カテゴリー: ババア’s トーク

  • ババア’s トーク 6 スタバ

    ウメ 「今日の手土産はひと味違うけんねー。」
    ヨネ 「スタバのコーヒーに見えるけんどん・・・。」
    ウメ 「チヨさん御用達のトッピングコーヒーたい!」
    ヨネ 「・・・おめえ、そういう事に異様に喜びよるよね。」
    ウメ 「まあ、そう言わんと、聞いてくれんね。」
     
    ウメ 「いやあ、さっきイオンモールのスタバの前を通りかかったら
        我が目を疑う光景を見たとよ。」
    ヨネ 「チヨさんがi-Padでもしよらしたね?」
    ウメ 「そこまでいけば、うちも認めんでもなかけど
        こん、寒の戻りの真っ最中に、オープンテラスで
        ELLEのしかも英語版を広げとらしたとよ!」
    ヨネ 「何ね、その変化球は?」
    ウメ 「そぎゃん思うど?
        もう、うち、居ても立ってもおられんで、写メ撮ったたい。」
    ヨネ 「うわあ・・・、美魔女目指しとらすのが
        ジョワジョワにじみ出とらすね・・・。」
    ウメ 「イオンモールにシャネルスーツて、思うた以上に浮いとったよ。」
     
    ウメ 「で、何を飲みよんのか訊いたばい。
        えー、ちょっと待ってはいよ。」
    (ガサガサ・・・)
    ヨネ 「スタバのナプキンに走り書きね。
        おめえ、よお、しきったなあ、こぎゃん失礼か事。」
    ウメ 「チヨさんお勧め注文を飲んでみたかー、でホイホイたい。」
    ヨネ 「・・・おめえの書いた、その文字、日本語ね?」
     
    ウメ 「えーと、カプチーノのホット熱めグランデをショット追加
        チョコソース追加バニラ多めのソイラテ低脂肪乳で。」
    ヨネ 「・・・営業妨害ね・・・?」
    ウメ 「よくわからんよね、ショットとバニラで濃い味にするとしても
        チョコソースを入れたら、モカになるんじゃなかと?
        その後、更に “ラテ” 言うとるし、カプチーノ台無したい。」
    ヨネ 「スタバで豆乳と低脂肪は両立せんかったと思うけんど・・・。」
     
    ウメ 「とりあえず、このメモを持って注文してみたたい。」
    ヨネ 「おめえ、よお、しきったねPART2。」
    ウメ 「もちろん、『あそこの婆さんのお勧めなんですけど』 の
        前置きはきっちり言うたたい。
        店員さん、ちょっとゲンナリしとらしたよ。」
    ヨネ 「そりゃ、店内でアダナが付いとるとみたね。」
    ウメ 「“突飛ingババア” とかね。」
    ヨネ 「ツイッターで盛り上がっとるかもね。」
    ウメ 「写メ付きで 『突飛ingババアご来店なう~』 ね?
        何か腹が立つがね、それ。
        チヨさんをいじくってよかとは、うちだけたい!」
    ヨネ 「何ね? 歪んだ愛を更に裏返しとったとね?」
    ウメ 「せからしか! (うるさい、の意味)
        そこに愛はなか!」
     
    ウメ 「で、出てきたのが、これたい。」
    ヨネ 「・・・何か、えらい複雑な味じゃね。
        おめえのは何ね?」
    ウメ 「コーヒーフラペチーノのホイップなしショット追加たい。
        この注文をする事で、うちはボケてなか、一緒にせんで!
        て、店員さんに無言の証明をしておいたたい。」
    ヨネ 「おめえ、愛する人と一緒にせんでて、割にクズじゃね。」
    ウメ 「だけん、別に愛してなかて!」
     
     
    ヨネ 「あー、妙に複雑な味の飲料で気分が悪か。
        チヨさん、味覚細胞が死に絶えとらっさんね?」
    ウメ 「辛い料理ばかり食わされとるおめえより絶滅ね?」
    ヨネ 「それで思い出したけんどん、うち、人間ドックに入ってみるべきだろか?」
    ウメ 「人間なんか犬なんか、よくわからん検査名じゃね。」
    ヨネ 「冗談のつもりかん知れんけど、年寄りが言うと半笑いされるけんね、それ。
        念のために言うとくけんどん、“ドッグ” じゃなくて」
    ウメ 「わかっとるたい!
        船の修理場とかをいう “ドック”だろたい?
        いくら英語ん偏差値が40台でん、そんぐらいは知っとるけん!」
    ヨネ 「そういうつまらん冗談しか言えんくせに
        国語の偏差値が70台て、学校の教育に疑問を持たざるを得んね。」
    ウメ 「うちの通信簿の話はいい加減やめんね!」

    ヨネ 「そうだったたい、うちの死活問題の話たい。
        年寄りに辛い料理は酷でたい。
        ただでさえ胃液がよお出らんくなっとるとこに
        唐辛子やら胡椒やらをドッサリ入れられたら、天空闘技場たい。
        うち、嫁に殺されかけとるかも知れん。」
    ウメ 「おめえがHUNTER×HUNTER派なのはわかった。
        人間ドックでんホットドッグでん、行ってみるたい。
        多分、何の悪いとこもなか気がする。」
    ヨネ 「何を根拠に言いよっとね?」
    ウメ 「死臭たい。」
     
    ヨネ 「・・・一緒に心療内科に付いてってやろうか?
        大丈夫、今は心の病は普通に認識されとるし
        精神病院にも入ったら出て来れんとかなかけん。」
    ウメ 「いや、心の病を疑ってくれてん、よかけど
        ほら、時々おらんね? 影が薄くなってきとる人とか。」
    ヨネ 「ああー、あそこん爺さんとか、確かにそうだったわん。」
    ウメ 「うちの父親は死ぬ前に死臭がしよったとよ。
        そんで、うちが本気で 『パパ、大丈夫ね? 死臭がしよっよ』 て
        言うたばってん、相手にされんで、間もなく死んでしもうたたい。」
    ヨネ 「・・・おめえ、実の父親に死刑宣告ね?」
    ウメ 「しかも中年になっても 『パパ、ママ』 だったけんね。」
    ヨネ 「どっかで呼び方を修正すべきだったたいね。」
    ウメ 「うちの兄は 『おとうちゃま、おかあちゃま』 だったとよ。
        中学で 『おやじ、おふくろ』 に自力矯正しよらしたが。」
    ヨネ 「おとうちゃまおかあちゃま、て花畑かあちゃんの夢たいね。
        おめえの兄貴、立ち直れて良かったたい。」
    ウメ 「でん、娘のうちは呼び方を替えられんとよ。
        うちん場合、母親の産後の肥立ちが悪くて、よそに預けられて
        そこんちに “おとうさん、おかあさん” がいたけん。」
    ヨネ 「気の毒か話に聞こえるけど、おめえは気にするタイプじゃなかろ?」
    ウメ 「ふたりずつ親がおると、色々便利かよー。」
    ヨネ 「これ以上にない予想通りの答がキターーーッ絵文字略たい。」
     
