私たちの世代は、歯が悪い人が多い。
健康の事も歯の事も1個も考えていない悪どく美味い駄菓子が出回る中
親も学校もデンタルケアの意識などなかったからだ。
私も例にもれず、歯には悩まされ続けてきた。
歯科に勤めていた友人によると
私らの子供時代、しかもド田舎の歯科の技術は
ひどいものだったとよくわかった、と言っていた。
「私たち、ロクでもない治療をされてたのよ
ほんと訴えたいぐらいだわー。」
この友人もまた、歯に悩んでいたひとりである。
私たちが子供の頃は、虫歯になるとすぐ
神経を取ったり、歯を抜いたりしていたそうだ。
そういや私の奥歯は、ほとんど神経を抜かれている。
しかし解せない事があった。
神経を抜いた歯なのに、痛くなるのである。
そういう時は歯科医は、“根っこの治療” を繰り返した。
私もそれで何の疑問も持たず、自分の歯の弱さを呪い
「ああ・・・、もういっそ総入れ歯にしたい・・・。」
と、つぶやいた事もあった。
その時に母と叔母が居合わせて、姉妹揃って慌てて止めてくれたけど
・・・するわけないじゃん
そんだけ歯には悩んでいる、って事なんだよ、わかってよ
と言おうとしたら、「あなた、誰に似たんだか歯が弱いわよねえ。」
という母の他人事な言葉に
「おめえのしつけが悪いんじゃあ!」
と、暴れたくなったんで、口を閉じて孤独に苦悩を続けた。
歯科助手の友人によると、子の歯の健康は親の責任、だそうだ。
私らの年代は、歯の事に関しては時代を呪い親を呪う。
自業自得の部分もあるだろうけど、苦労しているのは自分なので
己のツケはチャラになっている、と信じている。
で、“神経を抜いた歯が痛む”
この不可解な現象で何十年も歯医者通いを強いられてきたが
ある日、歯じゃなく歯茎が痛いんじゃないか? と、ふと気付いた。
朝起きると、歯茎が痛い事もよくある。
歯槽膿漏を疑ったが、歯茎は年相応に健康だそうだ。
何でだろう? と、何年も謎は解けなかった。
タイトルで、すぐわかっただろうけど
そう、私は歯ぎしりをしていたのだ。
歯茎が痛むのも、かぶせ物がすぐ取れるのも
この、歯ぎしりのせいだったんだよーーーーーーーー!!!
気付けよ、歯科医!
言えよ、歴代彼氏!
で、マウスガード?とやらを作ってもらった。
とても不愉快なつけ心地だったけど、歯茎は痛まなくなった。
・・・が、差し歯が取れそうになった・・・。
マウスガードというのは、きっちり歯型に合わせて作られているので
朝起きて取る時に、差し歯も引っ張てしまうのである。
差し歯という、高額な上に余計な部分の治療をすると
歯型が少々変わるので、マウスガードが合わなくなっちゃうんだが
マウスガードって、最低半年以上経たないと新たに作れないんだと。
医療費の詐欺みたいなんを防ぐため、とか言われたよ。
もう、どこまで不運なんやら、と天を呪う前に
こっからが私の偉いところである。
気合いで歯ぎしりグセを直したのだ!!!!!
どういう方法かというと、お得意の “自己暗示” である。
夜、布団に入って目を閉じて、自分に言い聞かせる。
と言っても、私の性格上、いくら自分自身にとはいえ
命令されたくないので、神さまに代理をお願いするのだ。
神さま、絶対に歯ぎしりをしませんように・・・
毎晩毎晩これを祈っていたら、歯ぎしりが止んだぜ。
まあ、たまーーーに、やっちゃったかな?
と思う時もあるけど、ほぼ直ったと思う。
それから、歯のクラウン?は取れなくなった。
頭痛肩凝りで、歯茎が痛む事はあるけど
その頭痛肩凝りも、驚くぐらいに緩和されたので
歯ぎしりって結構すべての元凶じゃないか? と疑っている。
歯ぎしりをせにゃならん心理状態、というのも
ものすごく問題がありそうだが
自分の問題など、病弱と貧乏以外に思い当たらないんだよなあ。
って、もしかして ↑ の2つ、最強の悩みなのでは? あはは
あ、そうそう、この呪文のコツはな、歯ぎしりだけじゃなく
“歯のくいしばり” の単語も入れておく事だ。
ストレスでも何でも、歯ぎしりをおっ始めるヤツは
普段から無意識に歯をくいしばっている可能性が大きい。
私がそうだったからだ。
歯をくいしばっていると、体中に力が入るので
肩凝りや首凝り、背中の痛みなどが頻繁に起こっていた。
起きている時は、歯のくいしばりを意識して止める。
常に上下の歯を閉じないようにする。
その際に口まで開けていたら、ヌケサクになるんで
唇は意識して閉じ合わせておくようにな。
そして夜に眠りにつく前の呪文。
「神さま、歯ぎしり、歯のくいしばりを絶対にしませんように。」
自己暗示は、この寝る前の呪文がものすごく大事なんだ。
続けていると、私、努力してる! という満足感が得られるし
(いや、実際は何も頑張ってもいないんだがな)
自己暗示に掛かりやすい、と思い込めたらマジで効くようになる。
テストの前になると腹が痛くなる、とか
皆、結構マイナス方面の気合いは経験してるだろ
それを良い方向で出すようにするんだよ。
自分をコントロールするために、自己暗示、結構役に立つと思う。
投稿者: あしゅ
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歯ぎしり
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イキテレラ 10
