• イキテレラ 後書き

    “ジャンル・やかた” を書いていて
    自分の凶暴性にショックを受けたので
    恋愛物を書いてみたくなった。 春だったし。
     
    目標は、本気でロマンスの王道、ハーレクインである。
    だとしたら、姫に王子に玉の輿だろ?
    (ほんと貧相な想像力ですまんが)
     
    姫と王子の話とか言われても、おとぎ話しかねえよな。
    あっ!!! だったら、童話をアレンジすりゃ良いんじゃないか?
    と、ひらめいたんだ。
     
     
    今になって考えると、初手からパクり腰満々なわけで
    ほんと自分の衝動の方向性が信じられん。
     
    姫の名をモジったら、バカみたいな名になったあげくに
    本家の名もバカみたいだと気付いて、ほんとすいません。
    ヨンドリサンとかしなくて良かったよ、ほんと。
     
     
    しかし書き始めたら、本家とはまったく別物になってしまった。
    これは計算してやったわけではない。
     
    ここでまた大ショックを受けたのが
    恋愛物を書こうとしているのに
    どうしてもイキテレラが王子に好意を持ってくれない事。
    それどころか、何故か暴力やら殺人やらに繋がってしまう。
     
    最初は、ああ・・・、じゃあ、ツンデレで
    → えっと、ちょっと控えめなロマンスに
    → うーん、ミステリー・ロマンスになるかな?
    → え? 何でスプラッタに?
    → まさかの拷問劇?
     
     
    ・・・私って人格障害じゃないだろうか? と本気で悩んで
    診断サイトとかに行ったよ・・・。
     
    だけど診断、受けてねえよ。
    万が一が恐すぎるだろ。
    てか、単にホラー好きなだけじゃん、変質者扱いすな!
     
    とかいう、自作自演の八つ当たりはおいといて
    もう、最大の理性の下に、ものすげえ書き直しをして書き直しをして
    軌道修正して軌道修正して、それでもこれだ・・・。
     
    書き直しをしないと、世界残酷物語になっとったわ。
    そんぐらい、惨劇の方向に行くんだよ。
     
     
    この茶番劇は、本人には結構なもがき苦しみだったんだが
    多分ここに来ている人の予想を、1mmも裏切ってないと思う。
    皆、私に恋愛物は無理だと思っていただろう?
    口惜しや、ああ、口惜しや。
     
    はあ・・・、しょせん私はこれかよ? と、結構落ち込んで
    仕舞いにゃとにかく、さっさと終わらせようとしたのさ。
     
     
    小説とか、考えて書くものだと思っていたんだ。
    だけど違うんだな。
    プロの人はどうだかわからないけど
    私の場合は、設定を決めたら人物たちが勝手に動くんだ。
    何かさ、今までの人生で自分が培った “常識” に沿って
    話が勝手に進むんだよ。
     
    という事は、こうなってもしょうがないんじゃないかな。
    恋愛物とか嫌いで観ないし、ホラーとかが好きなのだから
    私の創作の源は、どうしても猟奇系に偏るだろうよ。
     
     
    この話では、途中でロマンスは諦めて
    “何もしないという攻撃” みたいなものを
    書こうとしたんだけど、そんな哲学まがいのものより
    王さまのストレ-トな残酷さの方が楽しくてな。
     
    正直、自分が女性で心底良かったと思う。
    もし男性に生まれていたら、犯罪者になっていた自信がある。
    それも攻撃性あふれるド変態。
     
    今の私は、か弱く性欲の薄い上品な淑女だからこそ
    社会に迷惑を掛けずに生きていけるんだと思うんだ。
     
     
    パクリをしといて “創作” など、おこがましいけど
    この創作作業、やってみると自分の闇が見えてきて、とても動揺するぞ。
     
     
    あ、老婆が言ってた “観察者” とは
    そういう立場のヤツがいるかもな、と
    幼少時に庭でアリを追い回していた時に思ったんだ。
    ただ、そんだけ。
     
     
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           イキテレラ 1 10.5.11  

  • 烏龍茶

    日本国民のほとんどを敵に回す覚悟で書くが
    烏龍茶が大嫌いである。
    ほんっと、あれのどこが美味いのか、さっぱりわからん。
     
    なのに巷には烏龍茶がはびこっている。
    酒以外では、烏龍茶しか置いていない店もある。
    何でだ?
    何でこんなに受け入れられているんだ?
     
