• 殿のご自慢 1

     注: この話は、架空の時代の架空の国の話です。
        出てくる用語は、戦国から江戸時代のものを参考にはしていますが
        官職等による呼び名は特に難しいので、ほぼ省きます。
        これは決して史実に沿った歴史小説ではありません。 ごめん。
     
     
    八島 (やしま) の殿のご自慢は、武力に長けた三人の若い武将。
    冷徹で血筋の良い見目麗しい、千早高雄 (ちはや たかお)
    真面目で実直ゆえ誰からも好感を持たれる、伊吹 (いぶき)
    遊び好きだが戦場では鬼人と化す頼もしい、乾行 (けんこう)
     
     
    高雄を除くふたりは、いくさ孤児ゆえ苗字がない。
    三人は歳が近い割に、性格がバラバラだったのがかえって良かったのか
    気が合い、協力し合う友である。
     
    時は、天下を治める者が出ず、あちこちで小競り合いが続く
    正に “戦乱の世” であった。
     
     
    「伊吹、どこへ行くのだ。」
    声を掛けたのは高雄。
    「合戦となる地を、下見に行ってくる。」
     
    「そうか、私はこれから町で兵の募集だ。」
    「管理職は大変だな。」
    笑う伊吹に、苦々しい顔をする高雄。
    「・・・言うな、家の名ばかりの役職だ。
     ところで乾行は?」
     
    「・・・さあ? 町に行けば会えるんじゃないか?」
    「という事は、また女遊びだな。
     とっ捕まえて手伝わせてやろう。」
     
    じゃあな、と別れるふたり。
    乾行が逃げ回る姿が目に浮かび、伊吹はクスッと笑った。
     
     
    町から少し歩いた先の小高い丘の向こうに、荒れた平地が広がる。
    そこは過去に何度も戦場になっている場所であった、と聞く。
     
    人が歩いた形跡がない急な土手を、手を付きながら登ると
    目の前に青空が開けてきた。
     
    やっと頂上か
    ふう、と息を付いた伊吹が、次の瞬間その息を呑んだのは
    まだ肌寒い季節なのに、鮮やかな花が咲いていたからである。
     
    いや、花ではなかった。
    思わず一歩を踏み出した伊吹の足が踏んだ枯れ枝が
    パキンと音を響かせた瞬間
    長い髪をひとつに結んだ、赤い着物の娘が振り向いた。
     
     
    娘の顔に陰がよぎったのを感じ、伊吹は慌てた。
    「驚かせてすまぬ。
     安心いたせ、俺は怪しいものではない。
     それより、そなたこそ何故ここにおる?
     若い娘がこのようなひと気のない場所に、危ないであろう。」
     
    娘は、ひどく迷っている様子であったので
    落ち着くまで待とうとした伊吹の心をはねのけるように
    向こう側へと飛び降りた。
     
     
    伊吹が慌てて駆け寄ると、頂上の向こう側も似たような坂になっていた。
    娘の背丈以上に生い茂った枯れ草が
    ガサガサと揺れるのが、どんどん遠くなっていくので
    とりあえず怪我はしていないようだ、と伊吹は安心した。
     
    あの様子じゃ、ここらに慣れているようなので
    きっと近隣の娘であろう。
    にしても、人を花と見間違うとは・・・。
     
    伊吹は自分の目を疑ったが
    その娘は確かに、花のように美しかった。
     
     
    「何? 今日はおまえも町に行くのか?」
    乾行に肩を抱かれて、伊吹は答に困った。
     
    それに構わず、乾行は話を続ける。
    「昨日は参ったぜえ。
     せっかくイイ女を見っけて、これからって時に
     高雄の奴が腕組みして、見下しながら現れやがって
     女も 『あら、イイ男』 とか、ヤツの顔に騙されやがってよお。
     綺麗なのはツラだけで、中身は鬼だってのによお。」
     
    「あっはははははは」
    思った以上の最悪な展開に、伊吹は前のめりになりながら腹を抱えて笑った。
    「何だよ、おりゃあ、それから一日中コキ使われたんだぜえ。
     イイ女たちが大勢いるってのに、野郎の面接の手伝いなんてよお。」
     
    伊吹は、ふと訊いた。
    「町にはイイ女がいっぱいいるのか?」
    その質問に、乾行は はあ? と大口を開けた。
    「まったく、おめえといい高雄といい
     何度も町を通ってて、女以外の何を見てるんだよ?」
     
    ああ、信じらんねえ信じらんねえ
    こんな情緒のない野郎と一緒にいたら、こっちまで萎えちまう
    と、嘆きながら、乾行は馬にヒラリとまたがった。
     
    「んじゃな。
     今日は俺の居場所を密告すんじゃねえぞ。」
     
    伊吹は慌てた。
    「俺は何も言ってないぞ!」
     
    「おまえの居場所なんか、いつでも探してやるさ。」
    伊吹の後ろから、突然現れた高雄が叫ぶ。
    びっくりして振り向く伊吹の肩に、今度は高雄が手を回す。
     
    「さあ、今日はおまえが手伝ってくれるんだろ?」
     
     
     続く 
     

    関連記事 : 殿のご自慢 2 13.2.15 
           
           殿のご自慢・目次

  • ネット中毒

    まず恒例の、最初に詫び状。
     
    この話題はTVで観たんだけど
    飯を食ってる時に観たニュース番組だったんだけど
    それがいつの何の番組だったかを覚えてないんだ。
    去年 (2012年) の話なのは確か。
     
    でも話の内容は、大体 ← ・・・ 合ってるはずだから
    とりあえず流し聞きしたあげくに、意見をくれたらありがてえ。
    (決して等価交換ではないという。)
     
     
    番組に出てた学者か有識者かコメンテーターか
    何かそういう人が言ってたんだけど
    中国や韓国ではネット中毒者が増えてるんだと。
     
    民族性からして違うのに、それを日本に持ってきて
    同じように言うのは違う、と思うんだよー。
     
    まだ “東洋人” というくくりなら、わからんでもないけど
    欧米の白人を対象にした実験結果なんか
    日本人には当てはまらない事の方が多いと思うんだがな。
     
     
    と、最初から消化に悪いレベルでイラつきながら観てたんだけど
    そのネット中毒の理由が
     
    パソコンは逆らわない
     
    ・・・・・・・・・・・・・・・・
    そこでTV画面に箸を投げつけそうになったよ。
    だから、あやふやな記憶の中、“飯時” というのを覚えてるんだよー。
     
     
    パソコンが逆らわない? あああーーー???
    急に動かなくなったり、ヘンな動作をしたり
    勝手にアップデートして、子泣きジジイのごとく重くしたり
    こっちのプライバシーを脅かしかねないシステムを
    いつの間にかインストールしてるし
    “逆らわない” どころか、せんで良い事をやってくれとるわ!
     