初夜の事は、まったく記憶にない。
しかし、そんな事はもはや問題ではなかった。
王子は毎晩イキテレラの寝室へと来るのである。
たとえ伽をしなくとも、隣で眠る。
イキテレラの体を抱きしめて。
それで王子は心地良く眠れているようだが
イキテレラの方は、まったく眠れない。
何日経っても、この男に慣れないのである。
わたくしを守ってくださると仰るのなら
この方がこの世からいなくなってくれるのが一番早いのに・・・。
しかし、この願いは絶対に叶わない。
妊娠を待つ身としては、薬も酒も厳禁で
寝不足が続き、どうなるかと心配していた矢先に
懐妊したと知らされた時は、心の底からホッとした。
これでわたくしの役目は終わる。
身ごもったイキテレラは、何よりも優先された。
王子の訪問も、つわりを理由に断る事ができた。
周囲にいるのは、物静かな侍女だけ。
時々王妃さまが気遣って見舞ってくださる。
イキテレラは、城で初めての安らかな時間を過ごす事ができた。
これで産まれてくるのが、世継ぎであれば・・・。
イキテレラの祈りが届いたのか、無事に健康な男児を出産した。
出産直後のイキテレラの元に、王子がやってきた。
「我が愛する妃よ、世継ぎを与えてくれた事を心より感謝します。」
王子の瞳からこぼれた涙が、イキテレラの頬に落ちた。
王子は疲れきってもうろうとしているイキテレラに口付けた。
育児は主に乳母がした。
イキテレラは時々授乳をするだけである。
王家というのは、このようなものなのかしら?
子を産んだというのに、母親になった実感もない。
わたくしは何をして過ごせばよろしいの?
日々をボンヤリと過ごすイキテレラに、侍女が王子の訪問を告げる。
産後の体調不良を理由に、ずっと避けてきたのだけれど
今日はイキテレラの実家に関して話があるらしいので
断るわけにはいかない。
イキテレラは渋々と腰を上げた。
ドアを開けると、王子は窓際に立っていた。
日光を受けるその姿を見て、イキテレラは思った。
あら、このお方の髪の色は黄土色ですのね。
王子は久しぶりに会う妻を、眩しそうに見つめた。
「具合はいかがですか?」
「ええ・・・、まだ少し・・・。」
「そのようなあなたをわずらわせるのは、心苦しいのですが
あなたのご実家の事で、少し相談がありましてね。」
イキテレラの実家は、婚礼の際に多額の支度金を王家から渡された。
そして皇太子妃の実家として、月々の “恩給” も貰っているのだ。
「問題は、この他にちょくちょく金銭の工面に来られるのですよ。
あなたのお父上がね。」
「まあ、何てみっともない・・・。」
イキテレラは、目を伏せて深く溜め息をついた。
「お義母さまとお義姉さまたちは、少し贅沢なんですの・・・。
うちは貴族とは言え、決して裕福ではありませんのに・・・。」
イキテレラの嘆きに、王子は慌てて言いつくろった。
「ああ、いえ、違います。
お金の事は構わないのです。
ただ、その、義理の母娘たちはあなたをいじめていたくせに
皇太子妃になったあなたにタカって、という噂が街でたっていましてね。
それは外聞が悪いんじゃないか、と大臣たちが心配するのですよ。」
「ああ・・・、そういう事でしたの・・・。」
イキテレラは、目を上げて窓の外に広がる空を見た。
しばらく無言で流れる雲を見つめていたけれど
実はイキテレラは、実家の問題については何も考えていなかった。
ただ、隣に立っている大きな男性の存在感を
明るい昼間の太陽の光で打ち消そうとしていたのである。
何故このお方は、こうも私の顔を凝視するのかしら・・・
イキテレラはイライラさせられていた。
決して王子の方を見ようとはしなかったが
王子の仕草は、目の端でわかる。
「わたくしの実家の事は、すべてお任せいたしますわ。
嫁いだ身としては、口を出す権利はございません。」
イキテレラが窓に背を向けた時に、王子が言った。
「あなたとこのように会話をするのは初めてですね。」
「そうですか? ではわたくしはこれで・・・。」
王子の言葉に妙な色気を感じて、ゾッとして
ドアへと急ぐイキテレラを、王子が背後から抱きしめる。
「このような日中から何を考えていらっしゃるのです!」
「あなたを間近に見て我慢できるほど、私は忍耐強くはないんですよ。」
まさか王子という身分の者に、“無礼者” と言えるわけもない。
王子がイキテレラのドレスを整えながら、激情を詫びた時にも
王子が部屋を出て行って、侍女が迎えに来た時にも
イキテレラは無言で平静を装った。
夫が妻に性行為をするのは、当然の事なのである。
続く
関連記事 : イキテレラ 9 10.6.2
イキテレラ 11 10.6.8
カテゴリー パロディー小説 -
ババアの太り方
冬場はコートや重ね着で乳バンドはつけずに済むのだが
薄着の季節になってきたので、渋々ブラをつける。
そして行く先々でナイスバディナイスバディと褒められつつブラブラ。
・・・すまんが、最初にこんぐらい飛ばしとかんと
今日の記事は、私の心が静まらんのだ・・・。
で、帰宅して着替える時に、ふと違和感に気付く。
大きめサイズのブラにしているのに、乳肉が盛り上がっとる。
? と思いつつ、鏡でチェックをしたら
乳が垂れているのである!!!!!