     
    とか言っていたら、「こっちこそ何で? と訊きたいわ。」
    と突っ込み返しをされた。
    「何で嫌いなの?」 の問いには、「不味いから」 しかない。
     
    すると、「何が不味いの?」 と噛み付かれた。
    そこまで烏龍茶を擁護するのんか!
    しかも、「苦いからでしょ」 と、バカにした笑いをされる。
     
    これで益々ウーロンは私の敵になったぜ! と発奮して
    「烏龍茶って、麦茶に龍角散を混ぜたような味じゃん。」
    と反撃したら、大爆笑するヤツもいたが
    「いやーっ、やめてーっ、烏龍茶が飲めなくなるーーー!」
    と、怒り出されて、この話題は禁忌だな、と悟ったぜ。
     
    て言うか、そんぐらいで飲めなくなるんなら
    心の奥底では、烏龍茶に疑問を持ってるんじゃねえのか?
    ほら、烏龍茶、怪しいだろ、不審だろ。
     
     
    こういう反社会的な事を言っていたら
    「本当に美味い烏龍茶を飲んだ事がないからだ。」
    と指摘された事がある。
     
    この意見には、賛同できない。
    だってそいつの言う烏龍茶は、中国のどっかの省で買って
    作法通りに淹れたやつなんだぜ。
     
    それが美味いとしても、コンビニや飲み屋で
    平民が普通に入手できる烏龍茶が不味い事には変わりねえじゃん。
    日本の店で美味い烏龍茶なんて、飲んだ事がない。
    (中華料理、嫌いなんでな、“本場の味” とやらも知らんのだ。)
    よって、私の中では烏龍茶は不味い属性である。
     
     
    緑茶なんて、安物をテキトーに淹れても普通に飲めるだろ。
    不味い緑茶なんて、うちの兄の淹れる凝った茶ぐらいだぜ。
     
    ・・・うちの兄、グルメぶっているが
    あいつの淹れるのは、緑茶もコーヒーも不味い。
    能書きをたれながら淹れてくれるので、余計に不味い。
    不味いと言うと、こっちがバカにされる。
     
    “凝ってるヤツ” ってのは、極端に走りすぎて目が曇ってると思う。
    安かろうが高かろうが、希少だろうが大量生産だろうが
    飲食物は、美味い不味い普通 のどれかでしかないのに。
     
     
    ところで、最近私は茶を持ち歩いている。
    ほら、スタバとかで売っている保温性のある容器、何て言うっけ?
    あー、あー、ケトルじゃねえ、・・・思いだせん・・・。
    あれを景品で貰ったので、それに粉末玄米茶を入れて持っているのだ。
     
    ちなみに粉玄米茶を探して、なくて困ってたんだけど
    このブログにその記事を書いたら、コメントで
    “粉茶” じゃなく、“粉末茶” だと教えてもらってから
    それで大手ショッピングサイトでも容易に見つけられるようになった。
     
    “末” の一文字で、ここまで状況が変わるとは
    ほんと検索って難しい。
    てか、私が繋げるネットなんだから、私に合わせて融通を利かせんかい。
     
    教えてくれた人には、心底感謝している。
    いつも、「ふ・ん・ま・つ とな。」 と唱えながら入力してるよ。
     
     
    で、何で茶を持ち歩くようになったか、っちゅうと
    面倒くさくて、茶葉から淹れてまで緑茶を飲みたくないからだ。
    昔はペットボトルの茶を買っていた。
    でも粉末玄米茶を知ってから
    ペットボトルの茶が、不味く感じて飲めなくなったんだ。
     
    どっちも市販品を 「不味い」 と言ってるけど
    緑茶と烏龍茶が決定的に違う点は
     ・ 緑茶は安い茶葉でも美味い茶が、気軽に家庭で淹れられる
     ・ 緑茶はそこらの飯屋の茶でも美味い
    このふたつだ。
     
     
    にしてもペットボトルの緑茶、何であんなヘンな味なんだよ?
    技術大国日本、ナメた仕事をしてねえか?
     
    大体よお、10歩歩けばコンビニ、5歩歩けば自販機を見かける世の中なのに
    何で水筒を持ち歩かにゃならんのか。
     
    乙女のバッグにDSと水筒、どんだけ重いか!!!
    デザイン重視のバッグなのに、パンパンふくれて見苦しいったらねえぞ。
     
     
    便利さを追求するのは良い事だけど
    発展に犠牲は付き物だけど
    犠牲にする部分は、もちっと熟慮してほしいもんだ。
     
    飲食物は、“味” を優先度の上位に頼む。
    まあ、コストとか色々あるだろうけどさ。
     
     
    あ、烏龍茶の話だったっけ。
    今でも美味い烏龍茶に出会えていないけど
    私も好々婆になった事だし
    もう、人が好んで飲んでるものに、イチャモンはつけんよ。
    自ら飲みはしないがな。
    ふぉっふぉっふぉっ

  • イキテレラ 17

    「ふむ・・・。」
    書類を読みながら、屋敷のホールを足早に歩く中年男性。
     
    「いかがでした?」
    スレンダーな体型の女性が、男性に駆け寄る。
     
    「遅かったよ。
     王妃は火あぶりにされたそうだ。」
    「火あぶり? よりによって何故にそのような残酷な刑を!!!」
    女性は思わずよろめき、男性が慌てて支える。
     
