• 若い子は地味色コーデを

    「若いんだから、もっとキレイな色を着れば良いのに。」
    しつっこく周囲にそう言われながら、若い頃の私は
    地味色オンリーのコーディネートをしていた。
    好んで着るのは、黒、茶、グレー。
     
    そういう少女時代をおくっておいて
    ほんっとーーーーーーに良かった! と思う。
     
    何故ならば、ババアに “シック” はキツいからである!!!
     
     
    もちろん、似合わん事はない。
    わ た く し は ナ イ ス バ デ ィ ー だからな。
     
    だが、気持ちが負けるというか・・・
    どう表現したらわかりやすいのか
    うーん、・・・“シャレにならん”・・・?
     
     
    何ちゅうかな、きったない場所に
    きったない色の布を置いたら、そこはもうゴミ捨て場だろ。
    汚いの二乗で、気持ちもどんどん沈むんだ。
     
    逆に言えば、キレイ過ぎる色も危ない。
    よく雑誌に書いてあるのは
    首周りに白を持ってくると、レフ板効果で
    肌が美しく見える、とか何とか。
     
    美容とかファッション業界って
    時々妙なデマを飛ばしている気がする。
     
    きったないところの近所に、キレイな物を置いたら
    汚いところが余計に汚く見えるだろ
    美人とブサイクが並んだら
    ブサイクは際立つけど、美人はカサ上げされないじゃん。
     
     
    えらいひどい例えだと思うかも知れんが
    これは人の優しさがあってこそだぞ!
     
    ブサイクな子を、そんなに低評価してなくて
    善意の目で見てて、比較対象が来た時に初めて
    「あれ? この子、こんなに・・・だったかな?」 と思う。
    これが性善説じゃなくて何なんだ?
     
    私はこういう、人様の優しさの恩恵に預かってるから
    心穏やかに街を歩けるんだよっ!
     
     
    だからな、ババアになると、肌色や雰囲気によるけど
    主役にできなくなる色、ってのが出てくるんだ。
    黒、グレー、茶、白は、特に危険だ。
     
    私の好みとしては、ワントーンに差し色というコーディネートは
    安直に思えて、今までしなかったんだけど
    マフラーとかの小物は、鮮やかな色を選んでしまうようになった。
    それも自然に。
    何かもう、野生の勘レベルの勢いでナチュラルに危機回避?
     
     
    シックなファッションが好みの子は
    20代までに、それを思う存分に着るが良い。
     
    もちろんババアになっても、地味色を着て良いんだぞ。
    だけど、鏡の中の自分にガッカリすると思う。
    地味色コーデをこなせるだけの、シャープさが
    ババアにはなくなってしまうんだ。
     
     
    ここで不安になったヤツも多いであろう。
    “締め色” と言われる黒が着られない・・・?
     
    正直、ババアには余程な高級感のある服じゃないと
    地味色はこなせない。
    余程な高級な地味色な服も
    余程な高級なキレイ色の服には敵わんから
    どうせ高級なら、キレイ色を選ぶようになる。
    さあ、どんどん混乱してきたぞ。
     
    ババアは、上半身のポッチャリ補正は諦めろ。
    黒はボトムスに持ってくるしかない。
    大丈夫、肉はどんどん下へと降りてくるから。
     
     
    私が言ってる事がわかったかな?
    全身に地味色は無理だけど
    部分的に面積狭くなら、地味色でもオッケーなんだよ。
     
    というか、ワントーンコーデは諸刃だから
    自分の迫力に自信がない限り、やらない方が良いと思う。
     
     
    ババアに無難な色は、何と私が毛嫌いしていた
     
     ぱ す て る か ら ー
     
    何故か、ひらがな丸文字で書きたくなる、“パステルカラー” なのだ。
    それでいて、メリハリのある配色で
    と、もうどうすりゃ良いのかわからん年頃である。
     
    自分だけじゃなく、周囲を見て分析した事だから
    これ、結構な真理を突いてると思うがな。
     
     
    この色の法則は、ヒアルロン酸を飲もうが
    コンドロイチンを飲もうが、グルコサミンを飲もうが
    何の関係もないが、とりあえずジジババ用に貼ってみる。
     
     
     

    評価:

    エバーライフ


    ¥ 11,800

    コメント:アマゾンで売ってたんか、皇潤!!!  あまりの驚きに、ついつい投稿しちゃったよー。 嫌がらせじゃないからな。  ・・・しかし、高いな、おめえ。 最高45日分で1万円ちょいかよ。 ちゃんと潤わせろよ!

