞの詐欺まがい商法と違い、誠実さが取柄の、おおい帰るな
私が言う事は、本当に “たったこれだけ” だろ?
もっと言うとな、この方法、確実に効果が出る!!!
ただし1か月、最低でも1か月は続けて。
ジャータイプ、リップブラシ、継続 これが条件。
何故、ジャータイプ、もしくはポット入り
要するにスティックタイプじゃないリップクリーム限定なのか?
それは保湿力と密着力が段違いに良いから、なのと
前にも書いたけど、スティックでのグリグリ塗りは
たとえリップクリームと言えども、唇に刺激があるからだそうだ。
これは皮膚科医が美容雑誌で言ってた事なんだよ。
「唇が荒れている人の、ほとんどがスティックタイプを直塗りしてる。」 と。
私はこれだけが理由じゃなく、硬さを必要とはしない容器入りのなら
余分な加工をせずに済むから添加物も少ないんじゃないか、と睨んでいる。
現にミントで荒れるサベックスは、ジャータイプは大丈夫だった。
成分を確認してみると (上がスティックタイプ、下がジャータイプ)
ワセリン、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、ジメチルPABAオクチル、
カンフル、メントール、サリチル酸、香料
ワセリン、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、ジメチルPABAオクチル、
カンフル、メントール、サリチル酸、香料
・・・ごめん、まったく一緒だわ。
でも、私がサベックスを使っていたのは30年ぐらい前なんで
成分が変わった、と自分の経験を信じる!
さあ、これで自分の言うとる事がまったくアテにならない、と
思いがけない証明をしてしまったところで、ひとこと。
お願い、信じて! (とうとう感情論に)
もう、自分の思い通りにコトが進まないのにイラ立ちを感じて
焚き火の周りを踊り狂いたいんだけど、どうしよう・・・。
さあ、横道はここまでにして、と何事もなかったように話を再開するけど
このリップクリーム筆塗り、結構な手間なんだよ。
よく考えてみい?
スティックタイプのリップクリームは、キャップを取る → くり出す →
直塗りする → 引っ込める → キャップをはめる
ジャータイプのは、容器の蓋を開ける → リップブラシを取り出す →
容器の中にブラシを突っ込み、ほじくり出す → 唇に塗る →
リップブラシを (せめて) ティシューで拭く → ジャーの蓋をする
この合間に、物を大事にせんドアホウだと
あれ? リップどこだっけ? ブラシどこだっけ? が入るだろ?
んで、ブラシの形状によっては、キャップを取りの、それをブラシの尻に刺しのと
バカモノ下ネタじゃねえぞな動作まで追加される。
やはり美は苦労せずして入手できるもんじゃねえな・・・。
美と言っても、すんげえ狭い範囲の唇のみだもんな。
そこに通常の数倍の手間を掛けてられねえよな。
と嘆く人に、耳寄りな情報を!
出来るだけ手間を省きたいなら、リップブラシをワンプッシュ式に!
何度も登場してる、この写真のこれ。
ブラシの先端がそろそろヤバいだろ? な?
うーん、何度撮っても光量加減と手ぶれがひどいけど
ババアの手ぶれは見逃してな。
光量は、バルスうわあ私の目が目が!
・・・でもさ、これ滅多に売ってないんだよー。
私が、良い! と言うものは市民権を得られない法則発動?
リップメイクにも便利なのに、何故売られない?
売られてないのに毎日使うと消耗が激しいんで
見つけたら何を差し置いても即まとめ買いをすべき!
製造元 志々田清心堂 多分500円 ウマ毛
買ってから気付いたんだけど、と前置きをして言うけど
これ、尻プッシュで先端の金属部分が開くだけ、という衝撃の仕様!
ブラシは先端を下にすれば出て、引っ込める時は尻を押しつつ先端を上に。
・・・ちょっと面倒くせえが、10個ありゃ10個買うとったんで
3個しか置いてなかった事に感謝だな。
そんなんやっとられるか! と言う人は、せめて指で塗って!
んで、指に付いたリップクリームは、肘膝カカトにでもなすりつけて!
リップクリームは普通の皮膚には重すぎるので
角質化が激しい部分に塗るようにな。
こういう細かい積み重ねが、美の第一歩!!!
