カテゴリー: 外出系

  • 不思議な虹

    パイプ椅子状の脚立に座ろうとして、指を挟んだ。
    反射神経に優れている私は、とっさに腰を浮かし空気イスをしたが
    やはり私の美しい指は、かなりダメージを負ってしまった。
    反射神経の天才なのに避けられていないのは、年のせい。
     
    しばらくその場で指を抱きしめて、うずくまった。
    そして少しでも腫れを抑えるために、保冷剤でちょっと冷やす。
    こういう場合、神経が刺激されるせいかわからんけど
    手がガタガタ震えるのである。
     
    むっりゃ痛いけど、大した事でも骨にも異常がない事もわかるのは
    私がこのような痛みに慣れているからである。
     
    そう、あの悪魔の犬、アフガンハウンドで。
     
     
     
     
    アフガンに噛まれた時には、1日ずっと手が震えていた。
    椅子に挟んだ痛みの震えは、十数分ぐらいで治まった。
    ・・・・・・アフガン、どんだけ強く噛んでたんだよ!!!
     
    手を冷やしながら、アフガンを思いだしつつイライラしまくる。
    そういや、最近よくアフガンが夢に出てくるんだ。
     
    離婚して元夫のところに残して来たアフガンは
    私がいなくなって食欲が出た、と元夫が活き活きと報告してくれるし
    死んでからも、枕元に立つとかお盆に来るとか、まったく音沙汰がないから
    私が死んでも虹の橋の向こうには誰もいねえな、と思っていたんだけど
    こりゃ大穴でアフガン、あるかもな。
     
     
    さて、季節の挨拶も終わったんで、こっから本題。
     
    ・・・私さ、虹の始まりを見た事があるんだ。
    車で走っていた時の事。
     
    雨がポツポツ降ってて、遠くに虹が見えた。
    その虹が、何だかダブって見えたので
    ああ、老眼が・・・、とか思っていたら
    近付くにつれ、虹がくっきりと2重に見え始めた。
     
    おお、神のような人 (注: 私) が通るから、美しいアーチが
    と、感動していたら、何とその内側に3つ目の虹が出現!
     
    2重の虹は何度か見た覚えがあるけど、3重は初めてだった。
    普通はここで、信号待ちの時とかに写メとか撮るんだろうけど
    面倒くせえので、心のシャッターを切る。
     
     
    その後、どんどん薄れる虹とは反対方向に曲がって
    1時間ぐらい走ったかな。
     
    雨は降ってる場所もあれば、晴れてる地域もあって
    天気予報なんて絶対に当たらない地形だな、と思ったさ。
     
     
    すると突然雨がザーッと降り始め、虹が現れる。
    全体的に “雨!” って感じの薄暗さだったので
    太陽、どこに出てんの? と、見回してもどこにも出ていない。
     
    その日1日で4個の虹を見るなんて凄え事なんだけど
    それも、今、考えると、で
    その時の私は、あれ? 虹って7色じゃなくねえ? と
    虹の色数を数えるのに必死だったよ。
     
    どうも、5色か6色にしか見えないんだけど
    絵の先生に色盲扱いされるほどの
    前衛的な色彩感覚の持ち主の私なので
    色の見分けなど付くわけがねえな。
     
     
    ま、7色にしといてやろう、と虹に恩赦を与えていたら
    虹、すっげえ太いんだよ下ネタじゃなく。
     
    まあ! こんなに太いの初めて!下ネタじゃなく
    と驚いていたら、更に驚く事にその虹の根元が見えるんだ!!!
     
     
    なあ、虹ってさ、根元が見えないから
    メルヘン話とかになってんじゃねえの?
     
    私、初めての事だから驚いたけど
    虹の根元、普通に見られるものなんか?
     
     
    とりあえず、その虹は集落の外れの
    失礼だけどあまりキレイとは言えない、道沿いの民家から出ていた。
     
    その時に私は虹をくぐった。
    振り返ると、虹はそこにまだあった。
     
    一応、理科も習った事があるので、虹が出来る理由は知っている。
    だから虹はくぐれるはずがない、と思うんだが
    そういう事もあるんかな?
     