  • 亡き人 34

    太郎は法科大学院へと進んだ。。
    山口も一緒になって勉強に励んだお陰で
    留年する事もなく、大学を卒業できていた。
     
    他の心霊研究会のメンバーも、それぞれの道を進む。
    しかし、友情は続いた。
     
    太郎は司法試験に合格するまで、山口のマンションに居候し
    時々他の仲間が、そこに立ち寄っていた。
     
    血まみれちゃんは、年々動かなくなっていった。
    頭から流れる血のせいか、目を閉じると
    まるで血を流すマリア像のようにも見える。
     
     
    忙しいのに、時はゆっくりと流れているような気がするのは
    “待っている” という気持ちが
    いつも心のどこかにあるからで
    ゼロがいない日々を、いくら積み重ねても
    その記憶の鮮明さは、少しも褪せなかった。
     
     
    太郎が夜遅くに帰宅をすると
    山口がソファーに寝転んで、酒を飲んでいた。
     
    「きみがひとりで飲酒なんて珍しいね。
     何を飲んでるの?」
     
    覗き込むと、料理酒であった。
    「それ、どうしたの?」
    「うん、実家から持ってきた。」
     
    意外な事に、山口は付き合いでしか酒を飲まないのである。
    酒の種類なども知らない。
     
    「それ、美味いか?」
    「よくわかんね。
     おまえも一緒に飲めよ。」
     
    「いや、ぼくは今からシャワーを浴びて
     この課題をしないと・・・」
    “料理酒” というところにも、内心ちゅうちょする太郎だったが
    山口はニッコリ笑って、グラスを差し出した。
    「まあ、飲め!」
     
     
    太郎は山口の顔を見た。
    山口は優しそうに微笑んでいる。
     
    受け取ったグラスを一気にあおると
    少しムセながら、太郎はうつむいた。
    「ごめんね、山口くん。」
    「何がだよ?」
    山口は、ドクンと動悸がした。
     
     
    「ぼく、気付いてたんだ。
     なのに、きみに全部押し付けた。
     知ってしまうと、もう無理な気がしたんだ。
     ごめん・・・、ぼくは卑怯者だ・・・。」
     
    山口は太郎を抱き締めた。
    「おまえが俺でも、同じ事をしてるよ。
     俺たちはそう教わっただろ、ゼロさんに。」
     
     
     ゼロさん
     
     
    ここ数年、誰も口にしなかった名前である。
    呼ぶと、いない事を自覚してしまうので
    誰もがその名を心の奥底に沈めていた。
     
     
    「見つかったの?」
    「・・・うん・・・
     皆を集めて、墓参りに行こう。」
     
     
    太郎の足から、力が抜けるのがわかった。
     
    ぜってー倒さねーから!!!
    山口は、長野の体を抱きかかえた。
     
     
     続く。
     
     
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          亡き人 1 10.11.17  

  • 歯医者saaaan

    歯の治療って、好きな人はいないと思う。
    かくいう私もイイ歳こいて、いまだに歯科治療が恐い。
     
    熊本にいた頃の歯科選びのポイントは
    ひとえに “停めやすい駐車場” だった。
     
    関西に来てからは徒歩なんで、割と転々としたんだけど
    何かえらく威圧的なとこに通ってしまって
    悪い事に、そこが今までで一番腕が良いと思えて
    他の歯科に行く気がせず、でも恐いから治療に行く気もせず、で
    益々歯で悩む日々だった。
     
    歯科って、他のところに行くと戻ってきにくいと思わんか?
    口の中に証拠がバッチリ残ってるわけだし
    こいつ何フラフラしてんだよ、と嫌われて
    テキトーな治療をされたりしないか、と思うと
    “腕が良い” ってので、どんなに感じの悪い医師でも
    我慢して通ってしまう、というか・・・。
     
     
    その恐い歯医者さんな、年配女性を
    「おばちゃん」 呼ばわりして、怒るんだよ。
    話を聞いてると、別に親しくもなさそうなのに
    関西だからって、それはなしじゃねえ?
     
    と思う根拠は、私には 「奥さん」 と呼んでいたから。
    私もさっきの 「おばちゃん」 と同じような歳だけど
    私には 「おばちゃん」 じゃないんだ?
    その区別、何なの? 感じ悪くねえ?
     
    まあ、歯科医は “関西弁を喋らない私” には
    気を遣ってくれたようだけど
    (つまるところ、若く見える見えないじゃなく
     これが私がおばちゃん呼ばわりされない、真の理由だと思う。
     ああ・・・、自分のこの客観性が天狗になるのを阻むー。)
    他の女性がおばちゃん呼ばわりで怒られるのを見るのは
    やっぱり気分が悪いものだ。
    関西の女性は、ここらへんは平気なんだろうか?
     