    しかもうちのWindows7なんかな
    変換がアホウでアホウで、もう学習を過剰に設定しても
    私のよく使う漢字が、必ず2段目
    絶好調だと2ページ目に表示されるんだよー。
     
    “愛” なんか、1ページ目に出た事がねえ。
    まあ、私が愛とかを語ってる事はほぼねえがな。
     
    試しに、よくある文章を打ってみよう。
    “わたしをどんだけおこらせればきがすむのか”
    “渡しをドンだけ起こらせれば気が住むのか”
     
    かろうじて合ってるのは、“しをだけこらせればがむのか”
    ひらがなばかりじゃん!
    漢字では “気” のみという、期待通りの働き。
    ガックリもいいとこだよ・・・。
     
    “私” って1記事に37回ぐらい使ってるんだけど
    何故いまだに第一候補が “渡し” なのか。
    “謹賀新年” が “菌が新年” なのはウケを狙っとんのか。
    “勘が得る” って日本語、あるんか?
    “かんがえる” ぐらい、察してくれんのか。
     
     
    専サポに相談したんだけど、ウソ扱いしやがってよお。
    実際に自分で文章を打って貰って、ようやく信じてくれたさ。
    返事は 「よくわかりません・・・」 だったんで
    何ひとつ解決していないがな。
     
    とりあえず私の隼タイピングは、変換文字の選択に時間を取られて
    かなり遅くなって、記事いっちょに3倍ぐらい掛かるようになってしもうた。
    そんでもって、以前より誤字脱字が多いだろ?
    すべては変換ソフトのせいで、私のミスじゃねえ!
     
    と思う。
     
    Windows7の変換、携帯電話の変換よりアホウだぜ。
    ああ・・・、XPの変換ソフトが恋しい・・・。
     
     
    グチグチグチグチ快適手 ← !!!!! “書いてきて” 気付いたんだけど
    ネット中毒になる人って、パソコンを使える人なんじゃねえ?
    それか、2~3台とか所有していて、ちゅうちょなく修理に出せる人か
    不具合が出たら即、買い換えられる財力の持ち主。
     
    いずれにしても、「デリートキーってどこ?」 と
    いまだに探してしまう私は、絶対にネット中毒にはならない気がする。
     
     
    あ、言うとくがな、ちゃんと創意工夫をしとるぞ。
    キーボードにシリコンカバーをかぶせて
    カタカナ変換のF7、英大文字変換のF9、そしてデリートキーには
    赤いビニールテープを小さい三角に切って
    「ここだよ」 と、キーの上部に貼ってあるもんね。
    専サポに口の端で薄笑いされたがな。
     
    でも、昔は1枚のシリコンカバーを巻き
    その上にゴムでかぶせるヘアキャップ式のカバーまでかぶせてたんだよ。
     
    それは私のタイピングが右手の人差し指1本で
    まるでピアノを弾くように叩き下ろす方式だもんで
    爪の傷みと、キーに書いてある文字消え防止策だったんだ。
     
    でもキーの印字が消える消えない以前に
    何重にもかぶせているカバーと、補強のためのテープのせいで
    キーの印字が見えない! という本末転倒意味不明な事に!
     
     
    100円ショップで、「何に使うの?」 と思われるほど
    指サックをまとめ買いしているし
    補強テープのノリはみ出ベタベタにも閉口させられたんで
    思いきってシリコンカバーを1枚に減らしたのさ。
     
    そりゃもう、専サポに喜ばれたよー。
    て言うか、おめえパソコンのプロなのに
    キーの場所もわからんのかい、と思ったけど、ものすげえ打ちにくかったんだと。
     
    「言えば良かったのに」 と言ったら
    「何度も言いましたよ!!!」 と、激怒された。
    ( ↑ この2行に私の人格が全部入っている。)
     
     
    でな、ひとつショックな事が・・・。
     
    シリコンカバー、結構高いんだよ。
    ・・・キーボードと変わらん値段・・・。
     
    こりゃ、キーボードを買い換えた方が早いんじゃねえの?
    と思ったけど、爪が傷むもんな。
    それにペラペラは捨てやすいけど
    硬い物体は、簡単に廃棄するには罪悪感があるんだ。
     
     
    さあ、今日もまた本題から逸れて、余談に熱が入ったんだけど
    その理由は、文句を書く方が筆が進むからだ!
     
    あ、ネット中毒はな、義務にすればしんどくなって治ると思うぞ。
    ゲームをプレイしてバグ探しをするバイトとか
    「二度とゲームはしたくない!」 って言ってたし。
     
     
     

    評価:

    バッファロー


    ¥ 2,972

    (2012-02-28)

    コメント:私もBUFFALO愛用。 キーボードは絶対に白! 黒いものは部屋に置きたくない。 呪いとかそういう方面で。 もっと安いショップもあるけど対応が悪いようなので、あえてのアマゾンをお勧め。 メーカー、白い機械をなくさないで!