    ヨネ 「で、人間ドック・・・」
    ウメ 「あ、もういっちょ語らせて!
        父親が死臭がし始めたけん、お願いしたたい。
        もし霊になったら合図して! て。
        葬式で位牌を倒すとか、遺影が笑うとか。」
    ヨネ 「おめえの父親、よりによって死に前に育て方に悩んだろね。
        死因は精神的苦痛によるものじゃね?」
    ウメ 「で、すっげえ葬式会場を見回しとったけど
        何の合図もなかったたい。」
    ヨネ 「おめえが式の間中、キョロキョロしよった理由が今判明したたい。」
    ウメ 「死んでも使えん父親だったたい。」
    ヨネ 「おめえにバチが当たらんで、誰に当たるとかねえ・・・。」
     
     
    ヨネ 「ああ、もう人間ドックはよか。」
    ウメ 「うんうん、大人しくピリカラに殺されときなっせ。」
    ヨネ 「・・・・・・・・・・・・・・」
    ウメ 「あ、今度ピリカラに助言してやっとくね。
        年寄りに一番悪かとはササニシキてよ、て。」
    ヨネ 「それ、うちの大好物だけんどん?」
    ウメ 「どうせピリカラはコシヒカリ派だろ?」
    ヨネ 「いいや、最近は米を研ぐのもサボり始めて無洗米たい。」
    ウメ 「・・・・・・・・・・・」
    ヨネ 「おめえもね?」
    ウメ 「あれに手を出したら、もう止められんとよ・・・。
        でん、おめえにはササニシキを食うてほしかけん
        “饅頭恐い” 作戦たい。」
     
    ヨネ 「でん、嫁があぎゃん高か米を買うかねえ?」
    ウメ 「それで殺意も量れる、一石二鳥のミッションじゃね。」
    ヨネ 「やっぱ、いらん事はせんでよか。」
    ウメ 「うん、遺恨を残す死に方はしたくなかもんね・・・。
        でも、うちゃ化けて出るおめえも見たかとよね。」
    ヨネ 「やっぱ、おめえは鬼じゃね。」
     
    (“饅頭恐い” とは、落語のひとつで、簡単に言うと
     嫌われてる相手んちに言って、饅頭が恐い、と言って
     相手がそれを信じ、嫌がらせのために饅頭を出すのを
     内心喜んで恐がりながら美味しく食う、という話だったかな?)
     
     
     

    評価:

    スライブ


    ¥ 5,163

    コメント:今狙っているのがこれ。 家電店であれこれ試して、腰にも応用が利いて “叩く” があるから。 ただし、ちょっと重い。 けど自分じゃ器具を持つ必要もないから、そのぐらい我慢せえ、っちゅう話だよね!

  • ババア’s トーク 5 ヨネの裏稼業

    (ピンポーン)
    ヨネ 「何ね、それは。」
    ウメ 「チヨさんが、『お茶会で余ったけん持って行け』 てたい。」
    ヨネ 「おお、マカロンね。 意外に出番が早かったばいね。
        こげん、カルメ焼きもどきが1個500円とか、よお買うね。」
     
    ヨネ 「チヨさん、“お茶会” も始めらしたとね?」
    ウメ 「本人は “女子会” て言いよらしたけんど
        うちゃ、そこまで図太か事は、よお言いきらんたい。」
    ヨネ 「あん人の時間は何歳で止まっとっとだろうね?」
    ウメ 「さあね。 バブルん時には、もう止まっとらしたよ。」
    ヨネ 「FFで言えば、ストップの呪文かね。」
    ウメ 「なら、あん人は黒魔法使いね。」
    ヨネ 「しかも、まさかの高LVじゃろ。」
     
     
    ウメ 「ちょっと避けてくれんね、え、よっこいしょうのすけ、と。」
    ヨネ 「新しいロングブーツじゃなかね。
        前に買うたサイハイブーツもあるとに、また買うたとね?」
    ウメ 「サイハイ、邪魔だけん、折りたたんでしまっといたら
        貼りつき合うて剥がれんでよ。
        安物合皮は、うちらより年を越せんよね。」
    ヨネ 「リアルな例えをせんでくれんね。
        サイハイはさすがに年齢的にキツかったけん
        神の裁きが下ったっちゃなかね?」
     
    ウメ 「“神の采配” とか言うとなら、聞く耳持っとらんけんね。
        それはよかけど、こん家のなんちゃってバリアフリーは何ね?
        5mmの段差で、もう車椅子はひとりでは動かしきらんとに
        玄関の上がりがまちが3cmて、意味がわからんばい。
        靴を脱ぐにも廊下で転げ回らなんじゃなかねーーーっ。」
    (ゴロゴロドタドタ)
     
    ヨネ 「それは、おめえがブーツを履いて足をむくませとるせいたい。」
    ウメ 「ブーツを履いとったら、店員に “おばあちゃん” じゃなく
        “奥さん” て呼ばれるけん、やめられんとたい。」
    ヨネ 「歳に合わん格好を平気でしとると
        面倒くさそうなババア、て思われるとだろね。」
     
     
    ウメ 「チヨさんが2丁目に行かんね、てたい。」
    ヨネ 「どこの2丁目ね。」
    ウメ 「いきなり “2丁目” という表現を、新宿以外にせんだろて。」
    ヨネ 「何でうちらが2丁目ね?
        そこの方が、“いきなり” だろたい。」
    ウメ 「マツコ・デラックスがいるところ、と思うとらすとよ。
        最近のチヨさんは、マツコの言う事なら何でも間に受けとらすけん
        本人を一度見てみたからしかよ。」
    ヨネ 「部外者が行ってん、嫌がらるっだけじゃし
        今のハッテン場は2丁目じゃなかとにね。」
     
    ウメ 「問題はそこじゃなく、うちらがいつもあん人に振り回されとるとこよ。」
    ヨネ 「うちゃ、振り回されとらんばい。」
    ウメ 「じゃけんど、おめえ、たいぎゃな悪口言われとるよ。」
    ヨネ 「おめえ、かばってくれとらんとね。」
    ウメ 「かばってん、よかばってん、派閥抗争になるばい?」
    ヨネ 「何でババアになってからも、JKみたいな事をせなんとね?」
    ウメ 「じゃろ? チヨごとき、ニラニラとウォッチしときゃよかったい。」
     
     
    (ガタッ)
    ウメ 「うわ、たまがったあ!」
    孫 「あ、すんません。」
    ヨネ 「こら、流風吹 (るふぃー)、ノックぐらいせんね!」
    孫 「・・・ふすまを?」
    ウメ 「入り口横に鐘でも付けたらどうね?」
    ヨネ 「うちの部屋はサ店じゃなか!」
     