唇ごとき、と言うとるけど歳を取るとな、ほんと唇の色が悪くなるんだよー。
若い頃に荒れて皮剥けして傷にでもなっちゃったとこなんか
年老いてキッチリ色素沈着を起こしてきよんのよ。
素でパンクメイクのような、ドドメ色の唇になりたくないのなら
外出時には、スッピンでも色付きリップクリームをして
家ではジャータイプのリップクリームを塗り塗りしようね。
何でUVリップクリームを勧めないのかっちゅうと
今んとこ、使って良かったのがないからなんだ。
全顔に日焼け止めを塗るなら、それに依存すれば良いし
日焼け止めも塗らんダラケようでも、色付きリップで案外UVは防げるもんだぞ。
あ、でも日焼け止めなしのスッピン外出時の私は
光からクネクネ顔をそむけて、日陰を探しつつウネウネと歩く
かなり変な人になってるんで、スッピン外出で紫外線を避けるには
人としての色んな大事なものを捨て去れる人限定だな。
・・・やたら今日はキイキイ言うとるが
今、今日の18時50分なんだよー。
ああ、文豪 (自称) なのにヘンな日本語。
年末進行・掃除でGOGO!で、ネットインも遅れたというに
急にリップブラシの記事を書きたくなってな。
何度もブログで言うとるのに、どうしても重ねて言いたくてな。
何だろな、この衝動。
うちのリップブラシが、使い込まれていよいよつくも神になるフラグ?
いやあああああああ、恐ええええええええええっっっ!!!
言った事を後悔ーーーーーーーー!
よし、セールスだけはしっかりやるぞ。
皆、↓ 貴重なスライド式ブラシだぞ。
さあ、大人の女の財力を見せてくれたまえ!!!
評価:
株式会社ロージーローザ
¥ 504
コメント:この、シャプペンシル方式にカチッと押すだけで筆が出るタイプ、滅多にないから見かけたら即まとめ買い! 何故ならば、リップクリームはジャータイプの方が優秀なのが多い法則! 指を汚さず、ワンタッチで筆塗りするために! そう、明日のために!
-
継母伝説・二番目の恋 61
実際に蒸留酒の産業を軌道に乗せるには、2年では足りない。
同時進行で、他の事業も考えなくては。
公爵家の娘の日々は、何年も休んでいたツケが回ってきたかのように
一気に忙しくなっていた。
長椅子に座り込んで、山のような書類を膝に読みふける。
どこかにヒントがないかしら?
ふと目の端に、動くものが映る。
振り向くと、子供が窓に張り付いていた。
「何をしてるの! ここは2階よ、危ないでしょ。
ほら、気を付けてこっちに来なさい。」
公爵家の娘は、慌てて窓を開ける。
窓から顔を出すと、子供はレンガのわずかな突起に乗っていた。
「そそそそそそそなたは、お妃さまであられるか? フヒュヒュヒュヒュ」
部屋の中に入った子供の言葉遣いに、公爵家の娘は違和感を感じたが
そこは、長年培った社交術でこらえた。
「おまえは誰かしら?」
「それがしの父は、チェルニ男爵に仕える忍者の頭領でござりまする。
今日は父に付いて、この城に来たでござりまする。 ウフウフ」
子供は、東国では見かけないデザインの黒い服を着ている。
「忍者・・・?」
公爵家の娘には、その存在に覚えがあった。
大昔に滅亡した国に、そういう一族がいた史実がある。
まさか今の世に、存在してるとは・・・。
だが、これでチェルニ男爵の暗躍の理由が判明した。
「おまえの一族はどこにいるの?
今まで噂にも聞かなかったのだけど。」
公爵家の娘は、子供にクッキーを勧めた。
子供は心苦しそうに、美味しそうな菓子を断る。
「いや、それがしどもは、他所で飲食はせぬのでござりまする。
非礼をお許しくだされ。 by ハンゾー フヒュヒュヒュ」
真面目に言うので、笑うに笑えない。
「忍びの一族は、忍んでこそ忍者。
その存在を一般の者には知られてはならぬのでござりまする。
されど今日は、噂に聞く美しいお妃さまを拝見いたしたく・・・。
眼福、まことに感謝いたしまする。 ウフフフフフ」
窓から出て行こうとする忍者を、呼び止める公爵家の娘。
「待って、おまえの名は?」
「・・・ファフェイと申しまする、美しいお妃さま。 フーフフフフ」
ファフェイは、スルリと姿を隠した。
公爵家の娘が後を追って窓から覗いた時には、もうどこにもいなかった。
色んな人材がいるものね・・・
公爵家の娘は、妙な感心をさせられた。
「先程、そなたの “忍者” の子供に会ったわ。」
テラスでお茶を飲んでいるチェルニ男爵の前に現われる公爵家の娘。
「これは・・・、呼んでくだされば、こちらから伺いますのに。」
慌てて立つチェルニ男爵を制する公爵家の娘。
「そのまま、くつろいでよい。
あたくしにもお茶を。」
薄青色に晴れた空には、大きな鳥が羽を広げ優雅に旋回している。
山は鳥までダイナミックである。
居眠りしそうな良い天気ね・・・
