カテゴリー: 動物

  • 犬のしつけの極意 2

    何で連日、犬についてダラダラ力説しているのかっちゅうと
    猪年なのに、愛犬カレンダーをネットで注文して
    毎日それを眺めて、いらん妄想をしているからなのだ。

    文句があるならおめえのIDで妄想しちゃるぞ、ああーーー?

    しつけの時に、食い物を使うのは
    よっぽど覚えない、とかの最後の手段か
    特殊な性格の犬以外にはしてはいけない。

    私は食い物でしつける訓練士は信用しない。
    それだったら、私でもできるさ。

    犬は本来、人間に褒めて貰いたい性格を持つ。
    そして、人間に喜んで貰いたいという健気さも持っている。

    しつけは、褒められて嬉しい、という気持ちも
    覚えさせる良いチャンスなのである。

    ほとんどの訓練士は、しつけのご褒美は褒める事。
    麻薬探知犬のご褒美が、“見つけたら遊んであげる事”
    というのは有名だよな。

    それを、“出来たら食い物を与える” という方法を取ると
    しつけが、食い物が欲しいという犬の欲望を満たす手段になり
    言う事を聞いたら必ずご褒美が貰える、と思い込み
    飼い主と犬は、ギブアンドテイクで成り立つ
    五分五分の立場になってしまう。

    それプラス、通常の食事プラスおやつで
    デブになる危険性もはらんでいる。

    おやつと言えば、可愛いからついついお菓子をあげちゃう、とか
    犬を擬人化するゆえに愛情のはき違えをしてないか?

    犬の味覚はものすげえ敏感なんだよ。
    薄味好みのヤツが、高血圧のババアが作った味噌汁を飲む何倍も
    強烈な味に感じるんだぞ。
    人間食を食わせるなど、犬の味覚細胞を殺してるのと同じだぞ。

    あと、犬の2kgは人間の10kg。
    (これは多分、大型犬の場合。
     私は小型犬の事は、好きじゃないのでよく知らない。)

    2kgオーバーしたら、もう肥満レベル。
    しかも犬は、エサを食えない時用に脂肪を備えるという
    野性動物の体質が残っているので
    人間とは違い、運動ではほとんど痩せない。

    犬が 「しんどい」 と訴える時は
    マジで生きるか死ぬかってほどなので
    少々具合が悪くても、自己申告はないから
    よっぽど健康管理をしてあげないと、対応が遅れてしまう。

    太ったら、犬でも人間と同じく虫歯や生活習慣病になる。
    理解もできないので、自己管理もできない。
    犬にとっては、突然空から天罰ドーンみたいなわけわからん不幸。

    それでも可愛さゆえに、自分たちが食ってるものを分け与えるか?
    いざ病気になったら、体調の悪さプラス
    今までくれてたものを貰えない、というストレスで
    犬にとっては、余計に踏んだり蹴ったりだろう。

    知らなくて良い事 (人間の食い物の味) を教えたあげくがこれだ。
    それは単なる自己満足で愛情ではない。

    殴って言う事を聞かせるのは、特殊な状況のみ。
    これを全否定するヤツもいるが
    猟犬や闘犬で、こういう方法を取る飼い主もいるし
    私はプロブレムドッグを飼った経験上、これを一概に否定はしない。

    ただこの場合、飼い主の置かれる立場は、“権力者” というもので
    愛あるペットライフを望めなくなるのは覚悟すべき。
    やってきた仔犬がプロブレムドッグだった場合
    どうやっても平穏な生活は望めないがな・・・。

     余談だが、このプロブレムドッグな
     人懐っこいのもいて、一見わからないんだよ。
     だけど、生活していく上で、すぐ違和感を感じるようになる。
     普通の仔犬に比べて、人間にあまり注目しないんだ。
     自分だけの世界があって、それが最優先、って感じ。
     何ちゅうか、まさにDV野郎と同じ。

    最後に、犬には仕事を与えよう。
    犬は仕事を持つ事で、家族の一員としての誇りを持つようである。
    何か仕事好きなんだよなー。

    仕事の内容は、新聞を持ってくるとか、家族を起こすとか、
    簡単でいて、完了した事がわかりやすいものが良い。
    もちろん、やってくれたら感謝して褒めまくる。

    何か、犬ってのは女性と同じだと思う。
    主人の言動に一喜一憂して、忠実で、文句も多いが可愛い。
    (アンド 放っとくとどこまでも太る)

    こう書くと、フェミニストがギャアギャア言うだろうが
    ふざけんな! おめえどこまで犬を見下してんのかよ?
    私は大型犬大好きの お・ん・な だよ!