  • 継母伝説・二番目の恋 77

    塔の階段を一歩一歩上る。
    窓から見える街並みは、子供の頃より広がっていた。
    東国は順調に発展をしてきた、という証し。
     
    階段を上りきったところに、ドアがある。
    子供の頃にここで、王とあの約束を交わしたのよね。
    懐かしいわ。
     
    この塔は、祈りを捧げる時に篭もるために作られた、と聞いたけれど
    事件か事故があって、放置されているのよね。
    立派な塔なのにもったいない。
     
     
    今は訪れる者もなく、物置にすらされていない塔の
    一番上の部屋のドアを、公爵家の娘はソッと開いた。
     
    部屋の中央に布をかぶせた家具がひとつ置いてあるだけで
    あとは隅に箱が積み上げてあるだけの、殺風景な部屋。
     
    公爵家の娘は、布をチラッとめくって理解した。
    ああ、さっきの光はこの鏡だったのね。
     
     
    そして部屋の中をゆっくり歩き回る。
    使われていないのに、掃除には時々来ているようね。
    窓の桟を指でぬぐって感心する。
     
    風を通すために開けた窓から、見下ろしたのは
    今はもう封印されて取り壊す予定の
     
     
    “王妃” の 部  屋
     
     
    公爵家の娘の心臓がドクンと響いた。
     
    そうだった。
    あの秋の大祭の時に、王妃の衣装を見てもらうために
    王と大神官をここに連れてきたのだわ。
     
    思わず後ずさりをした隙に、一陣の風がザアッと入り込む。
     
    鏡にかけられていた布が、風にあおられ床に落ちる。
    驚いて振り向いた公爵家の娘が、大きな鏡に映っていた。
     
    ツヤのない白髪に、シワだらけの老婆になった姿が。
     
     
    ヒッと息を呑む公爵家の娘は、動く事も出来ないほど脅えていた。
    胸元で握り締めた両手が小刻みに震える。
     
    鏡の中の年老いた自分は、ゆっくりとその手を下ろす。
    「可哀想にねえ・・・。」
     
    “可哀想”
     
    公爵家の娘が、生まれて初めて言われた言葉
    一生言われるはずのない言葉。
     
    「誰よりも恵まれた生まれ育ちなのに
     誰よりもミジメな人生をおくらなければならないとは
     可哀想にねえ・・・。」
     
     
    状況がわからず、何の言葉も出て来ない公爵家の娘に構わず
    鏡の中の自分は続けた。
     
    「あんたが “こう” なるのは
     すべては、あの時から始まったんだよ。」
     
    あの時?
     
    口には出していないのに、老婆はその疑問に答えた。
    「そう。 黒雪姫が生まれた時。」
     
    黒雪姫?
     
    公爵家の娘は、つい訊いてしまった。
    あやかしの囁きに、耳を傾けてはいけなかったのに。
     
     
    「黒雪姫が生まれなければ、王妃は死ななかった」
     
     
    あの子はあの娘の命を吸って現れた。
    そして私のすべてを奪うであろう。
    私たちを引き裂いて、あの子は在り続ける。
     
    長い、長い間、隠しに隠して気付かないよう
    最初からなかった事のように心の底に押し込んだ、その気持ち。
     
    見つけてしまった!!!
     
     
    まるで背中から剣で貫かれたかのような衝撃に
    公爵家の娘の体がのけぞった。
     
     
     
     
     
    「く・・・ろ・・・ゆき・・・ひ・・め・・・。」
    焦点の合わない見開いた瞳に、憎悪の炎が宿る。
     
     
    公爵家の娘が、“継母” になった瞬間であった。
     
     
     
    いずれ唱える
     
    「鏡よ鏡」
     
     
     
     終わり 
     
     
    関連記事: 継母伝説・二番目の恋 76 13.2.6 
          
          継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4 
          カテゴリー 小説・黒雪姫シリーズ 
          小説・目次 
     
     
    イラスト: Yダレ  心からの感謝を 

  • 白元 ぬるホッカイロ

    株式会社 白元 ぬるホッカイロ 30g 520円税別
     
     
     
    左 シアバター配合 成分
     
    グリセリン、PEG-6、BG、ゼオライト、シア脂、ヒアルロン酸Na、セラミド2、
    合成金雲母、酸化チタン、ハイドロゲンジメチコン、シリカ、
    (ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)
    クロスポリマー、ポリクオタニウム-37、ジ(カプリル酸/カプリン酸)PG、
    PPG-1トリデセス-6、サリチル酸グリコール、ヒドロキシメトキシベンジルノナミド、
    サリチル酸メチル、PPG-4セテス-20、DPG、水、香料
     
     
    右 エレガントローズの香り 成分
     
    グリセリン、PEG-6、BG、ゼオライト、ハチミツ、ヒアルロン酸Na、セラミド2、
    合成金雲母、酸化チタン、ハイドロゲンジメチコン、シリカ、
    (ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)
    クロスポリマー、ポリクオタニウム-37、ジ(カプリル酸/カプリン酸)PG、
    PPG-1トリデセス-6、サリチル酸グリコール、ヒドロキシメトキシベンジルノナミド、
    サリチル酸メチル、PPG-4セテス-20、DPG、水、香料
     
    ああ、シアバターのはシアバター配合で
    ローズのはハチミツ配合か。
    その他の成分の違い、1個もねえよな?
     
     
    いやな、これ、塗ると細かい砂のようなザラザラと
    クリームの妙なストッパーを感じるんだよ。
    砂鉄とか入ってねえの? 摩擦で温もる目論見?
    と、疑いたくなるような、初めての塗り心地。
    しかも何か不愉快系。
    これを味わうためだけに、買っても惜しくないぞ!
     
    あっ、パッケージによると、温感成分は
    遠赤パウダー (合成金雲母) だと。
    ザラザラも雲母のせいにしとるぞ。
     
     
    大丈夫!
    塗ってる時は、本当に暖かいし
    その後、ひいき目に見て30分ぐらいは微妙に暖かいから。
     
    暖かさには苦情レビューが多いけど、これが “化粧品” での限界だと思う。
    塗る製品にこれ以上を求めるなら、薬の分野になっちゃうし
    低温火傷もあるし、そんな発熱する成分が肌に良いわけがない。
     
    “化粧品” に期待しすぎるべきではない。
    白元、頑張ったと思うぞ!
     
     
    私は冷える足先と、痛む膝と腰に塗ってる。
    まさか白元も、そういう使い方をされるとは思ってなかっただろうが
    腰、冷やすと腹を壊すところが痛いんで、湿布を貼れないんだよー。
     
    ババアに 「温い」 と言ったら
    即、肩腰膝に流用するものだと覚えとけ。
     
     
    シアバターの方は、合成香料の良い匂い。
    白元サイトにも何の匂いか書いてないんで、逃げたな。
    何だろう、まあ私には気にならないから良いけど。
     
    塗ってる時にザラザラギシギシ感から言っても
    保湿力には何の期待もしていなかったんだけど
    これが意外にシットリが長続きするんだよー。
    靴下を履いてるからかも知れないけど
    保湿クリームとしても合格ライン。
     
     
    いつもはTPO関係なく、言いたい時にダラダラ語ってるんだけど
    今回は珍しく、こういう季節ものは時を逃がしちゃなんねえ! と
    まだシアバターを使い始めたばかりなのに、ローズの方も使ってみた。
     
    普段はこういう、あっち開けこっち開けはしないんで
    私の心遣いに、むせび泣きつつ感謝の呪いを。
     
     
    でもな、ローズ、使わんでも良かったかも・・・。
    パッケージを開けた途端、広がる安物のバラもどきの匂い。
    念のためにキャップを開けて嗅ぐと、くっせーーーーーー!
     