     
    それにな、もう私の義務教育、木っ端微塵な事揃いなんだけど
    3本の虹を見た時には私は東に向かって走っていて
    虹の根元を見た時には、西に向かって走っていたんだ。
     
    時間は正確じゃないけど、とにかく昼過ぎで
    それも14時か15時から日暮れまでの時間帯の出来事。
    季節は覚えていない。
    寒かったような・・・、ああ、でもこれも確かじゃない。
     
     
    もういっちょ、そこ、私が通る度にいつも天候がヘンなんだ。
    いきなり豪雨、ってのが多い。
     
    どこかっちゅうと、伊賀。
    伊賀醤油 12.4.20 の “はさめず” を買いに、時々通るんだよ。
     
    はさめず、アルコール臭が凄くて、餅には激しく合わなかった。
    お陰で餅を食って喉に詰まらせて死ななくて良かった。
    そういう命の恩人だからじゃなく、値段と味のバランスで買っているんだ。
    あの値段であの味は上出来だと思うんだ。
    私は海腹雄山か。
     
     
    とにかく、ただひとつ言えるのは
    私にはとても不思議な体験だった、って事だけなんだ。
     
    吉兆か凶兆かわからんけど、知ると気にするんで言わないで!
    まあ、私の現状から考えると、明らかに凶・・・。
     
     
    ああいうきたな・・・いや、えーと、こじんまりとした
    年季の入った民家に、アフガンは待っているんだろうか。
     
    ・・・とか、アフガンの事をメルヘンに考えてたら
    絶対に痛い目に遭うのも、もう学習済みなので
    きっと、あいつが来るとしたら
    地獄の釜のフタを、前足でパカッと開けて
    ささ、どうぞ、てなもんだろう、ヘルハウンドめ!
     
     
     

    評価:

    木月 けいこ

    新書館


    ¥ 840

    (2013-03-06)

    コメント:★5なのは、知り合いだから。 Theえこひいき! あ、じゃなくて、本当に面白いってよ。 アマゾンレビューの絶賛を見れ。(ここの存在価値なし) 入手がしにくくてまだ買えてないんで、星1つ引く。(え? ここ星6つ?)(注:5つです)

  • 空港の変化

    土産は伊丹空港の2Fの千鳥屋で、千鳥饅頭を買って行った。
    ところが、この千鳥屋、福岡にもあるのだそうだ。
    店名も売ってるものも同じだけど、マークが違うらしい。
    天満宮関係の店じゃないか? という話だ。

    JALの再建がニュースになっているが
    今回の空の旅で、空港関係のサービスがクソだと気付いた。

    特別席とか、いつの間に出来ていたのか知らんが
    何か特別会員というのもあって、それが関係してるんか何なのか
    よく観察してみると、空港内の空気も以前と違いギスギスしているのだ。
    笑顔で応対しながらも、言ってる事がひでえ、みたいな。

    わがままな客が多いからな、と思いつつ荷物を預けに行ったら
    壊れものが入っていないか訊かれ、兄への土産の日本酒だけを出すハメになり
    化粧品とかも入っているんですが、と言ったら
    それが壊れても、被害は他にまで回らないので大丈夫だと笑顔で答えられ
    ああ、そうですか、と預けたんだが
    後でよく考えたら、他のお客に被害が及ぶのだけが困るわけで
    客の自爆は関係ない、って話だよな。

    それはそれで、ごもっとも、なんだけど
    のうのうと言うところが、ちょっと驚かされる。
    昔はああいう言い方はしていなかったと思うんだがなあ。

    そういや預ける荷物の扱いは昔っからひどくて、よく中身が壊れていた。
    今回も、案の定化粧品が壊れて液体が漏れていた。
    ジップ付き袋で全部個別包装、という慎重を期す性格が幸いして
    他への被害はなかったが、熊本からの帰りでもカップラーメンが壊れてた。

    もう二度と衣服以外の物は預けるものか、と思ったが
    今テロ対策で、液体の持ち込みは制限されているんだろ?
    化粧品とか結構な量なんだが、どうしたものやら。