    関連記事: カテゴリー “動物” に同じ内容がいっぱい (とほほ)
            05年11月25日 犬の飼い方
            07年1月18日 犬のしつけの極意 1

  • 犬のしつけの極意 1

    さて、昨日 “犬の気持ち” で
    一部ロクでもねえ飼い主ぶりを露呈したおまえが
    どのツラ下げて、しつけに言及する? と、思われそうだが
    私には確固たる飼育信念がある。

    それは、犬のボスになる、という事。

    犬は家族である。
    だが、人種が違う。
    (もう、ここらへんの言い回しは個性だと思って気にすな。
     正しい単語も知ってるから。)
    (えーと、何だっけ? 種族? うーん、ちょっと違うっぽい・・・)
    (結局知らないんかよ!)

    とにかく、犬と人間じゃ、性質が根本から違うのである。
    だが家族には、安心して生活をしてもらいたい。
    そのために、感覚の違いを考慮して接するべきなのである。

    犬は元々群れで生きる動物である。
    そういう動物が一番安心できる状況は、強いボスがいる事。

    犬は古来より、より知恵の回る人間に合わせる形で
    自分たちの性質を進化させてきた。
    つまり、犬は生まれながらのNo.2体質なのである。

    たまに凶暴な犬 (プロブレムドッグ) がいるが
    実はこういう犬は、元来ひ弱い性格の場合が多い。

    気弱だから、自分の境遇に必要以上に不安が生じ
    自分で何とかせねば、とキャパを超えて頑張らざるを得ないのである。
    これは本人にとっては、ものすごいストレスになっている。
    だからちょっとした事で荒れ狂うのである。

    こういう犬が家族になった場合
    他人に危害を加えて薬殺させたくないのなら
    大怪我を覚悟して、キャンと言うまで腕力で戦うべし。

    戦う際には、武器を持つ事をお勧めする。
    犬は武器も人間の一部と認識するので、ズルいとは言わない。
    てか、基本性能的に、素手じゃ絶対に犬にはかなわんぞ。

    凶暴な性質というのは、選ぶ時に素人では見抜きにくい。
    大まかな見分け方として、人間をジッと見ない仔犬は
    家族として生きにくい傾向にある。
    (これは私の経験上なので、真には受けるな。)

    凶暴な犬は、力でねじ伏せられたら、後はまだラクだが
    一番やっかいなのが、臆病すぎる犬である。
    こういう犬に限って、家の中では我がまま放題で
    ちょっと怒ると被害者ヅラをしてひねくれるから困る。

    臆病な犬に安心感を与えるのは至難の業だが
    「こいつがいれば、何があっても大丈夫」 と、思わせるほど
    大きい態度を演出するしかない。

    ボスになる、とひとことで言ったが、これにはコツがある。
    まず、態度にメリハリをつける。
    いつでも可愛いだろうが、いつでも可愛い可愛いで接したらダメ。
    怒った直後によしよし、など、もってのほか。
    15分間はムスッとしとけ。
    (犬の記憶継続が15分だそうだ)

    そして期待をさせない。
    「毎日散歩に行ってるけど、今日は雨だから」
    これ、人間なら言い聞かせられるが、犬にどうやって納得させる?

    犬は驚くほど、一定のリズムで生きる。
    “これ” をしてたら、親が死のうが家が丸焼けになろうが
    絶対にしないと、ストレスがゴッと溜まる。
    いつものリズムを乱す事が、犬にとっては大きな不安なのである。

    だから、一生続けられない事は最初からしない。
    途中で止めるより、最初からしない方がマシ。

    この理屈だと、一日最低1時間、時速40kmで
    運動させなければならない大型ハウンド系なんか
    ほとんど誰も飼う事などができないだろう。
    でも、ヨイヨイのジジババがドーベルマンを飼っても
    ドーベルはジジババに合わせてくれるそうだぞ。

    中途半端より、知らない方が幸せ、オールオアナッシング。
    できない事があっても、愛情でカバーできるのが犬。
    この性質があるからこそ、犬は人間に合わせられ
    ペットとしての地位を確立できたのである。

    まとめると、良い悪いを明確な態度で表現し
    生活上、継続できない事はハナからせず
    威厳のある態度を保つのがボスの条件。

    犬は振り回すより、振り回される事を好む傾向があるので
    ボスとしての多少の不条理は、我慢してくれる。

    犬の習性や性質、体質を尊重して
    なおかつ、人間社会に適合できるようにしつける事が
    犬にとって一番の幸せだと断言する。

    要するに犬は、私のようにキチンキチンした人間を信頼するのさ。
    しつこい芸風ゆえに好かれはしないが、欠点は誰にでもあるさ。

    タイトルに “1” とあるって事は、2もあるってことさ。
    犬のしつけの極意 2 に続く。

  • 犬の気持ち

    今日はとても邪悪な気分なんだ。
    近所のラブラドールレトリーバーに鼻水を付けられてな。
    しかも、水洗いNGの生地にな。
    大型犬と見ると、舞い上がって突進する私も悪いんだがな。