    白元・・・、おめえは一生、“微香性” でいってくれ。
    シアバターのところに、“微香性” と書いてあって
    そうかあ? と思ったんだが、普通はこのシアレベルで無言なんだよ。
    “微香” を言い張るなら、この半分の香りにせえ。
     
    て言うか、このローズは “強烈な香り” の部類だぞ。
    それを、いかにも普通の匂いのようなつもりで
    「うっとり優雅な気分になるローズの香りがします」 とか言うな!
     
     
    これはもう尻から下用だな、と恐る恐る使ってみた。
    塗ってると、すぐ香りが飛びそうだったし
    これはすぐ慣れるかも、と気を許して肩にも塗ってみた。
     
    今、“ファンタジーライフ” というゲームで
    木こりをやってて環境破壊に忙しいんで、肩が凝っててな。
     
     
    ・・・それが翌日の、いまだに匂ってるよ・・・。
    て言うか、多分塗ってる手についたのが、髪や下着に付いて
    それが残ってるんだと思う。
    とても新鮮。 ( = 慣れない )
     
    ちくしょう、ちょっと親切心を出したら、これかよ
    と、自分の中の天使を恨んでるよ。
     
    でもこの香り、加齢臭の種類のバラの香りではなく
    粉っぽい、ちょっと本物を装った匂いなんで、好きな人も多いかも。
     
     
    で、シアとローズの決定的な違いは、匂いなんだけど
    それは置いといて、塗り心地にあった!
     
    シアはザリザリキシキシと、引っ掛かりのある伸びだけど
    ローズはベタズズズヌメーという伸びで、ザリザリ感がない。
    これは保湿成分のシアバターとハチミツの違いそのもの。
     
    シアは100%のやつでも、伸びが悪いけど
    ハチミツはヌメベターッと伸びるじゃん。
    ちゃんと配合してるんだね、白元!!!
    こんなに成分に忠実な使い心地のクリームも珍しいよ!
     
     
    肝心の温感効果は違いがよくわからないけど
    どうも保湿力が、ローズの方が長持ちするんで
    ローズの匂いが好きな人には、ローズをお勧め。
    嫌いな人には、足先だけに塗って、塗った後はすぐ手を洗うのをお勧め。
     
    シアの面白い使い心地も楽しいけど
    匂いさえなければ、ローズを使いたいんだよ。
    総合的にローズの方が良い!
    けど、匂いが致命的。
     
     
    シアはそう支障はないんで、まずシアを買ってみて
    白元曰くの “微香性” の匂いが、微香に感じるのなら
    ローズにチャレンジしてみる、というのが、一番ムダのない方法かな。
     
    シアの面白い塗り心地も試せるし
    保湿力は他のボディークリーム重ね塗りで補えるし。
    あれ? じゃあ、ローズいらないんじゃ・・・?
     
     
    ・・・“無香料” っていう戦法もあるぞ、白元・・・。
     
     
     

    評価:

    白元


    ¥ 358

    コメント:ひ、ひえーーー (冷えのダジャレじゃない) アマゾンのレビューの評価の悪さ! という私も★2だけど、塗ってそんなポカポカするなら使い捨てカイロもいらないし、何より皮膚に悪いと思うんだ。 低温火傷だってあるだろ? 化粧品じゃこれが限界だよー。

  • 継母伝説・二番目の恋 76

     誰がいようが たったひとりがいないなら
     
     それが  孤 独 
     
     
    公爵家の娘は、自分の異変に気付いていた。
    これは、何の実にもならない気鬱よ
    冷静にそう判断したのはいいが
    原因がわからないので、解決には至らない。
     
    パーティーの人々の輪の中心で、公爵家の娘は笑顔を振りまきながらも
    自分の体がどんどん、孤独の沼に沈んで行くような錯覚に陥っていた。
     
    誰か・・・・・!!!!!
     
     
    _____________
     
    その視線に気付いた瞬間、世界が真っ暗になる。
    華やかな人々は透明になり、かすかに輪郭だけが浮かび
    パーティー会場の喧騒が、遠くでワンワンと反響する。
     
    この中に2人だけ、黒い髪に黒い瞳の
     
    ・・・・・・地黒のゴリ姫!
     
     
    何故あの子が・・・?
    黒雪姫は、怪訝そうにこっちを見ている。
    鮮やかなピンクの可愛らしいドレスが、まったく似合っていない。
     
    ・・・誰なの? あのような装いをさせたのは。
    あの子には黄色系を着せないと・・・。
     
     
    公爵家の娘が苦々しく思ったその瞬間
    人々の笑顔と音楽がブワッと沸き上がった。
     
    世界が元に戻ったのだ。
     
    公爵家の娘は黒雪姫を目で探したが、もういなかった。
     
     
    公爵家の娘は、分かれ道を
    ことごとく間違った方へと歩いて行く自分に気付かない。
     
    毎晩毎晩うなされる。
    次第に元気もなくなってくる。
    望まれて戻ってきたのに、まるで拒絶されているかのように
    居心地が悪くてしょうがない。
     
     
    あたくしは、ここにいるべきではないのかしら・・・
    ふと一瞬、よぎった弱気に身震いがした。
     
    どこにいても何をしていても
    あたくしは国一番の大貴族である、公爵家の娘だったのに!
    そのあたくしが居場所に困るなぞ!!!
     
    ・・・だけど、公爵家の娘もいまや “お妃さま”
    しかも後妻で継母である。
    身分は上がってるのに、言い様もない虚無感に囚われる。
     
     
    公爵家の娘は、屋上でぼんやりと山を眺めていた。
    なだらかな輪郭の、穏やかな山。
    記憶の底の底に封じ込めていた何かが、少し動く。
     
    その感覚が不安で、背けた目の端にキラリと光るものがあった。
    何気なく、その方向を見る。
    あれは・・・、幼い頃に王と探検した塔・・・。
     
     
    公爵家の娘は、最後の間違った一歩を踏み出した。
     
     
     続く 
     
     
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          継母伝説・二番目の恋 77 13.2.8 
          
          継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4 
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  • ヒートインナーの重ね着

    おおい、新年早々タメになる記事を書くなんて
    正月休みの間に私に一体何が・・・?
     