     
    「王が乱心したのは王妃のせいで、王妃は魔女だとなったのだ。」
    「・・・はっ、この時代にバカらしい!」
    ソファーに横になった女性が、吐き捨てるように言った。
    「そのような野蛮な国は、早急に根絶やしにすべきですわ。」
     
    「いいのかね? きみの祖国だろう?」
    「いまや、その出自も恥にしかなりませんわ。
     王妃を魔女扱いして火あぶりだなど・・・。」
     
    「王妃はどのような女性だったのかね?」
    「自分にも他人にも興味がない人でしたわね。
     そのせいで、周囲はどんどん傷付いていく。
     本人に自覚はないのでしょうけどね。」
     
    「義理とは言え、妹に対して辛らつじゃないかね?」
    「事実ですもの。」
     
     
    イキテレラの父と義母は、国境近くの温泉地へと移り住まわされた。
    継子イジメの噂のせいもあったが
    父の具合があまり良くなかったからである。
    程なくして、父は亡くなった。
     
    父の訃報は城へも届けられたが
    イキテレラを外に出したがらない王によって握り潰された。
    代わりに王は大臣たちに命じて、義姉たちに縁談を用意する。
     
    上の義姉は、母を伴って隣国の裕福な商人へと嫁いだ。
    下の義姉は、同じ隣国の軍人の家系へと嫁いだ。
     
    “王妃の義姉” という肩書きによる
    恵まれた縁談で、分不相応ではあったが
    ふたりとも妻として母として、家を立派に仕切っている。
     
     
    手紙を読み終えた女性は、窓際に歩み寄った。
    妹の夫は快勝したらしい。
     
    これでまた階級が上がる事でしょう。
    だけど生国がなくなったなど、お母さまには言えないわね。
    この頃少しお体が弱ってらっしゃるし。
     
    イキテレラ・・・
    あのままあの家にいれば、あなたはあなたでいられたでしょうに。
    生まれつきの召使いが、王妃になったのが悲劇だったんだわ。
     
    女性は手入れの行き届いた庭を、満足気に眺めた。
    窓に映った自分に気付き
    すっきりと開いたドレスの胸元を整え直した。
    その顔に、水滴が一筋垂れたのは雨ではない。
     
    空は優しい光にあふれていた。
    秋が深まる時の、遠く高い淡い青。
     
     
    冬が始まる前に、ガラスの国はなくなった。
    何もしようとしないひとりの女性によって、すべてが滅びたその奇跡。
     
     
            終わり
     
     
    関連記事 : イキテレラ 16 10.6.22
                     イキテレラ 後書き 10.6.28
     
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           イキテレラ 1 10.5.11     

  • 座るな!

    この言葉を念じるのは、私の状態がとても悪い時である。
     
    どうも去年今年と、2月から5月の間が心身ともに辛い。
    春先は放送禁止用語が暴れだす時季だというので
    私もそれ系の人種なんだろうか? と、とても不安。
     
     
    私には、緊張が取れなくなる時がある。
    多分、ストレスか何かが積もり積もったら
    そうなるんだろうけど、途中で気付かないので
    数年おきに、それを繰り返すようである。
     
    そういう時の不調の正体が “緊張” だと気付いたのも
    つい数ヶ月前なので、もう、どうした鈍さかと自分でも呆れている。
     
    まあ、早い話が、神経症とかそういう類の病気なんだろうが
    本音を言うと、そういうのは繊細な心の持ち主がなるものだ
    と思っていたので、自分がなって、とても驚いている。
    バカでも風邪を引くのか・・・、と、愕然とさせられたぜ。
     
     
    昔、精神科に通っていた頃の診断名は
    “自律神経失調症” と、“不安神経症” であった。
    気が合うお医者さんに出会ってからは、楽しく通院できたけど
    病名がどうとか、私の場合はあまりアテにしていない。
    投薬で症状を軽くして、気合いで乗り切るだけだからだ。
     
    だから診察も、最初にザザッと状態を言ったら
    あとは担当医との雑談で、趣味が合うので実に楽しい時間だった。
    通院する事で、色々と見聞もさせてもらったよ。
     
     
    自分が心の病になった理由は、病弱だったからである。
    私の場合、自分の中に自我、というか意思が芽生えるのが遅かった。
    うーん、心が生まれるのが遅かった、というべきかな。
    動物と変わらん本能のみのガキだったもんでなあ。
     
    で、その “心” が生まれた途端
    それも病気になっちゃった、みたいな気がする。
    体がしんどいと、心までしんどくなるだろ。
    ずっと体がしんどかったんで、心出現、即しんどい、って感じ。
     