公爵家の娘は、うたた寝してしまった会議の事を思い出して少し微笑んだ。
すっかりリラックスしている公爵家の娘を見るチェルニ男爵の目の奥に
ゆっくりと喜びと感謝がよぎっていく。
姫さまをお救いになれたのは、王さまだからこそ。
あの時にすぐに来ていただき、本当に助かった。
チェルニ男爵は、王の手柄だと思っていたが
公爵家の娘を傷付けたのは、そもそもは王なのである。
その傷を癒す心を取り戻させたのは、チェルニ男爵。
そして王の謝罪と請願によって、公爵家の娘は自分の価値を思い出す。
チェルニ男爵がいなければ、公爵家の娘もここにはいない。
「そなたと忍者の一族は、どういう関係なの?」
公爵家の娘は、ストレートに質問をした。
「はい。 あの者たちはこの領地に昔から隠れ住んでいる一族です。
わたくしが爵位を継いだ時に、その情報収集能力の高さを買って
色々と仕事をして貰っているのです。
ファフェイは、ちょっと変わった珍しい子ですが
他の者たちは普通の者と見た目は変わりませんよ。」
チェルニ男爵はファフェイを思い浮かべたのか、フフッと笑った。
いつも無表情なチェルニ男爵が漏らした笑い声の方が珍しかった。
「その忍者たちはどこにいるの?」
チェルニ男爵は、山を差した指を左から右へズーッと動かした。
「この領地の山に隠れ里があるらしいのですが
どこにいるのか、何人いるのかはわかりません。
わたくしを手伝う者たちは、この城や街、あちこちにおります。」
「そう・・・。
もう一度ファフェイに会いたいわね。」
公爵家の娘も、カップを口にしながらフフッと笑った。
続く
関連記事: 継母伝説・二番目の恋 60 12.12.3
継母伝説・二番目の恋 62 12.12.7
継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4
カテゴリー 小説・黒雪姫シリーズ
小説・目次 -
インフルエンザ予防接種
私のインフルエンザ予防接種の姿勢は、“勧められたら” である。
老人多すぎ早よ死ね、という近年の暗黙の了解で
ワクチンが足りないのならお若い人からどうぞ、という遠慮と
うちの故・父親の、“寝て治せ” という思想の影響で
病弱なのに結構な野生児感覚 (だから病弱なんじゃないのか?) で
インフルになったらとりあえず寝とけば良いか、という粗雑さからである。
だって思わんか?
インフルって、なったら24時間?48時間?以内に病院に行って治療、
それ、不可能に近くねえ?
もしリミット内に病院に辿り着けたとしても
冬場の病院には、細菌兵器人間がウジャウジャいるじゃん。
絶対にインフルに何かトッピングされて、より重篤になっちゃうよ。
and 本当にしんどい時には、病院なんかに行ってらんねえ。
高熱で死線を彷徨う or 布団とトイレの往復 等の病状の時に
待合室で半日過ごすなど、どういう拷問?
よって、私はインフルの時も食中毒の時も、病院に行った事はない。
これを掛かりつけの医師に言ったら、「我慢強いねえ」 と驚愕された。
“待つ” という我慢をしたくないから、病院に来ないんだってば。
体力ゲージが限界かどうかの判断さえ出来れば、この考え方も良いそうな。
でもこの対処法、体力MAX値が余裕ある若者なら問題ないけど
残り寿命ですら赤ランプ点滅の孤独老人には、ものすごいバクチだよな。
さて、昨今はインフルワクチンのノルマでもあるのか
病院に行けば、受け付けのおねえさんが飛んで来て
予防接種の勧誘をされるのだが
確か去年は売り切れとかで、接種はしなかった。
今年は余っとんのか、どないでっかと、お安くなっとりまっせと。
んならば、しても良いよ、と承諾した。
(予防接種の副作用とか、聞きたくもないから止めて!)
あの予防接種の注射って、絶対に医師が打たにゃならんのかな?
いつもわざわざ、お医者さんがしてくれるんだが
注射器が細ければ細いほど、痛みが増す法則。
筋肉注射って痛いんか?
数年前のやった時には、ちょっと神経にまで響いたぜ。
だから採血好きの私でも、予防接種の注射は恐いんだけど
今年は更に若いお医者さんで、不安が増大。
思わず、「先生が打つんですか?」 と訊いちゃったよ。
あ、いらん事を言うた! と、瞬時に後悔したけど
先生、「え? あ、注射ですか?」 と、今知りましたみたいな顔をしてくれて
私の不安を痛みに対する恐怖を、倍額ドン! で、もっと超・後悔!!!
ところが先生、若いのにお上手で下ネタじゃねえぞ!
いや、痛いのは痛いけど、それが最小限。
これはお礼を言わねば、と心に決めたら
「はい、終わりまし・・・、あああっ、血が!」 と、クールな先生が豹変。
ああ、ごめん、私すぐ出血するのよ下ネタじゃなく、と流そうとしたら
「どうします?」 ← 患者に訊く事か?
