つねづね思っていたが、チューブは面倒くさい。
それは、中身をひとつ残さず使おう、とするからである。
某化粧品のCMで、「最後の1滴まで」 とか言って
ひねりにひねり出して終わらせてるが、あれは甘い!!!
切れ! チューブを端から切り刻め!!!
歯磨きペースト、化粧品類のチューブは
平らになったら必ずハサミで切る。
それも出し口とは反対側の端の部分を。
切って覗いてみると、何でこんなに残ってるんだよ? と怒りが湧くほど
中身が大量にヘバりついている場合が多い。
それも1日2日分ではない。
ヘタをすると、1週間分ぐらい残っているので
切った端っこをフタとして重ねておくのである。
ラミネートチューブの偉大さが、こういう時にわかる。
今でも品質保持等の理由で、アルミか何かの金属チューブの製品があるが
これもハサミで切れるけど、ガタガタになった容器の壁に付いているのを
残らず取るのが不可能なのだ。
無理矢理こじ開けてねじり取っていると、切り口で指を切るし。
こういう、いじましい事をさせないための金属チューブなのだろうが
それにしても何もケガまでさせんでも、と逆恨みしてしまう。
中身、血まみれで使えなくなるし・・・。
だから私はチューブ製品を信用できずに、避けれるもんなら避けるのだが
1個だけ、ものすげえ良い出しっぷりをしてくれたチューブがあった。
それは、サンスターOra2ホワイトスポットクリア。
景品で貰ったものなので、正直どうでも良かったけど
ムダにすると、どこぞの国からmottainai大使が
怒ってやってきそうなので、使い切る事にした。
正式な手順を踏んで、端っこを切ったけど
チューブの隅にも途中にも何もない。
動揺して、キッチンのハサミで切り刻んだら
出口に1回分にも満たないペーストが残るのみ。
数日前に、某外国メーカー歯磨きの残りカスを10日近く掛けて消費し
そのだらしない大量へばりつきに、イライラさせられただけに
サンスターのチューブの見事な仕事に感動させられた。
押し出すものは残さず押し出せる構造、さすが日本メーカー!!!
と、国産信奉で力説しとるが、証拠がない。
冷静になった今なら、アップ用に写真を撮るべきだった、と思えるけど
当時は感激のあまりに、何の未練もなく
とても気持ち良くゴミ箱に叩き込んでしもうたんだ。
これが日本メーカーだからなのか、それともサンスターだからなのか
断言は出来ないけど、Ora2ホワイトスポットの細いチューブは
最後の最後まで使い切れたのは事実である。
チューブは切る! と宣言しているけど、食品系はこれをしない。
何となく、ハサミの菌が切断面から移りそうで恐いからである。
これを言ったら、化粧品とてヤバいのだが
食い物はダイレクトに内臓に来そうな気がして、ちゅうちょするのだ。
そして食い物系のチューブの中身は、面倒くせえ属性のヤツが多い。
ケチャップのチューブを切った時に、開こうとした途端
何がどうなったのか、我が人生の走馬灯を見てたんで
その瞬間が記憶にないが、とにかくペッコンとかなったらしく
気付いた時には私の上半身と背後の壁が
ケチャップの血しぶきまみれになった、という惨劇を経験している。
ケチャップは壁紙に付くと落ちない。 服のも落ちない。
シミ抜きの知識は、当時も今もない。
これがトラウマとなり、食品系の容器解体はうちではタブーである。
マヨネーズとか、酸化するので止めれ、と言われているけど
チューブは全部パンパンに空気で膨らませて逆さに置いている。
それこそ、あるかないかわからんハサミ菌より、確実に体に悪いだろうけど
ハサミ菌うんぬんは、己を正当化するための後付けなのだ。
ああ、そういや食品系チューブで思い出したけど
レトルトパック、これはテキトーにひと絞りで済ませている。
熱湯で熱々になった物体を、この柔肌でそんな念入りに搾れるかよ。
レトルトパック絞り、みたいなんも使ったけど
思いっくそギッチリ搾り出したら、器具にベットリ付いて
洗い物が増える方がよっぽど面倒くせえし
食品、油まみれ、という事実を再確認させられてゾッとした。
いたらん物を食いたいんで、そういう現実からは目を逸らしたい。
節約してるんかしてないんか、わからん生活状況だが
見て見ぬフリ、ってのは、精神の安定にとても重要なワザだと
長く生きてきて、つくづく思う。
要は、どう自分を説得できるかだな。