     
    ちなみに、何で 「奥さん」? と怪訝に思ったんだけど
    「おばさん」「おばちゃん」 に代わる言葉ってないんだよな。
    いくら何でも 「お嬢さん」 はムチャだし
    「お母さん」「お姉さん」 うーん、・・・ないよなあ。
     
    てか、カルテがあるんだから苗字で呼べっつの。
    この歳なら絶対に結婚している、と決め付けていたら
    いつか大ヤケドするぞ? と、内心呪っていたら
    何度目かで、やっと苗字で呼び始めてくれた。
    でも相変わらず他の女性は 「おばちゃん」。
     
     
    こういう医師だったので、とても行きたくなくて
    でも何か歯がヤバそうな雰囲気で、悩んで知人にグチったら
    「ああ、あそこ痛いからイヤ!」 と、バッサリ斬られた。
     
    どうやら世の中には、あそこよりも上手い歯科があるようである。
    これでようやく、歯科を替える決心がつき
    お試しで他の歯科に行ってみた。
     
     
    ・・・技術の進歩って凄いんだなあ・・・。
     
     
    勘のみで選んで行ったところ、凄い設備だったよ。
    保険内治療ですみません、って土下座したいぐらい。
    んで、先生、すんげえ優しいの・・・(泣)
     
    ただな、そこ治療前、治療中、治療後、と
    画像を撮って見せてくれるんだけどさ
    口中血まみれの画像、男性なら気絶すると思う。
     
    血には慣れてるホラー好きの私でさえ
    その画像のせいで、治療後数日えらく痛かったもん。
    何かものすげえ大手術をした気分になってさ。
    悪プラシーボだよ、あのスプラッタ画像。
     
     
    んで、仮歯を入れた後、そこで噛んで良いのか訊いたら
    硬いものは止めてくれと言われる。
     
    「じゃあ、お米 (ご飯の意) とかは良いんですね?」
    「ナマの米は止めてくださいね。
     あと、その歯でビールの栓を開けたりしないように。」
     
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・
     
    「・・・ほお、私はそういう風に見られてるんですね?」
    面白い事を言うてくれるじゃねえかい、と嬉しくなり
    受けて立ったら、えらく慌てられた。
     
    無表情だったのがマズかっただろうか?
    でも、突っ込みは無表情の方が面白いと思うんだが
    どうやら、かなり裏目に出た気配。
     
     
    それ以降、ものすごく気を遣われてしまい
    そこの歯科も、再び居心地が悪くなってしもうた。
    が、無理な笑顔とフレンドリーな態度で
    何とか私に慣れてもらってる真っ最中。
     
    歯の治療をやってもらうだけなのに
    何故にこのような、空気のセッティングまでせにゃならんのか
    もしかしたら私は、鬼ババに見える可能性が・・・?
     
     
    歯科医通いいっちょで、己の見られ方に自問自答する
    それが美意識を背負うババアの宿命なり!
     
    あー、歯の仮詰めが口内を引っ掻いて痛え。

  • 亡き人 33

    「何だね、拓也、用があるなら家の方に来なさい。」
    山口パパが威厳と共に入ってきた。
     
    「緊急なんだ、頼む、おやじ、力を貸してくれ!」
    山口は、ガバッと机に両手をついた。
     
     
    一通りの話を聞いて、山口パパは疑問を口にした。
    「しかし、ゼロさんが生きているのは喜ばしい事じゃないかね?」
     
    山口は表情を暗くした。
    「俺にはそうは思えないんだ・・・。
     ゼロさんはフワフワ浮いてるから、ゼロさんであって
     普通の人間になったら、それはもう
     “長野の” ゼロさんじゃ、なくなる気がするんだ。」
     
     
    スピリチュアル・長崎がヌケヌケと言う。
    「それはヒドい話ではないかね?
     どんな状態であっても受け入れるのが仲間だろう?」
     
    山口はキッと睨んだ。
    「あんたら大人は、よくそう言うけどよお
     俺らの周りじゃ、色んなものが
     毎日毎日変わっていってるんだよ!
     この上、大事な仲間にまで変わってほしくねえんだよ。
     ついていけねーんだよ!」
     
    山口のこの “泣き言” に、大人ふたりは
    自分の若い頃の葛藤を思い出した。
     
     
    「長野、泣いたんだよ、ゼロさんがいない、って。
     あいつには、ちゃんと人生の目標があるんだよ。
     そういうヤツの大事な時に
     そんなデカい悩みを与えたくねえよ。」
     