    「この服高かったのにー」 などと嘆くのは
    いかにも貧乏人丸出しだし、お里が知れるので
    表面上は 「普段着ですのよ、ほほほ」 と、いうツラで
    貴婦人ぶったから、ストレスがゴッと降り掛かって
    ここでこうしてグチグチ書くのである。
    ああ、予定外のクリーニング代、もったいねえー!

    しかし、真の被害者は
    「服が汚れますよーーー」 と、慌ててた飼い主さんであろう。
    いきなり知らん女が特攻してきて
    自分ちの犬が飛びかかって相手の服を汚したんだから。

    気の毒な事をしてしまった。
    いや、今回はやたら愛想が良いラブラドールだったんで
    つい有頂天になってしまったんだよー。
    今度から遠くから凝視するだけで我慢するよう努力する。
    (これもえれえ不気味だろうが)

    犬は文句を言わないから可愛い

    これを言う飼い主は結構いる。
    私から言わせれば、それはおめえんちの犬が
    すんげえ我慢に我慢を重ねてるか
    表現力に乏しい能面犬か
    おめえが犬をよく見てないかのどれかだよ!

    犬、むっちゃ文句言うぜ。
    不平不満も言いまくるぜ。

    その証拠に、昔バウリンガルという犬語通訳機を
    アフガンハウンドに付けて実験した時に
    私が突然、アフガンに向かって財布を投げつけたら
    (意味なくは吠えないので、吠えさせようと思った)
    ガウガウ吠えて、その訳が
    「いきなり何をするんだよ! やめてくれ」 だった。

    まさにドンピシャの通訳に大爆笑し
    ごめんごめんと、ご機嫌を取ろうとしたが
    「何なんだよ、ったくよお、ふざけんなよてめえ」
    という顔をされた。

    この犬は、天上天下唯我独尊に育ったので
    偉そうに色んな主張をしてくれ
    正直、犬は好きだが、しょせんケダモノ、と思っていた私の
    考えを見事に覆してくれた。

    犬、あなどれんぞ。
    あーだこーだうるさいぞ。
    しかもそのほとんどが文句。

    ヒマな時に、寝ている犬に突進して
    「愛が欲ちいーーーーーー!」 と、とりすがった時など
    (アホな例ですまんが、思い出しても思い出しても
     これが一番マトモなバージョンだったんだ。
     『ええのんかーええのんかー』 おやじバージョンとか
     さすがに書くのは恥ずかしいぞ。)
    (どんな飼い主でも、こういう事は日常的にやってるだろ。
     我がフリを直して、私の非難をしやがれ。)

    アフガンだったら 「ざけんなよ、おまえケンカ売ってるんかよ!
     やるなら死ぬまでやるぞ!」 と、バトルに突入してくれ
    戦い終わった後も、しばらく罵り合いが続く。

    ゴールデンレトリーバーの場合は、ため息をつき
    「おまえ、いっつもそういう事ばっかりしてるけど
     一体何がどう楽しいんだよ?
     それで生きてる価値あるんか?
     うぜえんだよ、消えろよ逝ってくれよ。」
    と、淡々と目で物を言っていた。

    一度この温厚なゴールデンにも噛まれた事があるが
    何しろ噛まれた場所が頭頂部で、おおごとになったもんで
    それ以来、自重してくれたようで
    こいつとは、そう大した暴力沙汰には発展しなかった。

    私がちょっと愛情表現をしようものなら
    すぐさま罵倒と鉄槌が下る、それが犬。

    まあ、アフガンハウンドは、噛むは襲うはの
    普通は薬殺決定な特殊な性質の犬だったし
    ゴールデンは被虐待犬で、性格が捻じ曲がってしまっていたので
    比較対象としては向いてないと思うが
    洋犬は比較的、自己アピールが強く
    和犬はポーカーフェイスな気がする。

    それでも昔飼ってた紀州犬も、私がいらん事をすると
    非難の目で見つつ、ため息をついてくれてたので
    日本犬が感情に乏しいわけではないと思う。

    犬が人間語を喋ったら、さぞかしうるさいだろう。
    私なんか、四六時中説教を受けているような気がする。
    (いや、実際、言われてたんだがな。)

    ああ、そうか!
    文句を “言わない” から、じゃなく
    人語で “言えない” から可愛い、って意味なんだな!