     
    しかし生まれた時から病弱で、色んな闘病をしてきたから
    心の病まで引き起こしたのだが、幸か不幸か
    病気慣れしてたんで、自分なりの対処法をあみ出せた。
    それは
     
     座 ら な い
     
    意味がわからんだろう?
    心配すな、今からネチネチ説明するから。
     
     
    一時は体が弱って、入浴もままならない時期があった。
    と言うか、そういう時は入浴法も合わせて変更すりゃ良いのに
    頭が悪いんで、普通に入浴しては倒れ込んでいたんだ。
     
    アホウだが、タダで起き転びはしないんで
    その時に学んだのが、上の言葉だった。
     
     
    どんなに辛くて立っていられない時でも、絶対に座ったらダメ。
    座ったら最後、立てなくなるからだ。
     
    素っ裸で洗面所で倒れていたら、風邪を引いてしまう。
    歯を食いしばって、体を拭いてボディクリームを塗って
    服を着てから、寝室まで行って倒れるべき。
     
    途中で倒れるのを覚悟で、それをしていたが
    案外気絶とかしないもので、いつも最後までやれていた。
     
    この時に、ちょっとだけ、とか思って座ったら
    もう体は1mmも動かなくなる。
     
     
    たかが入浴ぐらいで、このようにものすごい死闘をしとったわけだが
    さすがに途中で、“工夫” っちゅう言葉に気付いて
    昼間に入浴して、上がったらすぐにバスローブを羽織って
    寝室でちょっと休んで、動けるようになってから
    体のお手入れをして服を着る、という入浴法にしたら
    ものすげえラクにやれて、入浴が恐くなくなり
    つまりそれまでの入浴後の頑張りが、まるっきりムダだったわけで
    バカは罪!!! と、思い知ったがな。
     
     
    ブッ倒れるまでは、立っているべき。
    座った瞬間、体はコントロールできなくなる。
     
    これは心にも言える。
    「もうダメだ」 と思った途端、色んな苦しみがに噴き出してきて
    心がボロボロになってしまい、消えない傷が残る。
     
     
    私の場合、体の不調が原因で心が弱るのだが
    どんなに症状が出ても、気にしない。
    と言うか、相手にしない。
     
    私はすんげえ我がままなんで
    いちいち心の声を聞いていたらキリがないんだよ。
     
    そして、自分を大事にする気もない。
    普通にしてたら、自動的に甘やかしているはずなんだから
    この上わざわざ大事にしてやる必要なんてないんだ。
     
    私が私の心にしてやる事は、せいぜい投薬のみである。
    その時の症状を薬で和らげてやる程度。
     
    これは私のみの方法なんで、人にはお勧めしない。
    けど、何かのヒントにでもなれば幸いである。
     
     
    私には確信があるんだ。
    立っている必要がある、と知っていて
    そして立っていられる、という事に。
     
    この自信はどっから来るのかというと
    愛を貰っているからだな。
    恋愛小説を書けばホラーになるくせに、意外な事を言いたれとるが
    皆、ありがとな。
     
     
    どうだ!
    ともすれば、重く陰気臭い内容になるところを
    最後は人間愛で締めた、このテクニック!!!
     
    次回はその愛を台無しにする内容を書くのが私。
     
     
    関連記事 : 具合が悪い人への接し方 10.6.29

  • イキテレラ 16

    イキテレラは城の一室に留め置かれた。
    潰した王家の最後の妃をどうするか、意見が分かれたからである。
     
    部屋には、王の形見だという品々が置かれていた。
    その中に光るものがある。
    ふと見ると、ガラスの靴だった。
     
    あら・・・
    イキテレラは、思わず靴を手に取った。
     
    「今まで思い出してくれないとは、冷たいねえ。」
    誰もいないはずの背後で声がする。
     
     
    「・・・わたくしにかけた呪いを解いてくださいませんか?」
    振り向きもせずにイキテレラが言う。
    魔女はヒッヒッヒッと笑った。
     
    「何だい、そんな風に考えていたのかい?
     あたしゃ、あんたに奇跡をひとつあげただけなんだがねえ。」
    「どういう “奇跡” ですの?」
    「カボチャを馬車に、ネズミを馬に、だよ。」
     
     
    イキテレラは、ふう と溜め息をついた。
    「本当なんだよ?」
    「もういいですわ。」
     
    「それより、あんた、処罰されそうだよ。
     王の処刑の時のあんたの態度はマズかったねえ。
     あの立派だった王子をたぶらかしたあんたは
     魔女だ、って話にいっちゃってるよ。」
    「もういいですわ。」
     