    山口も感極まって泣き始める。
    「あんたらは気楽に考えてるけど
     長野からゼロさんを奪うなんて
     あいつの人生を潰す事になるかも知れねえんだぞ。
     一生残る傷ってあるんじゃねえんかよ?」
     
     
    山口パパは感動していた。
    自分の息子が、大学生にもなったくせに泣き喚いている。
    しかしその涙は、自分のためではなく友人のためのものなのだ。
     
    途中でこいつはダメかも、と思った時期もあったが
    奇跡的な方向転換をしてくれたようだ。
    こいつをそうさせたのは、長野くんとゼロさんなのだろうな。
     
     
    「それで、わしに何をしてほしいのかね?」
    山口パパの質問に、山口は目を拭いながら即答した。
     
    「ゼロさんの本体を探してくれ!
     そして長野に事実を伝えるかどうか
     “ちゃんとした大人” のあんたらが考えてくれ!
     俺じゃ、どうしたら良いのか、わかんね。
     ゼロさんの居場所はこいつが占うから。」
     
    山口に腕を引っ張られたスピリチュアル・長崎は戸惑った。
    「いや、大まかなとこまでしか視えないんだが・・・。」
    「だから、おやじの財力にも頼るんじゃないか!」
     
    ああ、そういう事か!
    大人ふたりは、やっと山口の意図を理解した。
     
     
    山口パパもスピリチュアル・長崎も、無言だったが
    山口の目を真っ直ぐに見つめた。
     
    山口には、それだけで充分だった。
    自分がすべきは、長野を支えて知らせを待つ事のみ。
    成功するとは限らないので、仲間にも何も伝えない。
     
    持っていても辛いであろう現実なんて
    あえて分け与える必要はないんだ。
     
     
    山口は、全部ひとりで抱え込む覚悟をした。
     
    こんぐらいしなきゃ、ゼロさんに
    長野の友達として認めてもらえないもんな。
     
     
     続く。
     
     
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          亡き人 1 10.11.17  

  • ツインテール

    さあ、全国のアニメファンやロリの皆さま、どうもすいません。
    何を隠そう私は、幼少の頃はツインテールをしておりました。
    それが許せぬお方は、どうぞ目の前のパソコンを叩き壊してくだされ。
    自己責任で。
     
     
    と言っても、ツインテールは私の責任じゃねえんだよ。
    小学校4年ぐらいから、髪を伸ばされてさ。
    いや、自分ではクシも通さない野生ガキだったんで
    お手入れやセット系は、全部かあちゃん任せだったんだ。
     
    私が朝飯を食ってる真っ最中に
    かあちゃんは私の後ろで、髪をいじくるんだよ。
    ポニーテールにしたり、一部みつあみにしたり
    何か可愛いリボンとか結んだりして
    “娘の母親” を存分に味わっていた。
     
    私からしたら、それはすっげえ迷惑で。
    だって飯を食ってるのに、グイグイ髪を引っ張られるんだぜ。
    それがまた、とても痛いんだよ。
     
    野生的なガキだったんで、どうせ帰る頃には
    グッチャグチャのザンバラ髪になってるってのにさ。
     
     
    中学生になっても、かあちゃんの髪いじりはおさまらず
    相変わらず、女の子なヘアスタイルで登校していた。
     
    うちから中学校は、ちょっと遠くて
    しかも車通りの多い国道をテクテク歩いて通学するんだ。
     
    ある日、いつものように歩道と車道が白線でしきられた
    おざなりなド田舎の国道を、歩いて学校へと向かっていた。
     
    すると、前方から車がやってくる。
    その車は、急にスピードを落として
    ノロノロとこっちへ向かってくるのだ。
     
    轢かれる! と、思って立ちすくんだら
    若い男性ふたりが、こっちを見てニヤニヤしながら
    走り去って行った。
     
     
    AKB4?を見た時に、忘れていたこの出来事を思い出したのは
    その時の私がツインテールで
    男性たちが、それについて何かを言ってたからである。
     
    そう、私は、ツインテールにしていたせいで
    車で轢き殺されかけた過去を持つババア!!!
     
