• 黒雪姫 16

    賢者が戻ってくるまで、王子たちも現場待機という事で
    小人の家の庭先にテントを張った。
     
    「て言うか、すんごい段取り悪くない?」
    皆を集めて、黒雪姫が文句を言った。
    「何か1個あるたびに、王に訊く王に訊く って
     行ったり来たりしてる時間、むっちゃロスだっての。」
     
    「じゃが、この森は妖精王さまによって治められているから
     わしらが勝手に行動する事は出来ないんじゃよ。」
     
    「ふーん。
     じゃ、この森所属じゃない私らなら、勝手に動けるわけね。」
     
     
    この発言には、小人たちだけじゃなく王子たちも慌てた。
    「ちょ、“私ら” って、私たちふたりも入ってるんですか?」
    この言葉に、黒雪姫はジロリと王子を睨んだ。
     
    「あなた、状況わかってる?
     私ら、被害者なのよ?
     加害してんのは、この世界のヤツなのよ?
     だから解決もお願い、って加害者側に全任せして気長に待つの?
     そうこうしてる内に、私らの世界で戦争とか起きたらどうするの?
     結果はどうあれ、自分に出来る事をすべきじゃない?
     それが巻き込まれた私らの責務だと思わない?」
     
     
    黒雪姫は、すっくと立ち上がった。
    「とにかく私は一国の姫の名に恥じぬよう、何か行動をする!」
     
    ドアを出て行こうとする黒雪姫を全力で止めようと
    小人たちがその手足にしがみつく。
    「ちょっと待ってくれ。」
    「あんたに暴れられたら、わしらが困るんじゃ。」
     
    黒雪姫は、すがる小人たちをジロリと見下ろした。
    「私に好き放題にされたら困る、って?」
    「そうじゃ、わしらの立場もわかってくれい。」
     
    黒雪姫は小人たちをぶら下げたまま、グルリと振り向いた。
    「わかった。 じゃあお互いに譲歩しましょう。
     あなたら、私が単独暴走しないように協力して。」
    「だから、大人しく待っててくれ、とお願いしとるのにーーー!」
     
     
    「暴れる気があれば、とっくの昔に破壊行為に及んどるわ!」
    黒雪姫が右腕を激しく振ると
    しがみついていた小人が、隣の部屋に飛んで行った。
     
    隣室から漏れ聞こえてくる小人の呻き声にも動じず
    黒雪姫は演説を続ける。
     
    「いい?
     この不可思議な事件には、人間も関わっている。
     しかもマイ継母。
     私にも、この事件を解決する責任と義務があるのよ。
     ひとりで勝手にやっても良いけど
     あんたらにもあんたらの都合があるだろうから
     一緒にしよう、と言ってるんじゃないの!」
     
     
    小人たちは円陣を組んで、なにやら相談をし始めた。
    「ほらほらほらほら
     さっさと決めないと、壁をブッ壊して出ていっちゃいますよー?
     ハリアップ! ハリアップ! せいやせいやせいやせいや!」
     
    腕組みして、壁を靴でドカドカ蹴り鳴らしながら
    小人たちをせかす黒雪姫。
    「ああーーー、うるさくて集中できん!」
    「完璧な環境下じゃないと考えられないなんて
     死亡フラグが立ってますよー。
     ほらほら、とっとと考える!」
     
    小人たちは、すっかり集団パニックに陥っていた。
    黒雪姫は、そんな彼らに容赦なく追い討ちをかける。
    「急がないと、もっと騒いじゃいますよー?」
     
    ドッコーン ドッコーン
    壁に頭突きまでし始めた。
    掛けてあった額縁が、振動で次々に落ち始める。
    小人たちの脳内も、轟音を立てて土砂崩れを起こし始めた。
     
    「どどどどどどうする?」
    「わしゃ、あんたに任せる。」
    「わしもあんたに同意する。」
    「うん、わしもあんたの意見に賛成じゃ。」
     
    誰も何も提案すらしていないのに
    全員が他のヤツの決定に従うと言い始める始末。
     
     
    王子が執事にささやいた。
    「決断力と実行力、そして政治力に長けた姫ですね。」
     
    執事は、そうか? と、思っただけだった。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : 黒雪姫 15 10.8.20
           黒雪姫 17 10.8.26
           
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           黒雪姫 1 10.7.5 

  • 人生相談 21 やる気が出ない

     <質問>
     
    ○○がつまらない。
    やる気が出る方法がないかな
     
     
     <回答>
     
    こういう言葉をよく聞く。
    まあ、何気なしに言っているのだろう。
    私も言う時があるから、気持ちはよくわかる。
    しかし、これを “相談” されたら話は別である。
     
    これはリアルでの相談が元の記事である。
    いや、この手の話、リアルであまりにも多いんで
    先手を打って、ここに私が答える事を記しておこうと思ってな。
     
    なお、ここで扱う “やる気なし” とは
    ウツとかの病気は省いた、ありふれた不満に限る。
     
     
    私の答は一貫している。
     
    やる気は出すものじゃなく、自然に出るものである。
     
    やる気一切関係なしに、自分がやるべき事、自分に出来る事を
    コツコツとやっていくだけ、それが人生である。
     
    これがイヤなど、どんだけ自分を大事にしてるんだよ?
    “自分にご褒美” ? 甘やかすのも大概にせえ!
     