    と言うほどでもない情報だし、もう2月なんだけどさ
    ほら、タグとかチクチク皮膚に刺激があるじゃん。
    だから、よっぽどな高級ブランド以外は ←←←
    タグも洗濯指示のも、全部外して着てるんだよー。
     
    なので、自分が持ってる温い系インナーが
    “ヒート” は付いてた名前なのは覚えているけど
    マトモなのかパチモンなのかわからない、というわけだ。
     
     
    で、そのヒートを買い替えたんだよ。
    というのも前冬に着てたのは、乳首が痒くなるんだ。
     
    ヒートな、年々進化しとるぞ。
    一昨年より去年の方が、確実に暖かい!
     
    ・・・これが私の昨年末の風邪の原因になるとは・・・。
     
     
    新ヒートを着て寝てたら、むっちゃ寝汗をかくんだよー。
    悪夢でも見たのかストレスか、と無視してたら
    とうとう風邪を引いちゃってさ。
     
    これは新ヒートのせいかな、と疑って
    旧ヒートを着て寝たら、寝汗なしで済んだので
    私の年末の風邪は新ヒート由来に決定!
     
    これだけなら記事にもせんと、ツイッターやコメント欄で
    グチグチ言うに留めておくんだけど
    良い経験をしたので、これは皆に教えて
    感謝されて崇められて奉られて、お供えでもしてもらわにゃ!
    と、ここに記す目論見。
     
     
    旧ヒートを着て寝るようになってから、私のインナー着替えは
    外出時は外出用の丸ネック旧ヒート、家の中ではハイネック新ヒート
    寝る前にハイネック旧ヒートに着替え、朝起きてまたヒート着替え
    という、私的にはとても面倒くせえ、お着替えリカちゃん状態である。
    それが全部、“ヒート” というアホくささ。
    しかも乳首が痒くなる旧ヒートも出張っちゃってるしさ。
     
    で、風邪を引いたので、1日家で養生しようかな
    という時に、面倒だったので、旧ヒートの上に新ヒートを重ね着したんだよ。
    そしたら真冬なのに、暖房も入れてないのに暑くて!
     
    こりゃ汗をかいたら次は熱が出る、と思ったんで
    即座に旧ヒートを脱いださ。 乳首大事。
     
     
    ヒートって重ね着すると、ヘタな上着より暖かい。
    マフラー1枚が薄い服1枚に匹敵するけど
    ヒート重ね着は、フリース上着より暖かいぞ!!!
    おそらくこれは半纏 (はんてん) 級じゃないかと思う。
     
    よく考えたら、何でも重ね着は暖かいものだけど
    これほど効果がある重ね着は初めてだったよー。
    寒い冬に着膨れしないで済むだけでも、私にはありがたい。
    フリースですら、動きにくくて肩凝りするけど
    ヒートはその問題もないんだ。
     
    皆、これ知ってたか?
    知らなかったら私に感謝し
    知ってたんなら早よ言え、バカモノ。
     
     
    ヒートインナーが発売されてからというもの
    ズボン下っちゅうの? パッチって言うの? それとも、ももひき?
    それも外用と家用と揃えて、暖かいのは良いんだけど
    トイレが邪魔くせえんもが難点だよな。
     
    上の着衣と下の着衣を、ミルフィーユのように重ねて防寒しとるもんで
    トイレに入って、
    上げて下げて上げて下げて上げて下げて上げて下げて
    用を足したら、また
    上げて下げて上げて下げて上げて下げて上げて下げて。
     
    特にババアは頻尿だもんで、トイレがすっげー面倒くせえ!
     
     
    あ、そう言えば、実話系レディースコミックスに
    近所との揉め事みたいな特集のがあって
    その広告が 「YOU 頻尿をバラしちゃえよ」 みたいな
    何かそんなあおりが書いてあって驚いたよ。
     
    頻尿って恥ずかしい事なんか?
    出産や老化で、誰でもなる可能性があるもんだろ。
    そんなんを笑いものにするのはどうかな、と
    トイレに通いまくりつつ、この記事を書いてるさ。
     
    頻尿、恥ずかしくねえけど、面倒くせえええええええええええ!!!
     
     
    頻尿頻尿、何を連呼しとるんだろうな。
    昔、私がピッチピチの娘さんだった頃
    老婦人が何度もトイレに立って、「年を取ると近くなって」 と
    申し訳なさそうに言ってるのを聞いて
    行っとけ行っとけ、膀胱炎になるともっと大変だぞ
    と、心の中でエールを送った事を思い出したよ。
     
    膀胱炎の辛さを思い知ってるんで
    関連記事: ボーコレン 11.12.22
    それに比べればトイレが近いぐらい、屁でもねえよな。
     
     
    ・・・・・・・・・えーと
    ヒートインナーの話題だったんだけど
     
    何故にこうなる???
     
     
     

  • 継母伝説・二番目の恋 75

      たった一度の失敗が
     
     人生を狂わす最大の敗北になる
     
     
    飛び起きたベッドの上で、公爵家の娘は波打つ鼓動に胸を押さえた。
    恐い夢・・・? を、見た・・・?
     
    幸いにも今夜はひとり寝である。
    悪夢にうなされているなど、王に知られたら失礼に当たるわ
    公爵家の娘は、王がいない事を “良かった” と感じた。
     
    が、逆かも知れない。
    王がいないからこそ、恐い夢を見る可能性は?
     
     
    いつも汗ビッショリで飛び起きるのだが
    どんな夢だったのかは、さっぱり覚えていない。
     
    だけど・・・、嫌だわ・・・
    よく眠れる薬を、ああ、だめだわ
    懐妊するかも知れない身で、薬は飲みたくない。
    それ以前に、うなされている事を誰にも知られたくない。
     
    公爵家の娘は、分かれ道を
    ことごとく間違った方へと歩いて行く自分に気付かない。
     
     
    最近、王は宮殿の増設に向けて、忙しく動き回っている。
    「本当はそなたをひとりで寝せたくはないのだが
     疲れていてな、すまぬ・・・。」
     
    「いいえ、あたくしの方は大丈夫ですわ。
     王さまこそ、ゆっくりお休みくださいませ。」
     
    軽く口付けをして、自室へと戻る王を
    微笑みながら見送る公爵家の娘。
     
     
    一緒にいて のひとことが 何故 言 え な い ?
     