ああああああああああ、ユースキンS 10.4.9 の記事で
散々自画自賛したバチが早速当たったかーーーーーーっ???
と、自業自得を奥深く悔やもうとしたが
更に嫌な予感に襲われ、全身をチェックしたところ
下腹と下尻に肉が増えているような気がする。
慌てて体重計に乗ったら、何と3kg増えていた!!!
おお、神よ! と、天を仰いだぐらいに嬉しかったぜ。
太るのなんか、高校生以来だから。
私のベスト体重は、54kgである。
高校生の時に、この体重を維持していたのだが
誰もが羨むダイナマイトバディだった。
それが体調を崩し、あれよあれよと痩せてしまい
何年も掛かって、ようやく47kgで安定できたのである。
私は165cm。
ナイスバディ自称がこの体重で、異存のあるヤツもいるかも知れん。
が、現実の私を見ると、芸能人の公称サイズの方に疑問を抱くはず。
今の私は、乳と尻を有するスレンダー系ナイスバディである。
体重が45kgを切ったら、正直死ねるぐらいきつい。
外見もプロブレム対象になる。
まあ、医師も褒める骨格の繊細な美しさで
どう転んでもナイスバディである事は間違いない。
・・・と、思っていたよ、今の今まではな。
恵まれた資質に思い上がって、自分の体などよく見てなかったんだが
それでも違和感を頼りに、全身を調べたところ
二の腕下、脇下、乳下、下腹、尻下に肉が増えとった。
見事にイヤな部分ばかりだろ?
ここに合計3kgの肉が分散して増えたわけだ。
まだ幸いだったのは、アゴ下には肉は付いていない事。
と言うか、ここが変わらなかったから、気付くのが遅れたんだと思う。
それでも、私も太れるんだ、とわかって嬉しいんだが
その後、米袋を持って、3kgってもしやこれぐらい?
と、その重さに驚愕して以来、心なしか体が重い。
にしても何故いきなり太ったんだろう?
と考えてみたら、私、禁煙してたんだった。
それでタバコの代わりに、ヴェルタースオリジナルキャンディーを
むさぼり食っとったんだ。
何故って、私もまた特別な存在だから・・・。
(文句はメーカーに言え。 こんなヤツが増えてますよ、って。)
つまり糖分のみで太ったわけで
そりゃ、いらん太り方もするわなあ、って話だろうけど
それだけじゃないと思う。
歳を取ると、付いてる肉が垂れてくるのは知っとった。
が、まさか新たに付く肉も、下へ下へと付くとは!
しかも都合の悪い部分優先で、その下方向に付くような気がする。
私、結構ピンチかも知れない。
今のところ、まだ服を着たらごまかせる程度だけど
ナイスバディ自称も、あと1~2年持てば良いかも。
と、ガックリきとったら、歯の治療で飯が食えなくなって2kg痩せた。
こういうとこは相変わらずなんか・・・。
禁煙の何の効果で、こうなるのかはわからないが
どうやら体重の増えの上限が上がったようである。
体調的には、太った方が良いんだけど
どこにどう肉を付けるのかをコントロール出来ないと
ナイスバディが台無しだ。
出来るんかなあ? 付く肉のコントロール。
とりあえず、痩せるのはすぐ痩せられるようなので
運動系は秋までやらん。
口寂しさは選民キャンディーを止めて、庶民せんべいでも食っとくよ。
・・・てか、痩せられるよな?
そこまで体質、変わってねえよな?
ああ・・・、他の自賛場所を探した方が早いかもー。
(他の自賛場所があるなら、の話だろうが
白を黒と言う勢いでヒネり出しちゃるわ!)