     
    人生とはRPGと同じ。
    フィールド左右10cmぐらいをウロウロウロウロして
    ザコとの単調なボタン連打のバトルを延々と繰り返す。
     
    ご褒美は、♪ チャラララッチャチャ~ ♪ の曲。
    LVUPである。
    そこで、よっしゃあ! と、やる気が出て
    更なるLV上げへと励むのである。
     
     
    そしてダンジョン探索。
    あー、このダンジョン、クソ長えーーー、敵出すぎ!
    と、ウロウロウロウロしていたら、目の前に宝箱。
     
    剣! やったあ! 攻撃力が上がるーーー!
    よっしゃあ! と、やる気が出て、ダンジョンボスへと進むのだ。
     
     
    LV上げもダンジョン攻略も、ゲームクリアのためには
    イヤでもやらなきゃいけないだろ。
     
    ワクワクドキドキなんてな、パッケージを開ける時ぐらいだぜ。
    後はひたすら、パシリとLV上げに終始する。
    このようにたとえ遊びであっても、やる気なんて維持できねえんだよ。
     
     
    やる気は、ご褒美がないと出ない。
    ゲームでのやる気は、LVUPや宝箱だが
    リアル生活でのやる気は、他人の賞賛、それが最大である。
     
    他人の賞賛は、LVUPと同じく
    地道に経験値を溜めていかないと得られない。
    “下積み”“陰での努力” が不可欠なのだ。
     
    (努力は表でやっても良いけど、その場合
     他人の評価は著しく下がるぞ。
     「俺、頑張ってるよ!」 という態度は好まれないから。
     
     そういうつもりじゃなくとも、一生懸命な姿を見られたら
     “頑張ってるアピール” と取られる可能性が高い。
     うっとうしい話だろうが、世の中こういうもんさ。)
     
     
    自分でご褒美を用意しても良いが
    最上級の達成感は、他人からしか貰えない。
    そしてご褒美を貰った時に、やる気が発生する。
    これがやる気の仕組みである。
     
    だとしたら、「やる気が出ない」 と嘆くのは大間違いだろ?
    何もしない内からご褒美は出ないんだから。
     
     
    つまり、やる気に頼らずに作業をするしかないのだ。
    欲を出さずに自分を守らずに、淡々と実績を積んでいけ。
     
    これを言うと、大抵の人が落胆する。
    そんなのやってて楽しい? とか言われる。
     
    誰が言いだしたんかなあ、この “楽しい”。
    ああー、そう言えばオリンピック選手もよお言うとるよな。
    「楽しんできます。」 とか。
    真のご褒美は、オリンピック出場じゃなくてメダルなんだがな。
     
     
    あのな、戦時中、日本中が言ってたぞ。
    “欲しがりません 勝つまでは”
     
    兵隊さんたちが、戦地で命を賭けて頑張ってるんだから
    日本にいる私たちが我がままを言ったらいけない、我慢しよう
    こういう意味だ。
     
    これは戦争標語というもので
    国民から公募したものらしいけど
    これを考えた人は戦犯として裁かれた、という話も聞いた事がある。
    真実はわからんけど。
     
     
    だけどこの言葉、人生の真理だと思う。
    人生、自分との戦いである。
    ラクしたい、休みたい、遊びたい、怠けたい、得したい
    そんな邪念を抑えながら、頑張って生きていくのである。
     
    私の人生、かなり自分に連敗しとるが
    それでも継続してやってきている項目では
    結構なご褒美がもらえている。
     
    だから私は、自分を規律で縛るのが好きなんだ。
    習慣付けをしないと継続できないから
    規律を作って、自分を枠にはめるのだ。
     
     
    やる気満々でコトに励むのではなく
    無心で当たり、くじけそうになるのをひたすら耐えつつ
    途中で思いがけずに降って来るご褒美で、やる気が出るのを
    ラッキー! と、ありがたがる。
     
    これが人生の基本形だと捉えて、贅沢を抜かすのはやめろ。
    そうすれば自分の心に負担が掛からなくなる。
     
    現実って、楽しいばっかりなど不可能で、楽しくないのが普通なのに
    今の世の中、楽しくないと負け みたいな思想が蔓延しているせいで
    自分で自分に “ダメ” の烙印を押しちゃうんじゃねえの?
    “やる気が出ない相談” なんて、その最たるものだと思う。
     
     
    やる気が出ない事ばっかり、やらされるのが人生だ!
    やる気は出なくて当たり前!
    楽しくないおめえは、戦闘真っ最中!
    頑張れ!
     
     
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     
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  • 黒雪姫 15

    「では、東国の后は妖精界の何者かの手引きで出入りでき
     王子さんたちは、その巻き添えをくった、として
     このおん・・・黒雪姫は何故この森に入れたのですかい?」
     
    小人のひとりが賢者に質問した。
    「ううむ・・・・・。」
    賢者が頭をひねっているところに、黒雪姫が更に訊く。
     
    「ね、ひとつ疑問なんだけど
     その妖精の何者かが黒幕の悪者だとして
     継母をあやつって私を殺して、何の意味があるの?」
     
     
    「パードゥン?」
    王子が黒雪姫に話しかけた。
    「あなた、東国の姫なのですか?」
     
    何? こいつ、という顔をしながら黒雪姫が無視をしたので
    小人たちが代わりにうなずいた。
    「しかも信じられんじゃろうが、女なんじゃと!」
     
    ほんに、キジも鳴かずば撃たれまいに
    小人たちと黒雪姫がキーキー掴み合っているところに
    執事が知った顔をしつつ、静かに言った。
     
    「だったら話は簡単ですな。」
    主人が主人なら、こいつも結構な主張したがりである。
     
    「東国人は飛びぬけて、武力に優れた民族なのですよ。
     東国を操れる地位を手に入れれば
     人間の世界を征服するのも不可能じゃないですな。」
     
    「え? そうなの?」
    驚いたのは黒雪姫だけで、その場にいた他の全員は激しく納得した。
    「武力・・・、うむうむ。」
    「世界制服かー。」
    「なるほどのお。」
     