    孫 「ばあちゃん、ちょっとパソコンば貸して。」
    ヨネ 「よかよ、ちょっと待って。
        パスワード、Y・・・O・・・N・・・、Eはどこかいね?」
    (ポチ・・・ポチ・・・)
    孫 「あ、あとは自分でやるから。」
     
     
    ウメ 「・・・寒うなったねえ。」
    ヨネ 「ほんなこつねえ。」
    ウメ 「お茶が美味しかねえ。」
    ヨネ 「(ジロリ) ・・・ほんなこつねえ。」
    ウメ 「寒うなったねえ。」
    ヨネ 「(ジロリ) ・・・ほんなこつねえ。」
    ウメ 「お茶が美味しかねえ。」
    ヨネ 「・・・ほんなこつねえ。」
    (以下 リピート)
     
    孫 「ばあちゃん、ありがと。」
    ヨネ 「おお、よかよか、そのまま置いときなっせ。」
     
     
    ウメ ヨネ 「・・・・・・・・・」
    (パタン ペタペタペタ・・・)
     
    ヨネ 「ちょ、ボケババアのフリば、させんでくれんね!
        うちの溢れる活力感は、24時間身内に隠しきれんよ。」
    ウメ 「活力あるババアがいつもふたりで喋っとったら
        何の暗躍かと疑われかねんばい。
        て言うか、ここんちは孫にパソコンも持たせとらんとね。」
    ヨネ 「今の若い子はケータイでネットしよるけんね。」
    ウメ 「・・・おめえのパスワード、YONEじゃなかろうも?」
    ヨネ 「おめえに預けとるのは隠しユーザーのパスたい。
        このパソコンは、パスなしで開くオープンひとつと
        表向きメインのYONEだけじゃなく
        真のうちの活動場である、隠しユーザーの3層に分けとるとよ。
        時々ああやってパスを漏れさせる事で
        ガードが緩い、と安心させとるわけたい。」
     
    ウメ 「ババアのパソコンの中身なんか、誰も気にせんと思うけんど
        自分ちのババアがハッカーだと知ったら
        家族は表を歩けんくなるよね。」
    ヨネ 「そこまで悪らつな事はしとらんよ。」
    ウメ 「おめえがどんな地下活動をしようがよかけど
        夜中の2時にメールでパスを訊かんでくれんね。」
    ヨネ 「いやあ、歳のせいか時々ド忘れすっとよ。
        パスとか家に置いとくのが、盗まれる一番の原因たい。
        どうせ夜中に何度もトイレで起きるとだけん、よかろうもん。」
    ウメ 「うちの頻尿を、夜間金庫のように利用せんでくれんね。」
     
    ヨネ 「流風吹、何ばしよっとかと思うたら、アイドルの整形疑惑ね。
        だけん、大きか画面で見たかったわけね。」
    ウメ 「おめえの孫、案外くだらんね。」
    ヨネ 「せからしか。 あん年頃なら、しょんなかたい。」
     
    (タタタタタタタン)
    ウメ 「何ばしよっとね。」
    ヨネ 「いや、せっかく立ち上げたけん、巡回たい。」
    ウメ 「おめえ、『更年期ですかpgr』 て、あおられとるよ。」
    ヨネ 「任せんね。」
     
    (タタタタタタ タン!)
    『自己紹介乙。 あっ、ごめんごめん、妖精サン一歩手前のDTクンだったね。
     右手のイカ臭がマウスに移ってるんじゃね?ゲラゲラ』
     
    ウメ 「DTちゃ何ね?」
    ヨネ 「童貞の事たい。
        30歳まで童貞だと、妖精になれる伝説がネット界にはあるとよ。」
    ウメ 「うわ、ひどか・・・。
        おめえ、若いもん相手に何しよっとね。」
    ヨネ 「今のクソガキは、言葉の暴力を知らんけんが
        うちが月に代わって、しばき倒しよっとたい。」
    ウメ 「そん、“言葉の暴力” を知り尽くして
        一番活用しよっとは、おめえに見えるけんどん。」
    ヨネ 「くだらん事で人を傷付ける言葉を吐く方が悪か。」
    ウメ 「程々にしときなっせよ。
        暴力は暴力しか生まんけんね。」
    ヨネ 「リアルで言葉の暴力を使いよるおめえに言われるとは・・・。」
    ウメ 「うちが何したて言うとね?」
    ヨネ 「あー、だけん “天然” は最強で、面倒かばいた。」
     
     
    ヨネ 「そんなうちも、スマホはめんどかとよ。」
    ウメ 「老眼にあの画面はつらかもんね。」
    ヨネ 「なのに、今うちじゃスマホ切り替え計画が浮上しとって・・・。」
    ウメ 「それ、ピリカラが言い出したっちゃなかね?」
    ヨネ 「何でわかると?」
    ウメ 「あの女は夫の携帯を盗み見するタイプたい。
        スマホの追跡アプリ狙いじゃなかね?」
    ヨネ 「よおわかるね。
        でも我が息子ながら、モテる気配もなかよ。」
    ウメ 「そういう男は出会い系たい。」
    ヨネ 「我が子のそういう話にゃ首を突っ込もうごとなか。」
     
    ウメ 「そうは言っても、おめえの息子がいらん事して離婚でもされたら
        おめえはこの、微妙ななんちゃってバリアフリーハウスで
        息子と二人暮らしの、老老介護まっしぐらだけんね。」
    ヨネ 「うちゃ、施設にでも入るけん。」
     
    ウメ 「おめえがバリキャリで、育児を親任せにして出来上がった
        三文安の脳なし息子の方が生きていけんと思うが。」
    ヨネ 「おめえ、たいぎゃな言いたい放題じゃね。」
    ウメ 「おめえんちの心配をしてやりよっとに。
        嫁さんば大事にしてやんなっせ。」
    ヨネ 「・・・そう言われると、うちも平和なのが何よりだけんね・・・。」
     
     
    嫁 「ただいまー」
    ヨネ 「おお、愛美さん、おかえり。
        今日は寒かったけん、大変だったろ?」
    嫁 「ええ、だから今夜はキムチ鍋にしようと思って。」
     
     
    (タタタタタ)
    『うちの嫁が毒を盛ってるかも知れない件
     1:名無し 2013/2/ 辛いものばかり食べさせられてます… 』
    『2:名無し 2013/2/ トメトメしく2get』
    『3:名無し 2013/2/  クソスレ立てんな 文句があるなら自分で作れ』
    『4:名無し 2013/2/  削除依頼出しとけよ』
    『5:名無し 2013/2/  クソトメ 糸 冬  了 』
     
    ヨネ 「・・・・・・・・・・・」
     
     
     