「絆創膏? 貼ります?」 ← 同上
その、ものすごいオロオロした様子に、申し訳なくなり
お願いします、と言った途端、先生、ガッと立ち上がってバタバタと走り出し
看護婦さんが 「どうしました?」 と来る始末。
「絆創膏ある? 絆創膏!」 と叫びながら、どっかに走り去り
しばらくして戻ってきた先生の手にあるのは、カットバン。
おい、こら待て!
医療機関には普通、注射用の小さい四角いのがねえか?
それ、おめえか誰かの個人携帯用のカットバンじゃねえのか?
しかも先生、包装を取れないんだよ・・・。
カットバンの包装は、落ち着いて先端を開けば良いのに
どこまで動揺しとんのか、縦に破くもんで細切れにボロボロとクズが落ち
先生のそのパニックを、見てしまったのが悪いかのような気持ちにさせられる。
きっとこいつは、ポテチの袋を真ん中で破くタイプ!
(私は余った時の事を考えて、ハサミできちんと端を切る計画性の持ち主。)
この話を知人にメールしたら、信用して貰えなかったんで
カットバンを貼りっ放しにして、見せてあげた。
「ありえないーーー!」 と、こっちの予想以上に驚かれた。
自分でも面白がっておいて何なんだが、そこまで驚愕する事か?
で、ようやく剥がせる、と、その場で剥がしたら
ガーゼがボロボロで綿がはみ出てて、「かなり古いんじゃない?」 と
知人と顔を見合わせて唖然としたさ。
カットバンにも使用期限ってあるよな。
血、カットバンに付いたのを確認したけど
大騒ぎするようなものでもなかったのが、お約束だったよ・・・。
余談だけど、“カットバン” って何て言う?
昔はあのガーゼが、リバノール液とかいう消毒液で黄色かったもんで
“リバテープ” と呼んでいたんだぞ。
検索したら、これ、熊本にある会社名だったようだ。
地方によって、呼び方ってあるんかも。
ちなみにリバテープ製薬、くまもん絆創膏を出してやがった。
案の定!
だが可愛いぞ、この野郎ーーー。
あっ、面白い表を見つけた。
へえ、話題になってたんだねえ。
で、今の私はインフルエンザ罹患 (りかん) 中。
微熱、頭痛、喉の熱さ、体がちょっと痛く、お腹にキリキリと痛みが走る。
これを言うと、「またまたー」 とか笑われるけど
予防接種って、こういうもんだろ?
“本格的にかかると、おおごとするから
ほんのちょっとだけかかって、抗体を作っておこうね” みたいな。
だから予防接種の後は、軽くインフルってもおかしくないと思うぞ。
ただ、注射痕が赤く腫れて熱を持って痛いんだ。
いやあん、こんな事初めてー下ネタじゃねえぞなので
コブにならなきゃ良いんだが・・・。
これがあるから、ボトックスとかヒアルロン系の
顔への注射は恐くてできないんだよなあ。
縁があれば、程度に考えている予防接種作業だけど
今年はものすごく貴重な体験をした気がする。
来年も先生にぜひ!
・・・でも、若人も年々スレていくし
こんな経験は、もう二度と出来ないだろうな。
別にしても何の得もねえ経験だがな。
評価:
リバテープ製薬株式会社
¥ 378
コメント:ここのアマゾンショップに並んでいるのは、くまモングッズと熊本ラーメン、というマッチング・ゼロのラインナップ。 熊本にしかない良い商品は、熊本を離れんとわからんのだろうな。 と、アフィリで店批判ってアホの所業もいいとこだよな。
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継母伝説・二番目の恋 60
「お久しぶりでございます。」
頭を下げているのは、ウォルカーであった。
「おお、よく来てくれたわね。
ケルスートは元気かしら?」
「はい、この数年間、彼にはとても世話になりました。
南国との交易も、そう大規模ではありませんが
軌道に乗って安定いたしました。
わたしめにお役に立てる事は、最早ないかと・・・。」
ウォルカーは言いながら思った。
本当は、南国との交易では
もう5年前のあの日に、自分の役目は終わっていた。
俺の使命は、姫さまの望む品を入手する事だったのだから・・・。
ウォルカーは、5年前のあの日、公爵家の娘の見送りの日に
そのまま馬車に付いていこう、と計画していたのである。
それはケルスートにも了承を得ての事。
しかし、馬車の窓からチラリと見えた公爵家の娘の様子に
ケルスートから止められたのだ。
「今はまだ、そっとしておいておやんなさいな。」
それでもウォルカーは公爵家の娘に付いて行きたかった。
少しでも支えてあげたかった。
いや、自分があのお方の近くにいたいのだ。
やはり、このような気持ちでは、負担にしかならないのか・・・。
苦悩するウォルカーに、ケルスートは親身になってくれた。
「もうしばらくは、わしのところに居なされや。
あんたなら、姫さまが元気におなりになった暁には
絶対に、お側に呼んでもらえるから。」
その言葉を支えに、5年間ケルスートの元で
“商売” を学んできたのであった。
噂に聞こえる公爵家の娘の様子は、いつまで経っても思わしくなく
何度も、もう二度とお仕え出来ないのか、と諦めかけたが
ある日ひとりの男が訪ねてきた。
「姫さま、いや、お妃さまがあんたを呼んでいらっしゃる。」
待ち望んだ便りである。
そしてようやく、こうやって目の前でひざまずけた。
次は何を命じられるのか、そう身構えていたウォルカーに
公爵家の娘は意外な事を訊いてきた。
「ウォルカー、おまえは何の役職に就きたい?」
驚いて顔を上げるウォルカーに
バツが悪そうに扇で口元を隠しながら、公爵家の娘は言い訳をする。
「いえ、たまには願いも聞いてやらねばと思って・・・。」
高貴なお方は命じる事が仕事なのに・・・
このお方は本当に、ご心痛を味わったのだな
ウォルカーは、少し心にチクッとくるものを感じた。
「では、恐れながら、お妃さまの警護を・・・。」
その言葉は、公爵家の娘にとって意外だったらしい。
「そんなもので良いの?