    公爵家の娘は、汗に濡れた顔を両手で覆い
    ベッドの上でうずくまる。

    だって、あたくしが男爵領の援助をせびらなければ
    城は新築されていたのですもの。
    この上に “寂しい” などと
     
     
    寂しい?
     
     
    あたくしがここにいるのは間違っているのかしら?
    何故、毎晩うなされるの?
     
    風がヒョオオオオと鳴きながら、丘を渡って行く。
    真夜中の木々は、風に揺らされ化け物へと化す。
     
    公爵家の娘は、今まで感じた事がない闇への恐怖に
    思わず助けを呼んだ。
    「ファフェイ!」
     
     
    ・・・・・・・・・・・
     
    天井に伸ばした手を、ゆっくりと下ろす。
    そうだった・・・、ファフェイは出掛けている・・・。
     
    いえ、あたくしには味方がたくさんいる。
    王さまは言えば来てくれる。
    お父さまも来てくれる。
    チェルニ男爵もウォルカーも、あたくしが呼べば駆けつけてくれる。
     
     
    ・・・なのに何故、今ひとりなの?
    何故こんなにも孤独なの?
     
     
    公爵家の娘は、布団をかぶって泣き喚いた。
    嗚咽はこの風が消してくれる。
     
    が、あの時の手はもうない。
     
     
     続く 
     
     
    関連記事: 継母伝説・二番目の恋 74 13.1.31 
          継母伝説・二番目の恋 76 13.2.6 
          
          継母伝説・二番目の恋 1 12.6.4 
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  • プリン

    あああ、今週は自分の文豪人生に限界を感じた週だったよ・・・。
    その上に、脳のリミットもヤバそうで、もう・・・。
     
     
    数日前の話だけどさ、3個セットのプリンを買ってきて
    晩飯食うて、デザートにプリンを、と見たら
    賞味期限が2月28日でよお。
     
    ちょ、今日は27日だから明日じゃん!
    と、焦りに焦って3個一気食いして
    気分は悪くなるわ、腹はギュルギュルなるわ
    もうしばらくプリンは見たくない・・・ と、なったんだ。
     
     
    ショックが何重にもミルフィーユなのは
    その後、吐き気止めにミンティアをむさぼり食いつつ
    ふとカレンダーを見たら、1月! 何度見しても1月!
    プリンの表示は “2月28日”、今日は “1月27日” !!
     
    賞味期限が1か月以上あるプリン!!!
     
    いや、防腐剤てんこ盛りは私的には良いんだけど
    冷静になって考えてみれば
    もし、今日が2月27日だとしても、賞味期限が “明日” なら
    今日1個、明日、朝と夜とかに分けて1個ずつ食えば良かったんじゃん。
     
     
    私さ、知的でクールで落ち着いていて、動かない事死体のごとし、なんだけど
    たとえば 「おとうさんがそこで事故」 まで聞いて
    半狂乱になって、裸足で家を飛び出すようなとこがあるんだよ。
    「おとうさんがそこで事故を見かけた」 が真相なのに。
     
    そう、真っ先に動揺しまくって
    無垢な民衆たちを道連れに、集団パニックを引き起こすタイプ。
     
     
    でもさ、ある時に乗ってたエスカレーターが停止した事があって
    皆、「何?」「何?」 とキョロキョロしてんのよ。
    そこで私が大声で 「慌てずにゆっくりとエスカレーターを上って!」
    と叫んだんだ。
     
    何?何? じゃねえんだよ。
    いきなり止まるエスカレーターなら、いきなり暴走してもおかしくねえだろ?
    素人がその場で原因究明できるわけでもなし
    速やかにそのエスカレーターから離れる事が、一番の安全確保だと思ったんだ。
     
    と、このように、ゴルゴ13のような冷静なとこもあるんで
    自分でもパニくるラインがよくわからない。
     
     
    ああ、すまん、今日はプリンの悪口だったな。
    自分で勝手に勘違いをして、プリンに逆恨みをするのは
    人間の当然の心理だよな。
     
    昨今は、“なめらか” というジャンルが主流になってきとる。
    プリンもゼリーもカスタードクリームも
    何でもかんでも、なめらか言うときゃ売れるっぽい。
     
    私はこの “なめらか” が嫌いでなあ。
    ババロアの食感が好きではないんだけど
    プリンの “なめらか” は、それを思い起こさせるんだよ。
    プリン味ババロア・・・、好きな人には喜ばしい事だろうが
    私にとっては、ゲンナリ。
     
    かと言って、焼きプリンとて、表面だけ焼いて中なめらか。
    もう、打つ手なしなので、私のプリンやゼリー買いは
    なめらかなんて芸当まで、する余裕がなさそうな
    出来るだけ安物の3個セットに限定されてしもうた。
     
    背後で浮遊しとる故かあちゃんに、“安物食い” と嘆かれそうだが
    今回はそれで怒られるのも受け入れる・・・。
    だって食感は良くても味がのお・・・。
     
     
    かあちゃんで思い出したけど、山奥で菓子の材料もない時代と場所で
    私のおやつに、かあちゃんはプリンを作ってくれていた。
     
    それは茶碗蒸しをヒントにしたであろう、蒸しプリン。
    材料は、卵、牛乳、砂糖だけ。
    これを混ぜ合わせて、蒸し器で硬く蒸すだけ。
    コツはゲロ甘な味付けにする事。
     
    料理好きなら、これだけの情報でピンとくるはず。
    料理好きじゃない私にも出来たもん。
    だけど、蒸し器を洗うのが面倒で作らなくなった。
    料理好きなら、レンジで出来るはず。
     
    これがな、美味いんだよーーー。
    硬くて、ちょっとザラッとしてるところも好き。
    かあちゃんは混ぜ合わせた汁をこしていたけど
    それをすると、なめらかになっちゃうんで
    とにかく “す” が出来ようがザラザラしようが
    そのまま蒸して、とお願いしたよ。
    カラメルはない方が美味い。
     
    こういう味覚に、かあちゃんは娘の将来に不安を感じたろうが
    案の定だったな・・・、ごめん!
    食に関しては、時代の移り変わりについていけねえ。
     
     
    あ、あとひとつ耳寄りな情報を。
     
    ダイエットをしたい人は、菓子を作れ!
     