    て言うか、物流のこの時代に、こんだけザツな扱いをするなど
    何か言い分があるんだろうか?
    ああっ、良い、言わんでもっ。
    色々とそっちにはそっちの都合もあるだろうから
    自衛するしかないとわかっているけど
    JALがああなったのもわからんでもない、っつううか
    空港全体、お客様満足度についてちっと考えろやー。
    応対の質がすんげえ落ちたと、空港のあちこちで感じたぞ。

    ゲートで引っ掛かった客に、何であんなに無愛想にチェックするんだ?
    恐いとすら思わせる表情で、並んでてドキドキしたよ。
    警報が鳴ったら犯罪者扱いされるんだもんなあ。
    「ご協力ありがとうございました」 という声は聴こえたけど
    鬼のような顔だったし、見てるこっちまですげえビビらされたぞ。

    空港業界って、何かあったんか?
    愛想の悪かった業種でさえ、何たらコンプライアンス?とか言うやつで
    最近はカスタマー対応とやらを勉強してるというのに
    あんだけ “特別感” を感じさせていた場所が
    この不況の中、逆に悪い印象を感じさせるなど信じられなくてなあ。

    何となくJALが潰れるのもわかる気がするぜ。

  • 死の集まり

    遠距離に住んでいると、親族が集まるのは冠婚葬祭ぐらいである。

    私の場合は、よほどのおおごとじゃないと耳にも入ってこない。
    「あしゅちゃんには言いなさんな。」
    が、親族間での合言葉だと、今回初めて知った。
    “悪気のない” 兄の会話から。

    どうやら親族間には、私には余計な気を遣わせたくない
    という雰囲気があるようで、その空気が生まれた理由は
    ひとつの事件で心当たりがあるが、それはまたの機会っちゅう事で
    今回珍しく帰省したのは、自分ちの行事だったからである。

    それも、別にパスしても構わない法事なんだが
    実家に置いてあるものを取りに行きたかったのと
    うちがゴミ屋敷になっていないか、不安で眠れない夜もあるので
    (TVでゴミ屋敷の映像を観たら、そうなる。)
    確認、というか、いい加減、現実を直視して
    その現実具合によっては対決せにゃならん、と腹をくくったからだ。

    結果、庭はものすごいジャングルだった。
    兄は 「苺を栽培している」 とか言いおったが
    よく聞くと、いつの間にか庭に生えていた身元不明の苺が
    どんどんと生い茂っていっただけらしい。

    知らない内にどっかからやってきて、居ついて
    あの魔の繁殖力を誇る芝生を差し置いて増えまくる果物など
    植物世界のゴキブリのようなものだと思うんだが
    それは良いよ、突っ込まない。

    だが、何かを育てているつもりなら、二毛作せえ!!!
    春の実が枯れてる時期は、秋の実を栽培せんか!

    と言いたかったが、これも良いよ、突っ込まない。
    何故ならば、家の中がキレイに片付いていたからだ。

    そりゃ、ところどころに新聞の山やらが出来ていて
    触るもの皆、手がホコリだらけになるは、水周りはカビだらけだは
    でも、何も言わない。 突っ込まない。

    今回帰省してみて、あらためて実家のムダな広さに気付いたからだ。
    ここでも6LDKーーー? と、突っ込まれたが
    それプラス、トイレ洗面所が3箇所あるんだよー。
    ピアノが置ける縁側まであるんだよー。
    こりゃ確かに “豪邸” だな、と思ったわな。
    売っても、関西の3LDKのマンション1室ぐらいの価値しかないがな。

    私だって、こんな意味もなく広い家は管理できん。
    片付けただけマシだよ。
    頑張ったんだね、お兄ちゃん、どうもありがとう。

    そんな兄にインタビューしてみたが
    ゴミ屋敷、あれ信じられないんだそうだ。
    あんなん病気だろ、と憤る兄に、内心 「おまえもな!」 と
    言いたかったが、それもしなかった。

    だって寝る場所が出来ていたんだから、他に何を望むよ?
    こっちは夜ごとに、ゴミ屋敷の恐怖にうなされる日々だったんだし
    それがなかっただけでも、ありがたいと思えるよー。

    まあ、汚屋敷には違いないんだが
    男のひとり暮らしにしては、上出来だと思う。
    あんな家をきっちり管理しようと思ったら
    毎日掃除に明け暮れる日々になるぜ。