     
    「妖精界の者が、いや、どの界の者だろうと
     そんな騒ぎを起こすのは断じて許されぬ。
     妖精王さまにご相談し、何とか陰謀を止めねば!」
     
    賢者が羽をバサッと広げ、飛び立って行った。
    「♪ ウィンジ ブロイ フロムジ エージアー ♪」
    黒雪姫のかなり音痴な歌を、小人が怪訝そうに見る。
     
    「・・・いや、何となく。」
    黒雪姫は、ちょっとバツが悪そうにエヘヘと笑った。
     
     
    「にしても、東国の姫君でしたか。」
    王子がぶしつけに黒雪姫をジロジロ見る。
     
    「北国って、他の国と国交がないですよね。
     どんなところなんですか?」
    黒雪姫が、珍しく丁寧語で訊く。
     
     
    「ええ、一年の3分の2は雪と氷に覆われた凍てつく大地ですが
     針葉樹に囲まれた湖に白鳥が泳ぎ
     短い夏には、それでもか弱く咲く花々と
     沈まぬ太陽が見られるのです。
     ・・・刹那の国ですよ・・・、ふっ。」
     
    「ああ、そうですか。」
    黒雪姫は心のない声で、それだけ言うと
    スタスタと家の中へと入って行った。
     
    何か、あの王子と感性が合う気がしないわ
    黒雪姫は自信を持って、そう思ったが
    黒雪姫の感覚も、充分に他の人とズレていた。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : 黒雪姫 14 10.8.18
           黒雪姫 16 10.8.24
           
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           イキテレラ 1 10.5.11
           黒雪姫 1 10.7.5    

  • 激安ライン

    えーと、今回も色々と問題ある暴言をする予定なので
    伏字当て字の連呼になるけど、気合いで察してくれ。
    裁かれたくねえんだ。
     
     
    鈍器放ってって、量が多い菓子系も豊富にあるよな。
    安いんかわからんけど、普通のスーパーにない容量のとかがある。
     
    選民ヴェルタース → ドーナツ氏 ときて
    腹肉が腹肉が、と騒いでいる私だが
    懲りずに凝っているものが出現した。
     ↑ 韻! 韻!
     
    それは、アルフォートである。
    クッキーの上にチョコが乗ってるやつ。
    存在は知っていたんだけど、何で今まで食わなかったかな
    と後悔するほど、美味い。
     
    と言うか、禁煙してちょっと味の好みが変わったかも?
    菓子類は、ひとつのものに凝ってそればかり食って
    飽きて次のものに凝る、というのが私の習性で
    定番ラインナップは、柿の種、ベビースター、塩せんべい等。
     
    それが最近何か、やたらチョコが食いたいんだよ。
    とにかく、常にアルフォートを冷蔵庫にストックしている状態である。
     
    (うちはチョコは冷蔵庫に入れておく。
     自炊しているけど、冷蔵庫内のスペースが余ってるから。
     当然しょうゆや料理酒も入ってるぞっ!)
     
     
    ほんといっつもいっつも横道逸れ婆で、すまんこったが
    話を元に戻して、鈍器放ってでアルフォートを見つけたんで買った。
     
    ところが、味が違うのだ!
     
    冷蔵庫には、スーパ-で買った箱入りアルフォートがあるんで
    食べ比べてみたけど、明らかに違う。
     
    そう言えば、以前カプリコ単体を鈍器放ってで買って
    食いながら帰った時も、あれ??? と思った。
     
    ・・・書いてる正に今、あれ? と思ったぞ!!!!!!
    ちょ、それ昔懐かしい “買い食い” ってやつだよね?
     
    ババアになったのに、私何やってんだよ?
    しかもカプリコイチゴ味。
    うおおおおおおおおおっ、さすがに恥ずかしいぞーーーーーーっっっ!!!
     
    すまん・・・、ほんと横道それ略
    ああ・・・、意外なとこで目まいがするほどのショックを受けたぜ。
    何でその場で気付かないのか、何を考えとんのか
    ほんっと、自分の脳みそが迷路に思えるよ!
     
     
    で、何か本筋、もうどうでも良い小物な話題に思えるけど
    とにかく最初に言うはずだった話を、最後まで言うとく。
    湧いて出た問題は、直視できるまで棚上げしとく。
    ほんと何なんだよ、この何の得もない展開はよお・・・。
     
    えーと、鈍器放ってで買ったチョコって、味が薄いんだよ。
    もしかして、“お徳用” って材料を微妙にケチってないか?
     
    で、その後普通のスーパーで、アルフォートの大袋入りを見つけた。
    当然買った。
     
    ・・・・・・・普通に美味いんだよ!
    大袋入りなのに。
     
     
    今さ、100均とかでもメーカーの菓子を売ってるじゃん。
    あれさ、量を計算したら、損な場合が多いらしいんだ。
    普通にスーパーで買った方が逆に得だ、って物もあるらしい。
     
    それを聞いて、なるほど量で調節して100円で売ってるんだな、と思った。
    鈍器放ってのような安売り店のも、そういう仕組みなんだろう
    と解釈していたけど、どうも違うんじゃないか?
     
    メーカーには、激安生産ラインってのが別個にあるんじゃないか?
    袋の大きさやら量を変えるのなら、ラインは別にいるよな。
    でも、それだと消費者に計算されて 「損!」 とバレてしまう。
     
    そこで、材料を微妙にケチったラインがあるんじゃないか、と想像する。
    こんぐらいならバレないだろう、程度の材料節約。
     
     
    この説には異論も多いであろう。
    でも実際に味が違うから、私はそう主張したい。
     
    しかし、結論を出すには、実験が足りない。
    100均菓子も食ってみるべきである。
    それで味が違うんなら、激安用レシピが存在すると言って良いよな。
     
     
    じゃ、100均試そか。
    あ、でもこの話題、100均のデータも取ってから
    書いた方が良かったんじゃねえ? とか
    また! 今! たった今! 思ってるわけだが
    更に重大な障害に気付く。
     
    100均の実験だと
    量と価格で、得な菓子を知っておかなきゃいけないんだよな?
     