    意外性がウリ (例: ブサイクなのにナイスバディー) の私は
    菓子も作れるんだよー。 ほーほほほほほ
    もちろんレシピを見ながらだがな。
    天才だから、“手抜き” という名のアレンジも出来るぞ。
     
     
    ケーキやクッキーやぜんざい等を作ってみい。
    特にケーキとクッキー!
    使うバターと砂糖の量に驚愕するはず!
     
    2度見どころか、料理本とバターの箱や砂糖の袋の量表示と
    計量器の単位まで見直しに見直したもん。
    mg? g? ってね。
     
    そんぐらい、バターと砂糖を大量に入れるんだよ、洋菓子。
    んで、出来上がったのは、“さっぱりした甘さ” の小さめワンホール。
    そこに生クリームとか乗っけてりゃ
    それはもう、霜降り製造食・・・。
     
     
    知らずにケーキやクッキーを食ってた人は
    一度、実際に作ってみるべき。
    文字で書いてあるのと、実際の量を目で見るのと
    恐怖度が全然違うから。
     
    私はこの経験がありながら、何故か菓子にじゃなく
    普通の料理に恐怖を感じるようになったよ。
    この味付け、一体どんだけ油や調味料を使ってるんだろう、みたいに。
     
    だって菓子は甘いもんじゃん。
    まあ、あんだけ脂分が使われてるのは意外だったけど。
     
     
    結局、今回の結論もこれだな。
     
    美味いものは体に悪い!
     
     
     

    評価:

    タニタ


    ¥ 2,345

    (2009-10-01)

    コメント:今の計量器、すげえなあ。 私のなんて、ビヨヨーンのバネ?式だったよー。 針が止まるまで何gか、わかんねえの。 早よ落ち着け、って感じ。あれっ、これ、タニタじゃん。 あのダイエット社食の。 うーん、活躍しとるのお。

  • 継母伝説・二番目の恋 74

    「で、込み入った話とは? フヒ?」
    「実はね・・・。」
     
    公爵家の娘は、ノーラン伯爵の話を正直にした。
    普通ならば、誰の事もまず警戒をする公爵家の娘が
    ファフェイには、それをしないのは
    この子供のすべてが、あまりにも非現実的だからかも知れない。
     
     
    話を聞いたファフェイは、床を拭く手を止めて唸った。
    「うーむ、多分ノーラン伯爵の事を調べていたのは
     父上だと思うのでござるが
     いくら状況が変わったとはいえ、結果が出ていないのに
     あの父上が、収穫なしで放置するとは考えにくいでござる。 フシュー」
     
    公爵家の娘は、テーブルのホコリを拭く手を止めない。
    「でしょ? これは
     1.ベイエル伯爵には何もない
     2.あたくしには言えない のどちらかで・・・。」
    「1はありえないのでござろう? フヒ?」
     
    公爵家の娘は、テーブルの上を拭いた雑巾で
    ファフェイの顔を拭いてあげながら、うなずいた。
    「・・・ええ・・・、単なる勘でしかないんだけど。」
     
     
    その言葉に、ファフェイは子供のくせに知った風な事を言う。
    「女人の勘ほど、恐ろしい的中率のものはないでござるからなあ・・・。
     フウウ・・・。」
     
    その後、2人でホコリを掃除しながら
    ああでもないこうでもない、と推理をし合った。
     
     
    公爵家の娘が我に返ったのは、召使いのノックの音である。
    「ちょ、おまえ、これを持ってさっさとお行き!」
    雑巾を慌ててファフェイに押し付け、ドレスの汚れをはたく。
     
    あ、あたくしとした事が、この国の王の妃たる者が、掃・・・
    その先の言葉は打ち消した。
    貴人にはありえない事だからである。
    愚行は忘れるに限る。
     
     
    返事がない事をいぶかしんだ召使いが、部屋を覗くと
    公爵家の娘は、ソファーで寝入ったフリをしていた。
     
    「お妃さま、お休み中、申し訳ございませんが
     もう夕食の時間なので、どうかお召しかえを。」
     
    「あ、ああ、すっかり寝てしまっていたわ
     もうそんな時間なのね。」
    ふと窓を見ると、顔を覗かせたファフェイが
    公爵家の娘の下手な芝居に、笑いを噛み殺している。
     
     
    公爵家の娘は、召使いに気付かれないように
    ファフェイを睨んで、扇で自分の首をトントンと叩いた。
    さっさと行かないと、その首をぶった切るわよ!
     
    ファフェイは青ざめて、夕焼けの中へと消えて行った。
    これからファフェイは、秘密を探す長い旅へと出る。
     
    どうか気を付けて
    そう思う公爵家の娘は、良い大人になったのかも知れない。
     
     
    夕食の時、パンをつまんだ手の平が真っ黒な事に気付いた公爵家の娘が
    そのパンを口に入れるのを、しばらくちゅうちょしたのは
    国一番の大貴族の娘だからである。
     
     
     続く 
     
     
    関連記事: 継母伝説・二番目の恋 73 13.1.29 
          継母伝説・二番目の恋 75 13.2.4 
          
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  • アフィリのお礼 5 水切り

    ほれ、あの洗った皿を置くかごだ。
     
    私の伝統としては、漂白剤が使いやすいように
    ステンレス製で、水受けは流しにこぼさず溜めておくタイプ。
     
     
    言っとくが、結婚時代は食器洗浄乾燥機なるものも使ったさ。
    それは、まな板の高温除菌専用機と化してしまった。
     
    夫婦2人に、どんだけ食器を使う?
    しかも私は几帳面なので、料理が終わる頃には
    鍋やらフライパンも洗い終えていないと気が済まず
    食ったら、すぐに食器を洗わないと落ち着かない性格の上に
     
    家事嫌いなので、使う食器を最小限に抑えたいタチなのだ。
     
    どうだ?
    このダラけフルコンボ!
     