軍の地位や、王宮での仕事など色々とあるわよ?」
ウォルカーの返事は変わらなかった。
「お妃さまの側でお仕えしとうございます。」
公爵家の娘は、ふむ・・・、としばらく考えた。
「よろしい。 その願い、叶えましょう。
しばらく待っていなさい。」
公爵家の娘は、机に向かい何かを書き始めた。
ロウを垂らして印章を押したので、書簡らしい。
「これを持って、エクマン侯爵のところへお行き。
その家には、東国一だと評判の執事がいるのよ。
おまえはその者に付いて、数年間修行をしてきなさい。
剣術も商売もこなせるおまえが執事になれば
あたくしが東国一の執事の主人になれるわ。」
また、側を離れての修行になるが
ウォルカーは、新たなる決意と希望を持って
その書簡を手にエクマン侯爵の家を訪ねた。
新王妃の封蝋に、エクマン侯爵が直々にウォルカーの前に現れる。
「・・・ふむ・・・、大貴族の執事ともなれば
本来ならば、貴族の末弟がなる高級職。
それをおまえのような家柄のない者を寄越すとは
お妃さまは、余程おまえに期待なさっていらっしゃるのだろう。」
手紙を読み終えたエクマン侯爵は
それを大事そうに、宝石があしらわれた豪華な木箱に入れた。
「このお手紙は、お妃さまのわしへの信頼の証。
我が家が代々受け継ぐべき、新たなる家宝となる。
よろしい、おまえを一流の執事にしてあげよう。」
ウォルカーは、感謝いたします、と頭を下げた。
続く
関連記事: 継母伝説・二番目の恋 59 12.11.29
継母伝説・二番目の恋 61 12.12.5
継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4
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メンターム薬用リップスティック ディープモイスト
ミントで唇が荒れる私が、ここ何年も愛用しているのは
ナイアード ビーワックス リップクリームである。
ここのブログの右スペースにも常駐リンクがあるよな。
一応、細けえ事を書いておこう。
内容量 10ml 税込み1050円 (何年も買って、さすがに覚えた)
全成分: ヒマワリオイル ミツロウ 天然香料 原産国 ネパール
・・・・・・・あれ・・・・・・・・・・?
昔からこの成分だったっけ???
何か違和感ーーーーー。
↑
この間、約20分
↓
いや、私な、最初に使うのは必ず
パッケージとかの能書きを取っておくんだよ。
化粧品なんて、使い切るのに2~3か月掛かるものあるじゃん。
その間にどんなトラブルが出るかもわからんから、確認用に。
でも、成分を変えられたら意味ねえから
その都度、保管か・・・、それはさすがに面倒くせえなあ・・・。
で、わかったのが、2008年の1月に買ったのは
全成分: ミツロウ ヒマワリオイル 天然香料 となってる。
日本では、普通は配合量の多い順に記入されるんだけど
それは “決まり事” じゃなくて、メーカー側の “配慮” なんだよ。
だから外国産で、フェアトレードとかやってる自然派会社には
これは当てはまらないかも知れない。
何をグジグジ言うとんのか、っちゅうと
ここ1~2年ぐらいかなあ、このリップクリームが不安定なんだよ。
まず、いつも買ってた店に置かれなくなった。
店員さんに訊くと、「冬しか売ってないので・・・。」
ウソつけ! 年中置いてたじゃねえかい!
冬になって行っても置いてない。
再び店員さんに訊くと、「・・・安定供給されなくて・・・。」
うーむ、この歯切れの悪さは、何か裏であったんかいな?