    ええーーーーーっ、それはすんげえ面倒くせえーーーーーー。
    量 ÷ 金額 とか店頭で暗算?
    それ、無理!
     
    やっぱこの記事、なしで良いわ・・・。
     
     
    てか、行き当たりばったりで書いてるから
    途中で矛盾や足りない事に気付くわけだけど
    書くまで気付かないんだから、しょうがねえだろー!
     
    読む側の善意で、ピッチャー交代、誰か頼む!

  • 黒雪姫 14

    「ういーっ、今帰ったぞー、土産だー。」
    ヒモで結ばれた包みを渡す賢者に、黒雪姫の頭部にツノが生えた。
     
    「深夜に帰宅した泥酔サラリーマンかよ?
     ちゃんと終電に間に合ったんでしょうね。
     タクシー代なんて、うちじゃ捻出できないわよ!」
     
    「む、いきなり厳しい言葉だの。」
    ムッとする賢者に、黒雪姫が怒鳴った。
    「帰ってくるのが遅いのよ!
     その間、てか今! 私、一度殺されたし!!!
     もう、頭くるーーーっ!!!!!」
     
     
    木の幹にミドルキックを連発し、荒れ狂う黒雪姫の頭上を
    賢者が右往左往しながら、オドオドと訊く。
     
    「一体、何があったんだ?」
    「あー、説明するの面倒くさーーーーーっ!
     仕事が遅いヤツは、せめて 『話はすべて聞いていた』 と
     物陰から出てきて、手間を省かせてくれないかしら?」
     
    言ったかと思うと、賢者に枝を投げつけ
    賢者はそれを華麗に避けようとしたが
    進行方向に逃げたので、見事に当たった。
    わき腹からグキッとイヤな音がした。

    「怒りは・・・受け止めねば・・・ならぬ・・・。」
    地面に落ちて、痛みにフルフル耐える賢者を
    小人たちが黒雪姫から遠ざけれるように運ぶ。
     
     
    フテ腐れる黒雪姫に代わり、小人たちが説明をした。
    その時に賢者は、やっと人間が2人増えている事に気付いた。
    「およ? そなたたちはどこから来た?」
     
    王子は髪をかき上げつつ、伏目がちに憂いた。
    「ようやく気付いてもらえましたか・・・。」
     
     
    「このお方は北国の王子で、わたくしは執事です。
     王子が南の森を調べてみたい、と仰るので
     短期間の予定で森に入ったら
     いつの間にかここにたどり着いていたのです。」
     
    王子が前髪をかき上げた。
    「冒険心は、男の勲章ですよ、ふっ・・・。」
     
    「何かこの王子、人の善意によって生かされてるタイプじゃない?」
    黒雪姫が大声でする内緒話を、小人がいさめた。
    「健全な童話を、あんたひとりで邪悪にしている事に
     早く気付いてくれんかのお。」
     
     
    「で、賢者さまは妖精王さまにお会いになれましたか?」
    小人の問いに、賢者は得意げにうなずいた。
    「うむ、驚くべき話も聞けた。」
     
    賢者は、いかにも荘厳な雰囲気での会談のように装ったが
    実は祭の飲み会場での、ドンチャン騒ぎの中でのやり取りであった。
     
    「数年前に、妖精の森から何者かが飛び出ていった事があった。
     各界は交じり合わないように、結界が張ってあるのだが
     故意か事故か、それが一部ほころんだのだ。」
     
    「そんな事があったんですかい。」
    「うむ、混乱を招かぬよう、極秘に調査されたが
     誰がどこに出て行ったのか、突き止める事は出来なかったのだ。」
     
     
    「で、それ以後、何事もなかったのだが、黒雪姫が現われた。」
    「大きな災いじゃよな。」
    ゴスッ うっ・・・
    言った小人の後頭部に、黒雪姫が正拳突きをかます。
     
    「今回の事には、妖精王さまも驚いていらした。
     結界のほころびは修復されたはずだったからだ。
     人間が妖精の森の結界を破れるわけもない。
     妖精王さまは今、鋭意調査中なのだ。」
     
    「結局、何もわかりませんでした、ってわけ?」
    賢者はムッとしたが、黒雪姫がたたみかけた。
     
    「いい?
     数年前の結界のほころび、さっきの鬼ババの出現
     これ、関係大アリだと思う。
     だって鬼ババ、後妻に来た当時はまだノーマル・ババアだったもん。
     ヘンになったのは、数年前からなのよ。
     つーまーりーーーーー」 
     
    黒雪姫はビシッと賢者を指差した。
    「妖精の森から出て行った何かが、后をおかしくした!
     そう考えるのが妥当じゃない?」
     
     
    賢者は、うーむ、と考え込んだ。
    「后がここに現われたと共に、王子たちも迷い込んだ・・・。
     出て行った何かが、后を通そうと開けた結界の穴から
     王子たちが偶然入って来た、で説明が付くな。」
     
    「王子たちが善意の第三者ならね。」
    黒雪姫の言葉に、執事が静かに反論した。
    「おそれながら申し上げさせていただきますと
     我が王子は、二心のないお方です。」
     
     
    「ニシン? カズノコの親の?」
    「下心とか裏表がない、って事じゃよ。」
    「ああ、要するに単純バカって事ね。」
    「頼むから、喋る前に少し考えてくれんかのお。」
     
    黒雪姫は、四方八方から蹴られた。
    いくら小人とはいえ、キックは結構痛い。
    しかも毎回7回以上蹴られている。
     
    暴力はひとり1回を厳守させねば!
    黒雪姫は、拳を握り締めた。
     
    大事なのは、そこじゃないと思うんだが。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : 黒雪姫 13 10.8.16
           黒雪姫 15 10.8.20
           
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           イキテレラ 1 10.5.11  
           黒雪姫 1 10.7.5  