    「何なら、もう一度だけ “奇跡” をあげようか?
     ちょっと責任を感じるしね。」
    「もういいですわ。」
     
    イキテレラは、同じ返事を繰り返した。
    その姿はごく自然で、何の気負いも見受けられない。
     
     
    「そうかい?
     じゃあ、あたしは行くよ?」
    「魔女さま、ご機嫌よう。」
     
    魔女はその言葉にニヤッと笑った。
    「あたしゃね、実は魔女じゃあないんだ。
     成り行き上、そう名乗ったがね。」
    老婆がイキテレラの顔を覗き込んだ。
     
     
    「あたしゃ、単なる “観察者” なんだよ。
     あんたは稀有なプレイヤーだったよ。
     良い経験をさせてもらったよ、ありがとね。」
    「そうですか、喜んでいただけて何よりですわ。」
     
    「ん? 質問とかないのかい?」
    「疑問は希望を持つ者の特権ですわ。」
     
    「む・・・・・。」
    老婆はつまらなさそうに姿を消した。
     
     
    イキテレラの希望は、あの舞踏会の夜
    ガラスの靴とともに砕け散ったのである。
     
    魔女が杖を振らなければ、ドミノの駒は倒れなかった。
     
     
    これさえなかったら、こんな事にはならなかったのに・・・。
    イキテレラは無表情で、ガラスの靴を掴む指の力を抜いた。
     
    靴は吸い込まれるように床に落ちていき
    透き通った音を響かせて、カケラが飛び散った。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : イキテレラ 15 10.6.18
           イキテレラ 17 10.6.24
           
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  • 白髪

    白髪が出始めたのは、以前の結婚時代だけど
    根元から切るぐらいで、気にはしていなかった。
    その後も、ヘアマニキュアでしのげる程度だったが
    ここ数年で、急に白髪が増えたようである。
     
    えらいあいまいな言い方なのは
    髪にツヤが出るから、ヘナをしていたんで
    自髪の色など、ここ数年見た事がないからである。
     
    しかしヘナの赤金色がイヤで、インディゴ混ぜをやっているが
    色が落ちてくると、ほぼ全体の根元が赤いのである。
    えーと、コーヒーアイスのラズベリーソースかけ、みたいな?
    あっ、プッチンプリンのいちご味、あれ似。
    (プッチンプリンいちご味、見た目が難だが結構食えたぞ)
     
     
    と言う事は、自髪はほぼ白髪じゃないか? と思うんだが
    人に見てもらっても、まだ白髪はチョボチョボだと言われるし
    自髪の色がヘナの色に負けているだけなのかも知れない。
     
    別に自髪が何色だろうが構わんのだが
    悪い事に、どうもインディゴが合わないっぽい。
    たまにブツブツが出来るのだ。
     
    でも普通の白髪染めは、もっとダイレクトにかぶれる気がする。
    他の草木染めを何か探すか、とも思うが
    私の中では、白髪、敵じゃないんだよ。
     
     
    だから、納得できないんだ。
    「♪ 悪いのは白髪じゃなくて白髪を放っておくその心 ♪」 だっけ?
    子供が歌う、あのCM。
     
    学生時代にさ、パーマやカラーリング禁止だったろ?
    でも天然で茶髪やクセ毛の子って、すごい言われてたじゃん。
    ヘタすると、天然茶髪を黒に染めろだの
    クセ毛をストレートパーマで真っ直ぐにしろだの
    それ、大間違いじゃないか?
     
    いや、学校側の言いたい事はわかるよ。
    天然を人工と誤解して、「私も」 が出てくるのが面倒なんだろ。
    だけどそういう指導って、天然茶髪、クセ毛の子が
    持って生まれたものを否定されてるも同然だろ。
    泣いてた子もいたぜ、生まれつきなのに、って。

    それと似たような気持ちになるんだ。 
    白髪を放っておくと悪いんかい?
    白髪、望んでなってるんじゃないんだぜ?
    老化現象なんだぜ?
    老化、悪なんかよ?
     
     
    私は “ナチュラル” とか、そういうほっこり?が大っ嫌いだけどさ
    天然も人工もどっちも悪じゃねえのはわかるよ。
    好き嫌いと善悪を一緒くたにするな!
    ヘンな信仰を植えつけるな!!!
     
    ほんと、あのCMには耳に入る度にビキビキきてたよ。
    白髪を出そうが隠そうが、人の自由だろ。
    個人的にどうこう語るのも自由だけど
    洗脳される視聴者が多いTVで、そういう事を平気で言うなよ。
    だからTV、信頼できねえんだよ!!!
     
     
    ・・・はあ・・・、かなりエキサイトしたんで
    ちょっと頭を冷やす。
    最近、暑いのお。
     
     
    で、マイ白髪をどうするかな、と今、思案中である。
    私の意見は、白髪があっても良い、だ。
    自分にどういうのが似合うのか、それが大事なだけじゃないか?
     