関連記事: ババアの太り方 2 10.8.11
レッグマジックX 10.8.13 -
イキテレラ 9
婚礼が決まり、再び泣き暮らすイキテレラの元に王妃がやってきた。
「イキテレラ、あなた、王子が嫌いなのかしら?」
王妃は優しくイキテレラの髪を撫ぜる。
「王子は我が子ながら、たくましく立派な青年で
多くの女性たちから恋される、理想的な男性ですのに
あの子のどこが不満なのかしら?」
イキテレラは、オドオドしながら答えた。
「王妃さま、王子さまに不満など・・・。
ただ・・・、わたくしは・・・、男性が恐いのです・・・。」
「まあ!」
おっほっほ と、王妃は高らかに笑った。
「お可愛いらしいお方。
心配する事はなくてよ。
王子も今はあなたにご執心だけど
あのような美丈夫、誘惑は多い。
すぐに次の女性へと気を移しますわ。
正妃の仕事は、世継ぎを産みさえすれば終わり。
後は好きに暮らせるのよ。」
王妃はにっこりと微笑み、イキテレラの頬を撫ぜた。
「少しの間だけ、辛抱なさいね。」
イキテレラはその言葉を頼りに、耐える決心をした。
何もこの男性は、自分を取って喰おうとしているわけではないのだ。
家を継いでも、どんな男性が婿入りするかわからない。
どうせいずれは、結婚はせねばならない運命なのである。
にしても、相手があの人とは、あんまりだわ・・・。
イキテレラは遠くから王子の後姿を盗み見て、改めてショックを受けた。
大抵の女性なら喜ぶ、広くたくましい背中は
イキテレラにとっては、恐怖の対象でしかない。
せめてもう少し華奢な人だったら、まだ良かったのに・・・
イキテレラは元々、ここまでの男性恐怖症ではなかった。
舞踏会での強引さ、しつこい貼り紙、そして突然の拉致
経験した事のない、それらの非現実的な出来事での恐怖が
すべて王子由来だと刷り込まれてしまったのだ。
婚礼の儀は、イキテレラには苦行だった。
常に隣に怪物がいる気分であった。
パレードの時には、無理に笑顔を作って手を振ってはいたが
王子に握られている片手は、震えて汗をかいていた。
王子はそれを行事への緊張だと勘違いし
イキテレラの頬にキスをし、ささやいた。
「私のか弱い姫、今日からは私があなたを守ると誓おう。」
王子の顔が近付いた時に、一瞬だけイキテレラの表情がこわばったが
何とか平静を保ってやり過ごした。
この嫌悪感を、誰にも気付かれてはならない。
その瞬間に、多分人生が終わるから。
続く
関連記事 : イキテレラ 8 10.5.31
イキテレラ 10 10.6.4
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恐怖の民主主義
日本は民主主義ではない。
資本主義である。
立憲君主制だと言われるが、私の考えでは
天皇家は国家機関になっているので、“君主” とも違うと思う。
えらい不敬な事を言っているのかもわからんけど
歴史のある名家には、伝統的に受け継がれる宝が存在して当然なので
天皇家は大切にし、潰してはならない、と思っている。
こういう私は、資本主義の愛国者である。
日本が独立していて尊重されていれば、後はどうでも良いので
あまりアホウな事を書かないよう
今回は感心にも、“民主主義” について予習してみた。
私は今まで、民主主義は社会主義と似たようなものだと思っていた。
私の父が真の共産主義者なので、その思想を聞いた限りでは
真の共産主義はどの主義ともかぶらない、と解釈している。
(ちなみに、父曰く、日本共産党は共産主義じゃないそうな。)
が、どのサイトも長文で目が滑り、さっぱり理解出来なかった。
どこよりも長文を書いているヤツが、長文を読めないなど
このブログって、ラーメン嫌いが作るラーメンと同じで
絶対に美味くはねえよな・・・、とちょっと落ち込んで
時間をロスしてしもうたのは、大きな誤算である。
民主党政権になってから、日本終わった! の絶望感で
政治ニュースから逃げてきたわけだが
ここにきて、やっと少しはニュースを見られるようになってきた。
まだ、法案の詳しい内容などは知りたくないが。
それほどのダメージだったのが立ち直りかけ
少しずつニュースを直視し始めたというに
鳩山首相の言動には参った。
傷口に天然あら塩を塗り込まれる仕打ちを受けたよ・・・。
私には鳩山首相は民主主義に見える。
他の民主党の政治家は、そうでもないけど
鳩山首相だけは、真の民主主義の信念を持っている。
てか、鳩山首相を見ていて、民主主義を初めて目にした気がする。
・・・・・真の民主主義って、・・・電波・・・?
さて、こっから私個人の視野狭窄なノーデータ、ノーソースの
思い込みの偏見の誤解の勘違いな
まったくタメにならんひとりごとを、ネットで書いてしまうけど
頭の固い老女なんで、相手にしない方が良いです。
ほんとすいません、孤独で不幸で貧乏で病気なんで見逃してください。
平和とか平等とか真剣に言っている人たちって
視点の焦点が4次元に合ってるような目をしている。
え? あなた私の目を見てるよね?
でも私の目に焦点が合ってない気がするのは何故? みたいな。
マルチをやってる人で例えると
儲けている人はそうでもないんだよ。
その商品が本当に良い! と信じている末端会員が、この目なんだ。
宗教でも主義でも信念でも、盲信する者特有の目ってある。
他の可能性が入り込む余地がない、ってサインだと解釈している。
ほら、ゲームだと、毒とか混乱とかのステータス異常は
名前のとことかに印が付くじゃん。
リアルでは、“目” が印代わりだと思うんだ。
あっ、この言い方わかりやすくねえ?
私、久々にすげえ!!!
魔力UPの呪文でも掛かってるんだろうか?
ま、とにかく、鳩山首相の目がそれなんだ。
あと、前原大臣も。
マジックで黒く塗りつぶしたかのごとく、瞳孔しかないような瞳。
最初は鳩山夫人が電波だと思っていたんだけど
あのキャラの強烈さに目をくらまされていただけで
彼女は普通の欲深い電波ちゃんぶりっこで、真性ではない気がする。
で、え? 鳩山首相、何の信者なの? と、疑っていたら
どうも彼は、本当に世界を良くしたいっぽい。
彼には、日本の首相なんだからまず日本の事を考えようよ とか
“自分の事ばかりを言う” のは、通用しないと思う。
どうやら民主主義も、かなりヤバい思想のようだ・・・。
お金が人間を狂わせる、と言うけど
その狂いようは、ちょっと調子こきましたー、程度のもので
まあ、それで殺人とかやっちゃうバカモノもいるけど
本当に人が狂うのは、理想を追う事でだとわかった。
良かれと思って頑張ってるであろうに
何でこうなっちゃうのか、人の心って本当に恐い。
私の場合は、理想を追わないので何の心配もない。
ああ? 理想? おめえからやって来いよ! ってなもんである。
ああ、もしかして、理想を追う = 努力する って事なんかな。
だったら努力しただけ、自分を特別扱いもしたくなるわな。
あの眼差しって、選民意識なんだろうか?