    ・・・なんて極悪な飼い主なんだ・・・。

  • 相も変わらず、初手からタイトルの話題じゃないんだが
    この前、ふと気配を感じて振り向いたら
    ベランダの手すりにスズメがとまっていた。
    しかも、こっちにガン付けしやがってて
    一瞬、誰かの式神かとビビったよ。

    無視 (虫のダジャレでタイトル通り!) しようとしたら
    そのスズメ、部屋の中に入って来ようと網戸にバタバタしやがんの。

    何だ何だ!!! と、すげえ驚いたが
    その時はすんげえ大雨だったので
    きっと雨宿りをしたかったんだろうな。

    ふざけんな!

    おめえがどっかの悪い魔女に姿を変えられた公務員なら
    入れてやらん事もねえが
    (定番の “王子” は却下。 公務が大変そうだもん。)
    ところ構わず排泄行為をする鳥類は軒下で雨をしのげ!
    と、すべてなかった事にして流したさ。

    ここ数日、夜になると虫が部屋の中に入ってくる。
    フラフラとドンくさい小バエのような虫。
    「あみどに虫こない」 をスプレーしているのに
    一体どっから入り込むんやら。

    こいつ、とことん生命力が弱いようで
    せっかく人んちに侵入したのに、ボロボロ死にまくって
    最初はその死体を捨てるだけで穏便に済ませていた。

    しかし、飲み物に浮かぶは、TVのモニターを這うは
    翌朝、あちこちに屍になって点在してるは、で
    えれえ、うっとうしい。

    相手は虫だし、と、ハイレベルな忍耐力で耐えていたんだが
    事もあろうに 「大神」 のヤマタオロチ戦の時に
    耳に入ろうとしやがり、もう、ブチーーーッッッ! と来て
    (それでもオロチ戦は超・根性でこなす)
    何が 「命は尊い」 だよ! と、豹変し
    独裁者のように片っ端から殺しまくらせてもらったさ。

    その日から、夜は虫殺しにいそしんでいるが
    こいつら、殺っても殺っても無限大に湧き出て
    思わぬ大量殺戮に発展している。

    床に這いつくばって、ティッシュでブチブチやってると
    自分のその姿が、民話の鬼ババとシンクロして
    私は毎晩、一体何をしてるんだ、と、空しい空しい。

    関西は九州より虫が少ない。
    ゴキブリなんか、こっちに来て1度しか出現してないし
    ムカデやカマキリ等に至っては、生存確認すらしていない。

    都会だから当然なんだろうが
    虫は南に行くほどデカくなる、って話は本当だな。
    実際に目撃したゴキブリは、東京、九州と比べて
    南から、大・中・小と、キレイに縮んでるもん。

    九州は気候環境ともに虫天国である。

  • ペット可

    うちのマンションがペット可になってから
    ほとんどの部屋が埋まったようだ。

    しかし不思議な事に、実際にペットを飼っているのは
    隣の部屋だけのような気がする。

    またこの隣の犬がよくわめく。

    声だけで判断するに、ウェルシュ・コーギーぐらいの大きさの犬だろう。
    シーズーとかマルチーズ以上、柴犬以下のサイズだと予想。

    私は犬を愛する心優しい女性なので、犬の声は気にならない。
    キュイキュイキュイキュイと、噛むと笛音がするおもちゃを
    延々噛んでても、ギャウギャウとわめいても微笑ましく思うだけだ。

    ただ、私は大型犬好みで、小型犬は虫ぐらいにしか思ってないので
    まったく興味をそそられない。
    これがバウバウ吠えてたら、ベランダを乗り越えてでも覗くんだがなあ。

    その隣の住人は、多分夫婦で子供なしで
    奥さんを引越しの挨拶で一度見たきりなので、当然顔は覚えていない。

    夜12時頃に、奥さんの怒声が微かに聞こえ
    真夜中にケンカとは、うなされるぞお、と思っていたら

    「○○○○! (奥さんの怒鳴り声。 聞き取り不能)」
    「ギャウギャウギャウギャウ!!!」
    「××××! (奥さん)」
    「ギャギャギャギャウ!!!!!」

    夫婦喧嘩ではなく、犬とケンカorしつけであった。

    そう気付いた瞬間、過去のペット経験が脳裏に蘇り
    親友になれそうなほど親近感がわいたが
    よく聞くと、いちいち犬に口答えをされている。

    あんなチミったらしい犬に反撃をくらうとは情けない。
    そんなん一発ブチかまして体で覚えさせろ。
    あ、でも小型犬を思いっくそ殴ったら、あの世まで飛んでいきそうだし
    これだから小さい生き物は扱いにくいんだよ。