    「別に白髪があっても、染めなくても良いんじゃないかと思う。」
    こう言ったら、私担当の美容師のおねえさんが猛反対した。
     
    「まだ、あしゅさんにはそうなって欲しくない!」
     
    “まだ”“そうなって” という言い方を聞いて
    ああ、世間の人の白髪への認識はそうなのか、とわかった。
     
     
    白髪のデメリットは、老けて見える可能性が高い事だ。
    あと、素の白髪は汚らしいそうだ。
    傷んでなく、真っ白ならキレイなのだが
    白髪を放置するヤツは、髪の手入れも放置してるようで
    だから余計に白髪が悪者になってるんかもな。
    でも髪が汚くなるのも、老化でしょうがないと思うんだがなあ。
     
    そんで、紫のカラーリング。
    日本人の白髪は黄色がかっているから
    補色の紫をブチ当てているんだろうけど
    あれ、おかしいと思う。
    何でこう、妙なとこに色彩学を取り入れるんだか。
    黄色 + 紫 = 無色 じゃないと思う。
     
    白髪が多くなったら、他の黒い髪も
    色を抜いて、全体を真っ白にすりゃ良いと言ったら
    それは髪がむっちゃくちゃ傷むんだと。
    白髪はキレイな髪じゃないと痛々しいから、この案は無理らしい。
     
     
    それでも私的には、まだら白髪だろうが総白髪だろうが
    放置で一向に構わん、というか
    髪色がどうであれ、“私” でいられるのだが
    美容師のおねえさんがイヤがるので、当分はヘナろうと思う。
     
    とりあえず、ヘナの色を一度完全に落としてみたいが
    それ、ものすごく時間が掛かるんだよ。
     
    その間、美容師のおねえさんの説教に耐えられる自信もない。
    説教を無視する事は、愛を無視する事だと思っているからだ。
    自分の感覚を大事にするために、人がくれる愛を無視できるかあ?
     
     
    こういう具合に、白髪の話がえらいな方向に飛び火してしもうとる。
    人はひとりじゃないんだなあ。
    そりゃもう、色んな意味でシミジミと。

  • イキテレラ 15

    王がイキテレラの部屋へと入ってきた。
    窓から外を眺め、ニヤニヤしている。
    いつになく上機嫌であった。
     
    イキテレラには、王のすべてが理解不能でうっとうしかった。
    「私はあなたの笑顔を一度も見た事がない。」
    この状況で王がそう言いだした時にも、少しも反応しなかった。
     
    王は座っているイキテレラの前にひざまずき、その靴に口付けた。
    そしてイキテレラの手に剣を握らせた。
    「あなたはいつでもこの私を殺せるのですよ。」
     
     
    一生懸命に笑いかける王の背後で、ドアがけたたましく開いた。
    とうとう民衆たちが城内へとなだれ込んできたのだ。
     
    「我が妃よ、愛する我が妃よ!!!
     はははははははははははははは」
     
    叫びながら王は連行されていった。
    イキテレラは無表情で、それを無視した。
     
     
    侍女たちは解放された。
    逃げ出した大臣たちの何人かは捕えられ
    王とともに、処刑を待つ身となった。
     
    イキテレラは、侍女たちの証言により
    “囚われの姫” として認識された。
     
     
    民衆たちが見守る中、広場に作られた斬首台の前に立たされた王は
    司祭に “最後の望み” を訊かれた。
     
    王は堂々と高らかに答えた。
    「我が妃の微笑み。」
     
    かつては好青年であった、その名残りが見られる王のこの答は
    街の女性たちのハートにキュンッ絵文字略ときた。
     
     
    イキテレラが連れて来られた。
    王は後ろ手に縛られたまま、イキテレラの前へとひざまずく。
     
    王が見上げているイキテレラの反応を
    街中の者たちも注目している。
     
     
    しかしイキテレラは眉ひとつ動かさなかった。
    まなざしは宙に固定されている。
    その態度は、期待に満ちた子供のような王の表情と対比すると
    呆けているというよりは、冷酷に映った。
     
    王は一瞬うつむいたが、立ち上がり少し微笑みながら
    イキテレラに口付けをした。
    「永遠の愛をあなたに。 我が妃よ。」
     
    王は、斬首台に自ら首を乗せた。
    王の首が転がっても、イキテレラは身動きすらしなかった。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : イキテレラ 14 10.6.16
           イキテレラ 16 10.6.22
           
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  • ひかりTVの二ヶ国語放送

    さあ、今回は私に死ぬほど感謝してもらうぞ!
     
    あの、“繋がらない” で有名なカスタマーセンターに電話して
    リダイヤルリダイヤルで何十分も粘って、やっとこさ繋いで
    二ヶ国語の切り替えを質問して、それをここで解説するんだからな。
     
    しかも機械物の設定など、とにかくその時連絡が付くヤツに
    無差別に押し付けるんで、自分の契約状況すら知らない私がだ!
     