いや、違うな、選民意識なら誰よりも私が持ってるし。
そういや、あの目さ、1枚膜が張ってる感じだよな。
あっ、目が曇る!!! これかーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
ああ・・・、久々に素晴らしい結論を得た気分ー。
・・・って、我が国のトップがそれで良いんかよ・・・。 -
イキテレラ 8
城に着く頃には、イキテレラは叫び疲れて大人しくなっていた。
つぎはぎだらけのみすぼらしい服を脱がされ
大勢の女性たちにかしづかれて、入浴をさせられた。
その間中、イキテレラは涙を流していた。
他人の手が気持ち悪くてしょうがない。
何故自分がこんな目に遭わなくてはならないのか。
その嘆きようは、侍女たちも気の毒に思うほどであった。
美しく着飾らせられたイキテレラは
王の前へと連れていかれた。
涙を流しながら震える小さい女性を、王妃は哀れんだ。
「仮にも貴族の娘ですのに
何故このような乱暴な事をなさるのです?」
「い、いや、わしはそういう命令は出しておらんぞ。
王子が先走って・・・。」
慌てる王を無視して、王妃はイキテレラに近寄った。
「小さいお方、さぞ恐かったことでしょう、お可哀想に。
もう大丈夫ですよ、わたくしは王妃です。」
イキテレラが、泣きながらも礼儀正しくお辞儀をして
挨拶の言葉を述べようとした。
「~~~~~~・・・・・!!!!!」
イキテレラは驚いて喉を押さえた。
声が出ないのである。
拉致の際のあまりの絶叫に、イキテレラの喉は潰れていた。
王は激怒し、兵たちを死刑に、王子を謹慎にした。
イキテレラは、しばらく湖のほとりの城で静養をする事になった。
すべてが自分の意思以外のところで動いている。
毎日毎日を、ただ嘆いて暮らした。
その頃、城ではイラ立つ王子がウロウロと歩き回っていた。
段取りを無視して、無理強いをした罰として
イキテレラに会わせてすらもらえないからである。
書庫では、司書たちがイキテレラの家系を調べていた。
「イキテレラさまの、曽祖父の従兄弟の叔母の長女が
当時の公爵家の次男に嫁いでいらっしゃいました。」
「では、姫は公爵家ゆかりの由緒正しい血筋、という事になるな?」
「それで差し支えないかと。」
「よし、王さまにご報告を!」
イキテレラは城に連れ戻された。
王と王妃の横に立っているのが、王子らしい。
舞踏会の夜の男性など、顔も見ていないイキテレラには
初めて会うも同然である。
しかし想像以上に、背が高くガッチリとしたその体型に
イキテレラは愕然とした。
この男性が、ここ何週間かの恐怖の元凶で
その上にイキテレラの最も苦手なタイプだ。
イキテレラは、思わず目を背けた。
王子を直視できないほどのトラウマを抱えてしまったのである。
「姫、あなたに再び会える日をどれだけ待ったか・・・。」
王子は “待て” をくらったせいで、喜びを抑えられず
イキテレラの元に駆け寄り、抱きついてきた。
イキテレラは、きゃあああああ! と叫んで、王子の腕を振り払い
この突然の無体に、しゃがみこんでワナワナと体を震わせた。
何なの? この人、暴漢なの?
「遊び女とは違いますのよ、王子。
あなたの正妃となる血筋正しい女性には
もう少し理性的に接しなさい。」
王妃が呆れたように、冷たく言い放った。
正妃? わたくしが?
何故そのような事に?
イキテレラは、目の前が真っ暗になり
次の瞬間、床に倒れた。
続く
関連記事 : イキテレラ 7 10.5.27
イキテレラ 9 10.6.2
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危険なバラの香り
このわたくしが、人様に褒められる数少ない行いのひとつが
香水の付け方である。
普通にしていても香らないのに
30cm以内に接近した時のみ、微かに香るそうな。
これは、他人にそう香るように付けているわけではなく
自分がその香りを楽しみたいがためだけの付け方なのである。
自分のためだけにやってる事が、他人に褒められるなど
まったく、どう転んでも幸運にしかならない恵まれた人生だ。
で、それはどういう付け方か、っちゅうと
まず、香水はパフューム、パルファム、香水、これらの名称で
とにかく、濃度の一番濃い15ml数万の液体しか使わない。
コロンやトワレは避ける。
昨今は、いわゆる “香水” は減少し
オー・ド・パルファムとかいう軽めのやつばかりになってしまい
とても嘆かわしい。
この理由は、コロンやトワレはアルコールが多く使われていて
付けてからかなりの時間が経たないと、アルコール臭が取れないからである。
コロンやトワレのラストノートの、あのフワッとした柔らかい匂い
これを最初から楽しむには、濃度の濃いパルファムが一番なのだ。
香水の使い方は、胸元のみにチョンチョンとつける。
自分だけに匂うようにしとけば、周囲にも時折香るわけだ。
そう、これが私の香水の使い方なのである。
スプレータイプでも、胸元にだけひと噴き。
匂い立つのを全部自分の鼻で吸う気構えで。
そもそも香水というのは、好みが大きく分かれる。
そんで、嫌いな香りほど嗅ぎわけられる。
まさに “鼻につく” のである。
コロンどころか、トワレも全身にまとう鼻腐れがおるが
こういう事をやっとるから、“香害” という言葉が生まれるのだ。
他人によく思われたい、と思ってやってるんだろうが
周囲からは、「ああ、あの臭い人ね。」 と言われてるだろうよ。
ところで、私は今ほとんど香水をつけない。
ああーーー? 理由を訊くのか?
