犬の悲鳴

シャンプーのCMで、猫の下敷きになっている髪を
猫を起こさないように抜く、というのがある。
あれを見て 「ありえねえ」 と思ったヤツ、甘ーい。
体験者がここにいる。
私の場合、猫ではなくアフガンハウンドだったが。

私がオ○ムシスターズ並みに髪が長かった頃
寝転んで雑誌を読んでいた時の事。
起きようとしたら、犬が髪の上に寝ていて身動きが取れない。

こやつはあーーーーー! と、一瞬殺そうかと思ったが
私はこう見えて、すげえ犬好きなので
せっかく安らかにお休みになってる悪魔の愛犬を
起こさないように、そっと抜く事にした。

CMと違うのは、その時、髪をひとつに結んでいて
その上に体重30kgが全乗りしてるという部分。
ちょっとやそっとじゃ抜けないのだ。

しょうがないので、髪を掴んでギーーーーーーと引っ張り
やっとの事で抜いた。

ご主人様が悪戦苦闘しとるというのに
このバカ犬は最後の最後までグウグウ寝ていた。
私が自分を見ていると知ったら
何もなくてもキョドって目が泳ぐので、狸寝入りではない。

バカ高いトリートメントをせっせとして
枝毛ひとつないツヤツヤの奇跡の髪なのに
こいつのせいで最近指通りが悪くなっている。

寝転んでいると、髪を踏んでいくのだ。
ムッとしてギロッと睨むと、オドオドし始め
元いたところに戻ろうと慌てて、また踏んで行く。

1度じゃ怒らないが、2連チャンは、そりゃ怒るさ。
「何で往復で踏む!
 てか、おめえそっちに何をしに行ったんだよ
 用事がないならウロチョロすなっ!」
と、怒鳴ると、「ヒイイイイ」 とか叫ばれる。

何なんだよ、こいつはーーー。
自分の不注意が原因なのに被害者ヅラかよ!
と、益々イラだつ。

余談だが、私は犬が 「ヒイイイイ」 と叫ぶのを
こいつで初めて聞いたんだが、聞き間違いかと思ったわい。
普通は 「キュウーン」 とかだと思うんだが
何度聞いても 「ヒイイイイ」 と叫んでいる。

その声を聞くと、まるで自分が虐待をしているようで悲しくなる。
まあ、たまにはちょっとハードな遊びをしたりするんだが
大抵の悲鳴の原因は、こいつの被害者意識の産物である。
何てったって、私はすんげえ犬好きなのだ。

そういう一連の出来事を思い出し
ちょっとヘタった髪を見、グウグウ寝ている犬を見
怒りがフツフツと湧いてくるが、しつこいけど私は犬好き。
いやいや、アフガンというのは贅沢な本能の持ち主と聞く。
私のこのシルクのような髪が豪華なマットに思えたんだな、と
欺瞞な解釈で、犬の眠りを妨げないように努力するのであった。

こういう話をすると、聞いたヤツ全員が
「犬が可哀想ー」 と、言ってくれるが
大バカモノ!!!!!

そんなに虐げられて恐い存在なら
呼びもしないのに、何で自ら近寄る必要がある。
でけえ部屋だから遠くで寝ればいいのに、隣で熟睡しとるんだぞ。

私は遊ぶ時以外は、こいつに無闇に暴力は振るわん。
ほとんどは、こいつが悪い事をするから怒るのだ。

うーん・・・・・
読み返してみて、「大抵」 とか 「ほとんど」 とか
「ちょっとハードな遊び」 とか、私にまったく非がないとは
言えない自覚があるんだなあ、と、小ショック。

でも、もしまた犬を飼う機会があったら
今度こそ、愛に満ちたペットライフを送る事を宣言する。

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