     
    AKB、ツインテール多いよな。
    大昔から男性はツインテールが好きなんだな。
     
    でもさ、ツインテールにセーラー服という
    “萌え” の要素を兼ね備えているから、と言って
    実際に可愛いわけじゃあないんだぞ。
     
    あの頃の私も、よく見りゃ存分にドブスだったのに
    男性たちは、ツインテールとセーラー服に目くらましされて
    ちょっかいを出したわけで
    おめえら、ちょっと冷静になれ、と。
     
    同時に、女の子の親にも言いたいけど
    我が娘に無事でいてほしかったら
    あまりベタな可愛い格好はさせるな、と。
     
    ド田舎で、まだそこまで世も乱れていなかったんで
    私の場合は、からかわれるぐらいで済んだけど
    今なら犯罪被害者になってもおかしくないぜ。
    それもこれも、かあちゃんが楽しく飾ってくれたせいでさ。
     
     
    髪は、それからしばらくして、突然ショートに切った。
    かあちゃんはとても嘆いたけど
    長い髪、うっとうしかったんだ。
     
    同級生女子は、短い髪を褒めてくれたけど
    男子からは不評だったんで
    男性は基本的に長い髪が好きなんだろうな。
     
    そう言えば、私もロン毛が似合う男性が好みだが
    そこらへんの感覚が男性に似てるんだろうか?
    ああ、すんません、私に仲間ヅラされたくないよな。
     
     
    美しい長い黒髪、それは抜けたら途端にホラーになるシロモノ。
    長い髪の毛がビッシリと床に・・・、ヒイイイイイイイイイッ
     
    ・・・とかしか考え付かない私は
    永遠にロマンスには縁がないのであろう。
    やっぱり髪は、女度のバロメーターかも知れない。
     
    今、ショートボブ。
    常識が許すのなら、丸刈りにしても一向に構わんのだが
    髪はブサイクヅラを隠すアイテムなので
    その存在には、とても感謝している次第である。
     
    ああ、身も蓋もねえ意見。

  • 亡き人 32

    「そんで、何でここらをまたウロついてんだよ。
     ゼロさん、この周辺にいるのか?」
     
    山口の厳しい突っ込みに、スピリチュアル・長崎は正直に答えた。
    「いや・・・、あの霊は確かに消えた・・・。
     私はあの少年に会いたかったのだ。」
     
    「長野にか?
     あいつに何の用だよ
     ゼロさんをやっつけました、って言うんかよ?
     今のあいつにそんな事言ったら、あいつ死んでしまうぞ
     許さねえぞ、おっさん!」
     
     
    山口に首元をひねり上げられながら
    スピリチュアル・長崎は、必死に言った。
    「ちちち違うのだ!
     あれは霊ではない、生きているのだ!」
     
    「へ?」
     
    絞めを止めて、スピリチュアル・長崎の目を見る山口。
    「あれは死霊ではなかったのだ。
     生霊だったのだよ。
     何故それを見抜けなかったのか・・・。
     そのせいで、私のほとんどの術が効かなかったのだ。
     多分今頃、自分の体に戻っている。
     どこかで生きているはずだ。
     あの少年が縁者じゃないか、と思ってな。」
     
     
    山口はしばらく、呆然としていた。
    それが良い知らせか悪い知らせか、わからなかったからだ。
     
    ただ、もう元に戻れない状況だというのは
    山口にも何となくわかって
    それは長野にとって、致命的な事じゃないか?
    と、迷ったのだ。
     
    「おまえ、ちょっと一緒に来い!
     おーい、タクシー!」
     
    山口は、スピリチュアル・長崎を強引に引っ張って
    タクシーに乗り込んだ。
     
     
    着いた先は、大きなビルだった。
    受け付けを素通りする山口。
     
    秘書に通されたのは、豪華な社長室だった。
    「俺のおやじんとこだ。」
     
    「きみ、ものすごい坊ちゃんなんだな。」
    「そう。 だから逆らわない方が良いぜ。」
     
    山口は表情ひとつ変えずに呟いた。
     
     
     続く。
     
     
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          亡き人 1 10.11.17  

  • ハゲ予防 テンション

    頭髪は、3度抜いたらもう生えてこない毛なのだそうだ。
    ちなみに眉毛もそうらしい。
     
    3度までなど、どういうホトケの顔だよ? と思わんでもないが
    ひとつの毛穴に、毛根は数個存在するらしいので
    「こっから毛が生えなくなった!」 という実感は、まずないそうな。
     
    この “抜いたら” は、“毛根を傷めたら” だと思う。
    毛根にとって一番悪いのは、テンションを掛ける事である。
    テンションとは、“力”、パワー
    毛根にとっては、紛れもない “負担” である。
     
    このテンション掛け、やってないヤツはまずいない。
    皆とてもウカツに、毛根にテンションを掛けている。
    毛、抜けて当然だぞ、その動作。
     
     
    ケツまでの超ロングなのに
    何で1本も枝毛がないの? と、驚愕された過去を持つ私の
    髪を守る必殺技を伝授しよう。
     
     触 る な !!!
     