    もし、次に飼うなら、ドーベルマンだなあ。
    大型犬でも、あごがしっかりした犬は噛まれるとヤバいんで
    グレート・デンや、ピレニーズはダメ。
    でも、最近ブサイクなドン臭い犬もちょっと好みになってきたんで
    もう一度ゴールデン・レトリーバーもいいなあ。

    とか、死に前のように思い出の走馬灯を回していたが
    出てくる思い出が、ほとんどムカつく話でイライラし始め
    隣がいらん内輪揉めをするから、こっちが眠れんわ!
    と、逆恨みをしてあげた。

    しかし、ペット可とは、大家さんもえらいな決断をしたもんだ。
    床の傷は補修できても、柱はおおごとだし
    何より臭いはなかなか取れない。
    特に猫の臭いは犬の比ではないのである。

    と、これを書いてて、私も無性に何か飼いたくなってしまったが
    ハムスターはバカだし、フェレットは所詮イタチだし
    鳥は恩知らずだし、魚は食い物だし
    爬虫類は死んでいるも同然だし、大型犬以外に思い浮かばない。

    てか、何より、他生物を扶養できる財力がねえ!

    しゃあない、また奈良の鹿に会いにでも行くか。
    あいつら、神様の使いなんだと。
    奈良では鹿が高速道路に入っても、交通規制はされないんだと。
    起きて “当たり前” の事で、「ゆっくり走れ」 と
    電光掲示板で知らされるだけなんだと。
    でも、車で轢いたら逮捕されるんだと。

    奈良の鹿、奈良県民より地位が上なんじゃねえの?

  • 見知らぬ犬との交流

    マーケットの前に、ゴールデンレトリーバーが繋がれていた。
    犬好きの私としては、せせくり回さずにはいられない。

    ここで素人の方々に注意。
    初めて見る犬に、いきなり手を差し出してはいけない。

    まずは、近くに寄って、反応を見る。
    特に不穏な反応を示さなくても、まだ手を出してはダメ。

    近付いて大丈夫だった親戚の犬に、触ろうとした途端
    手の肉を喰いちぎられた経験がある私が言うのだから間違いない。
    (小学校1年生の頃で、数針縫ったさ。
     相手は当時の私と同じぐらいの大きさの犬だった。
     その頃から動物には意味なく嫌われてたんだよなあ・・・)

    近付いて臭いを嗅がせつつ、話しかける。
    触りたい場合は、手を下から出す。 できればグーで。
    噛み付かれた時に、指を喰いちぎられないようにだ。

    さて、知識はあれども、すぐにトチ狂う私。
    ダーーーッと繋がれてるゴールデンに突進した。

    ゴールデンは一瞬ギョッとしたみたいだが
    私に一体何を感じたのか、目を合わそうとしない。

    そこで、指をビッと立て 「おすわり!」 と、言った。

    ここでもワンポイントアドバイス。
    中指を立てるファックユーの要領で
    人差し指を立てて 「おすわり」 か 「シット (SIT)」
    というのが、訓練士の共通のしつけである。

    「伏せ」 は、手の平を下に向けて上下する。
    「立て」 or 「ステイ (STAY)」 は
    手の平を上に向けて上下に動かす。
    「待て」 「ウェイト (WAIT)」 は
    手の平を犬に立てて向けてビシッと止める。

    動作と言葉を連動させる事で、より明確に命令を伝えるわけだ。
    いずれの場合も、動作はキビキビと
    言葉はキッパリと、野太い声を腹の底からしぼり出す。
    威厳が大事ってこった。

    見知らぬ女にいきなり命令をされたゴールデン。
    「何でおまえにそんな事を命令されにゃならんの?」
    というムッとした顔をしてくれた。

    そこで、もうイッパツ、「おすわり!!」 指ビッ。
    ゴールデン、渋々と座る。

    座った途端 「おおおーーー、よくできたじゃーーん」 と
    嬌声をあげて、抱きつき、体中バホバホ叩いた。

    ワンポイントアドバイスその2。
    犬が命令を聞いたら、喜んで褒めて褒めて褒めまくる。
    やってて、アホくせえ・・・ と、イヤになるが
    それは腹の底だけで思っとけ。

    人間だって、普通に評価されてても物足りんもんだろ。
    「頑張ってるのに認めてもらえん」 というヤツには
    「じゃ、あんたは他人を褒めちぎっているんか?」
    と問い返すと、大抵のヤツは気付くもんさ。
    正当な評価の表現はわかりにくいって事に。