でも自然相手に安定を求めるのもな。
と、ネットで買ったりハンズで買ったり
安定供給されてるじゃん、と思いつつも
使っていて、私にもものすごく違和感が。
こっちの不安定感は、商品自体の質。
開けた途端、酸化してたり
・・・使い切ったさ。
だって、これ、1個1050円だぞ?
リップクリームなんて、もっと安いのゴロゴロあるじゃん。
ヤバいかな、と思ったけど無事だった私の唇に無敵の称号を!
注: これは絶対にマネしちゃダメだぞ。
化粧品代より治療代の方が高く付くからな。
他の変質は、中のクリームの一番外側の蝋化?ゴム化?
指で引っ張ったらグイーンと伸びる。
もちろん唇には、ちぎって貼りは出来ても塗れはしない。
無事な中身のも昔と違って、匂いがシャープになって
使い心地に少し熱っぽい刺激を感じるようになった。
あと、中身以前に蓋が開かない!
無理に開けたら閉まらない!
おめえはどこぞのヤカンのフタか!
(某国あたりを旅した人から、『ヤカンのフタが閉まらなかった』
と、よく聞いてた時期があったんで、それが脳裏に刷り込まれている)
その時はモンハン腱鞘炎のさなかだったんで、参ったさ。
こいつ、“容器” の役目をわかって存在しとんのだろうか・・・?
と思わんでもないが、それもこれもすべて自然・・・。
だからナチュラルコスメ、いまいち反感がぬぐえねえんだよ。
キイイイイイイイイイイッッッ
それでもこれを使うのは、リップクリーム探しの旅に出たくないからである。
あ? いつの間にか、ナイアードの容器の裏に
“使用期限” が書かれるようになってるーーー。
安定、見事にしてなかったんだな。
ちっ・・・、リップクリーム探しの旅に出ようかな・・・。
言うとくが、私は大概のリップクリームは試しとるぞ。
普通のでもナチュラル系でも1000円台のまでなら。
ええい! リップクリームに2漱石以上出したくない!
そんな私がとことん無視していたのが、メンソレータム。
ミントにかぶれる、って言ってるじゃん、試す気にもならないよ!
とか思いつつ、冬の夜の枕元に置くスティックタイプのリップクリームを
探していた時に、ふと目に付いたのが、“ディープモイスト”。
“メントール”“無香料”“UVカット” と3種類ある。
えっ、メンタム、メントールを香料として配合してたのか?
という驚きは置いといて、ちょっと買ってみた。
ロート製薬 メンターム薬用リップスティック ディープモイスト
無香料タイプ 4.5g 1000円はしてない ← ・・・
もちろん、メイドインジャパン
うっわーーー、全成分ぐらい公式に載せとけよー、ロートおおおおおおおおお
老眼に能書きの手打ち入力をさせるなよーーー。
有効成分: トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE誘導体)
その他の成分: ヒアルロン酸Na-2、ホホバ油、シア脂、白色ワセリン
軽質流動パラフィン、パラフィン、硬化油、水添ボリブテン
吸着精製ラノリン、1.2-ベンタジオール
BAかPAかBUかPUか、そういうとこ全然見えないから
間違ってるかも知れんけど、とりあえずむっちゃ科学!!!
最近は人工も自然も気にしない生活なんだけど
写してて気持ち悪くなったよ。
もちっとボカした名前を付けろよ、無神経な。
でな、これがまたさすが科学!
潤うんだよーーー・・・・・・。
ショックを受けてるのは、塗った瞬間は潤っても定着しない持続しない
そういうリップクリームが多くて
私がナイアードを使っているのは、それもあるからなんだ。
(ナイアードは、いちいち携帯リップブラシで塗っている。
スティックタイプは簡単に塗り直せるけど
唇もなるべく触らない方が、荒れないんだよ。
これ、本当に本当だぞ!!!
根拠は私の人生上での経験だ。
ま、リアルに私の唇を見てる人なら、納得すると思う。
唇だけはプルプルの美しさなんだよ。
それはまるでヌカるんだ地面に落ちてなお、形を保っている苺ゼリーのように。
(要約: ブサイクなツラに唇の質感だけキレイ)
唇はなあ、一瞬でも乾かしたら取り戻すのが大変なんだよー。
皮が剥けると、シミになる事もある。
そうなると、唇という粘膜に美白ケアをせにゃならぬ。
だから枕元用リップクリームがいるんだよ。
本当は指塗りが、唇に一番刺激がないんだけど
寝呆けながら面倒だろ、指も拭かなきゃなんないし。
なので、しょうがなくスティックタイプを置くんだけど
このメンタムは凄いぞーーー
潤いの濃厚感、密着感、持続感、刺激のなさ
全項目において、ナイアードと張り合えるぜ!