  • ネットショッピング 3

    ネットでようやく、念願のバッグを買った!
    野望を抱いてから、約1年。
    たかが安物のバッグに、どんだけ時間を掛けているんやら。
     
     
    いや、良いのはいくつかあったんだよ。
    でも値段が1万円超えなら、リアル店舗に見に行きたくないか?
    だから最高でも5千円、を目標に選別したんだ。
     
    そこでひとつ障害が。
    好みのものがあまりないんだ。
    どういうこったい? と、この解明にかなりの時間を取られたんだが
    どうやら、“レディース” という条件がダメらしい。
     
    と言う事はメンズか? と、条件変更してみると
    こっちだったんだよ、私の好みは・・・。
     
     
    果たしてババアがハードなメンズバッグを持ってて良いのか?
    と、そこがとてつもなく不安だったので
    商品画像をプリントして、友人知人に見せるという手間を繰り返した。
     
    「え? 何でこんな可愛くないのばかり?」
    と、メンズバッグはやたら不評で
    さすがの私も、だよねえ・・・、と思うし
    もう、バッグ、リアル店舗で諭吉とチェンジするか
    とまで、挫折しかかったさ。
     
     
    何か、最初の目標とどんどんズレてきてるよな。
    最初は、「ネットで5百円でバッグを買いたい!」 だったのにさ。
     
    買ったら、すごく大事にする性格なんで
    気楽にうちに迎えたくないんだよなあ。
    だったら、やっぱりネットでの買い物は無理なんじゃないの?
    と、自問自答の日々を過ごした。
     
     
    私の場合、良い買い物は一目惚れと同じなんだ。
    現実の恋愛では一目惚れをした事がないというに
    一体何を言うとんやら、という話であるが
    これが欲しい! と思わないと
    後々絶対にタンスのこやしにしてしまう。
     
    友達と買い物に行ったら、「これ、どう?」 の問いに
    「良いよ、すごく似合うよ」 を繰り返してもらいたい。
    買い物には、アニマル浜口について来てもらって
    「似合うだーっ! 似合うだーっ!」 と、やってほしい。
     
    そんだけ、“その気” にならないと
    買わなきゃ良かった・・・、となる事が多いのだ。
     
    多分、恋愛体質じゃないから、人に恋心を持てないのを
    物に恋をする事で補っているんだと思う。
    とんだ変態である。
     
     
    さて、天啓というのは、ある日突然訪れるもので
    ふと思い出して、諦め気分で何となーくバッグリストを眺めていたら
    きたきたきたきたきた、ビリビリと、これだ! というバッグが。
     
    それもやっぱりメンズだったので、迷ったんだけど
    早く欲しいんで、友人に写メをした。
    これ、どう思う? と。
     
    友人からは、値段は? と返ってきたので
    3000円台だと答えると
    失敗してもそれなら惜しくはないんじゃない? と言う。
    もう、投げ出されてしまったようだ。
     
    惜しいのは、金じゃなくて場所なんだよ。
    使わない物は、家に置いておくのも嫌なんだ。
    この気持ち、わかるか?
    うちにある物は、すべて私に愛されてないとダメなんだ!
     
     
    と力説するのは、ものすごくうっとうしいだろうから
    私のいつもの格好に合うと思う? と質問を変えた。
    すると、「あなたには合うだろうね。」 ときた。
     
    この言い方、ちょっと引っ掛からんか?
    ここ、追求して良いもんだろうか・・・と自問していたら
    「ずっと前からバッグが欲しいって悩んでたよね。
     3000円だしキリがないから、とにかく1度買ってみたら?」
    と、後押しがきたので、すまん、いい加減ウザかったよな
    と、買いますクリックをした。
     
     
    んで、送られてきたのは、デザイン的にはまあ満足だった。
    年齢的に痛いかどうかはわからんけど
    もちろん、ものすごく似合っている。
     
    ・・・が、臭い!!!
     
    革がすっげえ臭いのだ。
    あっっっ! と、気付いてメイドインを見たら中国。
    あーあ、月日というのは、あんだけ用心してた気持ちも忘れさせるんだな
    と、物悲しくなったさ。
     
     
    だけどデザインが気に入ってるので、返品しない。
    陰干しして臭いを飛ばして使おう、と思ってるけど
    1ヶ月以上経った今でも、臭い・・・。
     
    これ、臭い飛ぶんかな?
    人体に影響、ないよな・・・?
    あったら、ここにギャアギャア書くけどさ
    それも、命があれば、の話なわけで・・・ (悶々)
     
     
    いきなり何なんだけど、“くさい” と “におい”
    どっちも “臭い” なんだよ!
     
    私の感覚では、良い香りは “匂い”
    嫌な香りは “臭い” と表記しているけど
    これ、正しいんだろうか。
     
    だったら、“くさいにおい” って、“臭い臭い” ?
    うーん、何か大間違いのような気がしてきた。
    “におい” は “匂い” で統一すべきかな。
     
    過去記事も書き直さなきゃならなくなるんで
    気付かなかったフリをしたいが・・・。
     
     
    しかしネットショッピングの意外な盲点だったな、匂い。
    リアルバッグ屋さんじゃ、こんな匂いの経験はなかったし
    そんなとこにまで、気が回らなかったよ。
     
    皆もネットで革製品を買う時には
    こういう事もありえる、って覚悟するようにな。
    って、ネットショッピングの達人の間じゃ常識か?
     
     
    バッグは、まだまだ匂いプンプン・・・だが
    デザインが気に入ってるんで買って良かった、と思っている!
    バリバリ愛用する!
    何だか自分を騙しているような気もする!
     
    んで、またネットショッピングにチャレンジする!!!
     