    有無を言わさず、何かを一方的に命令する場合
    それに対するご褒美は倍返し。
    相手が犬なら10倍返しでちょうど良しと心掛けよ。

    ゴールデン、嫌々座ったのが、思いもかけない賛辞をもらい
    調子ブッこいたのか、「僕、お手もできるんだよ!」 と
    手をブンブンあげ、それがバシバシ当たって
    端から見たら、取っ組み合い状態に。

    公共の場でのこの大騒ぎは、さすがの私でも恥ずかしいので
    その場をすみやかに去り、物陰からしばし観察。
    (これも公共的にはどうかと思うが、犬を見ていたいのだ)

    通りすがる人々の様子で、犬好き、犬嫌い、大型犬は恐い
    って違いがよくわかって、とても楽しかった。

    犬好きは、かすかに微笑み、ちょっと手を伸ばしたりする。
    犬嫌いは、目もくれずまったく無視。
    大きい犬が恐い人は、犬の方を凝視しつつ、ちょっと避けて歩く。

    しばらくして、飼い主が戻ってきたが
    手には小袋1個で、おめえ、たったそんだけの買い物に
    どんだけ犬くんを待たせるんだよ! と、ムカつき
    柱の影から、怒りの念をニュンニュン発しておいた。

  • 犬の悲鳴

    シャンプーのCMで、猫の下敷きになっている髪を
    猫を起こさないように抜く、というのがある。
    あれを見て 「ありえねえ」 と思ったヤツ、甘ーい。
    体験者がここにいる。
    私の場合、猫ではなくアフガンハウンドだったが。

    私がオ○ムシスターズ並みに髪が長かった頃
    寝転んで雑誌を読んでいた時の事。
    起きようとしたら、犬が髪の上に寝ていて身動きが取れない。

    こやつはあーーーーー! と、一瞬殺そうかと思ったが
    私はこう見えて、すげえ犬好きなので
    せっかく安らかにお休みになってる悪魔の愛犬を
    起こさないように、そっと抜く事にした。

    CMと違うのは、その時、髪をひとつに結んでいて
    その上に体重30kgが全乗りしてるという部分。
    ちょっとやそっとじゃ抜けないのだ。

    しょうがないので、髪を掴んでギーーーーーーと引っ張り
    やっとの事で抜いた。

    ご主人様が悪戦苦闘しとるというのに
    このバカ犬は最後の最後までグウグウ寝ていた。
    私が自分を見ていると知ったら
    何もなくてもキョドって目が泳ぐので、狸寝入りではない。

    バカ高いトリートメントをせっせとして
    枝毛ひとつないツヤツヤの奇跡の髪なのに
    こいつのせいで最近指通りが悪くなっている。

    寝転んでいると、髪を踏んでいくのだ。
    ムッとしてギロッと睨むと、オドオドし始め
    元いたところに戻ろうと慌てて、また踏んで行く。

    1度じゃ怒らないが、2連チャンは、そりゃ怒るさ。
    「何で往復で踏む!
     てか、おめえそっちに何をしに行ったんだよ
     用事がないならウロチョロすなっ!」
    と、怒鳴ると、「ヒイイイイ」 とか叫ばれる。

    何なんだよ、こいつはーーー。
    自分の不注意が原因なのに被害者ヅラかよ!
    と、益々イラだつ。

    余談だが、私は犬が 「ヒイイイイ」 と叫ぶのを
    こいつで初めて聞いたんだが、聞き間違いかと思ったわい。
    普通は 「キュウーン」 とかだと思うんだが
    何度聞いても 「ヒイイイイ」 と叫んでいる。

    その声を聞くと、まるで自分が虐待をしているようで悲しくなる。
    まあ、たまにはちょっとハードな遊びをしたりするんだが
    大抵の悲鳴の原因は、こいつの被害者意識の産物である。
    何てったって、私はすんげえ犬好きなのだ。

    そういう一連の出来事を思い出し
    ちょっとヘタった髪を見、グウグウ寝ている犬を見
    怒りがフツフツと湧いてくるが、しつこいけど私は犬好き。
    いやいや、アフガンというのは贅沢な本能の持ち主と聞く。
    私のこのシルクのような髪が豪華なマットに思えたんだな、と
    欺瞞な解釈で、犬の眠りを妨げないように努力するのであった。

    こういう話をすると、聞いたヤツ全員が
    「犬が可哀想ー」 と、言ってくれるが
    大バカモノ!!!!!