いやあ、今まで無視してきたメンタムが
まさか、ここまでの進化を遂げていたとは。
やっぱり日本メーカー、あなどれんよーーー。
ロート製薬、メンタムシリーズに何を言う、と思われるだろうけど
ミントで唇を荒らす人、意外に多いぞ。
て言うか、香料、いらんと思う。
私の周囲でミントリップを使ってる人は、無知な男性しかいない。
ま、周囲と言っても半径50m人口数人だがな。
足腰弱い孤独ババアなんで、3mを超えてるだけでも褒めてほしいよ。
だから、やめよ? ミント。 ね? ← 実に嫌な言い方
ナイアードにも噛みつく。
不安定な大自然はアテにされなくなるぞ。
もちっと落ち着いてくれ。
評価:
ロート製薬
¥ 324
(2011-07-15)
コメント:くううううっっっ! ミントで荒れる私が、まさかメンタムを褒める日がくるとは・・・。 これ、ブログ記事本文で褒め殺してるから、詳しくはそれを。 ロート御中、ミントで荒れる人、多いぞ。 香料扱いなら、もうやめんかあ?
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継母伝説・二番目の恋 59
「でも、ちょうど良いところにいらしたわ。
お兄さまには、もう連絡を送ったところですのよ。
これでお父さまが力を貸してくだされば、百人力ですわ。」
「何? わしを差し置いて、長男に先にか!」
父公爵の怒りを、公爵家の娘はスイと受け流す。
「ええ。 お父さまはお兄さまを軽視し過ぎですわよ。
お兄さまは、そりゃお父さまと比べたら未熟かも知れませんけど
他の貴族のバカ息子より、何倍もしっかりしていらっしゃるわ。
我が公爵家の跡継ぎなのですから
今から周囲が盛り立てて、地位を磐石にしていかねば。」
ううむ・・・、我が娘は、何故いつも正論でわしをやり込めるのか・・・
渋い顔の父公爵に、公爵家の娘が追い討ちをかける。
「お父さまは望み過ぎなのですよ。
これ以上、突出して恵まれると
いくらうちでも、うっとうしく思われてしまいますわよ。
僻み妬みで潰された家がどれだけあるか。」
欲のなさ気な事を言いつつも、公爵家の娘は誰よりも欲深かった。
「それに今から人助けをしつつ、潤わせてもらう事ですしね。」
「・・・何の話かな?」
父公爵は、ソファーから立ち上がって窓越しに山を見回した。
ここに利権の材料らしきものがあるというのか・・・?
「ああ、そちらではございませんわ。」
公爵家の娘は、水差しを掲げた。
「これですのよ、ここの財産は。」
「ガラスか?」
父公爵の度重なる的外しに、さすがの公爵家の娘もイラッとさせられる。
「チッ・・・。」
「お、おまえ、父親に向かって舌打ちとは・・・。」
公爵家の娘は、父公爵の怒りを上回る逆切れをした。
「威厳を保ちたければ、もう少し考えて発言なさって!
この小さな領土のどこに、豊富にガラス素材が出るとお思いですの?」
言った後に、自分の言葉にしばらく考え込む。
「お、おい・・・?」
オドオドする父公爵に、我に返り話を続ける。
「・・・ああ、それでですね、ここのお水は、ものすごく美味しいのですよ。
そこでその水で、民衆に広く飲まれる蒸留酒を作りたいのです。
肥沃ではない土地でも、安定した栽培が可能な
トウモロコシのお酒を考えておりますの。」
父公爵は、水をひと口含んでみた。
それだけでも、その水の美味しさには目を見張った。
「おお! これは・・・。」
「でしょう?
驚く事に、この地域の山には炭酸水の湧く場所もあるらしいのですよ。」
「何っ? これだけ美味い上に炭酸入りか?」
「ええ。」
父公爵は、グラスを陽にかざした。
「なるほど、思いがけない資源だな、これは。」
「ええ。 これはチェルニ男爵家だけでは無理な事業ですわ。
でしたら、他の家に譲ってあげる義理もないわけで。」
そして父公爵に釘を刺す事も忘れない。
「あたくしは純粋に、チェルニ男爵領に恩返しをしたいのです。
国一番の公爵家なら、充分に余裕がありますから
小さい領地の儲けを横取りなど、みっともない真似はなさいますまい。」
ほっほっほ と笑う愛娘を見て、父公爵は安堵した。
本当に立ち直ってくれて良かった。
身分ある者は、その気位ゆえに孤独感が激しい場合がある。
そういった者たちの、悲劇の末路をたくさん見てきた。
あの時の我が娘の首元にも、死神の鎌が掛かっていた。
それを、華ある年齢の時に数年掛かったとは言え、よくぞここまで・・・。
これは、本気でチェルニ男爵にはお礼をしないとな
父公爵は、腰を上げた。
「よし、事業の主導権は長男に任せるとして
わしは、おまえの快気祝いに工場を建ててやろう。
どうせ、その資金繰りはわしに頼むつもりだったのだろう?」
「お父さま!!! ありがとうございます、お父さま!」
思わず抱きついて喜ぶ公爵家の娘に、父公爵は目を細めた。
もうじき “臣下” として、接さねばならなくなるのだな。
王妃である我が娘に・・・。
続く
関連記事: 継母伝説・二番目の恋 58 12.11.27
継母伝説・二番目の恋 60 12.12.3
継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4
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小説・目次 -
頑張れ!