    評価:

    志水 ゆき

    新書館


    ¥ 2,100

    (2010-05-24)

    コメント:おめえ、ちょっとうち来いやあ! と叫びたくなる美少年ポーズ集。 文豪の私には構想用としてアリかも知れんが、現実を見て生きにゃならんので、画伯にお勧めするよ。 ポーズがわかりやすく、資料として1級品だってよ。

  • ババア’s トーク 4 謹賀新年

    (ピンポーン)
    ・・・・・・・・・・・・
    (ピンポーン ピポピポピポピンポーン)
     
     
    ウメ 「えっ・・・?」
    ヨネ 「ちゃ、何ね? 『えっ・・・?』 ちゃ。」
    ウメ 「おめえが元旦早々うちに来る、ち言うか、外に出たとか、どしたとね?
        天の岩戸でん開いたとね?」
    ヨネ 「うちゃ、なにもんね?」
    ウメ 「神さん扱いしてやっとっとだけん、よかろうも。」
     
    ヨネ 「こん、元日のひとけのない住宅街の玄関先で
        いつまで老婆2人の、つまらん漫才を続けなんとね?
        今はロシアからプーチン級の冬将軍が攻めて来とる季節じゃが
        寒さが足腰に来る年寄りが立ち話ちゃ
        日本の国防もまだまだ若いもんにゃあ任せられん、て話ね?」
    ウメ 「友人の思いがけない奇襲に驚いたら
        いきなり話が憲法第9条に飛ぶとは、重ねてビックリたい。」
    ヨネ 「そこまで飛んじゃおらんけど、挑むとなら
        どこぞの国のミサイルのような人工衛星よりも
        遥か彼方に飛ばしてやんよ。」
    ウメ 「・・・元旦早々、機嫌が悪かね・・・。」
     
     
    ヨネ 「ああ、暖かかー。
        ようやく家の中に入れてもらえたのね、お祖母さん。」
    ウメ 「マッチ売りの少女のマネはやめてくれんね。
        おめえ、“元旦にした事はその1年しなきゃいけなくなる”
        という迷信ば知らんとね?
        おめえの1年、貧乏芝居の連続になっよ?」
    ヨネ 「だから、ここにやってまいりました。」
    ウメ 「何ね? 何かあったとね?」
     
    ヨネ 「先に言うとくけど、“元旦” ちゃ1月1日の初日の出の時を言うとばい。
        おめえ、さっきっから元旦連呼しとるが、今、午前9時。」
    ウメ 「今はもう、1月1日を漠然と元旦ていう風潮たい。
        そぎゃん礼儀作法に厳しかとなら
        1月1日の午前9時に、突撃!人んちの朝ご飯! を
        リアルでしとるとが、どぎゃん無作法かわかっとるとだろね。」
    ヨネ 「わかっとって、しとる!」
    ウメ 「・・・いさぎよかね。」
     
     
    ヨネ 「おめえは天涯孤独老人だけん、わからんだろうばってん・・・」
    ウメ 「とりあえず親族はおるけんね!」
    ヨネ 「遠くの親戚より近くの他人たい。」
    ウメ 「え? 耳が遠くなって、よく聞こえんかったばってん
        アポなし突撃の可能性がほぼない遠くの親戚より
        まだ人が寝とる朝9時に、いわれのないインネンを付けに来る
        近所の友人の方がどれだけ悪質か、ていう話だったとね?」
     
    ヨネ 「おめえは多少は親戚も残っとる孤独老人じゃけん、わからんだろうけんど
        子がおると孫がおる。
        孫がひとりおると、その友達が数人おる。
        日本の正月というのは、そいつらが
        バイオハザードのゾンビのように徘徊しとる日なわけたい。」
    ウメ 「何事もなく話を再開するのが気に食わんけど
        廊下に出るのが面倒かけん、コタツに座ったままで良いね?
        『話はすべて聞かせてもらった!』」
     
    ヨネ 「いんや、まだ話し足りん!
        何で日本にハロウィンが定着せんか、わかったたい。
        “トリック&トリート” は、言うても菓子じゃろ?
        さすが食玩だけ取って、菓子本体を捨てる日本のガキどんたい。
        菓子なんぞ眼中なしだけん、現ナマをせびりに来よるとよ!
        こりゃもう、ハロウィンが引ったくりなら、お年玉は強奪たい!」
    ウメ 「でん、うちらもガキん頃は、そん恩恵に預かったろたい。
        そうやって和の風習が続いて行くと思えば・・・」
    ヨネ 「甘い! 甘すぎったい!!!!!!」
    ウメ 「・・・おめえ、元日の朝9時にエキサイトし過ぎて
        よそんちで脳溢血で死ぬ、という
        それ以上に縁起の悪か事はなか、て事ばしでかさんでよ?」
     
    ヨネ 「今んガキは、親のしつけがなっとらんとが多くて
        ポチ袋を貰ったら、その場で開けて
        『これじゃ中古ソフトも買えん』 て言うとよ!
        スペランカーなら買えとる金額をやっとるとに!」
     
    (注: スペランカーとは、横スクロールのアクションゲームだが
        1mぐらい落ちただけで死ぬ、ゲーム界最弱の主人公で
        栄えあるファミコン部門のクソゲー代表的存在である。)
    (と、2013年1発目に検索した単語が “スペランカー” とは
     今年のあしゅも、絶不調のフラグが立ってしもうたに違いない。)
     
    ウメ 「ファミコンのソフトを買うてどうするか訊きたかけど
        謎は全て解けた!頭脳は子供体は大人! それぞ、The痴呆!」
    ヨネ 「正月から縁起の悪か話ば、せんで!」
    ウメ 「始めたとは、おめえばってん
        うちらの地雷は同じところに埋まっとるようじゃね。」
     
    ヨネ 「ま、大体のあらすじは、そういうこったい。
        大抵の子は親がちゃんとしつけてて、お年玉回収業務もせんし
        貰うたら、お礼ば言うて親に預けるけん
        お年玉ゾンビは一部のバカガキじゃけんどんね。」
    ウメ 「特におめんとこの孫世代のバカ連中は、唯我独尊が激しかろうね。」
    ヨネ 「名前で親がバカかどうか一発でわかるけん、逆に便利たい。」
    ウメ 「バカ証明ネームて気付いとらんとこが、バカのバカたる所以たいね。」
    ヨネ 「おめえ、それ、今の義務教育の施設前で言うたら
        “子供に危害を加えかねない危険人物” として
        学校、親、警察の連携プレイによって包囲さるっよ。」
    ウメ 「道ば訊いただけで、こっちが職質される時代じゃしね。」
    ヨネ 「テロリストとか女の方が残虐て言うけんねえ。」
     