    これ、マジ。
    真剣と書いてマジと読んで欲しいほど、マジ。
     
     
    人って、無意識に髪を触っているんだよ。
    この触る行為、1日に1回としてもな
    1年に365回触っている事になるだろ
    それプラス、必然的に触る状況もあるんだぞ。
    シャンプー、ブロー、セット、帽子や服の脱着。
     
    つまり、日々恐ろしい回数、頭を触っているんだ。
    だからせめて、無意識無意味に髪を触るのは止めろ。
    髪をかき上げるだけで、毛根に負担が掛かるんだ。
     
    時々指に抜けた毛が付くのは
    抜けてるんじゃなく、抜いてるんだよっ。
     
    洗髪の時に、何でシャンプーを使うか?
    シャンプーの泡は、汚れを落とすだけじゃなく
    摩擦を軽減する役目もあるんだ。
     
    リンスは、髪を保護する役目で
    それは文字通り、摩擦からも保護してくれるんだ。
     
    すべてはその下の 毛 根 の た め に !!!
     
     
    普段の仕草で抜ける毛は、抜けるべき時がきた寿命の髪だけど
    それでも、あえて抜く必要はないだろ?
    そんな言って、気軽に頭部を触っていたら
    抜けるべきじゃない毛まで抜いてしまうという
    事故が起こる可能性だってあるんだぞ。
     
    ピッ いてっ 抜けた毛の先に黒いブヨブヨが付いてる
    はい、その毛根死んだ!
     
    こうなる前に、癖を直しておこうね、と言ってるんだよ。
    “触らない” は、美容と健康において
    実は一番大事なお約束なのだから、会得しておいて損はないぞ。
     
     
    まずは、毛根に掛ける負担を減らすように習慣付けろ。
    ブラッシングは禁止。
    カラーリングやパーマも禁止。
    白髪染めはヘナとインディゴなどの天然染料で。
     
    ・・・あのな、これ、男性はまだラクなんだぞ。
    髪を短く出来るだろ。
    女性だと、髪次第で美人かブスかに動くタイプもいるから
    手入れがラクな髪型に出来ない場合も多いんだからな。
     
     
    私の経験上、ドライヤーは髪を傷める。
    本当に傷める。 プロがやっても傷める。
    髪は自然乾燥が一番良い。
    乾くまで、寝なきゃ良いんだよ。
     
    私がロングだった頃、数ヶ月に1度行く美容院の
    ブローとセットで髪が傷んでたんだ。
    その数ヶ月に1度のダメージを取り戻すのには
    更に数ヶ月かかってさ。
    ほんと、回復したと思ったら、また髪を揃える時期になって
    美容院へ → 傷める の繰り返しだったよ。
     
     
    剛毛多毛直毛の健康な髪の私だけど
    カラーリング、パーマ、ドライヤーは1発で髪を傷めるんで
    出来るだけ避けてる。
     
    この私がこんだけ注意しているのに
    薄毛にビビるヤツらが無造作、ってどういう事だよ?
    もっと注意して髪を扱えよ。
     
    前髪が長いスタイルなら、諦めて顔に垂らしておけ
    髪をかき上げる仕草な、うっとうしいぞ。
     
     
    くどくど長く書いたんで、気付かないだろうか
    今回の記事は、実は1行で終わる。
     
     頭 部 を 触 る な
     
    おめえら、理由を言わないと、言う事を聞かんだろうが。
    だからこうやって、長文でネチネチ言うとんのだぞ。
     
    頭を触らなくするだけで、頭髪は当社比32倍は守られる。
    まずは、これを出来るように頑張れ。
     
     