「頑張って」
この言葉に、割りかし動揺させられている。
私の場合は、まるっきり頑張っていないので
単に図星を差されて、キョドっとるだけなんだが
頑張っている人にとっては、「え? 私、頑張ってないの?」 と
自分の努力を全否定された気分になる場合もあると思うんだ。
でもこの言葉がピキッと来るのは、言う相手による。
大抵の人には、言われても腹が立たないどころか
素直に激励として受け取れて、ありがたいと感謝させられるからだ。
でも何故か言われて嫌な気持ちにさせられる相手もいるので
この言葉は、言う人をものすごく選ぶ言葉だと思う。
いや、この言葉を言って相手を不愉快にさせる人って
ものすごく少ないんだけど、強烈だから印象に残るんだろうな。
と言うのも、私の苦手なタイプに “押し付ける人” ってのがいる。
自分の感覚が、普通で大多数で正義だと信じて疑わない人
大変アピール、忙しいアピールが激しい人
人生楽しまなくちゃ、と幸せ探しに夢中な人
要するに、それをひとりでコツコツやってる分には文句もない
て言うか、逆に偉いな、とまで思うはずなのに
それをやってる自分って、偉いでしょ凄いでしょ、と
周囲に表現しまくるのが、うっとうしいのである。
こういうヤツに限って、「頑張ろ?」 と言う。
「頑張ろう」 じゃなく、「頑張ろう?」 なんだよ。
語尾の “?” が、すげえイラッとさせられるんだよー。
ひとりでやってくれよ、巻き込むなよ
そもそも何でこっちが頑張っていない、と決め付けてるんだよ?
だけどこういうタイプには、一切何も言わない。
一度訊いてみた事があるんだ。
「私、頑張ってないように見える?」 って。
そしたら
「ああ、うんうん、いいのいいの、頑張ってるよね?
でも努力に終わりはないと思うの。 世界って広いんだよ?」
みたいな事を、申し訳なさそうに ← !!! 言われて
一体どっから逆上すれば良いのか、激しく混乱させられたからだ。
ああああああああああああああああああ
こういうタイプは、産まれたてのLV1からメダパニの呪文を持っていると思う。
相手にかける用バーサクの呪文も、幼少時のLV3ぐらいで取得できると思う。
そんで職業は、氷系魔法使いだと思う。
アストロンも持っていると思う。
(解説しよう!
メダパニってのは、ドラクエの敵を混乱させる魔法。
バーサクってのは、相手を狂戦士状態にする魔法。
氷系魔法は、もちろん心を凍えさせ
ひどい時にはフリーズもさせられる。
アストロンは、自分が数十秒間ぐらい鋼鉄の塊になって
外部の攻撃を一切受け付けなくする魔法である。)
お・・・恐ろしい・・・、と心底冷えきって
それ以上突っ込むのをやめたぜ。
私にも敵わない相手ってのはいる。
ほんと、おっしゃる通り、世界って広いのお。
何かさ、こういう事を言うヤツって、目が違うんだよ。
よくよく考えてみたら、宗教やマルチにはまってるヤツと
同じ目の輝きをしているんだ。
目が合ってるはずなのに、相手は自分の目を見ているはずなのに
焦点がものすごく遠くを見ているような、そんな目つき。
どれも同じく、盲信ってやつだよな。
そういうタイプには関わらん方が吉だぜ。
こういうヤツらのせいで、私は 「頑張れ」 という言葉が好きじゃなくなり
使うのにも、大丈夫かな、とちゅうちょするようになっちゃったんだが
この言葉を使わずに励ます、って結構大変なんだよな。
だから、つい言ってしまう場面も多いんだが
やっぱり言った後に、ちょっとハラハラしてしまう自分がいる。
いらんヤツらの標準語のようになってしまって
「頑張れ」、ほんと、可哀想だと思う。
評価:
株式会社タコー
¥ 4,800
コメント:えーと、この板が発生させるマイナスイオンで、静電気と電磁波から身を守れるんだと。 ばかもの! ヒランヤシールと一緒にすな! これは、第11回国際発明展金賞受賞1999.3米国特許取得済み という、何か偉い肩書きが付いてるんだぞ。