    これは奇跡を起こした、と言っても過言ではないと自負する。
    褒め称えよ!!!
     
     
    注: 単語の使い方や解釈が間違っている可能性が大なので
       現認した人は速やかに、優しい表現を用いて訂正するように。
       わかっているだろうが、私はひかりTV初心者である。
     
     
    ひかりTVの二ヶ国語って、困ってる人が多いと思う。
    だってHPにも載ってないんだから。
     
    そういう迷える人々よ
    ひかりTV 二ヶ国語 切り替え 設定 等でここに来い!
     
     
    トップページ?の音声設定で、第一音声、第二音声って選べるよな。
    でもそれをどう設定しても、ドラマの音声は英語のままだろ。
    たとえそのチャンネルの解説に ↓ の 二 のマークが出てても。
     
     
     
    私はどうしても日本語音声にしたいんだよ。
    他の事をしながら映画やドラマを観たいから。
     
    という事で、どうにか音声切り替えをしたくて
    ひかりのHPや他のサイトで調べに調べたけど、答が出ない。
    もう、しょうがなくカスタマーに電話したさ。
     
    とても初歩的な質問で申し訳ないんですけど・・・
    と、すいませんすいません言いながらな。
     
     
    センターの人とえれえ話し合った結果
    どうやら、こうじゃないか? と出してもらった結論が
     
     ・ (吹) のマークがない限り、音声は英語のみ
     
     ・ タイトルのところに (字) とついている場合は
        もう絶対に英語音声の日本語字幕
     
     ・ 通常は第一音声が日本語、第二音声が英語の場合が多いが
        ひかりTVの場合、そうとは限らない
     
     ・ てか、画面に出る 二 のマークは、ひかりの場合
        英語音声と日本語字幕ですよ、の意味っぽい 
     
     ・ でもたまに、真の二ヶ国語切り替えが出来る場合もあるかも?
     
     
    どうだ?
    ふざけんな、ひかり!!! と怒鳴りたくならんか?
    英語音声と日本語字幕という、普遍のコンビを
    わざわざ偉そうに 二 で表記するかあー?
     
    で、真の二ヶ国語切り替えって、どのチャンネルで出来るんだよ?
    まだそういう番組に出会った事がねえぞ。
     
     
    私のいたらん脳みそと、つたない日本語で
    それはそれは必死!!!に訴えて
    センターの人も、何とか理解しようと頑張ってくれ
    長時間掛かって出た “予想” なんで
    これが正確な情報かどうかはわからない。
     
    でもな、ひかりTVよ、この結論に文句があるなら
    自分とこのHPに “二” の意味を明記せえ!
    そんでここのコメントで、善意の第三者のフリをしていいから
    訂正して正解を書いてくれ。
     
     
    だがな、私もセンターの人も、持てる限りの力を出し切ったぞ。
    間違っていようと、責められる筋合いはないな!

  • イキテレラ 14

    目覚めたのは、自室のベッドの中だった。
    体調と周囲の雰囲気で、すぐに自分に何が起きたのかわかった。
     
    王が入ってくると、侍女たちは慌てて部屋を出て行った。
    「我が妃よ、やっと目覚めましたか。
     あなたは3日も眠っていたのですよ。」
     
    王は、イキテレラを抱きしめた。
    「意識のないあなたはつまらない。」
     
     
    イキテレラは、部屋から出なくなった。
    自分のせいで、王に誰かが殺されるのが恐いからだ。
    イキテレラの周囲には、最低限の人数の侍女だけが残った。
     
    「部屋に閉じこもっていると、体に悪いですよ。」
    王は時々イキテレラを抱きかかえて、庭を散歩した。
     
     
    イキテレラの瞳は、何も映さない。
    ついうっかり誰かと視線を交わしただけでも
    王が激怒するかも知れないのだ。
     
    「あなたの瞳は淡い空の色なのですね。」
    王がイキテレラの瞳を覗き込む。
    「あなたの髪が風をはらんで、まるで黄金の滝のようですよ。」
    王がイキテレラを抱いて、笑いながらクルクルと回る。
     
    うつろな表情の女性を撫ぜ回しながら、しきりに話しかけるその様子は
    まるで人形遊びをしている変態男のようであった。
     
    「あれがこの国の王の姿か・・・。」
    大臣たちは、遠目にその様子を覗き見て嘆いた。
     
     
    街では、王の乱心の噂が広まっていた。
    天候不順で、農作物が不作だったからである。
    不自由なく生活できていれば、他人の動向は気にはならない。
     
    国を統べる王が不徳だから天が怒るのだ
    いつの世も、民衆たちはそう結論付ける。
    非科学的な理屈だが、王家の存在もまた科学ではない。
     
    そしてある朝、パン屋の軒先で黒猫が死んでいた。
    猫嫌いのパン屋のおかみは絶叫し、服屋のお針子は呪いだと恐れ
    肉屋の主人は神の怒りに震え、酒場のマスターは時がきたと告げた。
     