  • 亡き人 31

    「あっ! マジシャン!」
     
    校門前でスピリチュアル・長崎とバッタリ会った山口。
    ひとめで “例の霊能者” だとわかった。
     
    「おまえ、引っ越しただろう!
     てか、ゼロさん祓ったのか?」
     
    初対面の挨拶もせず、いきなり本題に入る山口だったが
    スピリチュアル・長崎は、即座にその流れを理解した。
    「きみはあの霊の知り合いかね?」
     
    「仲間だよ!
     ゼロさんをどうしたんだよ
     長野が心配して、夜も眠れずフラフラなんだよ!」
     
    「す・・・すまん
     私もそのようなつもりではなかったのだ。」
     
    スピリチュアル・長崎の話によると
    石川が言ってた正にあの日、ゼロとここでバッタリ会ったと言う。
    「水晶が、ここらへんを示していてな・・・。」
     
    スピリチュアル・長崎は、根に持って
    失職でヒマこいてたのもあって
    ゼロを必死で探していたのであった。
     
     
    「やっと見つけたぞーーー
     ここで会ったが100年目
     恨み晴らさでおくべきかーーーっ!」
     
    「クラウザーさんか!
     てか、おめえも大概しつこいなあ。」
     
    さっさと逃げようとしたゼロだったが
    スピリチュアル・長崎の相変わらずの九字切りの早さに
    ついつい見とれてしまう。
     
    「臨める兵ども 闘う者ども 前に在れ!
     列をなして 陣を作り 皆ゆかん!」
     
    「おおおっ! 格好良いーーーーーーー!!!」
    パチパチパチパチと本気の拍手をするゼロに
    スピリチュアル・長崎は、バカにされたような気分になった。
     
     
    ゴオッと風が巻き起こるが、ゼロに異変はない。
    「く、くそっ、こやつ、何者だ?」
     
    スピリチュアル・長崎は、ヤケになって
    次々に知ってる呪文を繰り出していった。
     
     
    「あっ!!!」
     
    ゼロが悲鳴を上げ、突然消えた。
     
    予期せぬ事態に、スピリチュアル・長崎も
    式札を構えたまま、しばらく呆然としていた。
     
     
    「はい、おとうさん、ちょっとこっちに来てくれるー?」
    ヌッと横から顔を出したのは警官2名。
     
    妙な男が紙をバラ撒いて叫んでいる、と
    近隣住民から通報があったのだ。
     
    「おとうさん、何やってるのー?
     ダメだよー、ここ、大学の前なんだよー?
     若い子たち、恐がっちゃうでしょー?
     ちょっと署まで来てもらえるかなー?」
     
     
    スピリチュアル・長崎にとって
    真の敵は警察官であった。
     
     
     続く。
     
     
    関連記事: 亡き人 30 11.2.22
          亡き人 32 11.2.28
          
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          亡き人 1 10.11.17  

  • サベックス ハンドクリーム

    サベックス ハンデックス ハンドクリーム 14g 798円

     

     
    さあ、この画像で私が何を言いたいかわかるか?
    察してくれずとも、責めはせぬぞ。
    何せ画像が見づらい、というハンデが大き過ぎるからな。
     
    て言うか本来なら、こっちがすいませんだよな。
    何年経ってもマトモな写真を撮れない、この才能!
     
     
    このサベックスのハンドクリーム
    今どき稀に見る、ハイパーメディア上げ底なんだよ!!!
     
    使ってみて、ほんと驚いたよ。
    容器の半分!が上げ底!
    30g入る容器に、14gしか入っていないんだ。
     
     
    しかし何でこういう作りにしたんだろう?
    ちゃんと外には、14gと明記してあるんだよ。
     
    まあ、この容器丸ごとの量だと勝手に思って買ったんで
    これがこの容器の半分にしか入ってなくて
    798円だったら、絶対に買わないけどな!
     
    と考えると、これはやっぱりヒドいよな。
    輸送の問題とか、他に何か深い理由があるのかも知れんけど
    使う方からしたら、この上げ底は不快なだけだ。
    さりげなく韻を踏んだのをわかって欲しい。
     
     
    で、使い心地は、というと。
    匂いは薬臭い。
     
    冬が終わる前に使いきろう、と今
    ユースキンAを全身に使っているんだけど
    そのユースキンと同じ系列の匂いがする。
     
    ちなみにユースキンA、真冬の乾燥でも
    全身、次に風呂に入るまで、シットリが持ってくれるぞ。
    ものすごいガード力!!!
     
    ただこれは、全身に塗るもんじゃあないな。
    ひじひざかかと、ヒドい手荒れ用だ。
    大入り容器は、ユースキンSにこそ出してもらいたかったよ。
     
    ベタつきに音を上げて、他のボディクリームと混ぜて使い出したんで
    春が来るまでに使い切る自信がねえ。
     
     
    で、ユースキンAは、ベタつきはするが
    ガッツリと保湿膜を張ってくれる。
    だがサベックスは、この保湿膜が長続きしない。
     
    要するに、匂いもベタつきもユースキンAに似てはいるけど
    ユースキンAの方が断然、優秀なのである。
    さすが日本のメーカー!
    メイドインアメリカに圧勝ではないか!!!
     
     
    上げ底でマイナス評価をしているわけじゃないぞ。
    もちろん上げ底には、ドン底まで評価を下げさせてもらうけど
    この比較は、純粋に中身のみでやっておる。
     
    私が、ユースキンAを持っていなかったら
    もちょっと甘い点数を出したかも知れないけど
    たまたま隣に置いてあったんだもんなあ。
    しかも買ったのは、ユースキンAのが先。
     
    サベックス、とことん運悪し!
     