    そんなに虐げられて恐い存在なら
    呼びもしないのに、何で自ら近寄る必要がある。
    でけえ部屋だから遠くで寝ればいいのに、隣で熟睡しとるんだぞ。

    私は遊ぶ時以外は、こいつに無闇に暴力は振るわん。
    ほとんどは、こいつが悪い事をするから怒るのだ。

    うーん・・・・・
    読み返してみて、「大抵」 とか 「ほとんど」 とか
    「ちょっとハードな遊び」 とか、私にまったく非がないとは
    言えない自覚があるんだなあ、と、小ショック。

    でも、もしまた犬を飼う機会があったら
    今度こそ、愛に満ちたペットライフを送る事を宣言する。

  • 犬の飼い方

    私は激しく動物好きで、特に犬は大大大好きである。
    しかし、愛犬家と呼ばれる人々とは一線を画している。

    愛犬家に多いのが、犬を擬人化するタイプ。
    犬と人間は違うぞ。
    偉さとかじゃなく、習性が違う。
    犬を尊重できるのなら、その区別を付けるはず。

    犬は群れで生きる。
    それは上下関係がないと、精神的に安定しない、って事である。
    人間の家族になるのも群れの一種で、犬は必ず上下関係を決める。

    ここで問題がひとつあって、人間の上に立つのは
    犬にとって荷が重いのだそうだ。
    信頼できる強さを持つ人間の下にいるのが
    犬にとって、一番生きやすいらしい。

    この上下関係を人間の平等論とはき違えるからいかんのだ。
    犬と人間の違いを理解してないヤツが
    これに関して、イヤな顔をするんだよな。

    犬が一番幸せなのは、上に強いボスがいて
    仕事がある規則正しい生活。
    警察犬や盲導犬や牧羊犬など、最上の生活なわけだ。

    犬は決して、やりたい放題を望んではいない。
    とても真面目で働き者の性質を持った生き物なのだ。
    それを過小評価して甘やかすと、犬は動揺して荒れる。
    犬の我がままはストレスの証し。
    「甘えてるのね」 なんて、ノンキに解釈すな。
    家庭内でも、犬だけがする仕事を作ってあげろ。
    (新聞を持ってくるとか)

    教訓:犬を飼うなら君臨しろ

    ここからは、別に悪い事じゃないが、私が気に入らん事。

    犬を 「うちの子」「この子」 とか言うヤツ
    何かすんげえイライラする。
    私は普段 「こいつ」 と言うんだが
    これは行儀が悪いんで、キチンと話すべき場所では
    「この犬」 と、気を遣うのに
    これもアウトの雰囲気がある場合があって、もう・・・。
    何が 「この子」 だよ、気持ち悪いんだよ
    そんなんで愛情をはかるなよ、キイイイイイイッ!

    んで、犬に服を着せるヤツ。
    いいよ、遊び方は自由だし。
    でも、犬のあれは毛皮なんだぞ、暑いんだぞ。
    だったら、おめえも毛皮のコートの上にベストを羽織るんだな?
    誰も指摘はせんだろうが、実は他人から見るとバカみたいだぞ。
    愛する飼い犬がマヌケに見られてるぞ。

    でも、ここでひとつ疑問がある。
    飼ってたゴールデン・レトリーバーが、冬になると
    ファンヒーターの吹き出し口のまん前に寝るのだ。
    毛皮フサフサのくせに、結構寒いイギリス産犬種なのに
    (当時は熊本在住) 寒いんかな? と、不思議だった。

    基本体重が29kgのゴールデンだが、そいつは40kg。
    でかい図体でファンヒーターをブロックしているお陰で
    温風がまったく来ず、他のヤツはえれえ寒い。
    でも、そんなに寒いんならしゃあない、と
    優しい気持ちで (震えつつ) 放っておくんだが
    しばらくするとヘンな臭いが漂ってくる。

    ゴールデンをチェックすると、毛がすげえ熱くなってて
    このままじゃ荼毘だぜ、と、動かそうとすると
    頭を上げてこっちを薄目で見る。
    それがまるで 「僕が温まっちゃダメなの・・・?」 と
    言ってるようで、一瞬 「うっ」 と、憐れみを感じるが
    「おまえ、火葬場のような臭いになってるぞ
     危ないから、ちょっと離れろ、な? な?」 と
    私も、言葉の通じない犬に何を言い訳してるんだか。

    こいつがこれまた頑固で、自分じゃ絶対に動かないので
    物悲しい目をした40kgをズリズリ引きずって
    何かすげえ悪い事をしたようで、身も心もダメージ大だった。
    こいつはめちゃくちゃやりにくい犬だったぜ。