    で、実家のゴミ疑惑は半分払拭されて目出度かったんだが、法事が辛かった。
    今回は短期帰省なんで、最初から最後までバタバタさせられて
    疲れ過ぎてて眠れず、睡眠時間が1日2時間という、恐ろしい日もあった。
    法事の後の、“せっかくの集まり” の観光も、予定に入っていたので良い。

    だが、“帰るついで” に阿蘇の外輪山1周はないわーーーーー。
    全然別方向で、わざわざ出向く距離なのに、何が “ついで” だよ?
    そんで、どんだけそれに時間が掛かると思っているんだよ?

    デス・フラグが立った気がしたので、思わず織田裕二?風に
    「イベントは1日2回までにしてくださいーーーっ」
    と、叫んだら、さすがジジババの集団
    「何?」「イベントって何?」 と、? の嵐だったので
    大人しくバッグに隠し持ってたドリンク剤を一気飲みしたよ。

    いやあ、もう疲れた。
    色々と疲れたが、何に一番HPをそぎ落とされたかっちゅうと
    大人の集まりのあの独特のまとまりのなさ!
    気を遣いあって物事ひとつ決めるのに、えれえな時間が掛かる。

    特に久々の再開なんで、最初にあっちこっちで挨拶が始まり
    それが終わると、都合を聞き合い遠慮で変更
    この繰り返しで進んでいくもんで、進行がすっげー遅えの。

    あー、もう、機械的にチャッチャとやってくれ!
    と、イライラさせられるが、こんな事を思うから
    私は “半人前”“子供”“わがまま” 扱いなんであって
    うちの親族たちは皆、私に “合わせてやっている” という
    空気になってしまっているのである。

    だっておめえら、野放しにしてたら何時まで経ってもまとまらないだろうが!
    私があえての汚れ役を引き受けているんだよー。
    こう訴えたいけど、私のやり方も悪いし
    今回も親族たちの愛を感じたんで、何も言わない。

    何も言わない何も言わない、と無言の行をしてきたように思えるかも知れんが
    それは “私” にしては、なので、私の評価は相変わらずだと思う。

    面白い話もあれこれあったような気がするが
    あまりの疲労に、よく思い出せない。
    思い出したら端々に書いていくよ。

    何はともあれ、ただいま。
    またいつもの日常が戻ってきた。
    ・・・風邪気味なのを除いて・・・。

    やっべー、親族全員に、「寝込まないように」 と口々に言われて
    一体私を何だと思ってんだよ? と、逆切れしてきたのに
    マジで寝込むハメになるんか?

    頑張れ私! 予言を的中させるな!

  • 旅行

    私は旅行が嫌いである。

    その理由のひとつは、ガキの頃の家族旅行にある。
    かあちゃんが旅行好きなので
    我が家は、毎年1週間の日程で家族旅行を開催していたのだが
    昔気質のヤツは欲深いのか、そのスケジュールが超ハードだったのだ。

    行き先も、「○○地方に行く」 というアバウトな視野に基づき
    例えば東北地方なら、岩手、秋田、宮城、山形、福島の5県
    (かあちゃんの嗜好で何故か青森は無視された)
    四国なら4県全部、各土地の主要な名勝地を
    1週間で走り回るという、修行レベルの強行軍。

    京都と奈良は別格らしく、2県行き来で済んだのだが
    ほとんどの神社仏閣を巡りまくり、一体どういうお遍路かと思ったぜ。

    お陰で北海道と青森以外の、全国に行ったわけだが
    ガキというのはな、特に頭の弱いガキはな
    短期間に大量に情報を与えると、片っ端から全忘れするんだよ!
    行った場所など、ほぼ記憶にねえよ。

    「娘 (私だ) の見識を深めるため」 という崇高な目的など
    まっっったく意味がなかったわけだ。
    というか、その理由は単なる後付けだろうけど。

    こういう経験上、私の記憶では旅行は苦行も同然なのである。
    この家族旅行にまつわる面白い逸話もあったはずだから
    思い出したら、潜伏に書こうと思っているが
    一向に思い出さないのは、無意識に記憶を封印しているのかも。