     
    民衆たちは憎悪の渦となって、城へと集まってきた。
    王を捕えよ、処刑しろ、と怒声が響く。
    門が壊されるのも時間の問題であった。
     
    大臣たちは我先にと遁走した。
    侍女たちは、どうしたら良いのかわからず
    イキテレラの元へと集まってきている。
     
    イキテレラは長椅子に座って
    ボンヤリと外の喧騒を聴いていた。
     
     
     続く
     
     
    関連記事 : イキテレラ 13 10.6.14
           イキテレラ 15 10.6.18
           
           カテゴリー パロディー小説

  • 家屋の設備

    私はそう潔癖症でもない。
    皮膚に何かついた、とかいうのでもない限り。
     ↑ こういう事を思う自体、ちょっと危ないが。
     
    掃除も週一で、掃除機掛けと水周りだけはやっている。
    壁とかは、年末の大掃除月間以外は気にしない。
     
     
    何で水周りを気にするか、っちゅうと
    水気は腐るからである。
     
    まだバカ娘だった頃に、食器の水切り?のトレイに溜まった水を
    放置に放置していたら、赤い糸みたいなんが発生して
    しかもそれが生きているのだ!
     
    もう、それを見た時の私は、楳図かずおの世界再現だったよ・・・。
    水辺はキレイにしなきゃいけない、と身をもって知った。
     
    ・・・何を気色の悪い事をカミングアウトしとんのか、と
    呆れられている事だろう。
    高校の時には、ベッド下にシメジみたいなんを生やすし
    基本の私は不潔なのかも知れない。
     
    人間、ここまで変わるもんかのお、と
    掃除をしながら、今でも我ながら不思議に思う。
     
    そんで水周りの設備、これがとても腹が立つ!
    トイレ、洗面台、風呂の排水溝、洗濯パンの排水溝
    何であんなに掃除しにくいんだ?
     
     
    大昔の結婚時代に、システムキッチンや洗面台を買った時
    この分野は、デザイン重視の合理性二の次だと思った。
    ショールームで疑問の嵐だったよ。
     
    90cm幅の流しなのに、何で蛇口が固定なの?
    掃除して洗い流す時は桶でしろと?
    洗髪できるシャワー洗面台なのに
    蛇口の開閉が上下ワンタッチじゃなく、左右にひねるタイプなのは何故?
    等々、ものすげえ質問した。
     
    それでも、売ってる物を買うしかなく
    しかも実際に使ったら、意外なところに支障ってあるもんで
    洗面台の蛇口と壁の間が狭くて、掃除できなかったり
    システムキッチンの下の収納の不具合やら
    普段家事をしているヤツなら、こんな仕様にはせん!
    と、とてもイラ立った。
     
    そこに、「使用後のご意見を聞かせろ」 と
    メーカーから手紙が来たので
    飛んで火に入ったか! と、そりゃもう事細かくダメ出しをし
    「オシャレな設備も掃除がしにくいと汚くなる。
     掃除をする事も考えて作れ!
     家事をせずに済むヤツがデザインすな!!!」
    と、それはまあ、きっつい意見を出しておいた。
     
    メーカー本社に出したはずなのに、何故かショールームのお姉さんから
    「率直な意見をありがとうございました。」
    みたいな電話がきて、少々慌てさせられた。
     
    そんで数年後に新製品が出て
    私が突っ込んだ部分が、結構改良されてたのを発見した時には
    安堵した反面、腹立たしかったがな。
    私が買う前に気付いて、それを売っていてくれたら、と。
     
     
    汚れにくく掃除しやすいのは、平らな面である。
    余計な凹凸や切り替え、突起物など
    汚れは溜まりやすいは、ゴミは引っ掛かるは、拭きにくいは
    清潔の邪魔にしかならない。
     
    もちろん形状には、強度や耐性などの理由があるだろうが
    デザイン性を重視しただけのものや
    これ絶対に業者が取り付けやすいためだけだろ
    という、掃除する者にとっては、余計な形状もあり
    掃除をする度に
     
    本当に家事をやってる人がデザインしてください!!!
     
    と、はらわたが煮える煮える。
    便器なんか、トイレ用洗剤のCMで
    ツルンとしたシンプルなデザインの便器が映った時に
    だろ? あの旧便器の複雑な流線型はいらんよな!!!
    と、ひとりでエキサイトしたさ。
     
     
    まあ、色々と素人にはわからん事情があるんだろうが
    そのわからん素人が日常に使う物なんだよな。
     
    うちのトイレとか、作った人に訊いてみたい。
    どういう理由でこことこことここはこの形なんだ? って。