    ウメ 「テロリストで思い出したけんどん、茶ぁば淹れてくれんね。」
    ヨネ 「何でテロで茶を思い出すとね?」
    ウメ 「おめえとの飲食の話はピリカラで洗脳されとっとよ。」
    ヨネ 「・・・胃腸の調子が悪くなる秘孔を突かれた気分たい。」
    ウメ 「あたたたたああああっ おめえはもう患っとる・・・。」
     
    ヨネ 「・・・茶ぁ淹れろて、ここはおめえんちばってん・・・。」
    ウメ 「こん、シーツのマス目のついた顔が目に入らんとね?
        うちゃ、おめえのピンポンで起きたとばい。
        そんで、いきなり “祖母としてのグチ” を聞かされとっとだけん
        目覚めの茶ぁぐらい淹れてもろうてん、バチは当たらんだろうもん。」
    ヨネ 「その前に忠告させんね。
        肌の弾力がなくなったら、寝具は平らな布一択ばい!」
    ウメ 「それはわかっとるけんどん
        チヨさんプレゼンツのシビラじゃし・・・。」
    ヨネ 「チヨさんもさぞかし寝起きは
        全身、地下鉄の路線図のようになっとらすだろね。」
     
    ウメ 「あ、うちゃ、雑煮の餅は絶対に焼く派だけん!」
    ヨネ 「はいはい、うちが茶を淹れて、おめえがそれを飲んどる間に
        雑煮まで作れ、ていう話に発展したのが一瞬でわかったたい。
        長い付き合い、っちゅうのもイヤなもんたいね。」
    ウメ 「口を動かしてもよかけど、手を遊ばせとかんでほしかだけよ。」
    ヨネ 「おめえほど人遣いが荒いヤツも知らんわ。
        チヨさんでちゃ、案外世話焼きじゃしね。」
    ウメ 「女社会の受け攻めたい。」
    ヨネ 「・・・・・ま、それはあるかも知れん・・・。」
     
     
    ウメ 「ああ・・・、静かな、よか正月じゃねえ。
        ボケた友人のチャイム連打で起こされんけりゃね。」
    ヨネ 「おめえはそう言うばってん、正月の町の地球滅亡感て凄かよ。
        まるでこの世から自分以外のすべての人間が消えたような恐怖・・・。」
    ウメ 「と、元日早々他人の家をピンポンダッシュして回ったYさんは
        老婆とは思えない脚力で逃げ回り、身柄を確保された後は
        『皆、存在している?』『マヤは成就したのか?』 などと
        わけのわからない事を口走っており
        今年も一年、この調子で時が進んでいくのでありました。」
     
    ヨネ 「来年もまた、こうやって過ごせたらよかね。」
    ウメ 「来年もバカガキにカツアゲされて逃げ回りたか、てね?」
    ヨネ 「・・・・・・・・・・・」
    ウメ 「わかっとるたい!
        でも1月1日に来年の話をせんでくれんね。
        うちの父親が隠居してから、毎年毎年そういう事を言い始めて
        案の定、数年でポックリたい。
        あんだけ来年過ぎる事ば言われ続けて
        来年の事を聞くと笑う系鬼も
        笑い過ぎて息が出来んで、一緒に死んどる気がするばい。」
    ヨネ 「鬼殉死の最期ちゃ、さすがおめえのとうちゃんたいね。」
    ウメ 「てか、うちらも今そうなっとっとよ。」
     
     
    ヨネ 「うん、でも鳥の鳴き声とか、久しぶりに聞いた気がするたい。」
    ウメ 「・・・・・・そうじゃね。
        来年はおせちも持って来なっせね。」
    ヨネ 「そうじゃね。 お屠蘇ぐらいは用意しときなっせよ。」
    ウメ 「薬局で粉買っときゃよかろ?」
    ヨネ 「ここんちは、お屠蘇の道具もなかとね?」
    ウメ 「あると思われとるとがビックリじゃわ。」
    ヨネ 「・・・じゃね・・・。」
    ウメ 「・・・じゃろ?」
     
    ヨネ 「おっと、大事な言葉を忘れちゃいけんがね。」
    ウメ 「親しき仲にも礼儀あり、ちゅうしね。」
    ヨネ 「さんざん無礼な事ばして、言葉だけはいっちょまえじゃけんど
        言うのはタダじゃしね。」
    ウメ 「おめえん腹ん中、真っ黒じゃね。」
    ヨネ 「いいけん、とにかく早よ行事ば終わらせるよ!」 
     
    ウメ・ヨネ 「明けましておめでとうございます。
           今年もよろしくお願いいたします。」
     
     
     

    評価:

    Sybilla


    ¥ 4,410

    コメント:これは多分、平ら系布地。 ババアは寝ジワが3時間は取れないので、寝相と寝具の布質にはこだわるべし! でも大丈夫、たとえ顔に山手線ができても、マスクという強い味方がいらっしゃいます。 顔下半分だけの味方だけど・・・。

  • ババア’s トーク 3 選挙

    「清き1票を、清き1票をどうかお願いします!」
     
    ヨネ 「選挙たいねえ・・・。」
    ウメ 「ようやく選挙ばい。」
     
    ヨネ 「今回はまともな政権になると、よかけど。」
    ウメ 「今度、民主政権になったら、うちゃ、もう日本なんか知らんけんね。
        税金も払うのを止めて、生活保護ば申請しちゃるばい。」
    ヨネ 「ミリタリージャケットにレザーパンツとブーティを
        着用しとるババアは、誰も生活を保護してくれんと思うけんど。」
     
    ウメ 「それを言うなら、おめえも豹の絵のトレーナーで
        ケモナー・ババアになっとるが。」
    ヨネ 「お、おめえ、今、かなりの数のマニアを敵に回してしもうたど。
        うちまで巻き添えにするのは止めてくれんね。」
        
    ウメ 「てか、おめえ、そのトレーナー、どげんしたとね。」
    ヨネ 「いい加減に、“どげんした?” ていう事柄は
        嫁の仕業と察してくれんね。
        これも当然、嫁が買うてきたったい。
        『おかあさま世代ならこれですよねー。』 て。」
    ウメ 「ピリカラ、親切か嫌がらせかわからん高度なコミュをしてきよんね。」
    ヨネ 「おめえやチヨさんを知っとって、これを買うてくるとだけん
        嫌がらせんつもりかね。」
     
    ウメ 「うち、“ミセス” ジャンルのファッションには、うとかばってん
        こん前、そういう柄ばかりのショップを見かけたけんチェックしたとよ。
        そしたら、そこ、豹顔ニットが5万以上したばい。
        この手を着るババアは意外や意外、金持ちじゃよ。」
    ヨネ 「ヴェルサーチとか着とる人、騙されてなかかと思うもんね。
        何で大金はたいて、あぎゃん妙な柄の服ば着せられなんのか。」
    ウメ 「おめえんとはトレーナーだけん
        ピリカラお得意のパチモン真に受けだろうけんどん。」
    ヨネ 「それを着とるうちが一番バカ、という話じゃなかね。」
    ウメ 「おめえが家で外見に構わんけん、ピリカラにナメらるっとよ。」
    ヨネ 「もう、うちゃ、女部門も主婦部門もリタイアでよかけん放っといて。」
     