    もうひとつの旅行嫌いの理由は、必需品の多さにある。
    兄は中バッグひとつで1ヶ月ほど、どっかにフラッと行くが
    私からしてみりゃ、服はどうすんの? 靴は? な上に
    お手入れ用品が多すぎて、ミニ容器に詰め替えをしても重い。

    なくなったら買い足せばいいと思うだろうが
    化粧品、デカいぞ? ボトル1本増えるんだぞ?
    売ってる場所が限られてる物もあるんだぞ?
    悪い事に、環境が変わると肌荒れしやすくなる可能性もあるんで
    旅行中に別の化粧品を使うのは恐いぞ?

    お手入れだけじゃなく、これにメイク道具まで加わると
    まるで夜逃げするかのような、見苦しい大荷物になる。
    メイクコスメは詰め替えられないし
    1回のメイクで使うブラシは最低5本はいるし
    これにスポンジやパフも必須。
    (不器用なのを道具でカバーせにゃならんのさ。)

    よって、泣く泣くメイク道具を極力省くので
    旅行中はオシャレ心のないババアの風貌でさまよわねばならない。
    旅の恥はかき捨て、と言うが
    これは、あえて恥を晒しに行く、って意味じゃねえよな。

    まあ、冷静に語ると、メイクをしてもしなくても
    そう変わりはないのだが、自己満足が満たされないのがイヤ!

    ここを満足させようとすれば、荷造りがおおごとで
    もんのすげえ面倒くさいし、移動も大変になるので
    旅行自体を敬遠するようになるのは、自然の摂理である。

    そんな旅行嫌いな私には、旅番組の存在が理解できない。
    飯屋紹介などのグルメ番組も、同様にうっとうしいのだが
    旅番組に関しては、最近ちょっと許せるようになってきた。

    多分、多くの視聴者は旅番組を観て
    「へえ、こんな面白そうな名所があるんだ」 やら
    「こんなにキレイな所に行ってみたい」 やら思うんだろう?
    日常から離れて、夢を見たいっちゅう心理とやらか。

    実は最近、私もそういう心理に目覚めたのである。
    霊スポット突撃のビデオを観て
    「へえ、こんな面白そうなとこが」「行ってみたい」
    と、ワクワクする事に気付いた。

    これは、「何か出るかも」 という意味が違う高揚感と
    混同しちゃっているのかも知れないが
    旅番組を好む人の気持ちがちょっとわかった気分である。

    もちろん、呪われるのがイヤなので、実際には行かない。

    余談だが、旅番組で紹介される場所は、虚構が多いぞ。
    現実には、大してキレイでも面白いとこでもない。

    “場所” にもカメラ写りが良いってのがあるもんだなあ、と
    知ってる所が紹介される度に思うもん。
    TVの構成って凄い技術だよな。
    あれ、実際に行ったら、時間のムダ! と思うに1000点。

    私の感覚が狂ってる可能性もあるが (てか、それがビンゴだろうが)
    これもあの家族旅行の賜物かも。

  • 本屋の怪

    ちょっと落ち込んでいる時に本屋に行った。
    雑誌をチェックしていると、横で男性が叫んでいる。

    「おばさん!」

    よくこの静かな本屋でそんな大声を出せるよな
    しかもある種の女性が聞いたら不愉快な単語をよー!
    とイラッとしつつ、一瞥もせず、雑誌をめくっていたのだが
    男性は 「おばさん」「おばさん」 と、しつこく叫ぶ。

    ・・・それは私には一切関係ない状況だよな?
    てか、対・私だったとしても、絶対に振り向かんぞ?
    落ち込みも手伝って、いつも以上にピキピキし始めた瞬間
    何度目かの 「おばさん」 の呼び声で
    その男性の側に駆け寄った人物がいた。

    目の端をよぎった姿に違和感を感じ、振り返ったら
    せいぜい小学低学年の女子が、叫んでいた男性と手を繋いでいる。

    え? その子を呼んでたんじゃないだろ? と思ったが
    さっきまで大声で 「おばさん」 連呼していた男性が
    その女子に向かって、「おばさん、今日新刊出てるけど」 と
    また大声で言いつつ、2人でマンガのコーナーの方に歩いていった。

    男性は30代、女の子は7~9歳ぐらい。
    どう見ても親子なんだが?????