たかだか15mlで数万円、と上に書いたよな?
貧乏だからに決まってるだろうが、バカモノ!
娯楽でそんな散財は出来んし、元々体臭がないので必要性もない。
香水なんざ、生存率確保の優先度では最後尾だぜ。
そして、これから香水の付け方なんざ、まるで関係ない話になる。
おいおい、ちっとは話題を統一してくれよ、とイラ付くだろうが
こっからの話題では、自画自賛できる箇所が1個もねえんだよ!
必ず、自分偉い! を随所に盛り込みたいから
話の流れにしわ寄せがいくのはしょうがねえだろ!
で、ノー香水でウロついとったわけだが
ある時、自分からババア臭がするのに気が付いた。
自分には良いとこがひとつもない、と嘆き悲しんでいたけど
どうも嗅覚だけはマトモなようで、自分の体臭の変化がわかるのだ。
ちちちちちちょ、ついにババア臭が!!!
と、目まいやら耳鳴りやら動悸やら
色んなショック反応を起こしながら、風呂にダイブしたが
そこで偶然にも、ババア臭の源が判明した。
貰い物の安物のボディソープの人工香料である!
(貰い物を “安物” とか、ほんと失礼な言い草だが
お中元か何かで貰ったのを 使わない、と回してくれたので
くれたヤツの評価も同じだと思う。)
何だ? このボディソープは
“ババアの香り” とでもいう種類なんか?
と、容器を見ると、フローラルの香りだと言い張ってある。
このボディソープは、とりあえず使い切った。
もったいないからである!!!
ババアからババア臭がしても、不自然じゃねえし!
と、自分に言い聞かせながら使ったさ。
もう、こうなると、女性どころか人間としても末期である。
そんで私の凄いところは、この記事のために
別の、“安物” のボディソープを買ったとこ。
それも普段は石鹸使いで、ボディソ-プは嫌いなのに、だ。
この姿勢は、手放しで褒め称えられるべきだと思う。
ボディソープだけじゃなく、ボディクリームとかも
意識して使ってみた結果、判明した。
どうやら、“バラ” の香りにヤバいのがある!
その違いがわからないんだけど
安物に限らず、オーガニックの純粋なバラでも
ババアチックなものがあるんだよ。
もちろん、ババア臭じゃないバラの香りもある。
買う前にこの区別は出来ない。
もう、実際に使ってみるまでわからない、という
一番困る、“人それぞれ“ 状態なんだ。
加齢だけど華麗なババアの匂いは、バラの香りと紙一重!
私はそう結論付けた。
なのに周囲のヤツには、まったく同意を得られなかった。
だが、凡人にはわかるまい、と無視する。
私のこの脳内の警報は、ただごとではないからだ。
だから、今回は商品名は一切出さない。
根拠が私の嗅覚のみなので。
バラの匂い、好きだけど、今後は控えようと思う。
ちなみに、若いもんには関係ない話かも知れない。
若いヤツが使っても良い香りだけど
ババアと混ぜるな危険! という場合もあるからだ。
あと、もしかして私特有の現象である可能性も否定できない。
私の加齢臭がバラの香りと相性が悪い、とか。
バラの香りは女性ホルモンを活性化させる効果がある、とか言うけど
生きてきて女性ホルモンを活用した記憶がないので
私の女性ホルモンは、年代物の腐りかけで
それがバラの香りで発酵するんかもな。 あはは
って、笑い事じゃねえだろ! -
イキテレラ 7
昼食の用意をしていると、玄関のドアが激しく叩かれた。
台所の窓から覗くと、家の前の通りに馬が何頭も繋がれている。
どうやら父親がドアを開けたようである。
家の中に大勢の人間が入り込む気配がする。
「どの娘だ?」
「違う、こっちじゃない。」
響き渡る大声に、料理の手も止まり怯えるイキテレラ。
台所のドアが勢い良く開き、羽付きハットをかぶった制服の男が入ってきた。
「おーい、こっちにひとりいるぞー。」
逃げようとしたけど数人の男たちに押さえつけられ、足を掴まれた。
「いやあああああああああああああああ」
叫ぶイキテレラの足先に固く冷たいものが当たる。
ふと見ると、あのガラスの靴を履かされていた。
割れていない。
ヒビひとつも入っていない。
どういう事?