     
    関連記事 : ネットショッピング   09.5.14
           ネットショッピング 2 09.8.10

  • 黒雪姫 13

    「肺胞・・・?」
    「敗報・・・?」
     
    定番だと決め付けられて、歌えと命令された歌を
    釈然としない心境で歌いつつ、小人たちが家に戻ってきた。
     
    しかし、飯はまだかー、の黒雪姫の第一声がない。
    怪訝に思っていると、窓から外を覗いた小人が叫んだ。
    「あの女が倒れているぞ!!!」
     
     
    一同は半径2mの輪を作って、黒雪姫を囲んだ。
    近付くのが恐かったからだ。
    こんな小心者たちが、先刻の黒雪姫ののた打ち回る姿を目撃していたら
    一生もののトラウマになっていたに違いない。
     
    「死んでる・・・のか?」
    「あんた確かめてみろ。」
    「いや、あんたがやれ。」
    「ちょっと待て、死んでたとして、どうするんだ?」
    「一応、弔ってはやらないと・・・。」
    「うむ。 化けて出そうだしなあ。」
    「埋めるのか?」
    「燃やすのは大変だろうー。」
    「鳥葬、水葬、風葬、色々あるぞ。」
    「いずれにしても、どっかに運ぶしかないのか・・・。」
    「この大きな女をか・・・。」
    「やっと平和が戻ってくると思ったのに・・・。」
    「タダでラクはさせてもらえんものよのお。」
    「とにかく死んでるのを確認しないと。」
    「だから、あんたがせえって。」
    「あんたがしろよ。」
     
     
    堂々巡りも大概にしてほしいところに
    新たな登場人物が現われた。
     
    「ああっ、女性が倒れているではないですか!
     これは何があったんです?
     じい、侍医も兼ねるじい、このお嬢さんの処置をすぐさま。」
     
    パフスリーブのブラウスにハイネックのジャケット
    縦じま模様のちょうちんブルマ、タイツにハーフブーツ
    それもハレーションを起こす緑と赤で統一された配色のファッションは
    まず間違いなく、“王子” という職業であろう。
     
    「はっ。
     まだ温かいという事は、息が止まって間もないという事。
     気道確保から入ります。 気管挿管!
     いや? 奥に何か見えます。 鉗子 (かんし)!」
    言いながらも、自分でカバンの中を探す初老の男性は、王子の執事らしい。
     
     
    呆気に取られて、言葉もなく見ている小人たちの前で
    黒雪姫は息を吹き返した。
     
    ゲホゲホ咳をして、ゼイゼイと肩で息をしている黒雪姫に
    執事が話しかけた。
    「お嬢さん、これが喉に詰まって窒息したようです。」
     
    鉗子につままれたリンゴのカケラを見て
    黒雪姫は あっ! と、叫んだ。
     
     
    「そして私がこの執事の主人、王子・・・」
    自己紹介をしようと前に出た王子を突き飛ばして
    黒雪姫が小人たちに、口角泡を飛ばす勢いで言う。
     
    「ちょ、あの鬼ババが来たのよ!
     ノーメイクだったんで、最初はわからなかったんだけど
     近付かれた時に、首の横ジワで気付いたわ。」
    黒雪姫は、一部始終を小人たちに説明した。
     
     
    「このリンゴには毒が仕込まれているようですね。
     飲み込んでいたら、間違いなく死んでいた事でしょう。」
    執事がビンの試薬を駆使して、分析をした。
     
    「うお、あっぶなーーーい!
     リンゴを押し込まれる前に、イモが喉に詰まってて
     それで命拾いしたのねーーーっっっ。」
     
    「イモ?
     あれはスイートポテト用じゃと言ったのに
     盗み食いしたんか!」
     
    小人のひとりが怒ると、黒雪姫は悪びれずに流した。
    「1個だけだってー。
     何百年も生きてるあなたらと違って
     10代の私は、ピッチピチの食べ盛りなのよ。」
     
     
    「にしても、継母まで入ってくるとは
     この森はどうなってしまったんだろう?」
     
    小人たちが不安がっているところに、賢者が戻ってきた。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : 黒雪姫 12 10.8.12
           黒雪姫 14 10.8.18 
           
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  • レッグマジックX

    今日は私とって、クリスマスより胸躍る日だが
    そんな事は、この記事には何の関係もない。
    でもどうしても言いたい。
     
    今日は13日の金曜日!!!!!
     
     
    運動が嫌いで、ましてやナイスバディなので
    この手のブツには、一生縁がないだろう、とタカをくくっていた。
     
    ところが禁煙太りで、ピンポイント肉付きをしてしまい
    途方に暮れていたところ、TVでこのマシンのCMに出会う。
     
    こんなん買うのは、騙されやすいアホウだとしか思えない。
    しかし、私にはビビビときたね。
     
     
    昔、感心しない系統の雑誌を読んでいたら
    締まりの良いアソコを作る体操、とか言って
    電話帳を股間でフンフン挟む、というのがあった。
     
    これで膣筋?が鍛えられるなら
    尿道やら肛門やらも似たような運動で鍛えられるんじゃないのか?
     
    と言う事は、このマシンは30代以下にはいらない。
    年寄りにこそ、必要なものだ!!!
    尿漏れ等をし始める前に、Let’s シモ鍛え!!!
     
     
    注: 鍛えたからと言って、そういう老化現象に
       効果があるかどうかはわかりません。
       でも私の傾向として、詳しく調べて知識を付けたら
       いらん自己暗示に掛かって
       きっちり色んなものを漏らすようになりそうなので
       無知のまま、言いっ放すだけにしておきたいのです。
       
       どうか、そこらへんをご了承いただき
       真実はご自分でお調べください。
       このブログは、基本何の役にも立たない場所です。
     
     
    で、やってみた、レッグマジック。
    反動を付けて、ワッシワシやっても意味がないので
    ゆっくりジワジワと左右に足を・・・動かない!!!!!
    3回しか往復出来ない!
    これを1分出来るものならやってみやがれ!
     