    “伯母さん”“叔母さん” というのは、確か親の姉妹を言うよな。
    あの二人の場合、一体どういう状況だとそれが成立するんだろう?
    親の再婚で・・・とか、あれこれ考えたが、思いつかない。

    それか、あの男性には関係なく、女の子が叔母さんになる状況があって
    それを茶化して、「おばさん」 と呼んでいるのか?
    とも考えたが、誰が関わろうが、“その人の親の姉妹” が
    絶対条件なので、ありえないよな?

    血縁関係の正当な呼称じゃなかったら
    あの男性は単に我が子の事をおばさん呼ばわりしている父親で
    それが冗談だったとしても、あんな人前で大声で叫ぶなど
    頭の中身を疑いたくなるわけで。

    あっ、女の子が 「おばさん」 と聞き間違えるような名前なのか?
    おばさん・・・おがさん・・・ほださん・・・ うーん・・・
    あんだけ近くで連呼されたので、まさかの私でも聞き間違えはねえぞ。
    てか、そういう名前だったら、そっちの方が生涯色々と問題じゃねえ?

    まったく無関係なのに、何かグルグル考えてしまった翌日に
    またまた別の本屋に行った。
    そこは初めて行った本屋で、まだ夕方だったので人はまばら。

    男性誌をチェックしていたら、隣でしゃがんで本を読んでた男性が
    いきなりゼイゼイ言い始めた。
    一瞬、発作か? と思い見たら、そこはエロ本コーナーで
    男性が読んでたのは、雑誌のAV紹介ページ。

    慌ててその本屋から脱出した。
    何かムチャクチャ恐かったんだよーーーーー。

    だって、まずあんな公共の場で素で興奮するのか?
    しかもハードなエロ本じゃなく、AVの広告だぞ?
    てか、どういう興奮をしたら、あそこまでハアハア?

    店の前でどうしたもんか悩んだけど、ハアハア言ってるだけで
    別にこれといった店開きも発火作用もしてなかったし
    再び店内に入る気にもなれず、そのまま帰った。

    店員さんに言うべきだったんだろうか、とモヤモヤ・・・。
    本屋、色んな意味でデンジャラスゾーン!

  • PL花火大会

    以前、PLの花火大会に誘われた。
    「大阪にいるのなら観ないと」 だそうだ。
    別にいいけど、と思ったら
    会場で昼間っから場所取りをせにゃ、いかんらしい。

    「じゃ、頼むね。」
    「って、おまえもだぞ?」
    「あああ? 私は直前に行くよ、場所取っといてよ」
    「そんなひどい・・・」
    「ひでえのはおめえじゃあ!
     真夏の炎天下で場所取りいいいいい?
     おめえは紫外線の工作員かよ、ぜってー行かねえ」

    と、ケンカになった。 花火? 行ってねえよ。

    さて、関西人は何故もこう、よってたかって同じ事を言うのか。
    「関西なら、PLの花火を・・・略」
    「場所取りなぞ行かんぞ」
    「あ、会場じゃなく、遠くで観るんだよ。
     会場近辺まで行くと、帰りも混んで凄いんだよね。」
     
    「以前、誘われたんだよね、会場に・・・。」
    「へえー、わかってないねえ。
     行ってたら、その人、地獄を見せられてたね」
    「だよな?」 「うんうん (ニヤニヤ)」

    なら、いいや、と、どこぞの山? 丘? から観る。
    ここも回りは人ウジャウジャで、今夜は大阪中がこんな感じらしい。

    「今夜は空き巣が入れ食い状態だのお」 と、呟いたら
    ちょっとヘンな視線を感じたので、いかんいかん自粛自粛、と。

    PLの花火とは、PL教という宗教団体主催の花火大会で
    世界一打ち上げ数が多いらしい。
    大きめの花火大会が2万発とすれば、PLのは10万発。
    これを1時間で上げるんだと。