     
    「この鬼瓦権蔵 (おにがわらごんぞう) に、どうか清き1票を!」
     
    ウメ 「何ね、こん、たけしのする面白ろなかギャグキャラんような名は。」
    ヨネ 「知らんたい。 朝も早うから、よろしくよろしく、で
        ゆっくり寝られんで参るわ。」
    ウメ 「ババアになって、意外だった事て色々あるけんどん
        年寄りちゃ、朝5時に起きるもんと思うとったら
        まさかの10時まで爆睡とは、我ながら驚きたい。」
    ヨネ 「夜中に何度もトイレに目覚めるけん、眠れんで
        起きるのが遅くなるとよね。」
    ウメ 「おめえはネットで夜更かしだろたい。」
    ヨネ 「ババアは闇に紛れてネットで破壊工作たい。」
    ウメ 「公安には気ぃつけなっせよ。」
     
    ヨネ 「そう言えば、チヨさんとこのご主人が亡くならした時
        昼飯にも来んけん、さすがに見に行ったら・・・、て感じだったもんね。」
    ウメ 「死亡時刻が夜中の12時ていう、まさかの空白の時間帯で
        チヨさん、『夫の死体を12時間も放置してたなんて恥だわ』 て
        おいおい、そっちかい、な方向で嘆きよらしたもんね。」
     
    ヨネ 「・・・そん時、おめえ何て言ったか覚えとるね?」
    ウメ 「うち、何か慰めたかいね?」
    ヨネ 「おめえがマトモな慰めをするわけなかろうも。
       『冬場で寒いけん、腐らんかったのが幸いじゃね。』 て言うたとよ!」
    ウメ 「ええーーー? 覚えとらんわ。
        チヨさんは何て答えたと?」
    ヨネ 「『ほんと、そうよねえ』 て言いよらしたよ。」
    ウメ 「慰めになっとるじゃなかね。」
    ヨネ 「おめえとチヨさん、気が合うとるよ。」
    ウメ 「はあ? あぎゃん泡が割れんバブル・ババアと一緒にしてほしくなか!」
    ヨネ 「それを “同族嫌悪” て言うとよ。」
     
    「鬼瓦、鬼瓦権蔵をどうかよろしく!」
     
    ウメ 「ほんと、うるさかね。
        選挙ん時しか来んヤツに、よろしく出来んばい。
        せからしか! と叫んで
        こん、イデアコのゴミ箱ば投げつけてよかね?」
    ヨネ 「そぎゃん表沙汰な反社会的活動は、自分ちでやんなっせ。」
     
    ウメ 「・・・あら、こんイデアコは本物ね。
        ピリカラ目利きかと思うたたい。」
    ヨネ 「『ゴミを入れるものに1000円以上、よく出せますね。』
        て、イヤミを言われたたい。」
    ウメ 「ピリカラに値段を教えたとね?
        そん内、おめえんゴミ箱はパチ・キティーに入れ替えられて
        これは玄関に飾らるっかもよ。」
    ヨネ 「いかにもありそうな嫌な事を言いなんな!
        て言うか、さすがの嫁もキティーぐらいは本物を買うじゃろ。」
     
     
    ウメ 「選挙に一緒に行くね?」
    ヨネ 「たかが投票に女学生連れションモードね?」
    ウメ 「チヨさんが、投票後に執事カフェに行こうてたい。」
    ヨネ 「“お嬢さま” て呼ばれるアレね。
        ほんに、チヨさんも大概にせんと、痴呆と思わるっよ。」
     
    ウメ 「ピリカラとチヨさん、割に足並みが揃うとるよね。
        微妙に後からやってくる感が。」
    ヨネ 「ああ、それがあるけん、先端を知っとるつもりのおめえとしては
        一緒にしてほしくなかったいね。」
        
    ウメ 「・・・まあ、うちもそう網羅はしとらんよ。
        ネット右翼のおめえには負けるたいね。」
    ヨネ 「うちはネット右翼じゃなか!
        うちのマネをしとるヤツをネット右翼て言うとよ!」
    ウメ 「おめえ、意外に何様じゃね。」
    ヨネ 「生きてきた年月が違うけん、一緒にせんでほしか!」
    ウメ 「その言葉に、日本中のすべての老人の叫びが集約されとるね。」
    ヨネ 「そこらん若造も老いたらわかるたい。」
    ウメ 「そうじゃね。」
     
     
    ウメ 「んじゃ、またね。」
    ヨネ 「うん、またな。」
    ウメ 「・・・・・・・・」
    ヨネ 「何ね?」
    ウメ 「ちょっとピリカラ、注意した方がよくねえ?」
    ヨネ 「ああもう! パチモンを探せ! は、そろそろ止めてほしか。」
    ウメ 「でん、そん靴はさすがにいかんばいた。」
    ヨネ 「ん?」
     
    (FERRAGAO)
     
    ウメ 「・・・・・・・・・・」
    ヨネ 「・・・・・・・・・・」
     
     
     

    評価:

    ideaco (イデアコ)


    ¥ 3,500

    コメント:たまには真面目にレビューするねっ! ・・・店で見ただけだけど・・・。 ← 一番最低  シンプルで使い勝手が良い実用品こそが私の理想。 このゴミ箱も、中にレジ袋をかぶせて外側で隠すタイプ。 とても実用的でお勧め!

  • ババア’s トーク 2 病気の巻き

    (ピンポーン)
     
    ヨネ 「具合はどうね?」
    ウメ 「だいぶよかばってん、体力がなかなか元に戻らんとたい。」
    ヨネ 「病院には行ったとね?」
    ウメ 「いや、もうちょっと元気にならんと行っきらんばいた。」
    ヨネ 「病院ほど、元気じゃないと行く気がせん場所もなかよね。」
    ウメ 「絶好調で行っても、風邪ば貰って来たりするきね。」
     
     
    ウメ 「にしても、引きこもりのおめえが、うちに来るなんて珍しかね。」
    ヨネ 「独居老人のおめえが寝込んだとなったら、しょんなかたい。
        食欲はあるとね?」
    ウメ 「まあ普通じゃけども、その強い匂いのするタッパーは何ね?」
    ヨネ 「キムチおかゆたい。」
    ウメ 「・・・ピリカラ作ね?」
    ヨネ 「うちの嫁以外に誰がおかゆにキムチを入れるね?」
     