     
    よって、“イギリス風盛り付け” と、上手い事偽って
    大皿に肉もサラダも盛り合わせる方式で
    通常の夕食は、大皿2枚とご飯茶碗2個しか洗い物が出ないのである。
     
    離婚時に全部置いてきたので
    元夫は自分ちの食器棚の食器たちの中に
    実は1枚1万円の皿がある事を知らない・・・。
     
    だって、大皿、重いじゃん、持つの大変だよー。
    薄くて繊細な大皿、マジでイギリスものしかなかったんだよー。
    ネットもない時代なんだよー。
     
     
    と言う事で、うちに食洗機がない言い訳は完璧かな?
    んでは、本題に参るぞ。
     
     
    10年使ってきた水切りが、何かこまめに汚れが付くようになり
    しかも落ちにくくなってきたので
    気軽に、お値段異常のニトリで跡継ぎを買った。
    えーと、980円だったはず。
     
     
     
    ところが、これが使えんシロモノでな。
    洗ったまな板なんて、最初から寝よう寝ようとしているし
    皿を立てようとしても、せめて茶碗を並べようとしても
    ゴロンゴロン崩れて、雪崩を起こす。
     
    その理由は、この山部分。
    山だけに雪崩、ってか? ドやかましいわ!
     
      
     
    この右の絵の意味がわかるか?
    この山と端の距離を見てみい。
    ここに立つ皿は、中皿ぐらいしか立たない。
      
     
    そうこうする内に、これまた5年ぐらい愛用していた
    朝飯用茶碗にヒビが入った。
    水切りの中でローリングしてたせいだと思う・・・。
     
    これを作ったヤツ、おめえは何を立てたいんだよ?
    もう、ものすげえ下品ネタで罵倒したいけど
     
    クララが立った!
    でも弱った筋肉が山の斜面に耐えられずローリングストーン
     
    ぐらいに抑えておいてやる。
    水切りをナメて、どれでも一緒、と考えなしに買った私も悪いしな。
     
     
    気を取り直して、水切り探しの旅に出た。
    行ける範囲のホームセンターや雑貨屋には全部行った。
    でもあるのは、お値段異常の仲間・・・。
     
    たかが水切り、されど水切り!
    頼む、誰かひとりでも良いから、洗った皿が立つ水切りを作ってくれ!
     
     
    本来なら、こういう魂の叫びは、雨に打たれつつひざまずいて
    天を仰いでわめくべきなんだろうけど、現代日本でそれをやったら
    白黒パンダCARのお迎えが来る。
     
    家に帰って、パンパンになって靴を転げ回って脱がにゃならんついでに
    冷たい廊下に寝転がって、しばし黄昏れていたかったが
    頻尿なので、それも出来ずトイレに駆け込む。
     
     
    そこで、ふと思いだした。
    ネットの存在を!!!
     
    10年以上、散々ネットでブログや買い物をしてて
    何で、まだ真っ先に “ネットショッピング” を思い出さないのか
    自分で自分を気の毒がりそうになったよ・・・。
     
     
    んでな、悪い事にアマゾンにあるんだよ・・・
    良さげな水切りが・・・。
     
    皆から貰ったアフィリポイントは、貯めに貯めて
    布団乾燥機を買いたいんだ。
    だって、骨粗そう症の危険性があるババアに
    日々の布団干しがこなせるわけがねえだろ。
     
    それに都会の汚い空気の中、布団も洗濯物も干したくない!
    この前ベランダに鳩がいて、目がバッチリ合ったのに鳩、不動の構えで
    いよいよ襲来されるのか? と、ドキドキものだし。
     
     
    もいっちょ言いたい。
    人さまから、“いらない引き出物” か何かで恵んでもらった毛布が
    何かフチからビリビリ破れてきてるんだ。
     
    破れたフチや糸が、寝てて足に絡まる事もあり
    泳いでいたら足に海藻が! みたいな不安がある・・・。
    毛布、1万円台のが欲しいなあ・・・。
     
     
    でも、水切り。
    高くても1980円だろう、と思っていたのに
    8千円とか余裕であるし、何だよ、その上流社会は・・・。
     
    で、私が吟味に吟味を重ねて買ったのが、これ。
    貝印 NewCookDay 水切りバスケット S DR-5413 3675円
     278 × 370 × 160mm 782g
     原産国は言いたくない・・・。 日本、ごめん・・・。
     
     
     
    これの肝心なところはな、山の高さと山から枠の距離。
    これだと、洗ったまな板も割に立つ。
     
     
     
    試しに、お値段異常と、山の位置を比べてみよう。
    わかりにくいだろうけど、上が貝印、下がお値段異常。
     
      
     
    この、フチまでの山の距離の違いが
    皿を立て、茶碗を固定し、まな板を安定させるんだよ!
    お値段異常は、そこがとても短い。(図、上)
      
     

     
    貝印は、山までの距離があるのは良いけれど
    でも、横の補強棒がとても邪魔・・・。(図、下)
    横の真ん中の補強棒が、ちょうど皿が入るのを拒否ってるんだよー。
    補強、わかるけど、せめてもうちょい下に位置してほしかった・・・。
     
    お値段異常には補強横棒はないけれど、山の位置で皿が立たない。
    ここにある山型の凸は、もしかして皿を立てるためのものじゃない?
    だったら何のためにあるんだ?
     
     
    ああ、惜しい。
    けど、こいつで数年やっていく。
    時代が私に追いついていないから、しょうがない・・・。
     
    うるせえ! 愛用食器を割られたんだから
    頭の真上から見下ろして言わせてもらうわ!
     
    水切りメーカー、よく考えて作れ!!!
     
     
    と言う事で、本当に生活必需品だったので
    アフィリポイントで買わせていただきました。
     
    毛布はもうビリビリだし、布団も何かヤバそうだし
    布団乾燥機まで辿りつけないかも知れない・・・。
     
     
    だけど、その時その時に本当に必要とするものを買って
    大事に使い続けているんで、ポイントのムダな浪費は一切していない。
     
    今回の水切りは、ちょっと怪しいけど
    頑張って、食器を固定させるスキルを身に付けるよ。
    それか、ニッパー・・・。
     
    これを、アフィリに協力してくれている皆への
    私の感謝の気持ちだと受け取ってくれたら嬉しい。
     
     
    皆、いつも本当にありがとうーーー!!!
     
     

    評価:

    貝印


    ¥ 3,675

    コメント:もしかして初めての★2つ? 水切り、色んなサイズの皿が立ってくれないと困るんだよー。 山型の位置はいいけど、サイドの補強の横棒が皿の収まりを邪魔してる。 家の設備や器具は、本当に家事をする人がデザインしてほしい!!!