    ほおー、お布施がまさに一瞬で燃えて散るんか・・・
    と、内心複雑な気持ちになったが、不吉な事は言うまい。

    いよいよ花火が始まった。
    確かに真正面には見えるが、小さい。
    うっ、ショボッと思ったが、これも腹の底にないないする。
    今夜の私は、ものすげえ気遣いに苦心しているよな。

    パンパンポンポンあがりまくる中
    「どう?」 と、えれえあいまいな質問を突然され
    心の準備ができていなかったせいで
    「キ○ガイの銃乱射みたいなもんだね」
    と、ついうっかり、その時に脳内で思ってた事を
    素直に口に出してしまった。

    「お、鋭いねー、今あがってるのはアメリカで作られた
     スターマインという花火なんだよ、よくわかったねえ」
    「???????」

    意味がわからんから、すげえ突っ込みたかったが
    長文を話すとボロが出そうで、話を引っ張りたくなかったので
    「そこのワゴン、止まらないでくださーい」 とか
    叫びながら走り回るパトカーをボンヤリ眺めていた。

    というのも、連発しすぎて煙モウモウで
    肝心の花火が煙に隠れて、何が何やらわからんのだ。
    煙ってすげえ目隠し効果! 忍者の煙幕、あれアリだぞ!

    途中、小休止もあるが、数発連発で元の木阿弥の堂々巡りで
    しまいにゃ何をヤケクソになっとるんか
    とりあえず上げまくれーーー、みたいな様相に。

    物事には限度ってもんがあるだろうに
    何でここまで、イケイケで突っ走るやら。
    花火を見せるって、基本の目的を忘れてるんじゃねえのか?

    それとも会場ではキレイに見えてるんだろうか?
    聞いてみたら、会場でもやっぱり煙で見難いし
    それに加えて、火の粉やススが降り注いでひどいらしい。
    なるほど、これも修行の一環なんだな、と、納得。

    花火のラストは凄かったが、一瞬で終わった。
    「同じようなのを、年寄りのシ○○○ンみたいに
     (今思えば、このたとえも・・・)
     ダラダラと打ち続けんと
     10万発を1万発にしても、最後のみたいなんを
     上げる方が楽しいのにねえ。」 と、言ったら
    「退屈してたみたいだね」 と、言われ
    うっっっ、と、言葉に詰まったあげくに
    「でも、ある意味すんげえ面白かったよ。
     さすが宗教団体! って感じ?」
    と、フォローをしたが、しきれてねえーーー。

    ああもう、何かいいや。 疲れたよ・・・。
    これだから、恋愛に発展しないんだろうな、と痛感。

    「おまえは男のサプライズを、すべて踏みにじる女だな!」
    と、過去に何度か言われた事があるが、ほんとすまん。
    意外な事に男性って、夢見る乙女クラスのロマンを持つんだよなあ。

    風情とか情緒とかワビサビとか、全然わからんのだ・・・。
    一瞬ならいいが、飽きっぽいもんで辛かったぜ。

    でも、帰りに寄ったタワーレコードで
    欲しかったCDを見つけて、心から嬉しかった!

    ウキウキと早速カーオーディオに入れて聴いてたら
    「・・・キレたバンドだね・・・」 と、言われたさ。

    どうやら、こいつと “も” 気が合わんようだ。
    てか、私と気が合うような変質者は、私もイヤだしのお・・・。

    何かすべてにおいて、私の人生、無理っぽー
    とか、ノンキに思いつつ寝たら、夢にかあちゃんが出てきた。
    よく覚えとらんが、心配してたみたいである。

    まだ成仏しとらんと、フラフラしとんのか
    盆でちょっと帰って来たら、我が娘のロクでもねえ言動を目撃し
    驚いて説教かましに出てきたんか。

    かあちゃんも霊体になって初めて知った娘の実態に
    さぞや嘆いている事だろうて・・・。

    盆が終わって帰る時に、引っ張られそう。

  • 地獄の帰省

    今回の親戚一同の攻撃は凄かった。
    葬式や49日は、一応 “親を失った子” ということで
    手加減されてたんだなあ、と、つくづく実感したぜ。

    法要後の飯食いが、真昼間っからフル懐石で
    もう、おまえらはどこぞの王侯貴族かと暴れたくなるぐらい
    たっぷり2時間掛けてタラタラ食事をしたわけなんだが
    その2時間の間、親戚の女性8人全員から
    ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと
    説教・お小言をくらいまくった。

    説教の内容は、主軸が “ちゃんとした食生活”。
    あらたに料理が出てくる度に、残す私に
    全員が一枚岩となって、それを言う。

    残す私が悪いんだが、食えねえっつの!