    ウメ 「ピリカラ、おかゆの存在理由を知っとっとね?」
    ヨネ 「・・・おめえが突っ込むと思って
        ちゃんとコンビニでレトルト粥も買うて来たたい。」
    ウメ 「これは突っ込みじゃなかばってん
        おめえ、そぎゃん料理せん女だったかね?」
    ヨネ 「結婚当初に嫁に言われたったい。
       『おかあさんはこれからはノンビリしてくださいね。
        家庭に 主 婦 は ふ た り も い り ま せ ん し』 て。」
     
    ウメ 「ヒイイイイイイイイイッ!
        ピリカラ、意外に戦闘的な女だったてわけね?」
    ヨネ 「何かめんどそうだったけん、なるべく逆らわんようにしとったら
        その後しばらくして、古新聞の束に隠すように
        “結婚は最初が肝心”“姑はこうやってコントロール” とか
        わけわからん特集のマリッジ雑誌が捨てられとったけん
        いらん情報を仕入れて気張っとったようじゃね。」
    ウメ 「息子のエロ本を見つけて気まずかった数年後に
        嫁の禁断本を見つけたんなら、次は孫の番じゃろうね。
        おめえは “知り過ぎた祖母” として
        家族の秘密を発見してショックを受け続ける運命じゃねえ?」
     
    ヨネ 「勝手に人の運命ば、しかもいらん方向で決めんでくれんね?
        で、キムチにするね? レトルトにするね?」
    ウメ 「キムチにするたい。
        レトルトは腐らんけん、下の棚に入れといて。」
    ヨネ 「こんレジ袋の中身は全部もうおめえのもんね?」
    ウメ 「それが “お見舞い” じゃなかとね?」
    ヨネ 「まあ、そうじゃけど、何か腹立つ気がするがね。」
     
    ウメ 「あ、うちじゃ存分に主婦ぶってよかけんね。」
    ヨネ 「主婦ぶりたかわけでん、なかけども・・・
        て、何ね、この洗いもんの山は。」
    ウメ 「午前中にチヨさんが見舞いに来て
        自分で買うてきたケーキを自分で飲み食いして行かしたとよ。」
    ヨネ 「これ相手に主婦ぶれてね?」
    ウメ 「まだフラフラなとに、ブレンディを淹れるにも
        受け皿付きのウエッジウッドを、ちゅうちょなく使わすけん
        それ、誰が洗うとね? て、イライラさせられたったい。
        そもそもそれはコーヒーカップじゃなく、ティーカップで
        しかもうちじゃ飾り用に置いとるだけじゃて言いたかったたい。」
    ヨネ 「で、そのお高い食器をうちが洗わなんとね?」
    ウメ 「お礼に冷蔵庫のケーキ、食ってよかけん。」
    ヨネ 「家事のお礼がチヨさんの食い残してね?」
     
     
    ヨネ 「で、こん、ショボいロールケーキは何ね?」
    ウメ 「チヨさんがお取り寄せした、某三大ロールケーキのひとつてたい。
        さすがに実名は出しきらんけん、察してくれんね。」
    ヨネ 「・・・ああ・・・、とにかく有名なものが好きな
        うちの嫁が喜ぶもの、という事だけはわかったばい。」
    ウメ 「これがヤマザキパンで売っとるとなら、美味しいて思うけんど
        “パティスリー” で作られとるとなると、納得いかんよね。」
    ヨネ 「・・・“人それぞれ” で逃げさしてくれんね?」
    ウメ 「さすが、嫁に非戦闘員と見なされた姑じゃね。
        丸くなったたいねえ。」
    ヨネ 「そん、褒められとるようで、けなされとる気分にさせる物言いを
        おめえにさせたら秀逸たいね。」
    ウメ 「おめえほどじゃなかけどね。」
    ヨネ 「どっちもどっち、というこっで手打ちにせんね?」
    ウメ 「それが嫁をあざむく手口ね。」
    ヨネ 「否定はせんけどね。」
     
     
    ヨネ 「にしてん、おめえが万が一ん時はどぎゃんすりゃよかとね?」
    ウメ 「どぎゃんもせんでよかよ。
        ハエが異常発生したら隣近所が通報するじゃろ。」
    ヨネ 「そういうリアルな最期の話じゃなく
        知らせたい人とか、墓とかよ。
        おめえ、付き合いのある身内はもうおらんじゃろ?」
    ウメ 「うん、じゃけん、一番知らせたいのはおめえたい。
        葬式とかはいらんし、無縁仏でよかし。」
     
    ヨネ 「・・・わかったわん。
        葬式やら墓は、うちがどげえかしちゃるけん
        遺言と費用はちゃんと残しときなっせよ。」
    ウメ 「そうね? そりゃ嬉しかねえ。」
    ヨネ 「葬式費用の使用で、銀行やらと揉める事が多かそうだけん
        公証役場に行って、きちんとした遺言を作っておきなっせよ。」
    ウメ 「うん、わかったたい。」
     
     
    ヨネ 「さあて、充分に主婦をさせてもろうたけん、もう帰るたい。
        他に何かしてほしい事はなかね?」
    ウメ 「ああ、ひとつだけ。 出来れば、でよかけんど。」
    ヨネ 「何ね? ややこしか事は言いなすなよ。」
    ウメ 「うん、うちより先に死なんでほしか。」
    ヨネ 「・・・わかったたい。
        難しかばってん、鋭意努力するたい。」
     
     
    ヨネ 「んじゃ、何かあったら、すぐに連絡しなっせよ。」
    ウメ 「わかった。
        いざとなったら枕元に立つけん。」
    ヨネ 「だけん、そぎゃん縁起でもなか事ば言うなて!」
    ウメ 「ちょっと体力が落ちると、気も弱くなるとたい。」
    ヨネ 「だけんて、死ぬ死ぬ詐欺をしなすなよ!」
     
     
    ヨネ 「んじゃ、またな。」
    ウメ 「うん、またね。」
     
     
     

    評価:

    ウエッジウッド(Wedgwood)


    ¥ 9,818

    コメント:かあちゃんが持ってたのはこれ。 シンプルで好きだったけど、これで茶を飲んでたら兄が飛んできて激怒された。 普段使いするものじゃないのは、今初めて値段を見てわかった。 物の価値がわからないんだから、私対策に値札を付けといてくれよ! ヒイイイイッ

  • ババア’s トーク 1

    注: この物語はフィクションです。
       使われている方言は、九州あたりがゴッチャです。
     
     
    (ロマサガのメール着信音)
    『今から行っていいね?』
    (ぴぴ・・ぴ・ぴぴ・・・ぴぴぴ)
    『よかよ』
    (送信)
     
    (ピンポーン)
    ヨネ 「何ね、手ブラね。」
    ウメ 「すまんね、呪いのビデオ、借りられとったとよ。」
    ヨネ 「またね? 誰が借りよっとだろか?」
    ウメ 「いっぺんカチ合うた気がするのは、アラサー男子だったばい。」
    ヨネ 「ニートてゆうやつね?」
    ウメ 「知らんくさ。」
     