    太ももの内側と後ろ側が、むっちゃくちゃ痛くて
    ここが普段使ってない部分だな、と実感できた。
     
     
    その3回で音を上げて、付属のDVDを観たんだが
    結構早く足を動かしているではないか!
    ただし、絶対に一番外側まで滑らせずに
    中途半端に止めるのがコツらしい。 なるほど。
     
    初心者は、1分1セット × 1日3回 からせえ、っちゅうが
    それ、50m歩かされると怒り出すババアには無理!
    そこで、一番邪魔になる場所に出しっ放しにして
    そこを通る度に乗って数回ワシャワシャする、という方式にした。
     
    DVDじゃロザリーさんが、12分もハッスルしとるが
    レッグマジックから降りるなよ!
    レッグマジック上での運動に専念してくれよ!
    何のためのレッグマジックなんだよ!
     
    しかしロザリーさん、鍛えてはいるけど
    おめえ、洋服似合わんだろ、という体型なんだ・・・。
    女性に筋肉はいらんなあ。
    ロザリーさんを見てると、逆にモチベーションが下がるぞ。
     
     
    レッグマジックのような運動器具で
    持ち手のないのもあって、場所を取らずに済む、とか言うけど
    持ち手、絶対に必要だと思う。
     
    何故ならば、真っ直ぐに立たないと
    左右均等に足を動かせないからである。
    あの持ち手は体を支えるためじゃなく
    体を真っ直ぐに保つための支柱と捉えるべき。
     
    人間の体って、必ず歪んでいるとか言うじゃん。
    自分が真っ直ぐだと思っている姿勢で運動してたら
    片方にだけ負荷を掛けていた、とかなる恐れがあるだろ。
    類似品は色々あるけど、持ち手は必須だと断言するよ。
     
     
    んで、私が何故レッグマジックにしたかと言うと
    こういう器具って磨耗する気がするんで
    保証がきちんと付いているっぽそうだったから。
     
    こういう点では、“本家” は強いと思う。
    実際はどの商品もきちんと保証してくれるんだろうけどさ。
     
    どこの店でどれを買っても、変わらないとは思うけど
    こういう大きい重い器具の場合は、送料をよく確かめるべきである。
     
     
    レッグマジックは、もうなくなって
    改良されたのが、このレッグマジックXで
    値段も同じ14800円なので
    どうせ買うなら、レッグマジックXの方が良い。
    初代レッグマジック、値下がりしてないんだ。
     
    レッグマジックシリーズには、“サークル” という名で
    ねじり回転が出来るタイプの器具もあるけど
    私の場合は 脇腹グキッ! が恐いんで
    足開きのみの “X” にした。
     
    てか、サークルにすると、多分タタミ2畳分いると思う。
    それはマイあばら家には、きっついんでな・・・。
     
     
    レッグマジックは、出しっ放しが絶対条件。
    折りたためるけど、そんなんしなくなる原因No.1だぜ。
    スペースは、丁度たたみ1畳分いる。
     
    正しくやっていれば、振動や音はほぼない。
    マンションでもオッケー。
    でも床を傷めないためにも、マットは必需品。
    とにかく重いんだ、この器具。
    畳やクッションフロアーなら、ボッコリ型が付くぞ。
     
    私は、ピースタイプの組み合わせるマットを
    4 × 2 枚敷いて、その上に更にヨガマットを置いて
    レッグマジックの本体を乗せている。
     
     
    とりあえずの報告なんで、効果の程は
    しばらく日にちを置いてから、またレポートするよ。
     
     
    関連記事: ババアの太り方 2 10.8.11
          レッグマジック X 2 10.9.21   
          とことんな雑談 112.4.28   ← この記事に効果が!

  • 黒雪姫 12

    小人たちが忙しくお使いに出ているというのに
    黒雪姫は庭でノンビリと、落ち葉焚きをしていた。
    切り株に大股開きで座り、枝で火を突付く姿はとても男らしい。
     
    あたりには良い匂いが漂っている。
    黒雪姫は枝で炎をかき分けて
    サツマイモをぶっ刺して取り出した。
     
    焚き火と言ったら、やっぱこれよねー
    アチッアチッとお手玉をしながら、イモを2つに割る。
     
     
    「おんや、美味しそうな匂いだねえ。
     ヒェッヒェッヒェッ」
    声がした方向を見ると、杖をついた老婆が立っていた。
    渋々とは思えないほどの、見事な成りきりである。
    継母は、“女は女優” を真に受けていた。
     
    その姿を見ながらも、無言でイモにかじりつく黒雪姫に
    老婆が手提げかごからリンゴを1個取り出して、提案した。
    「そのイモをこれと交換してくれないかねえ?」
    「イモ、1個しか焼いてないのよ。」
     
     
    まったく、このバカ娘は相変わらず根性悪だね!
    黒雪姫のそっけない返事に、脳血管をビキビキさせながらも言う。
     
    「ほれ、そっちの半分で良いからさ。
     こっちはリンゴを丸ごとあげるよ。
     どうだい、悪い取り引きじゃないだろう?」
     
    「・・・何か、えらい説得してるようだけど
     そんなにイモが食いたいなら、恵んであげますわよ。
     育ちが良いから、意地汚くないですしね。」
    黒雪姫は老婆にイモの半分をポーンと投げた。
     
    「・・・ありがとさんよ。(ムカムカ)
     じゃあ、このリンゴを・・・」
    「リンゴ、いらなーい。」
    「えっ、リンゴ、好きじゃないんかい?」
    「うん、別にどーでもいい存在ってやつ?」
     
     
    おかしいわね、王国便りのプロフィールに載ってたのに・・・。
    継母がどうしたものかと思案していたら、黒雪姫がムセ始めた。
     
    ハンター・チャーーーンス!!!
     