    熊本というところは、食材は美味いが、調理がヘタで
    ゲロマズな飯屋ばっかりなんだが
    そこの飯屋は、熊本にしては美味い。

    だが、濃いいんだよ!
    自然とか無添加にこだわるナチュラル志向の店らしいが
    私の肝臓への攻撃かと思うほど、味が濃いいいいいい。

    ま、私の味覚が幼稚なんで、複雑な味のハーモニーとやらが
    理解できないゆえのイチャモンかも知れん。

    私は説教されても反論しない。
    説教する方が絶対に正しいと思っているからだ。
    そりゃ、的外れやいらん世話な説教もあるが
    それでも必ず、聞く価値があると思う。

    皆、美しい言葉だけ発していたいだろうに
    説教など、する方も気分が良いもんじゃないと思う。
    なのに、あえて苦言を呈してくれるヤツに感謝をせんでどうする。

    中には、腹立ちまぎれの文句もあるだろうが
    怒らせたこっちが悪い。
    素直に聞くのが筋だろう。

    という信念の元に、説教をデヘデヘと聞いていた私だが
    その夜は激しく落ち込んだ。
    自分が何の存在価値もない、生きていても意味がない
    ド腐れアホウに思えて、しょうがなくなったのだ。

    存在価値など必要ない、生きてるだけでおったまげー!
    というのが、私のスタンスだが
    さすがに2時間も集団説教に遭ったら
    それはそれは、くじける。

    悶々と悩みつつニュースを見てて、ふと思ったのが
    これが雅子様状態か!!!!! である。

    いや、よくは知らんのだが、こういう感じなのを
    人格否定されたと感じたのかな、と。

    いかん! これじゃ私も適応障害になる! と
    慌てて自己正当化を図ることにした。

    大体、私は (それほど) 人に迷惑は掛けてねえだろう。
    人を殺して放火とかしていないし
    妙な宗教にはまって健康茶とか売ってねえし
    トルエンはおろか、違法ドラッグもした事はねえぞ。

    あああああああああああああああああああああああ
    だから何だってんだ!
    違法行為をしないってのは、基本中の基本じゃん。
    そんなんでいばれるかい!

    やべえ、今回は立ち直るのに時間が掛かるかも、と危惧してたら
    なんと、来年3回忌だと!
    何で? 来年は2年目じゃん、と、異議を唱えたけど
    そういうもんなんだってさ。

    はあ・・・立ち直っても、また来年叩かれるわけか。
    でも、「知ったこっちゃない」 と、無視されるより、ずっとマシだな。
    何と言っても、ほのかに自業自得だし。

    今回の帰省で、私が何故九州が嫌いなのかがわかった。
    和を尊ぶ真面目な民族性が、私を許してくれないからだ。

    てか、世界中、私を認めてくれる場所などない気もせんでもないが
    とりあえず、関西は自由な人が多いので (物は言いようだが)
    私もそれに紛れて、ラクに生きれる。

    私は、常に自分の感覚や考えに疑問を持ち
    それを進歩の原動力としてきたわけだが
    今は自分を否定してしまっている。

    こんなんじゃ、成長するわけがない。
    せっかく説教してくれた人の気持ちを無にする反応で、実に情けない。
    自分が何に傷ついているのかもわからない。
    ほんと、バカは始末に負えんな、と、自分でも思う。

    と、上のは帰宅直後に書いた文章だが
    数日経った今現在はどういう感覚かというと
    何に傷ついたのかもボロボロ忘れてしまっていて
    やれやれ、物忘れの激しいバカは幸せだな、と。

    というか、あのな・・・・・・・・・
    復帰してHPを見た時に
    皆がいてくれて、ほんっっっっっと救われたんだ。
    戦場から帰ってきたら、家族が待っててくれたみたいな気分。

    ・・・・・ありがと