     
    (コタツに腰を下ろす)
    ヨネ 「え、よっこいしょういち、と。」
     
    ウメ 「モンハンどこまで行ったね?」
    ヨネ 「孫に牽引してもろうて、港クエは終わったたい。」
    ウメ 「よかね。 うちゃ、イビルジョーで詰まって
        ねぎまクエを回しとるたい。」
    ヨネ 「いまだにね? おめえ、どんだけ金貯まっとっとね?」
    ウメ 「護符2つを現金で買うても、屁でんなかばい。」
    ヨネ 「じゃあ、ネブラ装備を作りゃよかたい。」
    ウメ 「港の亜種ばい? 倒せるわけなかろうも。」
    ヨネ 「・・・まあ、そういう遊び方もあるたいね。」
     
    ヨネ 「茶ぁ飲むね?」
    ウメ 「いつ出してくれよるか、待っとったったい。」
    ヨネ 「何がよかね?」
    ウメ 「フォションのバニラフレーバーで
        牛乳だけで出すロイヤルミルクティーにしてほしか。」
    ヨネ 「・・・そぎゃん、めんどかとは自分で淹れてくれんね?」
     
    (ズ・・・ズ・・・ と茶を飲みつつ)
    ウメ 「何ね、このカップは?」
    ヨネ 「イケアで買うたマグたい。」
    ウメ 「北欧の食器ならロイヤルコペンハーゲンぐらい出してほしかね。」
    ヨネ 「おめえ、えらい高級ぶった事言いよると嫌わるっけんね?」
     
    ウメ 「嫌わるっで思い出したけんど
        チヨさんが 『ディナーに行かんね』 てたい。」
    ヨネ 「あん人、この前もランチとか言いよったろ?」
    ウメ 「おめえ、行かんかったろ?」
    ヨネ 「自由が丘で飯て言われたら、デパートに服を買いに行くための服を
        無印に買いに行かにゃいかんじゃなかね。
        もう、めんどくさか。」
     
    ウメ 「今度は恵比寿てよ。」
    ヨネ 「何で恵比寿ね?
        あん人、ちょっと情報が古くなかね?」
    ウメ 「バブルん時も、うちらの年代はカスリもしとらんとに
        あん人だけはマハラジャに通いよったけんね。」
    ヨネ 「あん人が夜遊びを引退したのは、“クラブ” になってからだけんね。」
    ウメ 「この前は生キャラメルを持って来よらしたよ。」
    ヨネ 「アンテナが張りきれとらんね。」
     
    ウメ 「で、行くね? ディナー。」
    ヨネ 「行かんよ。
        山の手も中まで入れば気楽かばってんが、JR周辺はしんどか。
        国鉄時代は中の方が、かしこまっとったとにねえ。
        これが逆転現象て言うやつだろか。」
    ウメ 「千代田線より、チヨとせなんたい。
        どがんすっね? 断ると悪口言わるっよ?」
    ヨネ 「それ、全然上手い事言うとらんけんね。
        どうせ、そこにおらん人の悪口になるけん
        どこにおろうが皆、満遍なく罵られとるよ。」
    ウメ 「それもそうたいね。」
     
     
    「ただいまーーー。」
    ヨネ 「おかえりー。」
    ウメ 「ああ、流風吹 (ルフィー) くん、おかえりー。」
     
    流風吹 「お久しぶりっす。」
    ウメ 「今、何のゲームば、やっとるね?」
    流風吹 「あ、一応ドラクエやってます。」
    ウメ 「・・・そうね、よかね・・・。」
     
    ヨネ 「おめえもオンラインをすりゃよかじゃなかね。」
    ウメ 「老化で根気が失せとるのに、若いもんと張り合おごんなか。」
    ヨネ 「オンラインは高LVが神扱いじゃしねえ。」
    ウメ 「気力体力がないと廃人にはなれんばいた。」
     
    ウメ 「にしても、誰がワンピースのファンね?」
    ヨネ 「・・・嫁たい・・・。」
    ウメ 「何で流風威じゃなくて、流風吹ね?」
    ヨネ 「知らんたい。
        暴走族漢字と一線を隔したったろ?」
    ウメ 「初孫、グレんとよかね。」
    ヨネ 「大丈夫じゃろ。
        同級生もアニメキャラばかりだけん。」
    ウメ 「うちゃ、ハンターハンター派たい。」
    ヨネ 「綺流明 (キルア) も、ちゃんとおるけん心配せんでよか。」
    ウメ 「ヒソカは・・・」
    ヨネ 「とうの昔におる!
        この話題は引っ張らんでほしか!」
    ウメ 「地雷ね?」
    ヨネ 「Sマイン級たい。」
    ウメ 「おめえも、たいぎゃ古かね。」
     
     
    「ただいまー。」
    ヨネ 「おかえりー。」
    ウメ 「愛美 (えみ) さん、おかえり。」
     
    愛美 「ウメさん、こんにちは。
        お夕飯、一緒にどうですか?」
    ウメ 「ああ、もうそんな時間ね。
        ありがとう、うちで用意しとるけん、帰るよ。」
     
    ヨネ 「ほんとに晩飯、食うていかんね?」
    ウメ 「おめえんちの嫁さんの
        何でんかんでん “ピリカラ” 味付けは食いきらんわ。」
    ヨネ 「・・・言わんでくれんね・・・。」
     
     
    (玄関でつっかけを履きながら)
    ウメ 「来た時に突っ込もうかと思ったばってん
        その、パチモンクロックスはどぎゃんしたとね?」
    ヨネ 「そん話は、来た時点で終わらせとってほしかったたい。」
    ウメ 「ああ、ピリカラね?」
    ヨネ 「・・・そうたい。」
     
    ウメ 「ピリカラ、ワゴンセールで 『ヴィトンを買うた』
        と言うような女だけんね。」
    ヨネ 「うちとしては本物を買われるよりマシたい。」
    ウメ 「いつ真実に気付くか楽しみたいね。」
    ヨネ 「いらん知恵つけさしたら殺すけんね!」
    ウメ 「うちよりチヨさんに気ぃつけなっせ。」
    ヨネ 「・・・敵が多すぎて、たまらんばい・・・。」
     
     
    ウメ 「んじゃ、またな。」
    ヨネ 「おう、またな。」
     
     
     

    評価:

    カプコン


    ¥ 3,927

    (2012-12-08)

    コメント:何か妙にリアルなでっかい生き物たちが、噛むわ蹴るわ殴るわしてくる、生きた心地がしないゲームです。 コントローラーダコと腱鞘炎には必ずなるので、1日3時間ぐらいまでにしとこうね・・・。