イキテレラはパニックを起こした。
城にひとりの男がやってきた。
「あの貼り紙の靴に心当たりがあるんすけど・・・。」
男がバッグから出したものは、ガラスの靴だった。
男はイキテレラの家の近所に住むガラス職人だった。
男はミニっ娘萌えであった。
しかも足フェチであった。
イキテレラの古靴を盗み、その足型に合わせてガラスで
輝く美しい靴を作った。
魔女が言った “あんたの靴” とは、この事だったのである。
男は報奨金目当てに名乗り出た。
自室にあるはずの、自作の靴が片方なくなっていて
それが城にある理由は、男には皆目見当も付かなかったが
持ってきた靴と、城にある砕けた靴が一致した事から
男の話が真実だと判明した。
しかし男は報奨金を受け取れなかった。
「それではおまえは、貴族の姫の足にハアハアしていたんだな?」
そう追求されて、男は打ち首となった。
報奨金は、男の年老いた母親へと贈られた。
母親は、その金で風光明媚な保養地に家を買った。
そして、イキテレラの家に兵が派遣された。
イキテレラは、必死に抵抗をした。
「お父さま、助けて、お父さまーーーーーっ!!!」
娘の悲鳴に、父親はオロオロするだけだった。
「姫さま、どうかお気を静めてください。」
兵たちのなだめる言葉も、イキテレラの耳には入らず
イキテレラは泣き喚きながら、3人がかりで抱えられて馬車に乗せられた。
あまりの騒動に、家の周りには人垣が出来ていた。
続く
関連記事 : イキテレラ 6 10.5.25
イキテレラ 8 10.5.31
カテゴリー パロディー小説 -
エコ
この言葉に疑問を持ったのが、“ゴミを減らそう” 運動である。
うん、それは減らせば良い。
でもさ、以前、電力会社関係の人に聞いたんだけど
夜間電力って安くなるだろ
夜、皆家に帰って電気を使うのに、何でその稼ぎ時に安くするの?
と聞いたら、真の電力の稼ぎ時は、多くの企業が動いている昼間なんだと。
一般家庭なんか、客とは言えないぐらいに細い商売相手なんだとさ。
私がこれを聞いたのは、かなりな大昔なんで
電力会社の今の意識はどうかわからんけど
国は人ではなく企業で動いているんだ、と思ったきっかけの話なんだ。
だからゴミも減らしたければ、企業が動くしかないと思う。
ごく一部のドグラを除いて、ムチャをする個人はいない。
こうしろ、って言われたら、ああ、はい、って素直に従う。
ゴミ問題は、家庭の問題じゃなく、企業の問題である。
本当に解決したいなら、製品作りから変えなきゃならない。
それにはコストが掛かるので、製造業はそんな事をしない。
それをあたかも個人個人の我がままで環境が悪くなったようにあおって
不必要なほどの、ゴミの分別をさせる。
スーパーも乗っかって、レジ袋有料
アパレル系はエコバッグ売り出し。
レジ袋って、よく燃えるんで良い燃料なんだと。
でもエコバッグでレジ袋ゴミが減って
燃焼が落ちたゴミ焼却炉も多く、余計に石油がいる
って話を聞いたけど、エコ?
んで、エコバッグ、レジ袋より作るのも捨てるのも
洗ったりして維持するのも手間が掛かりそうだけど、エコ?
うちの自治体さ、ゴミ分別に厳しくなっちゃって
もう、かなり面倒くさくて
物を買うのに、捨てるのに手間がいるかいらないか
それで判断するようになったんだ。
何かそうやってると、買い物も減ったよ。
クソ貧乏なんで、思わぬ節約になって良いんだけど
メーカー、この時代に何でこの素材で容器を作ってんの?
とか、店頭で商品を見てはイラつく。
自分のこういう感覚の変化で気付いたんだけど
分別の面倒さで、買い控えをする人も多いと思う。
これが不況の原因の一端を担っていると思うんだけど
一般家庭の買い控えなど、不況に繋がらないんかのお。
でも、定額給付金とかやってるとこを見ると
景気回復のためには、消費してほしいようだ。
だけど死体とかさ、簡単に処分出来ないから
おちおち殺人も出来んわけじゃん。
このように、始末に困る物を買え、って言われてもねえ。
それにさ、便利な暮らしをしていると責められてる気にならん?
余った廃材で作る割り箸が環境破壊の原因にされたり
ラップじゃなく蓋を使え、マイ箸を持ち歩けったって
それを洗う洗剤や水が余分にいるんで
どっちもどっちだと思うんだけどなあ。
余談だけど、マイ箸さ、飯屋には迷惑なんじゃないんかな。
あれ、一日持ち歩くわけじゃん。
中にはいい加減に洗ってる人もいるかも知れない。
で、箸で繁殖した菌で食中毒とか起こされたら
その人が食べてた飯屋も疑われるわけだろ。
エコバッグで万引き被害が増えて困ってるスーパーの話も聞いたけど
エコだから、止めてくれとも言えないし
何だか人権屋のようなイメージだ、エコ実践者。
どっちも家でひとりでするんなら構わんのだけどなあ。
二酸化炭素排出権、ってあるじゃん。
あれさ、中国とアメリカは反対してるだろ。
国土が広いからなんだと。
そもそもこの話は、EUから出た話で
小さい国がゴチャゴチャあるヨーロッパは
もう発展の見込みのある産業は頭打ちになっているそうな。
そこで考え付いたのが、エコを盾に取った排出権商法。
二酸化炭素を多く出すのが工場で
ヨーロッパにはもう、工場はそんなに作れないんで
排出権が余り、それを他国に売れるって腹積もりらしい。
これ、どっかのサイトで見つけたんだけど
あっちこっちに書かれているから、詳しくはうち以外を読め。
これと似たような話で、これは私の妄想なんだけど
過剰な分別、何でせにゃならんの?