    犬が可愛いのは、哀愁を感じるからで
    このゴールデンは不遇な犬生を過ごしてきたせいで
    哀愁を通り越して卑屈になってて、それがまた憐憫をもよおす。
    私も相当なバカ飼い主だ。

    アフガンはまったく哀愁のないヤツだった。
    敵 or 味方、好き or 嫌い、戦う or 逃げる
    黒か白かで中間がまったくない、良く言えば潔いヤツだが
    それが私とキャラがかぶって、同属嫌悪で仲が悪かったもんだ。

    アフガンがヒーターの前に陣取った時は
    遠くから低く 「・・・退け」 の一言で、すぐ移動していた。

    初手から殺気バリバリのケンカ腰で付き合わにゃならんのは
    私にとっては、結構居心地の良い世界だったなあ。

    次に犬を飼うなら、ドーベルマンにしたいが
    きっともう一度ゴールデンを飼うような気がする。
    今度こそ、最初から最後まで幸せに過ごさせてあげたいんだ。
    ドーベルマンは、その後だな。

  • 神戸の野生猪騒動

    神戸の住宅街に猪が常駐しとるそうな。
    ケガをする住民が増え、セントバーナードが殺され
    ニュースで大騒ぎになっている。

    ここで山育ち (野生じゃねえぞ) の私が怒っちゃる。

    野生の動物をナメるな!!!!!

    野生の動物はそれほど恐くはない。
    本当に恐いのは、餌付けされた野生の動物なのだ。

    餌をやるヤツは 「人間のせいで環境が壊されたから」 とか
    「飢えるのを見殺しにはできない」 とか、こぞって言うが
    餌をやった動物に自分の家族が殺されても良いんだな?
    野生の世界に足を突っ込むというのはそういう事だ。

    餌をやったからと言って、動物は感謝はせん。
    単に 「餌がある」 としか認識しない。
    それどころか、餌がある場所をなわばりとして判断し
    そこにいる他の種を排除しようと攻撃し始める。
    野生の世界には、異種共存はない。
    あるのは捕食関係のみ。
    人間と仲良くできるのは、野生を捨てられる種だけだ。
    そこがわからんのは、人間が野生ではないからだ。

    では、飢えゆく動物をどうすればいいのか?
    保護か追い払うしかない。

    保護とは、隔離して餌をやり続ける。
    動物園と何ら変わらず、動物の自由はないわな。
    野生を奪う事になってしまう。
    生きていれば良いってか?
    だったら税金で全猪を生かしてやりゃいい。

    追い払うのは戦うという事。
    餌がなけりゃ個体数が減って、悪くすると絶滅。

    もう、どっちもどっちだが、他に方法が思いつかん。
    環境をどうの言うが、今更それをどうにもできんだろう。
    誰かの命や財産をかなり犠牲にせんと、何も変わらんが
    その “誰か” に自分がなれるか?

    こうやって考えると、とても絶望的な世界に思えるが
    それが現実でしかない。
    個人個人にできるのは、ゴミの分別とか家庭排水とか、些細な事で
    それを地道にやっていくしかない無力感は誰にでもある。

    だが、野生動物に餌をやるのは、今まで人間が犯してきた
    間違いを繰り返す事と同じである。
    壊してきた生態系を更に壊す事になる。
    野生世界に侵略してきたからこその環境破壊なのに
    またそれをかき回しているんだぞ。

    狭い日本、野生との住み分けは不可能に等しい。
    誰に泣いてもらう事になるのか、難しいババ抜きだな。

    子供の頃、山で動物に出会った。
    かなり距離がある向いの斜面の木々の間に
    そいつはひとりでたたずんでいた。
    しばらく見詰め合ったが、そいつは走り去った。

    帰宅した私は親に言った。
    「今日、豚みたいなデカい鹿がいた。」

    父親は一瞬何の事かわからない顔をした後
    ただひとこと 「見間違いだろう」 と言った。
    母親は 「この子はバカみたいな事しか言わないのよね」 と流した。
    私は理解してくれない両親に、悲しみしかなかった。

    大人になって、TVにその鹿が映っているのを見た。
    やっと両親の反応の意味がわかった。
    当時も、その地方にはいるはずのない生き物だった。

    日本カモシカ、私は山の奇跡を見たと信じている。

    と、キレイにまとめようとして、ふと思ったが
    もし、こいつが日本カモシカだったとして
    ついうっかり、テリトリーに迷い込んで襲われたとしたら
    (実際には、日本カモシカに攻撃性はないらしいが)
    すんげえ、やっかいだよな。

    身を守るために非国民になるか、天然記念物に殺されるか
    うーん、激しく葛藤するぜ。
    (と、そうこう迷っている内に殺される、と)