    継母は、瞬時に黒雪姫の側に走り寄り
    とんでもない火事場のバカ力を出して
    グシャッとリンゴを握り潰した。
    フリッツ・フォン・エリックの先祖かも知れない。
     
     
    「ああ、ほら、炭水化物系をガッつくから!
     このリンゴをお食べ!
     水分たっぷりで喉のつかえが取れるよ!!」
     
    「あっ・・・!」
    黒雪姫が何かを言おうとした瞬間
    継母が黒雪姫の口にリンゴを押し込んだ。
     
    「ゲホッゴホッ」
    喉をかきむしってのたうち回る黒雪姫の顔色が
    みるみる真っ青になっていく。
     
     
    数秒後、前のめりにズシーンと地面に倒れる黒雪姫に向かって
    拳銃バキューン 銃口の煙フッ の仕草をしながら、継母が言った。
    「ジ・エンド」
     
     
    恥ずかしいほど古い女である。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : 黒雪姫 11 10.8.10
           黒雪姫 13 10.8.16
           
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  • ババアの太り方 2

    歯の治療を、暑いんで休んでいるのだが
    それほど暑いのに、食欲がある。
    禁煙、一体どういう効果で太るんだよ?
    口寂しいだけじゃないと思うぞ。
     
    私的には、太るのはオッケーなんで
    それはもう自由に飲み食いして可! なんだが
    さすがに特別な人のためのヴェルタースオリジナルキャンディのみで
    太るのは、健康的にいかがなものか、と己に問いたい。
     
    よって、違うものを食って太る事にした。
    さあ、世の太りたくない諸君、悲鳴を上げるが良い!
    病的なまでに太らない私を、楽勝で2kg太らせた食い物、それは・・・
     
     ド ー ナ ツ 氏 (訴えられそうなんで仮名)
     
     
    関西人って、ドーナツが好きなんか?
    いたるところに、このドーナツ氏の店舗があるんだが
    と思っていたら、本社か何かが関西にあるらしい。
     
    と言う事で、近所にあるんでお手軽だし
    食欲のある今の内に、食える物の幅を広げたいんで
    あまり好きではなかったドーナツ氏を試す事にしたのだ。
     
    と言っても、週に1~2回1~2個食うだけなんだよ。
    それだけで、2週間でムクムクと2kg増えた!!!
    ドーナツ以外は、何も変えていないんで (ヴェルタースは止めた)
     
    ドーナツ、デブ産出食 決定!!!!!
     
    私が密かに分析していたデブ製造食・3種の神器は
    コーラ ポテチ 鶏のから揚げ である。
     
    鶏肉はあっさりしている、とか言うけど
    あっさりしているだけに、濃い味付けがなされていて
    非常に危険な食い物だと思うんだ。
    から揚げを食うぐらいなら、似たようなカロリーでも
    コラーゲンたっぷりの豚足でも食った方が、美容に良いと思う。
    どっちも私は嫌いだが。
     
    てか、私が好むもの、比較的カロリーが低いんだよ。
    常日頃のこうした小さい積み重ねが、体重の差になるんじゃないのかなあ。
     
     
    こういう事を真面目に考えていて、ふと気付いた。
    ヴェルタースを食って太るも、ドーナツを食って太るも
    どっちも変わらず糖分太りで、不健康じゃん!
     
    ・・・と、自分の下腹を見て、ものすごく納得させられた。
    最高体重は高校時代の54kg。
    ものすごいアメリカン・ダイナマイトバディだったよ。
     
    今はようやく50kg。
    腹がむっちゃくちゃ苦しくて
    あら、何かしら? と見たら、はちきれそうな感じで横綱!!!!!
     
    こんなに腹が出た事は、初めてだよ!
    腹の皮が引っ張られてるように痛いし
    今にも何かを産みだしそうな勢いなんだ。
    これ、妊娠線できるんじゃねえのか?
     
    ホラーファンとしての定番の表現では
    腹を突き破って得体の知れない生物がキシャアアアと
    ・・・いや、これは後でゆっくり話そうな。
    結構楽しい妄想なんで、脇話にするのはもったいない。
     
     
    とにかく今回は3kg太った分が、全部腹だけに付いてしもうた!
    ちょ、この腹をどうしたら? と、悩んださ。
    今までダイエットだのシェイプアップだの、縁がなかったんで
    突然の初体験に、茫然自失だよ。
     
    そして、TVで目撃したレッグマジックをおもむろに・・・。
     
     
    ババアはさ、太ろうとはしない方が良いかも知れない。
    絶対に付いて欲しいところには付かないよ。
    太ると、肉、全部腹に付く!
     
    腹が容量オーバーになったら、尻下とかアゴ下に付くんじゃねえ?
    前回1度50kgまで太ったんで
    今回の再度太りは、余裕の下腹オンリーで肉付きしたと思われる。
    ある意味、贅肉容量がレベルアップしたというか・・・。
     
    そういや、逆に太ってるババアがダイエットに成功しても
    皮膚がたるんでしまってたんだよな。
    以前のポッチャリしてた時の方が
    明らかに若々しくてキレイだったんだ。
     
    結論としては、ババアはあまり体重を変えない方が良い!
     
     
    はあー、それにしても私としては
    ふくらはぎや腕に付いてほしかったんだけど
    太ってる人でも、手足の末端は細いもんな。
    無理な願いだったんかも・・・。
    ぐはあ、結構落ち込んでるよー。
     
    でもさ、運動をしなきゃ、という気になったのは良かった。
    切羽つまった健康的な意味で、体力を付けないと
    寝たきり用ベッドが、すぐそこまで来ている気がするんだ。
     
    食いながらも足腰を鍛えないと。
     
     
    ドーナツは食い飽きた。
    結局、食えるのは、“砂糖レイズド” だけだったし
    この腹肉全部がドーナツの成れの果てだと思うと、むしろ憎い。
     
    太りたくない人、ドーナツは禁断の実だ。
    絶対に口にするべからず。
    ババアからの親切な忠告だぞ。
     
     
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