    だけど、ひとつ不安がある。
    このサベックスのハンドクリームを使い出してから
    手の甲が微妙に黒ずんできたんだよ。
     
    オイルとか、合わない場合があるじゃん。
    その症状で黒ずみとか、あるんかなあ?
     
    もったいないんで最後まで使うけど
    こうなると上げ底の少量に、逆に感謝しちゃうよな。
     
     
    ああ・・・、サベックス、容赦ない低評価。
    今だから言うけど、2007.12.5 リップクリーム の記事の
    “荒れるのに、気付かずにずっと使ってたリップクリーム”
    これは実はサベックスなんだよ。
     
    私とは、ほんと相性が悪いんだなあ。
    頼んでもいないのにノコノコ使って
    文句をタレられて、サベックス、良い迷惑かも。
    ・・・そんな同情も、あの上げ底で帳消しだがな!
     
    だからアフィリは、独走態勢のユースキンAにするぜ。
    手の平を真っ逆さまに返して、ユースキンA、ブラボーーー!!!
     
     
    関連記事: ユースキンS 2010.4.9
          ユースキンA 2010.11.28
     
     

    評価:

    ユースキン製薬


    ¥ 634

    (2007-11-12)

    コメント:ユースキンA、散々悪口を言ったあげくの手の平返しベタ褒めで、私の人間性は地に堕ちたよ・・・。 夏場のおめえは最悪だ。 しかし真冬のおめえは救世主。 世界に誇れ、そのバリア・パワーを!

  • 亡き人 30

    「なあ、ゼロさん、ここんとこずっといないけど
     どこに行ってんだ?」
    山口が訊くが、太郎にもそんな事はわからない。
     
    「こういう事、今までもあったんか?」
    横に頭を振る太郎。
     
     
    「・・・・・・
     なあ、何で喋らねえの?」
     
    チャラ男にしては鋭いなあ
    ゼロだったら、そう笑って誤魔化したであろう。
    しかし太郎は、律儀に声を出して説明をしようとして
    つい涙ぐんでしまった。
     
    「・・・ゼロさん、 呼んでも来ないんだ。
     どこにもいないんだ。
     いる気配がないんだ!」
     
    太郎は自分の発した言葉で、かえって感情がたかぶり
    ワアッとテーブルに突っ伏してしまった。
    その尋常ならぬ様子に、山口も激しく動揺させられた。
     
     
    「心当たりとかはーーー
     あれば探してるよな・・・。
     おい、血まみれちゃん、ゼロさん知らね?」
    血まみれちゃんはオドオドとするだけである。
     
    山口はメンバーにも電話をしたが
    もちろん行き先を知っているヤツなどいなかったが
    皆も心配になったようで、集まってきた。
     
     
    「あ・・・、でも・・・。」
    石川が言った。
     
    「先週の話なんだけど、ゼロさんが講義中に来たのよ。
     その時は相手を出来なかったんで
     終わった後に構内を探したのね。
     そうしたら校門のところに、ヘンな人がいたのよ。」
     
    「どんな人?」
    「うん、ゼロさんとは関係ないだろうけど
     マジシャンっぽい格好の?」
     
    太郎は叫んだ。
    「霊能者だ!!!」
     
     
    太郎は両手で顔を覆った。
    「どうしよう、ゼロさん、あいつを恐がってた。
     きっと祓われちゃったんだ!!!」 
     
    「落ち着け、長野
     とりあえずエリア・マネ-ジャーに
     そいつの連絡先を聞け!」
     
    山口が太郎の携帯を差し出すけど
    太郎の手は震えて、携帯のキーを押せない。
     
     
    メンバーたちは驚いた。
    いつも沈着冷静な太郎が、そこまで取り乱すのを
    初めて見たからである。
    しかも未確定の段階で。
     
    「私があの時ゼロさんを引き止めてれば・・・。」
    石川は当然の後悔を口にする。
     
    「そんな事は考えたらダメだよ、あんたのせいじゃない。」
    岡山が当然の慰めを口にする。
     
    「だけど、あの長野くんがあそこまでパニくるなんて・・・。」
    「うん・・・、でも山口くんがいるから大丈夫だと思う。」
     
    ふたりの意外な一面に、メンバーたちは
    事を楽観視した。
     
     
    しかし、現実はいつも醜悪な形を成す。
     
     
     続く。
     
     
    関連記事: 亡き人 29 11.2.18
          亡き人 31 11.2.24
          
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          亡き人 1 10.11.17