容器の解体なんて、老人には辛いぞ。
リサイクル、リサイクル、って言うけどさ
それ、ちゃんと業者がいるわけじゃん。
それでお金を稼いでるヤツがさ。
缶とか、リサイクルせずに他国に売ってると思うぞ。
他の業種の仕事の手伝いを、無償でする事はないのに
何でゴミだけ、そこまで手伝うんだ?
回収業者、自治体から認可を得た一般企業も多いんだぞ。
いや、一般企業どころじゃなく、凄い利ゲホゴホゴホゲホ
もう、天国からの勢いで上から目線で言うけどな
自分たちの居場所を大事にしよう、というのは当たり前の事だろ。
普通に暮らしてたら、そこまで地球に厳しくねえよ、人間は。
んで、またこういう善良な人々が率先して騙されるわけだ。
真に反省して、態度を改めにゃならんヤツらは
人類ヒエラルキーの頂点にいる0.0何%なのにな。
エコもリサイクルも、利権であり商法だと思う。
エコを否定すると、すげえ弾圧されるところが一種の宗教じみている。 -
イキテレラ 6
「嫌なのかい?
街中の娘が憧れる王子との結婚だよ?」
「皇太子妃なんて、滅相もございませんわ。
わたくしは、平穏を望みますのよ。」
「今のその生活が平穏かねえ?」
「わたくしはこの家のただひとりの直系ですのよ。
姉ふたりは、いずれ嫁に出ます。
わたくしは婿を取って、この家を守る予定ですの。」
「それで、婿さんが放蕩者だった、というオチかい?」
意地悪く笑う魔女に、イキテレラは平然と答えた。
「貧乏貴族に婿に来る男性など、その程度のものですわ。」
「うーん、あんたの性格がイマイチよくわからないねえ。」
「多くは望まないだけですわ。
さ、もうお帰りになって。」
イキテレラに押し出されながら、魔女は言った。
「あの靴は、本当にあんたのものなんだよ。」
「もう関係ありませんわ。」
イキテレラは木戸を閉めた。
さあ、忘却して、通常の日々に戻ろう。
ところが、“通常の日々” は遠かった。
靴の試着に行った義姉ふたりが、大ケガをして帰ってきたのである。
靴はガラスで出来ていたので、割れたのを接着剤でくっつけてあった。
そこに何人もの女性が、無理矢理足を突っ込もうとしたので
ヒビがどんどん広がり、試した女性は皆、足を切ったのだ。
腱が切れて、歩けなくなった女性もいたらしい。
そしてとうとう、靴は砕け散ってしまった。
翌日、掲示板の紙が貼りかえられた。
『 この靴の持ち主を知っている人に
5000万ゴールドを褒美として取らせる 』
実物大の靴の絵と、説明が書いてあった。
「あんたに5000万の値が付いたねえ。」
キッチンの窓から覗き込む魔女を見もせずに
皿を洗うイキテレラが言い放つ。
「何の話かわかりませんわ。」
「ねえ、本音を教えておくれよ
気になってしょうがないんだよ。
教えてくれたら、もうここには来ないからさ。」
その言葉が信じられず、イキテレラは魔女を睨んだ。
魔女の目からは、いつもの薄ら笑いが消えていた。
イキテレラは、少し諦めた表情になり
洗濯物が積み上げられたカゴを持って、庭に出てきた。
シーツを洗いながら、イキテレラが話し始めた。
「わたくし、王子さまが嫌いですの。」
その目は、洗濯物だけを見ていた。
「正確に言いますと、わたくしはわたくしを好む男性が嫌いですの。」
「どういう事だい?」
「わたくし、生まれてすぐに母を亡くし
お父さまは、ああでしょう?
子供の頃から満足に食べさせてもらえずに
栄養失調できちんと体が発達できなかったんですの。」
魔女はイキテレラの体格をジロジロと見た。
確かに同年代の女性と比べると、一回り小さい。
「ところが世の中には、小さい女性を好む男性というのが結構いるらしく
わたくしも、そのような方々に随分つきまとわれましたわ。
そういう嗜好の方々って、何故か自分たちは逆に
人一倍、体が大きい場合が多いんですのよね。
おかげで恐ろしい思いも何度もいたしましたわ。」
イキテレラは、布に怒りをぶつけるかのように
ゴシゴシとこすり始めた。
「わたくしの不幸の証しであるこの体型を、“好み” だなど
何と、おぞましい!!!」
なるほどねえ、魔女は納得した。
「うん、よくわかったよ。
言いにくい事を言わせてすまなかった。
もう、あんたの邪魔はしないからね。
元気でおやり。」
魔女は立ち上がった。
イキテレラは、ようやく魔女の顔を見て少し笑った。
続く
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イキテレラ 7 10.5.27
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